2007年08月05日

アジアカップ総括と「日本らしいサッカー」

前回「日本代表の報道」についての記事を投稿したところ、予想を遙かに上回るコメントを寄せて頂き驚きました。
アジアカップの真っ最中ということで代表に対する注目度の高さを改めて痛感しました。
コメントを書いて頂いた皆さん、ありがとうございました!

さてアジアカップが終了してしばらく経ちました。
今大会における日本代表の総括はすでにスポーツナビのブログでも皆さんそれぞれの意見が発表されつくされているようですが、私も遅ればせながら今大会の日本代表について意見をまとめておこうと思います。

4位という結果に終わった今回のアジアカップですが、私の評価としては
「満足はしないがギリギリノルマ達成で内容的には収穫の多い大会」
だったと思っています。
今大会前から協会はオシムに対してノルマは課さないと明言していましたが、私個人としては目標はむろん優勝。W杯に向けてのチーム作りを考えるなら最低でも貴重な真剣勝負を最大6試合戦うことが出来るベスト4入りは達成しなければならないと思っていました。
W杯予選に置き換えた場合、現状維持ならアジア出場枠は4.5ですからノルマはベスト4以上とするのが妥当だと思います。
ただ私は大会前、3位までに入れば次回アジアカップの予選免除という措置を知らなかったのでそれを知っていれば3位以上というノルマを設定していたとは思いますが…
3位決定戦の相手が韓国だったことも幸運だったと思っています。
ともすると消化試合になってしまいそうな3位決定戦ですが、次回の予選免除が懸かっているうえにそうでなくとも対日本であればモチベーションバリバリでやってくる韓国戦でしたから、本当にガチンコ勝負の6試合を戦えたことは代表にとって大きな財産になると思います。

さて肝心の試合内容についてです。これも他のブログで書き尽くされているのでしょうが、日本のボールポゼッションはどの試合でも圧倒的でした。
ボール保持者を次々に追い越してサイドを突破していく連動した動きは見事でオシムの言う「日本らしいサッカー」の一端が見えたような気がしました。
しかしそれもペナルティエリアの外までの話。
結局放り込んだクロスがはじき返される事の繰り返しには進歩を感じることは出来ませんでした。
サウジなど堅守からのカウンターを持ち味とする国やオーストラリア・韓国のように数的不利な試合展開によって引いて守らざるえなかった国にとって日本の攻撃が脅威を与えていたかは疑問です。
引いて自陣を固める相手をいかに崩すかは日本の永遠の課題で、今回もそれに対する答えは先送りされたままでした。

先制点を奪われる試合が多かった事も気になります。
相手が追いかける展開になれば自陣に引きこもっているわけにはいかず、前に出てくることで生まれるスペースを突くことも出来るかもしれませんが、いかんせん今大会は日本が追う展開が多すぎました。
相手の喜び冷めやらぬうちにすぐさま追いつくのは大した物だと思いましたが、ボールポゼッションを高め主導権を握りたい日本としてはやはり先制されてはいかん、ましてやボール回しをしている時に不用意なバックパスや横パスのミスから失点することなどあってはならない事です。

大会後の報道によるとさかんに個人で状況を打開できる選手の必要性を叫んでいるようですが、果たして今大会の代表メンバーを遙かに凌駕する選手が日本にいるだろうか?また近い将来現れるだろうか?甚だ疑問です。
どんなメンバーが選ばれるにせよ大事なのはゴールに向かう姿勢のような気がします。ポゼッションが高いのだから仕掛ける機会も相手より多いはず、とにかく強引でもペナルティエリアに突っ込んでシュートを打つ、守っている相手の嫌がる事を徹底的に繰り返すことが必要なのではないでしょうか?
その結果ファウルを受けセットプレーのチャンスを得ることもできます、日本のセットプレーの威力は今大会でも充分発揮されていました。ファウルを与えては危険と相手が感じるならますますエリア付近での突破が有利になるはずです。

また引いた相手に対してミドルシュートを打ってはいるのですが、精度が低すぎる。「とりあえず(パスの出し所がないので)打ってみました」感がありありで相手へのプレッシャーになっていないような気がしました。
せめて枠には飛ばして欲しい…

さらに選手層の薄さは気になる所でした。交代選手は
・中盤を活性化するために羽生
・疲労した相手DFにスピードのある佐藤寿人
・パワープレー要員矢野
この3人が基本路線でしたが選手交代によって試合のペースを好転させるケースはほとんど無かったように思えます。
トータルバランスよりも一芸に秀でるスーパーサブ的な「飛び道具」が欲しいところです(佐藤寿人にそういう役回りを期待していたのですが今回は不発でした…)

今大会をふまえて私なりに日本の理想的な戦い方をまとめると
1、運動量と連動性で中盤を制圧しボールを保持(○出来ていた)
2、先制点を与えない(×出来ていない)
3、相手が焦れて前に出てきたらそのスペースを突く(○スペースがあればチャンスは作れていた)
4、相手が引いていたらとにかくエリア内へ侵入を試みる(×)
  ファウルをもらいセットプレーからチャンスを作る(○)
  ミドルを枠に飛ばす(×)

このような感じでしょうか…

結局苦言ばかり呈してしまいましたが、収穫も沢山ありました。
ほとんどの試合で日本が試合を支配出来ていたことは事実だと思います。
唯一負けてしまった(PK負けは引き分けとみなして)サウジ戦にしても、確かにあの試合ではサウジの方が上でした。
あえてボールを回させてゴール前を固め、奪ったら手数をかけずに一気にカウンター。見事に術中にはまった形でしたが、堅守速攻はサウジのお家芸、まさにこれが何年も前から完成された「サウジらしいサッカー」なわけです。
しかしこの完成された「サウジらしいサッカー」を持ってしてもサウジはW杯でさしたる成績はあげられていません。
今回は完成された「サウジらしいサッカー」に未完成の「日本らしいサッカー」は負けてしまいましたが、今後の伸びしろを考えると日本に分があると私は考えています。
負け惜しみではなく本気でそう考えています。

posted by kazz17 |13:40 | 日本代表 | コメント(2) | トラックバック(0)
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