2009年12月31日
「PROGRESSO・飛躍」と掲げた鹿島の2009シーズン。その幕開けを告げる富士ゼロックス・スーパー杯で、鹿島はG大阪戦に3-0で快勝し、リーグ開幕節でも宿敵・浦和相手に2-0で完封勝利するなど、アジア、国内全冠制覇へ幸先いいスタートを切った。AFCチャンピオンズ・リーグ(ACL)グループ・ステージ第1節・水原三星戦、J1第2節・新潟戦といずれもアウェーで苦杯を喫したが、その後は大迫勇也やパク・チュホといった新戦力の活躍と、チームの完成度を誇示し、公式戦17試合連続無敗のJリーグ記録を更新。シーズン序盤は首位独走と圧倒的優位は揺るがなかった。
ACLでは韓国や中国を代表する強豪クラブと顔を合わせながらも、グループ・ステージ首位通過を果たし迎えた1発勝負のラウンド16。韓国のFCソウル相手に先制、勝ち越しと常に主導権を握りながらも、後半14分に小笠原満男がこの日2枚目のイエローカードをもらい退場すると流れは一気にFCソウルに傾く。同点ゴールを許すと、延長戦、PK戦までもつれる展開となった。結果は2-2(PK戦4-5)。ホームでの1発勝負だっただけに悔やまれる敗戦。悲願のアジア制覇は来季以降に持ち越された。
リーグ戦は、その後も順調に勝点を積み重ね首位を独走。攻守切替えの速さで魅せる鹿島の機能美は他の追随を許さない熟成されたものだった。が、迎えた川崎とのナビスコ杯準々決勝セカンド・レグ。後半ロスタイム、試合終了まで残り数秒のところでジュニーニョにゴールを許し、ファースト・レグを1-0で先勝していたアドバンテージを失うと、延長戦は川崎の独擅場となってしまった。悪夢のような敗退。ACLに続き、ナビスコ杯も終焉を余儀なくされた。鹿島はその後、リーグ戦で勝ち負けを繰り返し、クラブワーストの5連敗という泥沼に入り込む。今思えば、瓦解の始まりがナビスコ杯・川崎戦なら、巻き返しのきっかけになったのも川崎戦だった。
リーグ3連覇に懸ける意気込みは開幕当初から強かった。その達成も、圧倒的な強さを誇ったシーズン前半戦には確実と思われたが、後半戦に入ると大失速。第5節から守り続けてきた首位の座を、5連敗で第28節に明け渡す。簡単に先制点を許し、時には大量失点を喫するなどまさに泥沼。しかし、大雨により試合途中からの再開となった第25節・川崎戦。この16分+α一本勝負が、チームの結束を図るきっかけとなった。その後の磐田戦から小笠原と中田浩二をボランチに並べて“らしさ”を取り戻す。終盤に入って苦しみながらも蘇生した鹿島は第32節・京都戦後に首位再浮上。その後はG大阪や浦和といった好敵手を撃破し、前人未踏のリーグ3連覇、国内主要タイトル13冠を達成した。
「夢にまで見ていた国でこういった仕事ができ、さらに3連覇という形で歴史に名を刻む事ができ、言葉にできない気持ちでいる。私を支えてくれている全ての人に感謝したい。本当に言葉に表せない気持ちでいっぱいです」(オズワルド・オリヴェイラ)
鹿島は来季、4年目を迎えるオリヴェイラ政権の下で「変革」を掲げる。世代交代を進めながら、すべてのタイトルを獲りにいく。オリヴェイラは監督就任から3年間、チームの熟成の度合いを高めながら数々のタイトルを獲得するも、「継続→成熟」から「変革→進化」の道は切り拓いていない。主力組の、特に中盤の選手の高齢化が進むなかで、若手の台頭が不可欠なのは言うまでもなく、来季は「継続→成熟→変革→進化」の流れを創る事が最大のテーマだ。
世代交代とタイトル獲得の両立は決して容易ではない。長いシーズンのなかで、苦難は必ず訪れる。だが、“継続”が最大の強みである鹿島において大きなブレはないと信じる。なぜなら、それは日々の練習で積み重ね、植え付けられてきた“鹿島の教え”が選手全員に染みついているからだ。Jリーグの歴史は浅くても、根気よく継続する事で、クラブの文化が構築され、強固なスピリットが生まれた。誰がピッチに立っても鹿島は鹿島。そして多くの困難に立ち向かう精神こそが鹿島の「FOOTBALL DREAM」である。
「来季はJリーグとACLの両方を獲りにいく。浦和もG大阪もいけなかった境地に突き抜けたい」(小笠原満男)
地域みんなの夢、そして夢の象徴である鹿島アントラーズの尽きせぬ想いを夢みれば、今から来シーズンが待ち遠しい。
末筆になりますが、今年もいい年になりました。サッカーを愛する皆さま、鹿島アントラーズを愛する皆さま、よい年をお迎えください。
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FOOTBALL DREAM 2009
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2009年12月08日
AFCチャンピオンズリーグ2010(ACL)のグループ・ステージ組み合わせ抽選会が7日、マレーシア・クアラルンプールで行われた。J1で史上初の3連覇を果たした鹿島はF組で全北現代(韓国)、長春亜泰(中国)などと対戦する事になった。昨年ACLを制したG大阪は水原三星(韓国)、河南建業(中国)などとG組に入った。2年連続3回目出場の川崎は城南一和(韓国)、メルボルン・ヴィクトリー(オーストラリア)、北京国安(中国)と同じE組。来年元日に決まる天皇杯優勝チームは、連覇を狙う浦項スティーラーズ(韓国)、山東魯能(中国)、アデレード・ユナイテッド(オーストラリア)とH組に入った。32チームが出場するグループ・ステージは、アジアを東西に分けて実施し、各組上位2チームがノックアウト・ステージに進む。開幕は2010年2月23日。グループ・ステージの組み合わせ抽選結果は以下の通り。
【アジア西地区】
■グループA
アル・アハリ(サウジアラビア・リーグ3位)
アル・ガラファ(カタール・リーグ優勝)
アル・ジャジーラ(UAE・リーグ2位)
エステグラル(イラン・リーグ優勝)
■グループB
ゾブ・アハン(イラン・カップ優勝)
アル・イテハド(サウジアラビア・リーグ優勝)
FCブニョドコル(ウズベキスタン・リーグ優勝)
西地区プレーオフ勝者
■グループC
アル・アイン(UAE・カップ優勝)
セパハン(イラン・リーグ4位)
アル・シャバブ(サウジアラビア・カップ優勝)
パフタコール(ウズベキスタン・カップ優勝)
■グループD
アル・サッド(カタール・リーグ2位)
アル・アハリ(UAE・リーグ優勝)
メス・ケマン(イラン・リーグ3位)
アル・ヒラル(サウジアラビア・リーグ2位)
【アジア東地区】
■グループE
城南一和(韓国・リーグ3位)
メルボルン・ヴィクトリー(オーストラリア・リーグ優勝)
北京国安(中国・リーグ優勝)
川崎フロンターレ(日本・リーグ2位)
■グループF
鹿島アントラーズ(日本・リーグ優勝)
全北現代モータース(韓国・リーグ優勝)
ペルシプラ・ジャヤプラ(インドネシア・リーグ優勝)
長春亜泰(中国・リーグ2位)
■グループG
河南建業(中国・リーグ3位)
ガンバ大阪(日本・リーグ3位)
水原三星ブルーウィングス(韓国・カップ優勝)
東地区プレーオフ勝者
■グループH
アデレード・ユナイテッド(オーストラリア・リーグ2位)
山東魯能(中国・カップ優勝)
天皇杯優勝チーム or リーグ4位の広島(日本)
浦項スティーラーズ(韓国・リーグ2位)
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【ACL2010】グループ・ステージ抽選結果
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2009年12月06日
「夢に見ていた国でこういった仕事ができ、さらに3連覇という形で歴史に名を刻む事ができ、言葉にできない気持ちでいます。自分のキャリアだけでなく、人生のなかで携わってきた、関わった人々に、特に僕を支えてくれた人々には今ものすごく感謝の気持ちでいっぱいです。また、プロとして僕の周りにいる素晴らしいスタッフ、選手、フロント、最後にはサポーターですが、全員に感謝の言葉でいっぱいです。本当に言葉に言い表せないほどの感激を今、感じています」
「私が鹿島の監督に就任してから必ず川崎というのは手強い相手だったし、素晴らしい監督、スタッフ、選手、サポーターのなかでいい戦いをしてきた。彼等が常に我々に困難な条件、状況を作り出して、時には勝ったり、負けたり、引き分けたり、彼等にはいい刺激を受けている部分が多い。彼等の魅せるサッカーの質、選手の能力、そして彼等がまたこうして優勝争いのなかに入ってくる、我々の3連覇の意味だけじゃなく、その価値を高めてくれた相手だと思う。感謝と同時に敬意を表したい。本当に素晴らしい対戦相手で、フロント含めて素晴らしいクラブだと思う。彼等があっての我々の成長、向上があると思う」(最終節・浦和戦後、オズワルド・オリヴェイラ)
■J1リーグ順位表(全日程終了)
1位:鹿島 【勝点66】20勝6分8敗 得失点差+21
2位:川崎 【勝点64】19勝7分8敗 得失点差+24
3位:G大阪 【勝点60】18勝6分10敗 得失点差+18
4位:広島 【勝点56】15勝11分8敗 得失点差+9
5位:F東京 【勝点53】16勝5分13敗 得失点差+8
6位:浦和 【勝点52】16勝4分14敗 得失点差+0
7位:清水 【勝点51】13勝12分9敗 得失点差+3
※上位7チームのみ掲載
■歴代年間優勝クラブ
1993年:ヴェルディ川崎
1994年:ヴェルディ川崎
1995年:横浜マリノス
1996年:鹿島アントラーズ
1997年:ジュビロ磐田
1998年:鹿島アントラーズ
1999年:ジュビロ磐田
2000年:鹿島アントラーズ
2001年:鹿島アントラーズ
2002年:ジュビロ磐田
2003年:横浜F・マリノス
2004年:横浜F・マリノス
2005年:ガンバ大阪
2006年:浦和レッズ
2007年:鹿島アントラーズ
2008年:鹿島アントラーズ
2009年:鹿島アントラーズ
■年間優勝回数
鹿島:7回(1996、1998、2000、2001、2007、2008、2009)
磐田:3回(1997、1999、2002)
横浜FM:3回(1995、2003、2004)
東京V:2回(1993、1994)
G大阪:1回(2005)
浦和:1回(2006)
J1は5日、各地で最終節を行い、前節首位の鹿島が浦和を1-0で退け、前人未踏の3連覇を成し遂げた。鹿島のリーグ優勝はJ最多を更新する7度目。一方、逆転優勝を狙った川崎は2年連続の2位に終わった。5季連続で最終節にもつれた優勝争いは、鹿島が敵地で浦和と対戦。前半は浦和がペースを握るも、後半21分に興梠慎三が決勝ゴールを挙げて競り勝ち、勝点を66として逃げ切った。川崎は柏を3-2で下したが、勝点64にとどまった。
欣快の至りと、安堵感の交錯。3連覇への道のりは決して平坦なものではなかった。17戦連続無敗のJ新記録をつくった前半戦とは一方で、後半戦はクラブワーストの5連敗で首位から陥落。勝ち方を忘れたかのようにもがき苦しんだ。チームは決起集会を催したり、ミニ合宿を行なって再起を図った。今季最大といえる困難な時期に、私も青木剛のように髪型を変えてみたり、職場のサッカーファンと応援ツアーを組んだり、ときに仕事よりも試合を優先させ、妻に怒鳴られた事もあった。心が折れそうになっても、鹿島の勝利の為になにかできないかと思い巡らせていた。
3連覇。この偉業を成し遂げる為にオリヴェイラ監督から学んだものは「信じる」こと。それは自信と謙虚さがなければ成せる業ではない。選手や監督が変わっても不変のスピリットがこのクラブにはある。鹿島の教えは、私にとって人生そのもの。この偉業を心からおめでとうと言いたい。鹿島アントラーズに関わる全ての皆さま、リーグ3連覇おめでとう。感動を心からありがとう。鹿島の原点は99.9999%不可能を可能にするFOOTBALL DREAM。また、みんなで同じ夢をみよう。
最後に、Jリーグの新たな歴史を刻んだ12月5日は、オリヴェイラ監督の59回目の誕生日。「Oswaldo de Feliz aniversário!」
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【2009Jリーグ】PROGRESSO(最終章)
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2009年12月04日
■J1リーグ順位表(第33節終了時)
1位:鹿島 【勝点63】19勝6分8敗 得失点差+20
2位:川崎 【勝点61】18勝7分8敗 得失点差+23
3位:G大阪 【勝点57】17勝6分10敗 得失点差+16
※上位3チームのみ掲載
■上位2チームの試合日程(最終節)
12月5日(土):鹿島 15:30 浦和 (@埼玉)
12月5日(土):川崎 15:30 柏 (@日立柏)
引き分けか負けなら一気に優勝が遠のく大一番で、首位・鹿島は3位・G大阪に5-1と快勝。Jリーグ史上初の3連覇へ王手をかけた。後半11分に興梠慎三が先制ゴールを決めると、13分に野沢拓也、17分には再び興梠が決め、40分と44分には途中出場の田代有三とダニーロがそれぞれ追加点。鹿島は今季初の5得点で、ホーム最終戦を飾った。敗れたG大阪はリーグ優勝の可能性が完全に消滅。一方、2位・川崎は新潟を1-0で破り、首位との勝点2差をキープ。第33節は鹿島、川崎がともに勝利し、Jの覇権争いは5季連続で最終節に持ち越された。残り1節。12月5日の最終節は鹿島が浦和、川崎は柏といずれもアウェーで対戦する。
ミランのレオナルド監督が鹿島にエール
ACミランのレオナルド監督が、前人未到の3連覇に王手をかけた古巣・鹿島にエールを送った。Jリーグの結果は逐一チェックしており「ミランは100年、カシマは15年と(歴史の)違いはあっても、鹿島には偉大なものを勝ち取るためのメンタリティーがDNAの中に備わっているんだ。これはミランも鹿島も一緒」。
鹿島の指揮官、サポーターに“後押し”要請
鹿島のオリヴェイラ監督がサポーターの後押しを要望した。5日の最終節浦和戦(埼玉)はチケットが完売。観戦に訪れる鹿島サポーターは約2000人の見込みで、約6万人収容の埼玉スタジアムは完全アウェーとなる。カシマスタジアムでは観戦できないサポーターのためにパブリックビューイングを実施。3日に非公開練習を行った指揮官は「皆さんの声援が勇気と闘志をもたらしてくれる。熱い気持ちを送ってください」と3連覇へサポーターの声援の重要性を強調していた。
J1最終節・浦和戦前々日、オリヴェイラ監督定例会見
Q:満員となるアウェーのスタジアムに乗り込む事になりますが?
監督にとっても選手にとっても理想はホームで戦う事だが、サポーターがピッチでシュートを防げる訳ではない。勝負はピッチ上で決まり、それが結果に表れる。
Q:ファン・サポーターの皆さまへ
皆さんの声援は勇気と闘志をもたらし、我々も自信を深めて試合に臨む事ができる。埼玉スタジアムに来れない皆さんは是非ともカシマスタジアムに足を運んで頂き、選手に勇気と闘志を与えるよう、互いに手をつないで応援して下さい。また、いい形で会いましょう。
J史上初のリーグ3連覇まであと1勝。前節・G大阪戦の最高の美酒から気持ちを切り替え、最終節・浦和戦に集中していきたい。ホーム最終戦のセレモニーでオリヴェイラ監督がメインスタンドに向かって3本指を空に掲げ、偉業を誓う姿が印象的だった。「あと1試合。勇気と声援、愛情のすべてをください」と。最終節の5日、私はパブリックビューイングの会場となる聖地カシマからの応援であるが、オリヴェイラ監督の精神「自信・勇気・闘志・愛情」を敵地・埼玉へ送り続けたい。戦う場所は違えども、足並みを一つにすれば「神秘的なパワー」は必ず生まれると信じる。強い信念、強い気持ちで勝利するのだ。今はその時が来るまで静かに闘志を燃やしたい。
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【2009Jリーグ】PROGRESSO(第五章)
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