2008年10月02日

【DESAFIO~挑戦~】DESAFIO em OUTUBRO

「DESAFIO em OUTUBRO」。ポルトガル語で「10月の挑戦」という意味だ。9月、度重なる失望で憂鬱な日々が続いた。「小笠原満男が重傷で全治6ヶ月」、「AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝敗退」、「柏戦での暴挙・愚行事件」と・・・。アジアへの挑戦は期待が凌雲していたが故に、失望も大きく、現実を受け入れるには多少の時間を要した。チームも今季最大の目標としていただけに、今後、支柱不在の中で輝きを取り戻す事はできるのか、選手達にその気力は残っているのか、微かに不安が過ぎる。しかし、J1第26節・大宮戦、第27節・清水戦といずれも気迫で圧倒し完封2連勝。ACL敗退のショックから立ち直った赤鹿軍団はリーグ連覇への道を着実に歩み始めた。小笠原満男が長期離脱となってしまったが、今のスタメンは未来への暗示。オリヴェイラの掲げる「総合力で戦うサッカー」は今、間違いなく開花しようとしている。

■J1リーグ順位表(第27節終了時)
1位:鹿島 【勝点49】14勝7分6敗 得失点差+23
2位:名古屋 【勝点49】15勝4分8敗 得失点差+11
3位:大分 【勝点48】14勝6分7敗 得失点差+11
4位:浦和 【勝点47】13勝8分6敗 得失点差+15
5位:川崎 【勝点45】13勝6分8敗 得失点差+11

■9月の試合結果
<J1リーグ>
第24節:鹿島 1-1 川崎 (9月13日/カシマスタジアム)
第25節:鹿島 1-1 柏 (9月20日/日立柏サッカー場)
第27節:鹿島 2-0 清水 (9月28日/カシマスタジアム)

<AFCチャンピオンズリーグ準々決勝>
第1戦:鹿島 1-1 アデレード・ユナイテッド (9月17日/カシマスタジアム)
第2戦:鹿島 0-1 アデレード・ユナイテッド (9月24日/ハインドマーシュスタジアム)
合計1-2。鹿島は準々決勝で敗退。

■10月の試合日程
<J1リーグ>
第26節:鹿島 2-0 大宮 (10月1日/カシマスタジアム)
第28節:鹿島 15:00 G大阪 (10月4日/万博記念競技場)
第29節:鹿島 15:00 京都 (10月18日/カシマスタジアム)
第30節:鹿島 14:00 F東京 (10月26日/味の素スタジアム)

鹿島はオリヴェイラへ続投要請するようだ。クラブ幹部は「基本的に代える理由がない。よくやっている。10月に入ったら来季の編成に関する話し合いをして、意向を確認したい」と話す。来季の戦力構想でクラブと一致するか否かが続投への鍵となるが、是非、受諾してACLのリベンジを果たして欲しいと思う。私もオズの続投を支持する。昨季はオリヴェイラ・イズムを浸透させ、リーグ戦と天皇杯のダブル・クラウンを達成。2年目は成熟のさらなる成熟を目指し現有勢力の底上げを図る。残念ながら、ACLは準々決勝で敗れるなどアジア制覇の命題は成し遂げられなかったが、気持ちを切り替えてリーグ連覇に集中。国内主要タイトル12冠、13冠を狙いながら、成熟のさらなる成熟を目指すオリヴェイラの完成形に注目していきたい。

posted by 鹿太郎 |00:00 | 鹿島アントラーズ | コメント(3) | トラックバック(0)
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2008年09月29日

【Jリーグ2008】赤鹿の再出発

J1第27節・鹿島対清水戦は28日、カシマスタジアムで行われた。清水はここまでリーグ3連勝中と好調。一方の鹿島は9月、苦戦が続き未だ白星なし。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は準々決勝で敗退。24日の豪州・アデレードでの激闘から中3日という過密日程や、20日のJ1第25節・鹿島対柏戦でのサポーターの暴挙・愚行事件。そしてチームの支柱となる小笠原満男の左膝負傷による長期離脱・・・。相次ぐ暗いニュースで沈滞ムードが漂っていたが、それを克服して今季、1分2敗と相性の悪い清水に快勝劇。ある意味、鹿島がどん底へ落ちるには最高の相手だったのかもしれないが、2-0の完封勝利で天敵を撃破。再出発に相応しい見事な勝利だったといえるだろう。今は心機一転。リーグ連覇へ向け快進撃だ。

立ち上がり、清水に何度か決定機を与えてしまうが、前半20分、ダニーロのパスを受けた青木剛が強烈なミドルシュートで先制。勝ち切れない試合が続く中で、精神的支柱を失った中で、それを忘れさせてくれる素晴らしい先制点。ゴール裏は歓喜のハイタッチで沸き上がった。さらに前半41分、リーグ得点王を独走するマルキーニョスがリーグ戦6試合連続となる今季18ゴール目を奪い、鹿島に流れを引き寄せた。小笠原満男の抜けた中盤の再構築も、青木剛が前目で中後雅喜が後ろ。ダブル・ボランチの役割を明確化しお互いの長所を活かす。CBの岩政大樹・伊野波雅彦も無失点で護り切った。身体能力の高さ、豊富な運動量を誇る伊野波雅彦と、高さを制圧できる岩政大樹の長所を活かせば堅守復活と成り得るかもしれない。また後半途中出場の増田誓志は、コーナーキックを蹴る際にゴール裏から拍手が起きた。期待の裏返しである。鹿島の終盤戦の追い込みは、成長という掛け替えのない財産が勝利の原動力となっていく。

9月最後の日曜日に9月初勝利。聖地は久々に歓喜の唄が響き渡った。ハッピーバースデー・コールで青木剛の26歳を祝った。オブラディ・オブラダの大合唱でスタジアムが揺れた。監督が、選手が、サポーターが結束した。また、ピッチの凸凹も夏場に較べ、多少改善されたようにも感じた。次節、大宮戦、G大阪戦と過密日程は続くが、このままでは終わらない。この勝利が再出発の、快進撃の鹿島立ちとなる事を切に期待している。アジア制覇の夢は途絶えても国内最重要タイトルJ1連覇。ユニフォームの袖に新たなゴールデン・スターを刻み、クラブ・W杯出場を目指すのだ。献身さ、謙虚さを持ちながら、苦難に屈しない闘争心が我等の美学なのである。

話を変えて先日、国内の某クラブが、中東のクラブが、大金を叩いてマルキーニョスを獲得するとの報道があった。入団当時、「鹿島でプレーするのが夢だった」と語る本人に、直接クラブハウスで「移籍するの?」と知人が聞いてみると、「そんな事ある訳ないじゃん」と笑顔で応えていた。時期尚早の話で、実際、蓋を開けて見なければ何も分からないが、私はマルキの言葉を偽りのない真実として受け止めようと思っている。今はクラブ史上初のリーグ得点王を目指し、また献身的なプレーで若い選手の手本となり、18番が偉大な背番号に変わる事を祈るばかりである。


清水戦のあった28日はいろんな偶然に出逢った。この日、鹿島のホームタウンの一つ神栖市に用事があり、早朝、同市の喫茶店で朝食をとっていた時の事だ。遠くから紺色のジャージを着た集団が列を成して歩いてくる。数にして20人前後。同じ様相をした男達が某ホテルに向かって歩いていた。私は見慣れない光景に暫く注視していると、その集団は鹿島の対戦相手オレンジ軍団である事に気付いた。清水の指揮官の姿も確認できたが、その格好が実に愉快だった。それはまさに、近所のスーパーに出掛ける地元の中年おじさんや、休日の私と全く同じスタイル。スウェットのズボンのポケットに手を突っ込みながら蟹股で歩く指揮官の姿は、決戦前とはいえ朝から本当に愉快だった。飾らない清水の指揮官には親近感が湧く。

清水戦後、バスに乗って帰京。東京駅とカシマスタジアムを結ぶ直行便が東京駅の八重洲北口に続々と入って来る。バスから降りて来るのは巨多のアントラーズ・サポーター。八重洲北口はバスが到着する度にディープレッドに染まる。私もその一人として、バスを降り、改札口に向かおうとした時だ。ブルーのユニフォームを着たガンバ・サポーターとコンビニの前で出くわし、携帯電話やデジカメなどを使って誰かを撮影しようとしている。気になって様子を見ると、G大阪の選手達がコンビニで買い物をしていた。PKの職人でチームの大黒柱・遠藤保仁も見える。「ガンバは今日、東京で試合だったんだね。」と知人に話すと、私の横には播戸竜二。聞こえていたのか笑顔で軽く頷いてくれた。遠藤保仁がコンビニから出てくると、ガンバ・サポーターもアントラーズ・サポーターも入り乱れ、サイン攻めにあう。しかし、それを振り払う事無く一人ひとりにペンを取る姿はアントラーズの選手と一緒。否、多くのJリーガーは何処に行ってもサポーターを大切にしているんだな、と。とても微笑ましい光景に出逢った。その後、大阪行きの新幹線にちゃんと乗れたかどうかは本人のみぞ知る所だが・・・。


今日はピッチ以外の所で、多くのJリーガー達と出逢った。地元の中年おじさんを想起させるような長谷川健太監督に、東京駅のコンビニで買い物をするG大阪の選手達。とても愉快な光景だったが、最後、そんな両チームにエールを送りたいと思う。清水はナビスコ杯を、G大阪はACLを、是非、勝ち抜いて欲しいと思う。頑張れ!

posted by 鹿太郎 |00:00 | Jリーグ | コメント(8) | トラックバック(0)
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2008年09月24日

【ACL2008】オガサの為に、そしてジーコ

J1第25節・柏戦で小笠原が左膝半月板及び前十字靭帯損傷で全治6ヶ月の長期離脱を余儀なくされたが、中田浩二は「直前の試合でオガサ(小笠原)が怪我してしまった事は残念ですが、それによって皆が『オガサの為に』という事で団結している。勝って次に進む意欲は十二分に持っている。」と話した。遠征には小笠原の背番号6のユニホームも持参するという。「僕はいろんなポジションができる。言われれば何処だってやる。」とチームを引っ張る意気込みを口にしている。本山雅志は柏戦後、精密検査を終えた小笠原を訪ね「頑張ってくれ」と伝えられた。励ますつもりが励まされ、「もう休んでいられない」と決意。強行出場を志願している。青木剛も「隣にいて一番、影響を受けた。ショックは大きいが、頼っていた分、甘えになっていた。頼れない分、やるしかない。」と奮起を誓った。オリヴェイラもオーストラリア・アデレードへ出発する前に「勝って必ず日本に帰るぞ!」と選手達の士気を高揚した。

指揮官を始め、本山や中田といった経験豊富なベテランが先頭になれば、士気は高揚し精神的支柱を失ったからこそ結束はさらに強まる。小笠原の長期離脱は本当に痛い。しかし今、鹿島はまた一回り大きくなろうとしている。昨季から小笠原に依存するサッカーを展開してきたのに対し、今後はチーム全員で戦うサッカーに切り替えようとしている。すでにオガサ魂は充分に浸透している。繰り返し述べるが、「一人はみんなの為に。みんなは一人の為に。」といった鹿島アントラーズの原点を胸に刻んで戦って欲しい。全員で守り、全員で攻める「献身さ」が我等の美学。そんな姿を沢山観る事ができればアデレード・ユナイテッドの強靭なフィジカル、巨大な壁を打ち破るのは決して難しい事では無い。

話を変えて、昨季までトルコのフェネルバフチェを指揮していたジーコがウズベキスタンのクラブ、PFCブニョドコルの監督に就任する事が22日、決まった。自身のホームページでは「今朝、アジア諸国ですでに私のウズベキスタン行きが報じられている事を聞いた。同件に関して、現地クラブ役員とは口頭ではすでに合意がなされている。今日、私は現地入りし調印を行うつもりでいる。詳細は後日、現地からお伝えする。ブラジルに戻れるのは恐らくウズベク・リーグ終了後の12月頭になりそうだ。」とコメントしていた。契約の為にウズベキスタン・タシケントに向かうジーコ。代理人によると、W杯アジア最終予選で日本と同組のウズベキスタン代表監督を補佐する役職を兼務する可能性もあるという。尚、PFCブニョドコルとは1年契約で元ブラジル代表リバウドが在籍する事も就任要請受諾の後押しになったようだ。PFCブニョドコルは2008年のAFCチャンピオンズリーグで準々決勝に進出し、お互い勝ち上げれば準決勝で鹿島と対戦する。

PFCブニョドコル監督にジーコが就任した事でオリヴェイラは、「特別に彼と対戦したいというモチベーションでACLを戦っている訳ではなく、このステージを勝ち抜く事がまず重要です。ジーコは選手や監督として鹿島にいましたが、それが特別な理由やモチベーションにはならないと思います」。中田浩二も「準決勝の事を考えるよりも、今は明日の試合に勝たなければいけないので、全く頭に入っていないし考えても仕方がない事だと思います。」と準々決勝セカンド・レグ、アデレード戦前日会見でコメントした。準決勝へ進出する為に、今はアデレード・ユナイテッド戦に集中しなければならない。セカンド・レグは小笠原不在でチームの総合力が試される戦いである。ジーコやリバウドといった神や大きな壁が立ちはだかろうと、一つひとつの戦いに死力を尽くすのみ。地に足付けて前進するのみである。

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2008年09月21日

【Jリーグ2008】小笠原満男が今季絶望

J1第25節の鹿島対柏戦で、前半2分、小笠原満男が相手選手との接触プレーで、左膝の半月板と前十字靱帯を損傷。全治まで6ヶ月と公式サイトで発表した。今後は急性期症状(腫れ等)が収まり次第、手術を行うようだ。これで小笠原は今シーズン、残り試合の出場は絶望的となった。鹿島は攻守の要を欠いてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)や2連覇を目指すJ1リーグ、さらに年末年始の天皇杯を戦う事になる。

ACLもJ1も佳境に入る終盤戦。小笠原の全治6ヶ月の重傷は残念至極。しかし、いつまでも79年組に頼ってはいられず、将来を見据えた若手の台頭を待ち望んでいるのも事実である。この時期に、この局面で、支柱を失うのは本当に痛手であるが、今こそ総合力を発揮する時である。小笠原不在とはいえ、鹿島のボランチ陣はJリーグ屈指の人材を誇る。中盤はボックス型、ダイヤモンド型、3ボランチ型のどれを採用するかは指揮官のみぞ知る所だが、選手達もさらに結束を強め、着実に一歩一歩前進して欲しいと思う。今は気を取り直して前を向くしかない。

20日に日立柏サッカー場で行われたJ1第25節・鹿島対柏戦で、前半34分、鹿島側最前列サポーターの大旗がコーナーキックを蹴ろうとしていた柏・アレックス選手の頭に直撃し試合が中断した件で、該当サポーターを21日、ホーム・アウェー共に公式戦の無期限観戦禁止処分とする事を発表した。鹿島はホームクラブ柏との協力により、試合中に該当サポーターを特定し退席処分とした上で事情を聴取。その結果、Jリーグの観戦規定に基づいて処分を決め、本人に通達した。

鹿島の大東和美社長は「選手に危害が及んだ事を極めて重く受け止めています。言うまでもなく、選手・審判団などピッチ上に危害が及ぶ事はあってはならない事であり、試合進行そのものの妨げとなります。こうしたことから、本日、該当サポーターを無期限の観戦禁止処分と致しました。また、これとは別に、鹿島・柏両サポーターによるトラブルも起き、双方に負傷者が出ています。試合を楽しみにご来場された方に不快で不安な思いをさせました。また、試合を運営するホームクラブの柏レイソル様にも多大なご迷惑をお掛けしました。『安全で快適なスタジアム作り』を推し進めるJリーグ全体の信頼を損なうものでもありました。ファン・サポーター・関係者の皆様に、クラブの代表者として深くお詫び申し上げます。同時に、『安全で快適なスタジアム作り』に向けた皆様のご理解とご協力を、改めてお願いしたいと思います。」とのコメントを発表した。

過激な応援に酔っているだけの愚かな輩達。今回は、相手チームの選手に危害を加えてしまった。スタジアムにはそれぞれルールがあるにも関わらず、大旗をピッチに突き刺す行為。そこまでして勝ちたいという信念が、輩達の鹿島アントラーズに対する絶対的な忠誠心の表現方法なのであれば、それは、何と脆く、虚しく、醜い忠誠心の表現の仕方だろうか。幾度となく繰り返される愚行は、本当に情けなく、気持ちが悪く、自立神経が怒れているとしか言いようがない。頭の中のネジが何本か抜け落ちた連中に何を言っても無駄だろうが・・・。

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2008年09月16日

【DESAFIO~挑戦~】カシマスタジアムの葉腐病

13日に行なわれたJ1第24節・川崎戦で、試合後、鹿島のDF岩政が「(芝が)病気にかかったと聞きました。ウチの良いサッカーができない。捻挫しそうな部分もある。グラウンドがあまりに悪いんで、その辺を考えないといけない」。クラブ関係者も、「7月位までは大丈夫だった。気候のせいかもしれない」。とホーム・カシマスタジアムの芝の悪化についてコメントしていた。2003年には、1シーズンを通じて優良な芝を提供したスタジアムに対して贈られるJリーグ・アウォーズ・ベストピッチ賞をも受賞したカシマスタジアム。しかし今、ブラウンパッチと呼ばれる葉腐病に侵され、中東のスタジアムを想起させるような凸凹ピッチに変貌してしまっている。

以前は降り注ぐ陽射しと共に、ピッチの緑、交錯する線、そしてゴール裏のディープレッドが鮮やかに描き出されたスタジアムは、まさに「FOOTBALL DREAM」に包まれる至福の瞬間でもあった。今後もアントラーズ愛に満ち溢れる聖地に変わりは無い。しかし、岩政がコメントしている内容は事実であり、かなり深刻のようだ。恐らく、他の選手達もそれを感じている事だろう。関係者はすでに対策を講じていると思うが、何か改善策を施す必要がある。パスサッカーを主体とする鹿島のサッカーに於いて、ピッチの凸凹は致命傷を追いかねない。私が懸念しているのは、今季、最大の敵は過密日程ではなく、ホームの芝となってしまう事だ。

さて、常緑の天然芝フィールドを保つ為に、最新の管理システムを導入しているカシマスタジアムだが、ここでカシマの芝について少し触れておきたいと思う。まず、スポーツ競技を前提にした芝生は「暖地型芝」と「寒地型芝」に分かれる。カシマは寒地型芝を採用しており、さらにブルーグラス類ケンタッキー・ブルーグラスという品種に分類された芝を採り入れている。寒地型芝の特徴は、温暖と適度な乾燥を好むが、高温多湿を嫌い、耐病性に弱い。気温35度以上で枯れ始めるが、零下でも芽や根は枯れる事はなく、冬場でも葉色を美しく保つ事ができる。カシマは排水性に優れたスタジアムで在る一方で、ケンタッキー・ブルーグラスという芝種は、浸水抵抗性(水に浸かった場合の抵抗性)に極めて強いとはいえず、やはり豪雨や不安定な天候といった温暖化現象がピッチを悪くした一番の原因のようである。

褐色葉腐病やクモの巣病とも呼ばれるブラウンパッチは、主に6月~9月(高温期)に多発する葉腐病であり、発生するとリング状(パッチ)に枯れていく。多発すると枯れた部分が拡大し、枯れた部分が繋がって不定形の枯れ込みになり、最後には枯れた部分は裸地化するという。今のカシマスタジアムは裸地化寸前といった所だろう。今夏は温暖化の影響もあり、不安定な天候が続いた。特に、夕方降る局地的な豪雨は、最先端の排水設備でも処理し切れなかったのかもしれない。とはいえ、そんな呑気な事は言っていられない。素晴らしいサッカーは素晴らしいピッチから生まれ、美しい芝が美しいサッカーを創造するのである。関係者はカシマが侵されている葉腐病を、これ以上進行させないよう最善を尽くし、あの濃緑色の美しいスタジアムに一日も早く戻す事が今、何よりも肝要であり、急務なのである。

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2008年09月14日

【ACL2008】アデレードに鹿島アントラーズがやってくる!

アデレードの邦人向け情報サイトに載っていた「サッカー特別企画」を以前、このブログで紹介した。3回に分けて伝えていたこの特集も、今回が最終章。第1回、第2回はACL準々決勝で対戦する鹿島とアデレード・ユナイテッドのチーム紹介や両監督インタビューなどを紹介していたが、最終章では両チームの注目選手にクローズアップしていた。そもそも、アデレード・ユナイテッドにはどういった選手が所属しているのか、注目する選手は誰なのか、代表経験者はどの位いるのかなど、敵方の選手についてはまったく無知な為、今回の内容はとても参考になった。すでにご存知の方もいるかもしれませんが、改めてアデレード・ユナイテッドに所属する主力選手を以下、紹介しようと思う。


【アデレードに鹿島アントラーズがやってくる!】

■アデレード・ユナイテッド
<9月の試合日程>
9月12日:アデレード・ユナイテッド vs メルボルン・ビクトリー (メルボルン)
9月17日:アデレード・ユナイテッド vs 鹿島アントラーズ (カシマスタジアム)
9月20日:アデレード・ユナイテッド vs シドニーFC (シドニー)
9月24日:アデレード・ユナイテッド vs 鹿島アントラーズ (アデレード)
9月27日:アデレード・ユナイテッド vs ニューキャッスル・ジェッツ (アデレード)

<選手紹介>
GK:Daniel Beltrame/1975年12月28日生/オーストラリア
GK:Eugene Galekovic/1981年6月12日生/オーストラリア
GK:Mark Birighitti/1991年4月17日生/オーストラリア
DF:Robert Cornthwaite/1984年10月24日生/オーストラリア
DF:Alemao/1982年11月29日生/ブラジル
DF:Angelo Costanzo/1976年5月9日生/オーストラリア
DF:Michael Valkanis/1974年8月23日生/オーストラリア
DF:Cassio/1980年1月8日生/ブラジル
DF:Scott Jamieson/1988年10月13日生/オーストラリア
DF:Daniel Mullen/1989年10月26日生/オーストラリア
DF:Isyan Erdogan/1982年9月25日生/オーストラリア・トルコ
DF:Sasa Ognenovski/1979年4月3日生/オーストラリア
MF:Lucas Pantelis/1982年3月12日生/オーストラリア
MF:Kristian Sarkies/1986年10月25日生/オーストラリア
MF:Travis Dodd/1980年1月6日生/オーストラリア
MF:Jonas Salley/1982年3月16日生/オーストラリア・コートジボワール
MF:Fabian Barbiero/1984年5月2日生/オーストラリア
MF:Jason Spagnuolo/1984年8月2日生/オーストラリア 
MF:Diego/1979年12月8日生/ブラジル
FW:Paul Agostino/1975年6月9日生/オーストラリア
FW:Cristiano/1981年6月3日生/ブラジル
FW:Robert Younis/1985年8月14日生/オーストラリア
※ポジション/名前/生年月日/国籍

<主力選手>
キャプテンのミカエルは、チーム一の古株で、33歳。アデレード・ユナイテッドの前身、アデレード・シティ時代からチームを支えている。チームの顔といえるだろう。アデレードに来る前は長年ギリシャでプレーしており、欧州での経験もあるベテランだ。試合出場数も多く、個人賞を獲得したり、僅かながらオーストラリア代表に呼ばれたりした事もある。メルボルン出身のクリスティアンは21歳の若手ながら精度があり、力強いキックでチームではコーナーキックやフリーキックを任せられている。17歳以下オーストラリア代表から、2006年には年齢制限なしの代表にも数試合出場しており、将来を期待された選手だ。また、まだ結果こそ出ていないが、ブラジルからのクリスチャーノや、アフリカからのジョナスも応援したい選手達だ。ジョナスはコートジボワール出身で母国ではいくつかのチームでプレーしていたようだ。しかし、国の問題から2006年にオーストラリアに移住。オーストラリアの各クラブチームで数試合に出場し、現在はアデレード・ユナイテッドに所属している。得点こそ無いもののコンスタントに出場しており、アフリカの選手の持つ身体能力に注目したい。そして、監督のアウレリオ・ヴィドマーは、元オーストラリア代表として日本でも戦った事があり、鋭い采配に期待したい。


以上がアデレード・ユナイテッドの選手紹介であるが、鹿島も小笠原や篤人、中田浩・青木・ブラジル人トリオといった主力選手を始め、過去の歴代選手・歴代スタッフなどを紹介していた。9月決戦の初戦となるJ1第24節・川崎戦は、マルキーニョスが後半22分、個人技で先制するも、その5分後に谷口のヘッドで追いつかれ1-1の引き分け。結果的に勝点3を奪えなかったのは残念であったが、17日のアデレード戦では是非、歓喜の唄を響かせたいと思っている。

「J1リーグ戦・ACLと過密日程がスタートするが、リーグ戦では体力的な負担があり、ACLでは地理的なもの、環境・食べ物といった戦う上でのいろんな負担の要素がある。その2大要素を含め、まずはリカバーを重点的に行っていきたい。その為にも選手達には自己管理を徹底して貰いたいと思う。」とオリヴェイラ。飲酒を控え、睡眠・食事はしっかり摂るよう心掛ける。ピッチの上や練習だけでなく、私生活に於いてもコンディション維持に努めれば、疲労の蓄積を抑制する事にも繋がり、延いては選手一人ひとりの輝きを、チームの機能美を失わずに走り切る事ができる。我等は序盤戦の失速の二の舞を演じてはならず、一歩ずつ着実に前進しなければならない。その先に「優勝」の二文字が、頂点が見えてくるのだ。アジア決戦・第二章まで、あと3日。

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2008年09月09日

【ACL2008】「決勝の舞台に立てるように」

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ノックアウト・ステージ準々決勝(9月17日、24日)に出場するJリーグの3クラブの監督が8日、東京都内に在るJFAハウスで記者会見した。「今年もタイトルを取りたい。」と2連覇に意欲を見せた浦和のエンゲルス監督。「日本チーム同士の決勝をイメージしている。」と鹿島のオリヴェイラ監督。G大阪の西野監督は「ショッキングなゲーム(Jリーグ・ナビスコカップ準決勝で2-3で清水に敗戦)の後で、もう少し大阪でリカバーしてから会見に臨みたいと思っていたので、まだ前向きというか、来週に始まる決勝トーナメントに向けて冷静に整理ができていない状態だ。しかし、それでも試合は続きますし、良い準備をして準々決勝に臨みたい。」と決意を新たにしていた。17日の準々決勝ファースト・レグでは、鹿島はアデレード・ユナイテッド(オーストラリア)をホームに迎え、浦和とG大阪はそれぞれ、アルカドシャ(クウェート)、アルカラマ(シリア)とアウェーで対戦する。


【オズワルド・オリヴェイラ監督コメント】

Jリーグを代表するビッグクラブの監督と共にここにいられる事は光栄です。自分自身が日本のクラブを代表してこの大会に参加する事は、重要な意味を持つと思います。これだけ日本のクラブがファイナル・ステージにいるという事は、それだけこの大会の価値、そして日本の力が示されている状況だと思います。できれば最後の決勝は日本のクラブ同士でやる事をイメージしています。当然、決勝を戦うチームの1つとして鹿島がいる事をイメージして、それを高いモチベーションとして戦っていきたいと考えています。ファイナル・ステージは強豪と言われるクラブ、現代サッカーを実践している多くのクラブがいますし、ファイナル・ステージを戦うクラブには高い競争意識があると思います。決勝の舞台に立てるように高いモチベーションで戦っていきたいです。

(アジア制覇のキーマンは)今後の対戦も踏まえた上で、対戦する相手に情報を与えたくないので、名前は挙げません。チームは1、2人で支えられている訳ではなく、複数の選手で支えられていると考えていますし、鹿島の場合は数名、そういった役割や経験を持っている選手がいて、私が言わなくても皆さん知っていると思います。「自分が全てをやらなければ」という余計なプレッシャーを感じるのではなく、「味方と共に一生懸命戦っていくんだ」という考えの基で周りに接して貰って、それを全員が意思統一できて、高い意識を持って戦えるようにしていければと思っています。誰か1人を特別に考えるよりも、チーム全員と共に力を合わせて戦っていきたいです。


「決勝の舞台に立てるよう、高いモチベーションで戦っていく」と語っていたオリヴェイラ。鹿島は日本を代表する強豪クラブの1つとして、広大なアジアの戦いに挑む訳だが、どのチームよりも、総合力で戦う事を強調していた我等の指揮官。これは「一人はみんなの為に。みんなは一人の為に。」といったジーコの教えが今も活き続いている証。鹿島に於いてアジア制覇のキーマンとは、選手であり、クラブスタッフであり、ホームタウンであり、スポンサーであり、「NO.12」なのである。鹿島を愛する全てのファミリーが今まで以上に結束すれば、我等の勝利の賛美歌は必ずアジアに響く。総合力、組織力、結束力といった全てのパワーを一つにすれば、今まで見た事の無い神秘的なパワーを生み出せるのかもしれない。アジア決戦・第二章まで、あと8日。

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2008年09月06日

【ACL2008】鹿島vsアデレード 両監督に聞く

前項では「サポーターの力は計り知れない」と題して、アデレードの邦人向け情報サイトに記載されていた「サッカー特別企画」の一部を紹介したが、今項ではAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ノックアウト・ステージ準々決勝で対戦する鹿島とアデレード・ユナイテッドの両監督インタビューを同サイトから紹介しよう。因みに、両監督のインタビューはフリークス(鹿島アントラーズ月刊誌)でも書見する事ができる。すでにご存知の方もいるかもしれませんが、改めてこの戦いに対する両監督の意気込みを紹介しよう。以下、その全容である。


【鹿島アントラーズ/オズワルド・オリヴェイラ監督】

Q:対戦相手がアデレード・ユナイテッドに決まりました。
「決勝トーナメントに進出した8チームで、殆どのチームが決勝戦に上がれる力があるし、能力がある。そして独特のサッカースタイルがあると思う。今回の対戦はハンディがあるが、集中して戦っていかないといけないと思う。」

Q:ハンディとは、どういう意味でしょうか?
「我々は第1戦をホームで戦い、第2戦をアウェーで戦うというハンディです。90分や180分の中で同点だった場合、敵地で延長戦やPK戦を戦わないといけないのですから。そういうハンディがこの試合ではあります。」

Q:オーストラリアの独特のサッカースタイルを分析されていますか?
「体格を活かしたサッカーというのは理解しています。ただ、オーストラリアのシーズンは始まったばかりですから、必ずしもフィジカルを前面に出したサッカーであるとは言えません。もう少し試合数をこなして貰って、分析したいと思っています。」

Q:アントラーズはどのような戦い方を考えていますか?
「180分や210分という戦いになると、非常に厳しいです。第1戦はホームで戦うアドバンテージがあるので活かしたい。その為にも、コンディションをベストな状態に持っていけるようにしたいと思っています。」

Q:ACLでは体力・技術・戦術・メンタルの中で何を最重要視していますか?
「どれか一つがずば抜けてもチームは機能しないものですし、途中から加入した中田浩二やマルシーニョがいます。2人が早くチームにフィットするようにしてあげたいし、4つの要素(体力・技術・戦術・メンタル)が良い状態になるようにしたい。」

Q:今回は予選リーグ以上の移動時間です。コンディションの調整方法は考えていますか?
「残念ながらナビスコ杯で敗戦してしまいましたが、それでチームは週1回の試合ペースになりますので、チームと個の成長が望めるでしょう。そして9月の第1週に中断期間があるので、ミニ合宿を張ろうと考えています。そこで問題なく調整できると思っています。」

Q:最後にアデレードのサポーターへのメッセージをお願いします。
「サッカーに於いて、サポーターの影響は計り知れません。予選リーグの第1戦(アウェー・クルンタイ・バンク戦)では相手の応援よりも大きな声援だった事で、9-1という結果に繋がりました。数多くの方々に来て頂いて、何処でもホームのような雰囲気作りをして貰いたいと思います。」

【アデレード・ユナイテッド/アウレリオ・ヴィドマー監督】

■敵は移動?!
創立4年のAリーグ(オーストラリア・プロサッカー・リーグ)の雄として、アデレード・ユナイテッドは僅か2週間で18000kmもの距離を移動し、5試合を戦う。Aリーグ3試合の合間にACL準々決勝の試合が組み込まれ、9月は苛酷な月だ。

「15日間に5試合。非常に厳しいものになるのは間違い無い。9月12日にメルボルンで試合がある為、鹿島に着くのは14日の午後か夜だ。17日に鹿島と戦うまでの適応期間は充分とはいえない。18日に日本を発って19日にシドニー到着し、20日にはシドニーFCと試合。21日にアデレードに戻って、24日にアデレードで鹿島とセカンド・レグを戦う。この移動は我々にとっては非常に大きな問題だ。だが、何とか遣って退けるしか無い。こういう事を考えると、カシマスタジアムでの初戦は大事な試合になるだろう。」

■監督は元Jリーガー
1998年から1999年にかけて、サンフレッチェ広島でプレーした事のあるアウレリオ・ヴィドマー監督。当時を振り返って「最高だった」という監督は、自らの経験からJリーグのチームというものを知り尽くしている。鹿島がノックアウト・ステージ準々決勝の対戦相手と知るや、アウレリオ・ヴィドマー監督は、(鹿島との対戦は)チームにとってビッグ・チャレンジになるだろうと身構えた。

「厳しい試合になるだろう。鹿島は非常に強いチームだからね。だが、日本のJリーグで戦った経験もあるし、日本で試合ができるのは楽しみ。日本には良い思い出が一杯あるからね。Jリーグでプレーした時期はとても良い思い出。サンフレッチェ広島の選手達は好くしてくれたし、未だにクリスマスカードを送りあう関係が続いているんだ。」

■対鹿島アントラーズ戦に向けて
「鹿島がグループ・リーグで戦った時のDVDがあるから、DVDを観て研究するつもりだ。すでにスタッフを現地に送り、鹿島とFC東京との試合をチェックして貰った。彼らの報告によると、気を付けないといけない選手は、マルキーニョス・本山雅志・小笠原満男・岩政大樹ら。鹿島は2007年のJリーグ王者で、素晴らしいチーム。スピードもあるし、調子も良い、チームとしての統制もとても良くとれている。何事も簡単にはいかないだろう。」

Jリーグ経験のあるアウレリオ・ヴィドマー監督が率いるアデレード・ユナイテッドは、鹿島にとって意外に戦い難い相手になるかもしれない。

■アデレード・ユナイテッドのプレースタイル
アデレード・ユナイテッドのプレースタイルは通常4-4-2だが、最近はアゴスティーノをワントップで起用している。アウレリオ・ヴィドマー監督曰く、チームはボールを回すプレースタイルを好む。

「パスを回す展開が望ましいが、時として、相手チームのスタイルに合わせないといけない事もある。荒っぽい戦い方をする時もあるが、ボールを回す方が好きだね。」

■オーストラリアと日本のサッカーの将来
アデレード・ユナイテッドと鹿島とのクラブ対決は、2010年南アフリカW杯アジア最終予選で対決するオーストラリアと日本のサッカーの将来を占うものとなる。

「タフなグループだが、両国とも予選を突破する筈だ。でも、試合というのは可笑しなもので、何が起こるか分からないよ。」

移動に疲れて勝つ見込みが無いと思われているアデレード・ユナイテッドが鹿島と対決する時、アウレリオ・ヴィドマー監督のこの発言が鹿島にとって予言めいた警告となるかもしれない。


上記のアウレリオ・ヴィドマー監督のインタビューは7月に取材したものだが、最近のオーストラリア紙のインタビューでは「オーストラリア・ナショナルチームは国際大会で素晴らしい活躍をし、結果を残した。我々アデレード・ユナイテッドも、他国とのレベル差がない事をACLで必ず証明する。」と述べていた。この強い決意は、浦項スティーラーズ(韓国)と長春亜泰(中国)をグループ・リーグで無得点に抑えた事がACLの戦いでさらに自信を深めたようだ。今シーズン開幕したばかりのAリーグだが、好調に首位を走っているアデレード・ユナイテッド。両チームとも過密日程の中、どう戦うのだろうか。オリヴェイラとヴィドマー両監督の采配にも注目したいが、鹿島は2006年ドイツW杯でオーストラリアに逆転負けを喫した日本代表のようになってはならず、仮に先制しても最後まで集中を切らさず全員一丸となって戦えば、アデレード・ユナイテッドには断じて呑まれる事は無い。私はそう信じている。

AFCチャンピオンズリーグ・ノックアウト・ステージ準々決勝
第1戦:鹿島 19:00 アデレード・ユナイテッド (9月17日/カシマスタジアム)
第2戦:鹿島 19:30 アデレード・ユナイテッド (9月24日/ハインドマーシュスタジアム)

参考資料:「GO GO ADELAIDE」、「月刊アントラーズ・フリークス9月号」

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2008年09月03日

【ACL2008】サポーターの力は計り知れない

鹿島が24日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ノックアウト・ステージ準々決勝、アウェーのアデレード・ユナイテッド(オーストラリア)との第2戦に向け、“集客大作戦”を開始した。当地の日本人コミュニティーからの要請もあり、邦人向けの情報誌9月号にチームの大特集を掲載。準決勝進出がかかる大一番へのサポートを呼びかけた。さらに近日中には、ホームページにオリヴェイラ監督の英語でのメッセージも映像で配信される予定という。留学生も多いアデレードには近郊都市も含め約3000人の日本人が生活しており、悲願のアジア制覇を目指すチームにとって、大きな後押しとなりそうだ。

上記はスポーツ紙の情報であるが、私も早速、邦人向けのアデレード情報サイトに目を通した。残念ながら、内田篤人が表紙を飾る9月号の詳細を知る事はできなかったが、特別企画として記載されていたサッカー特集の一部を紹介しよう。第一弾は「今、サッカーが面白い!」と題して、世界、特に日本とオーストラリアのサッカーとその面白さを紹介していた。具体的には、過去の日豪対決やJリーグ・Aリーグ(オーストラリア・プロサッカー・リーグ)の歴史。さらに各国代表を支える中心プレーヤーにもクローズ・アップするなど、平易な内容で紹介されている。第二弾は「AFCチャンピオンズリーグを観に行こう!」と題して、始めにACLの大会概要や出場チーム、予選結果などを紹介。次にノックアウト・ステージ準々決勝で対戦するアデレード・ユナイテッドと鹿島アントラーズのチーム紹介を記載していた。以下、チーム紹介の全容である。

■鹿島アントラーズ
AFCチャンピオンズリーグの初戦でアデレード・ユナイテッドと対戦する為に、アデレードにやってくるのは鹿島アントラーズ。日本の茨城県鹿嶋市・神栖市・潮来市・行方市・鉾田市が本拠地で、チームカラーはディープレッド。2000年には年間3タイトルを総なめにするなど、Jリーグで唯一、11冠を達成した日本の名門クラブの一つだ。1991年、住友金属・蹴球団を母体とし、地元自治体と企業からの出資で立ち上げられた。この名門誕生には、Jリーグ開幕当時まだ選手だった元日本代表監督でブラジル代表「伝説の黄金の4人」の一人、ジーコの影響が大きく、彼の植えつけた「SPIRIT OF ZICO」と呼ばれるプロ意識は、今もチームを支えている。ジーコを始め、多くの外国人選手の活躍と彼らに触発された日本人選手達により、Jリーグ開幕年のファースト・ステージ優勝という栄光を手にすると、そこから鹿島は一気に強豪クラブへ伸し上がった。一時期は成績不振で落ち込んでいたものの、世代交代でチームを一新し、2007年は3シーズン振りにJタイトルを獲得。名門の名を改めて日本中に知らしめた。

今季の鹿島は5連勝と好調なスタートを切ったが、その後は怪我人などが相次いだせいもあり、7試合勝ち無しと苦しんでいた。そんな状況でAFCチャンピオンズリーグの予選を勝ち抜いた事は評価されるべきだ。グループ・リーグ終了時点での大会得点ランキングには、5得点で1位のマルキーニョスを始め、4位に3得点の田代、9位に2得点の野沢と本山、と多くの鹿島の選手が得点ランキングに絡んでいる。予選で叩き出された得失点差25という驚くべき数字は、その得点力と、それを守り抜く守備力があるからこそ。DF4人、MF4人、FW2人を基本とし、左右のフィールドを縦に走り抜くサイドアタッカーを中心にクロスを駆使した戦い方が目立つ。GK曽ヶ端、DF大岩・内田、MF小笠原・本山、FW田代など、各ポジションに日本代表経験のある選手達が揃っている上に、元日本代表の中田浩の復帰とブラジル出身のMFマルシーニョの加入で戦力はより強化された。また、8月に開催されたJOMOオールスターには、鹿島から、オズワルド・オリヴェイラ監督、DF岩政・新井場、MF小笠原が選ばれた。これはファンによる投票で決定される為、鹿島にはファンに認められた監督・選手がいるという事だろう。AFCチャンピオンズリーグ・ノックアウト・ステージでは、期待の新星20歳のサイドアタッカー内田篤人の動きに注目したい。

■アデレード・ユナイテッド
鹿島アントラーズと対戦するアデレード・ユナイテッドは、オーストラリア・南オーストラリアの州都アデレードを拠点とするチーム。愛称はレッズ。こちらのチームカラーは赤。Aリーグの前身NSL時代、1977年から続いていたアデレード・シティが撤退した事で、急遽、僅か数週間でユナイテッドは作られた。経営が上手くいかずにリーグのシーズン途中から参加した事もあったが、現在は着実に強豪チームの道を歩んでいる。Aリーグのチームでは唯一、2度AFCチャンピオンズリーグの出場経験があり、オーストラリア初のACLノックアウト・ステージ進出を決めた。2006年には数試合限定契約で、ブラジルの生んだ天才的ストライカー、ロマーリオが所属していた事もあった。アデレード・ユナイテッドの選手として活躍し、さらにJリーグ出場経験もある元オーストラリア代表のFWアウレリオ・ヴィドマー監督の鋭く正確な采配は、もしかすると鹿島にとって最も手強い相手なのかもしれない。2007-2008年シーズン、アデレード・ユナイテッドの総得点31はAリーグ最多だった。元々定評のある攻撃力に加え、AFCチャンピオンズリーグの予選では、高さとオフサイドのトリックを使ったDFで相手を苦しめた。ただ、速攻にやや弱い面もあるようだ。

JOMOカップのファン投票は誤りのような気もするが、全体的に興味深く読ませて貰った。アデレード・ユナイテッドのトリック・オフサイドにも関心があり、機会があれば具体的にどういったものか調べてみようと思う。鹿島とアデレード・ユナイテッドは、クラブ史上初のノックアウト・ステージ進出となる。この2チームの対戦は、クラブの新たな歴史を懸けた戦いだ。初めての舞台でどれだけの力を発揮できるか。お互い挑戦者として全力ぶつかってくるだろう。いよいよ始まるACL。この試合に勝ち、準決勝に進出して欲しいチームは心情的には決まっているが、アデレード在住の日本人の皆様も是非、スタジアムへ足を運んで鹿島に声援を送って欲しいと思っております。

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2008年09月01日

【DESAFIO~挑戦~】DESAFIO em SETEMBRO

「DESAFIO em SETEMBRO」。ポルトガル語で「9月の挑戦」という意味だ。リーグ戦は第18節から第2クールに入っているが、上位は相変わらず混戦状態である。1位・名古屋から5位・川崎までの勝点差は、僅か2。毎節ごとに順位が入れ替わる上位陣だが、第23節を終えて首位に立ったのは名古屋。その次は勝点差1で、鹿島・浦和・大分と続いている。鹿島はJリーグ・ナビスコカップ準々決勝で清水に敗れ、6年ぶり4回目の優勝を惜しくも逃し、4冠夢散。また、8月のリーグ戦績は2勝2敗で勝率5割。残念ながら、層の厚さを、総合力を魅せ付けたとは言い難い結果で終わってしまった。成熟のさらなる成熟への道は決して容易な事では無い。今は将来への布石を打つ為に、多少痛みを伴わなければならないのかもしれない。しかし、その道は確実に切り拓かれているように思う。鹿島の進むべき方向性に雑念は無い。

■J1リーグ順位表(第23節終了時)
1位:名古屋 【勝点42】13勝3分7敗 得失点差+9
2位:鹿島 【勝点41】12勝5分6敗 得失点差+19
3位:浦和 【勝点41】12勝5分6敗 得失点差+14
4位:大分 【勝点41】12勝5分5敗 得失点差+9
5位:川崎 【勝点40】12勝4分7敗 得失点差+9

■8月の試合結果
<J1リーグ>
第20節:鹿島 1-3 千葉 (8月9日/フクダ電子アリーナ)
第21節:鹿島 4-1 東京V (8月16日/カシマスタジアム)
第22節:鹿島 1-2 名古屋 (8月23日/カシマスタジアム)
第23節:鹿島 2-1 神戸 (8月27日/ホームズスタジアム神戸)

<Jリーグ・ナビスコカップ準々決勝>
第2戦:鹿島 1-2 清水 (8月6日/日本平スタジアム)
第1戦は0-0の引き分けで合計1-2。鹿島は準々決勝で敗退。

■9月の試合日程
<J1リーグ>
第24節:鹿島 18:00 川崎 (9月13日/カシマスタジアム)
第25節:鹿島 15:00 柏 (9月20日/日立柏サッカー場)
第27節:鹿島 15:00 清水 (9月28日/カシマスタジアム)
※第26節の大宮戦は10月1日、カシマスタジアムで行われます。

<AFCチャンピオンズリーグ準々決勝>
第1戦:鹿島 19:00 アデレード・ユナイテッド (9月17日/カシマスタジアム)
第2戦:鹿島 19:30 アデレード・ユナイテッド (9月24日/ハインドマーシュスタジアム)

「DESAFIO~挑戦~」をスローガンに掲げて戦ってきた2008シーズンも終盤戦に入るが、今後の過密日程を乗り切る為に、鈴木取締役強化部長はこう述べている。「選手間の意思統一を高めるには、ある程度、メンバーを固定して戦う方が良いのですが、主力選手の怪我や出場停止が重なってしまうと、今季の前半戦のような事態にもなりかねない。そこで、チームの枠を広げていく必要が有ります。JリーグとAFCチャンピオンズリーグの両タイトルを勝ち取る為に戦力の底上げ、充実は欠かせません。誰が出ても同じ位のチーム力が発揮できるよう、今から布石を打っているのです。全ては9月を乗り切る為の布石です」と。

怪我、体調不良、累積警告による出場停止などで主力不在を余儀無くされた時もあったが、意図的にメンバーを入れ替えながら実戦をこなし、お互いのプレーのクセやタイミングを理解しようする事は、チームの組織力を、コンビネーションを高める最善の捷径であり、時間を要してでも実践するべきだと、私は思う。正念場の9月。鹿島の進化と真価が問われる「DESAFIO」がいよいよ始まるが、これを乗り切る為には一人ひとりのメンタル・タフネスを充分に発揮しなければならず、オリヴェイラも一番美味しい果物(旬の選手)を見逃さない「オズの魔法」が冴え渡る事も必要不可欠である。JリーグとAFCチャンピオンズリーグ両制覇を狙う鹿島はクラブ史初の挑戦であり、今後、一つひとつの戦いが新たな歴史を刻む戦いに変わる。「FOOTBALL DREAM」。Jリーグ参入は99.9999%無理とまで言われ、0.0001%の可能性を実現した創設時以来のクラブ・アイデンティティ。どんな逆境にも、恐れず、屈せず、勇気を持って立ち向かうのが鹿島。この原点に立ち返れば、どんな苦難が訪れようとも偉大なる偉業は必ず成し遂げられると、私は強く信じている。

posted by 鹿太郎 |00:00 | 鹿島アントラーズ | コメント(0) | トラックバック(0)
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