2007年08月24日

反町監督の矛盾

 反町監督は試合後の会見でこう述べた。
 ―水野は1人でも崩せるスピードと感覚的なドリブルを持っています。本田(圭佑)の場合はどちらかというと重量級で,そういうのは持っていない。逆にそれをうまく使うべく,数的優位を作ったりしないといけないですね。残念ながら今日の試合ではそういうシーンが見られなかった。

 ベトナム戦で日本は左右非対称のシステムになっていた。右サイドには水野がいて,後ろから細貝が援護する。数的優位をつくりやすい形だ。一方左は,本田が一人で広くカバーせざるを得なくなっていた。李は周囲との関係を築けなかった。キーとなるのは柏木だが,彼は水野との関係から基本は左寄りで,自分の特長を活かすために中へと入ってくる。左利きの選手がそこから絡みやすいのは当然右サイドで,結果左は孤立した。

 つまり反町監督の人選,システムが本田を孤立させたのだ。会見で言ったようにしたかったのならば,左右を逆にすれば良かった。例えば本田の後ろに安田を起用し,積極的に上がることで本田の左足を活かせたかもしれない。家長の投入がもっと早ければ両サイドが脅威になっただろう。選手が自ら変えることもできたが,それに合う駒がピッチ上になかった。

 反町監督はチームのベースを確立できないままでいる。だから下の世代をチームに組み込むのに手こずっているのだろう。監督交代は遅きに失した。この先できることは,吉田監督の元にカナダ世代をベースにしたチームを作るか,大一番を見極めて,刺激を与える目的のみで交代するか,である。現実味があるのは後者だと思う。セットプレーで勝ち点を拾っていき,ここぞの場面で劇薬を投入する。

 いずれにしても,選手が反応しなければ意味が無い。あの相手にホームで1-0で結果を残したと言えるのか。選手は最終的に出場権を得ることで証明すれば良いし,一つずつ勝つことだけを考えるべきだ。だが協会やマスコミは,先を見通すことが求められる。

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2007年08月02日

日本サッカーの進化?―本田さん引退試合

 J初年度のチャンピオンシップを(出来るだけ)再現しようという企画で行われた引退試合は,大成功だった。
 ヴェルディは強かった。後半にミツオ,モト,ヤナギが軽く本気を出したために勝つことはできたけど,ホントに凄かった。
 特に武田は常にゴールを意識した動きで,現時点でも彼より怖いFWはそうはいないんじゃないかと思ったくらいだ。中盤はテクニシャン揃い。ラモスはフル出場で本気モードだったし,都並のアップダウンも効いていた。何よりあのプロ根性。鹿島のゴール裏は最後以外ブーイングで迎えたが,そうじゃないと逆に失礼。彼らがあの日に演じた役回りは完璧だった。

 一方の鹿島も,増田のドリブル,ジョルジの鬼プレス,奥野の渋い守りなど,見所十分。後半は,黄金期を思い出した。右の名良橋と左の相馬がそれぞれ馬力とタイミングという持ち味を活かしてサイドを突き,本田はボールを奪っては簡単に捌き,熊谷が豊富な運動量で至る所で一枚噛む。強かったわけだ。

 日本サッカーは進歩していると言われる。全体的な総合力では,そうだろう。だが。
 僕は相馬以上のSBを知らない。彼が今25歳だったら世界中からオファーが殺到するんじゃないかと思う。
 武田の嗅覚,ラモスの気持ち,熊谷のダイナミズム,増田の突進力。本田のエース殺し。
 トップにいる人たちのアクの強さ,個性では,昔の選手には敵わないかもしれない。
 このような素晴らしい試合ができ,凄い歴史が築かれてきたんだなぁと思った。

 

 選手,サポーターなどヴェルディ川崎の皆さん,ありがとうございました。おかげで完璧な引退試合になりました。
 本田さん,おつかれさま。

posted by footant10 |16:13 | アントラーズ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年08月01日

何もない

 結局,何も手に入らなかった。
 前回,いいサッカーをしていると言ったのは,この大会での優勝だけを目指すのであれば,ということだった。弱者が引いて守るのと同じ次元だ。だが,結果は4位。次回のシード権すら手放した。
 組織力があり,パスワークが巧みだということは,誰だって知っている。個人技で劣るということも,仕掛けの意識が足りないと言うことも。ベースは確立できたと言う意見もあるが,オシムが1年かけて行なったことはどこへ消えたのか?相手に合わせてシステムを変え,アグレッシブに前へ走る姿を,今大会では拝めなかった。
 オシムは代表監督に向かないのではないかという疑念が浮かぶ。チームを短期間で修正する力を持たず,選手交代で局面を変えることも出来なかった。個人技の高いサウジの2トップに2バックで挑み,ポリバレントだ柔軟だと言う言葉は忘れ去られた。真剣勝負でも選手は柔軟な思考を持てるのか,試す機会はもうない。少なくとも現時点では出来なかった。成功体験を持たないままW杯の予選に挑む。
 
 強いて言えば,アジアを思い出したのが収穫かもしれない。僕が優勝は必須だと考えたのも,アジアをなめていたからだ。油断はいけないどころか,ジーコの時には結果で隠していたことが表面化した。思い出せて良かったのか,それとも他国に自信を与えただけなのか。今大会の意義を知るのはW杯後になってからだろうが,結果が出てからでは遅い。ジーコ時代と同じ過ちを繰り返してはいけない。続けるにしても十分な検証と要求が必要だ。マスコミはいつまで手下でいるのか。

 僕は,代えるべきだと思う。結果も内容も悪かったのに,続けていい理由がない。当然,協会のトップも一緒に。

posted by footant10 |16:37 | その他 | コメント(9) | トラックバック(0)
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