2007年04月23日

監督は報われる 4/22 三浦・札幌vsラモス・ヴェルディ

 めまぐるしく前半を終え、それぞれに課題が残った。

 札幌は敵のミスを突き、序盤で3点を奪った。しかしそれはゲームプランに無かったのは明らか。札幌の選手は逆に浮き足立ってしまい、これまで見せてきた組織的なディフェンスが影を潜めた。特に顕著だったのが、船越に対するケアの甘さだ。フリーで基点を作られる場面が続出した。カウンターで惜しい場面を作れる可能性も大きく、チーム全員が同じ方向を向かなければならない。
 一方のヴェルディは、前半のうちに一点を返したことで、モチベーションを失わずにすんだ。船越に対する対応はハーフタイムで修正されるのは明白で、それ以外の攻めのバリエーションを持ちたい。それでいて、人数をかけて細かいパスを多用するため、カウンターへのケアは必須だ。前半もボールを失った瞬間のバランスの悪さが目立った。

 こうして迎えた後半、札幌は曽田の緩慢なプレーで立て続けに二点を失う。だが、船越への対応は修正されていたし、同点にされたことで逆に普通に戦うことができた。同点にしたことで今度はヴェルディのプランが重要になるわけだが、方向性が定まる前に勝ち越される。4点目のダヴィのゴールはパスカットからのカウンターで、ヴェルディはまたも同じ形でしてやられた。だが、ここからヴェルディの、ベンチも含めたチーム力が問われる。
 名波から佐藤という普段通りの交代の後、ラモスはこの日2得点、貴重なスペースへの動きを見せていた金澤に代えて、故障上がりの平本を投入する。結果チームの攻めは淀み、停滞し、硬直した。船越がアクシデントで退いたが、そうでなくても大した変化は無かったように思う。

 お互いが自らのゴールによって試合を難しくすることを強いられた。そういったアブノーマルな状況下でこそ、チーム全体の力が問われる。
 三浦監督はハーフタイムでの修正から、石井投入の見送り、大塚での守備固めなど、ほぼ完璧な采配をした。選手がパフォーマンスでそれに応えたとは言い難く、個人能力の差もあったが、貴重な勝ち点を手に入れた。札幌の女神は見ていたわけである。
 当然のことだが、ラモスも見られていた。戦術の浸透度も指示も選手交代も、およそ女神の興味を惹くものではなかった。それでも選手は、致命的なミスで下を向くことなく、強い気持ちで戦った。
 つまり、ラモスに出来るのはここまで。これが限界なのだ。
 そしてそれが出来るのはラモスだけ、では無い。
 もう一度3連敗したら辞めるそうだが、ヴェルディを愛するのなら、次の3連敗は致命傷になることくらいは、覚えておいたほうがいい。
 愛ゆえに退くことが必要な場合もあることくらいは、知っておいたほうがいい。

posted by footant10 |23:02 | Jリーグ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年04月15日

始まりの日~4/14 横浜FCvs鹿島アントラーズ~

 すべては、あの日からはじまった。
 
 埼玉スタジアムでの一戦は優勝を賭けたものになった。ジュビロ、アントラーズ、マリノスの順で向かえた2003年J1リーグ2ndステージ最終節。ジュビロはマリノスのホームに乗り込み、アントラーズはレッズとのアウェーゲーム。アントラーズは大量得点で勝たなければならなかった。
 そして、序盤に二点を奪う。

 横浜では、1-1で試合が推移していた。
 大量得点が必要とされなくなるかもしれなかった。ジュビロが勝ち点を落とせば、勝つだけでいい。それはアントラーズの得意とするところだ。このチームは圧倒的な力をもって相手をねじ伏せはしない。内容では互角に見えても最後には勝っている、勝負どころではとてつもない力を発揮する。そうやって、日本のトップであり続けた。今まで通りやれば問題ない。

 ジュビロはロスタイムの久保のゴールで敗れた。

 アントラーズは、引き分けた。

 横浜の試合は一足先に終えていた。マリノス勝利の報はアントラーズのベンチにも伝わり、トニーニョ・セレーゾ監督は手の平を下にして「落ち着け、落ち着け」と繰り返し、通訳は絶叫していた。
 ピッチでは、ホームの大歓声を受けたレッズが攻勢をかけている。1点差とされ、点差を広げるのは厳しい状況だった。そこへきて、優勝の条件が「勝利」のみになった。あとは守りきればいい。今までもそうしてきたように。勝負強い、アントラーズ。
 永井が右サイドでボールを受ける。対応した大岩の股間を抜けたボールは、ゴール前に放たれた。エメルソンが飛び込む。秋田が体を寄せる。ボールはエメルソンの頭によって角度を変えられ、しかし秋田には触れず、ネットを揺らした。
 
 栄光の日々が、彼方へ消え去った。

 




 すべては、この日から始まる。
 
 日産スタジアムで下した相手は横浜FCで、最悪ではないが最高ではあり得ない内容で、スコアは1-0だった。それはおそらく、かつてであれば何でもないただの勝ち点3でしかなかっただろう。

 選手は喜びを爆発させた。スタンドには涙する者もいた。
 
 再び輝くには、超えなければならない壁がいくつもそびえ立っている。
 それでも、この日のように一つひとつ超えるしかない。
 その先にある光は、どれくらい輝いているのだろうか。

posted by footant10 |19:32 | アントラーズ | コメント(0) | トラックバック(0)
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