鹿の角

鹿島アントラーズとチャンピオンシップ

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 ジーコの怒り。  佐藤洋平の逡巡。  秋田豊のヘッド。  鈴木隆行の咆哮。  そして、小笠原満男のひと振り。

 鹿島アントラーズの歴史を彩ってきたチャンピオンシップはおそらく、今回で最後になる。  例えば2001年。1年を通じて圧倒的な強さを誇ったジュビロ磐田を、2試合だけの勝敗で、もっと言えば、たったひとつのフリーキックで屠り、年間チャンピオンとなった。  「納得がいかない」「本当に王者と言えるのか」  矛盾を背負わされた勝者はしかし、何も恥じることはなかった。  当然である。与えられたルールのもとで結果を出した者を王者と呼ぶ。

 2007年からの3連覇で、それが言い逃れではなかったことを証明したが、あの頃の記憶は強烈らしい。  2016年、勝ち点で10以上離されていてもなお、鹿島アントラーズを推す声は消えない。  ただし、忘れてはいけない。  彼らが思い浮かべているのは、昌子ではなく秋田、金崎ではなく鈴木である。  昨年ナビスコカップを制したとはいえ、最後のリーグ優勝はもう7年も前のことだ。  紛れも無く、今の鹿島アントラーズは王者ではない。

 でも、いつだってそうだった。  王者ではなく、王者になるために戦う者であり続けたから、勝ち続けた。  

 勝利は歴史を塗り替え、新たなる伝説を生む。  何年か後、多くの人が秋田ではなく昌子、鈴木ではなく金崎を思い浮かべるために。  最後のチャンピオンシップの、その魅力と共犯関係にある矛盾に満ちた王者として。

 もちろん、矛盾でも何でもない。王者とはチャンピオンシップで勝った者。今年の最初から決まっていた。  2ndステージだって、負けてもいいと思っていたわけではない。年間勝ち点の差は、そのまま地力を表していると言っていいだろう。  それでも。

 さて、そろそろ本領発揮のときが来た。  鹿島アントラーズ。  王者になるために戦う者の、王者になるための戦いの、はじまりである。



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