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8月月間ベストゴールを受賞した北川が、先発定着できない2つの理由

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Jリーグは、8月の月間ベストゴールを発表。

第21節の対C大阪戦で決めた、北川航也のゴールが見事に受賞した。

選考委員会によれば、「ひらめきと意外性が生んだ、稀にみるテクニカルなゴール」であり、「相手の意表を突いたアイデアで観る者を魅了した」との評価。

バックヒールで流し込むゴール自体は珍しいものではないが、あれだけ強いインパクトで叩き、ゴールへ正確に決めることができたのはお見事としか言いようがない。

まして、2点ビハインドをひっくり返す逆転ゴールだっただけに、その意義は大きい。

前節の甲府戦の決勝弾も、それに負けず劣らず、実にパーフェクトなゴールだった。

9月の月間ベストゴールも連続で狙えるのではないか。 そう思える素晴らしい一撃だった。

これらの華麗なゴールを見ても分かるとおり、北川というのは、天才肌の選手なのだと思う。 彼には、ストライカーとしての持って生まれたセンスを感じる。

ただし、(他チームの現役選手を例に出して恐縮だが)柿谷を見ても分かるとおり、センスだけでは生きていけないのが、この業界の難しいところ。

北川も大事な場面で決め切る勝負強さは持っているものの、指揮官の完全な信頼を得ているとはまだ言い難い状況だ。

ここまでの成績は、17試合に出場し3得点。 このうち先発出場は2試合のみで、ほとんどが短い出場時間に留まっている。

本来、鄭大世やチアゴ・アウベスといったFW陣に故障者が相次いでいるこの状況は、北川にとって先発機会確保の大きなチャンスだったはずだ。 しかし、現実にはいまだスタメン定着はできていない。

今季初先発となったC大阪戦では、その月間ベストゴールを含むドッピエッタを決めたが、次の試合(柏戦)では再びベンチを温めることになってしまった。

あくまでジョーカーとしての役割に留まっている北川。

これには、主に2つの理由があると思う。

1つ目は、ポジティブな理由。

選手には、先発で長く出場しないと力を発揮できないタイプと、短い時間でも結果を出せるタイプの2種類がいる。 野球で例えると分かりやすく、代打の一振りでも打てるか否かだ。

北川は明らかに後者で、途中出場で流れを変えることのできる選手である。 村田も同様のタイプであり、相手が疲労してきた終盤にこそ、そのアジリティが活きてくる。

だから監督としてみれば、あえて秘密兵器として残しておきたい、交代枠3枚の中から切り札として用いたいという、采配上の理由である。

2つ目は、ネガティブな理由。

北川は天才肌であるが故か、好不調の波がある。 素晴らしいゴールを一発で決め切る反面、ともすると消えてしまう時間帯も多い。

先発2試合目となった先月の鹿島戦では、相手が昌子・植田の日本代表CBコンビだったこともあり、シュート0本に終わるなど、試合から完全に消されてしまった。

甲府戦も先制ゴールを決めたものの、(ポジションが変わり守備重視となったこともあるが)その後は見せ場をつくることはできなかった。

これでは指揮官としても計算しづらく、戦力として起用しにくくなってしまう。

例えば、ポストプレーが巧みな長谷川や、フォアチェックの守備に定評がある金子ならば、たとえゴールを決められなくとも、それ以外の部分でチームに貢献することが可能だ。

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