MLB 戦いの原理を求めて

月別アーカイブ :2015年10月

NYMの反撃 ベースボールはメンタルのスポーツでもあり、応援に力はある

ひとつ問題です。下記の4つを上位から順番に並べるとどうなるでしょうか?もしこの問題に間髪入れずに正答できる方は、なかなかの洞察力の持ち主です。 DHあり ALリーグ全体のOPS DHなし NLリーグ全体のOPS 30チームの全体homeでのOPS 30チームの全体awayでのOPS DHの有無がOPSに与える影響は当然無視できるものではないわけですが、そのDHの有無が与える影響に比べて、......続きを読む»

statcastはベースボールをどう進化させるのか?

statcastという新しい技術が開発されてから選手への能力の客観的な把握がいよいよ進化している。例えば昨日のエスコバーの3塁打があるが、最高20mphに達し、3塁到達時間は11.79secと記録された。トラウトは3塁到達時間は11.01secということでその驚異的なスピードでもってMLB.comでもクローズアップもされてもいる。ちなみにオコエの3塁到達時間は10.77secというのが私が測ったタイ......続きを読む»

時代と逆行するKCの攻撃戦略 なぜKCにビックイニングがあるのか

さて 今日もKCが得意の連打で逆転するといういつもの勝利のパターンで2連勝を飾りました。5回ハービー2K、6回デグロム2Kという数字からもわかるように、KCはMLB全体で断トツでK率が最も低いチームである。その数値15.9%というものであり、16%台、17%台のチームは皆無という状況からもわかるように他のチームはおおよそ20%前後のK率となっている。 リーグ1位のK率が低いということは浅い......続きを読む»

NYM守護神ファミリアの気になるデータ

WPAによれば9回1死90%ジャストの確率でまずNYMが先勝することが予想されていた矢先に、ゴードンのバックスクリーンへの同点HRが飛び出ました。このゴードンのHRは47.2%もの勝率を引き上げる一打であり、得意のうっちゃりというスタイルでまた10%の勝利確率の状況からの逆転劇で見事にKCが先勝でした。 ホズマーの守備の乱れによって勝ち越しを許すというKC本来のスタイルが崩れたところからの逆転勝......続きを読む»

犠打・送りバントは有効なのか?それとも 無効なのか?

あるレギュラーシーズンの得点期待値を比較すると、下記のようになっており犠打はナンセンスという話はすっかりお馴染みです。 無死一塁の得点期待値 0.81 一死二塁の得点期待値 0.67 バントで2塁へ送った方が得点期待値が低ければ犠打はやるだけ無駄と結論されます。まして成功率100%ですらない犠打は有効どころかむしろ、完全に非効率的な戦術であり時代遅れの遺物のように捉える方も多いです。しかしこ......続きを読む»

「MLB 戦いの原理を求めて」流 2015ワールドシリーズのポイント 

KCとNYMのこれまでの戦いをレビューをしながら、ワールドシリーズのポイントについてシンプルに書いてみたいと思います NLCSではNMYが試合中において一度もCHCにリードされるという場面すら作らせず完勝でした。相撲で言うところの横綱相撲でもあり、万全の寄り切りで勝つ。強者の戦い方と言ってもいいです。それとは実に対照的に例えばALDSではHOUが5試合すべての試合でKCを一度は必ずリードする場面......続きを読む»

短期決戦においては監督の言葉が貴重な戦力となる!

戦略的な思考をもってすれば(ペナント・イニング序盤・大量得点差・打者の時代・ヒッターズパーク)という条件が重なれば重なる程、目先の1点に目を奪われることなく<長期的な確率論>を重視し、(短期決戦・イニング終盤・接戦・投手の時代・ヒッチャーズパーク)という条件が重なれば重なる程<目先の1点を取る確率論>を大事にすることが、一般的な戦いのあり方です。 戦略的な正しさとはTPOによって変化する......続きを読む»

2016LADの戦略的課題をセイバーメトリクス分析する 攻撃編

LAD HRリーグ1位 OBPリーグ2位 OPSリーグ2位。にもかからわず、なぜ得点はリーグ8位に留まっているのか? このギャップをある程度明らかにしてゆく必要があります。いわゆる<拙攻>というキーワードによってLADの戦略的課題は括られると言ってもいいですが、これよりざっくりとしたセイバーメトリクス分析をします。LOB率が異様に高いということであり不運であったという要素もなくはないでしょう......続きを読む»

単なる一ファン目線の感想レベル 小宮山の解説力

自分が勝ち進むと予想したチームサイドに立ってのみ恣意的に解説を加える小宮山の応援感想スタイルもなかなか味があります。 第二戦、KCが7回、2点を追う無死13塁でのモラレスと1塁ランナーでのヒットエンドラン。ヨーストの采配におけるファインプレーによって勝ちを引き寄せた重要なポイントでした。田口ならモラレスにヒットエンドランをあそこでかける意義について解説を必ず加えていました。足の遅いモラレスがゲ......続きを読む»

アトリーこそがNYMをひとつにまとめた最大の功労者である

「LADはプィーグを放出するべきである」という記事の骨子は、短期決戦におけるチームケミストリーの重要性にあります。大一番の戦いに際して如何にチームが結束できるのかという点は、ベースボールがメンタルなスポーツでもある以上、決して軽視してはならないポイントとなっています。孫子という軍事家も<人の和>の重要性を説いている。 現在のNYMの強さは強力な投手陣が揃っていることや投打のバランスなど戦力の充実......続きを読む»

イーシアはファールフライを取るべきだったのか

ふつうの投手であればあの4回表のダーノウのファールフライは取っても問題ないと考えます。しかし今回はグリンキーが投手であったということが非常に大きなポイントです。今年のキャリアハイのグリンキーのシーズン全体平均被OPSは507というものであり、超絶です。NL9番打者(代打も含む)の平均OPSが483ですから、2015グリンキーの前には投手がずらっと並んでいるようなものだったわけです。ちなみに0-2から......続きを読む»

ザック・グリンキーの素晴らしい気迫

ペナントよりも明らかにギアを一段階上げてのピッチングでした。 絶対に負けられない大一番。短期決戦においてもそれまでの戦いならまだ負けても許される状況ではあるが、最終決戦になると1勝の持つ価値が全く変わってくることは言うまでもありません。つまり1点の持つ価値も自ずから変わってきます。2勝2敗のタイからの最終戦においては1点でも勝ち越そうとどのチームも必死であり、勝ち越されたらまずは同点を目指して必......続きを読む»

スライディング規制の動き マンフレッドを支持する

「アトリーのタックルでテハダが骨折 それがベースボールだ!」この記事を書いた時から、規制の話は大きく前進、実に迅速な動きをマンフレッドは見せようとしている。歴史のトレンドが示しているものとは、ベースボールというドラマに出演している選手という代替不可能な役者の健康について最大限ケアするという方向へ流れている。外野フェンスの柔らかいラバーひとつ取ってもそうだろうし、ハービィのシャットダウンの問題から......続きを読む»

シカゴの風はカブスをフォローした CHCがNLCSへ進出

HRが乱れ飛んだCHCとSTLの戦いであった。リグリーフィールドは風の向きによってヒッターズパークにもなればピッチャーズパークにもなるという球場。今回は長打力がCHCよりもかなり劣るリーグ平均以下のHR数であるSTLであったために、風はカブスをフォローする形でリグリーフィールドをヒッターズパーク化とし、その影響もあってかNLDSに決着をつけました。HR数ではSTLを圧倒。しかしワールドシリーズでも......続きを読む»

HOUの勝利を確信した瞬間 待ち受けていたもの

7回裏コレア・ラスムスの連続HRによってミニッツ・メイドパークの盛り上がりは最高潮であった。場内のHOUファンであれば誰もが勝利をほぼ確信した次の瞬間、その手からするりとALCS出場権がすべり落ちた。 勝ち上がってくるチームには必ずチームを勝ちに導いている好調の選手が何人か確実にいるということであり、例えばそれがHOUにおいてはカイケルであったり、キャリアにおいてピークを迎えているラスムスであ......続きを読む»

洗練されたコレアと最先端のHOU守備シフト

2015HOUの守備シフトの数がMLB全体で1位だったと今日の放送でありました。極めて興味深かったのは同じ打者でも何種類かのシフトを用意しているという点でした。たとえばヒッティングカウントではプルヒッター用のシフトにするが、カウントが2ストライクになった途端、その打者はアプローチを変えて投球に素直に打ち返す傾向を持つため、通常の守備陣形にチェンジするといったように、HOUは相当にキメの細かい守備......続きを読む»

アトリーのタックルでテハダが骨折 それがベースボールだ!

「ダブルプレーを阻止するために無防備な内野手へ、時には殺人的なスライディングやタックルを仕掛ける。それがベースボールの本場における文化というものなのだよ、諸君!むしろそうしたベースボールの文化に適応できず骨折した選手の方が問題なのだ」そう教え諭すかのような論調のコラムがPITのカンが骨折した際は全開でした。SNSでも通を気取る人に限って、全く問題ないという意見が支配的でした。またそうした危険を直接身......続きを読む»

カーショウと心中すべきだったのか 短期決戦は継投が鍵を握る

7回グランダーソンに四球を与えて満塁になったところで、カーショウと心中せずに、マッティングリー監督はバイエズというセットアッパーに交代をしました。なぜ絶対エース・カーショウと心中しなかったのか、誰もが考えたことを私も考えました。しかし冷静になって7回のカーショウを振り返ると、BB/9が1.00台であり1試合で2個のBBすら出すことはないカーショウが、たった1回の7イニング目に3BBを与えるという投球......続きを読む»

HOUの勢い、2015BABIPは高止まり、インターリーグAL圧勝。

「MLB全体のBABIPついに300に達す ~守備シフトを過大評価してはならない」という記事で、300がピークであり最終的には298~299へBABIPは収束する可能性が高いと予測しました。結果はMLB全体のBABIPは299。守備シフト元年2014につづいてここ5年でBABIPが最高の値を示す結果となりました。以上により、守備シフトはそれなりに有効であるが、決して過大評価をしてはいけないという意見......続きを読む»

なぜワイルドカードから勝ち上がるチームは強いのか?

過去の歴史を見ると勢いや流れを短期決戦に持ち込むことによって、前評判を大きく覆すという例がいくつかあります。例えば2012年の無双であったバーランダーと最強打者カブレラ擁するDETとNLで激戦を勝ち上がってきたSFがいい例となります。この時、SFに敗れたSTLバークマンをはじめとする多数はSFはPOですっかり消耗している、故に戦力・休養十分のDET有利という予想でした。シーズン中の戦力をセイバーメ......続きを読む»

巨人、福田を永久追放してはならない そしてピート・ローズ

かなり頭がすっきり整理されてきたので記事をupしておきます。おそらく大多数で占められる世間の意見とは大きく食い違うが、私と同じような意見の人は10%程度はいるものとも考えています。なぜ私がローズに対するマービン・ミラーの意見が直感的に正しいと感じ、大多数の世間を覆う空気に違和感を感じているのか、その根拠を熊崎コミッショナーが間接的に教えてくれた格好です。 === 世間において永久追放の連呼の中、......続きを読む»

ピート・ローズは復権するのか

コミッショナーのマンフレッドがスポーツベッティング合法化に向けて前向きの動きを見せている。平たく言えば賭博合法化に向けてそれが実現すれば、MLBにも相当の収益が入ってくることは想像に難くなく、利益をもってすればオーナーたちを説得するのも時間の問題だろう。選手会もその収益で最終的に潤うことにもなる。 その前段としてどうしてもクリアしておかなければいけない懸案が、闇賭博で永久追放されたピート・ロー......続きを読む»

被弾率の高い NYYエース田中の行く末

田中の被弾率の高さはリーグ最低レベルの1.46。WHIP0.99でありリーグ1位ですがその最大の要因は抜群のBB/9とリーグ2位の低さにあるBABIP242にあります。運も良く、無駄なBBを出さないためにソロが多いという因果が成り立っています。よく田中のリーグ最下位の被弾率について擁護する意見としてソロが多いので問題ないとあります。たしかにヤンキースタジアムがHR率の非常に高い球場であることもパーク......続きを読む»

なぜOAKはプレーオフで勝てないのか?

例えば1982年、リッキー・ヘンダーソンはメジャー記録の130盗塁を記録した。しかし、一方で42盗塁死があり成功率は75.6%。ヘンダーソンの130盗塁を得点換算すると年間で+22.2点であり、42盗塁死はチームにとって-20.6点の損失となり、1982年ヘンダーソンの盗塁した結果の総合的なパフォーマンスは得点換算した価値は+1.6点のみである。年間チームは700点前後はたたき出すわけですからオー......続きを読む»

ブロガープロフィール

profile-iconfield_of_dreams

大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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(10月18日現在)

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