MLB 戦いの原理を求めて

LADはプイーグ放出をすべきである

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フリードマンがプイーグ放出に決断するのかどうか?

結論からすると、ワールドシリーズで勝利することを戦略的なターゲットにする以上、チームの和を乱すプイーグ放出へ決断する可能性が極めて高いのではないかと考えます。マラソンモードのペナントであればチームの総合的な戦力があれば、多少チームがバラバラの方向を向いていても勝ち抜くことができますが、短期決戦とは短距離走でもあり、ここ一番といういざという時にどれだけ力を集約して、一致団結して勝負に臨めるのかというケミストリーが特に短期決戦では大事になってきます。ワールドシリーズにおいてSFのベンチでは自然と選手がペンスを中心として円となった姿が個人的には非常に印象的です。この心理的な要素を孫子は<人の和>という言葉で表現し、真の戦略家は言うまでもなく極めて重要なものとして捉えます。

9=8」というTシャツを着せて TB元監督マドンも、スモールベースボール出身の監督らしく極めて<人の和>を大事にし、それを乱したアップトンに対して断固とした処置をしていましたが、この点については元TBのGMフリードマンも方針としては全く同一であったと考えていいでしょう。



それが証拠にLAD着任してフリードマンが最初に手をつけたのが、ケミストリー改善のためにケンプとハンリーの放出でした。特に生え抜きのMVPケンプの放出は実に大胆不敵な決断でした。同時にCHCに監督として着任したマドンが記者会見で開口一番何を言ったのか、覚えているでしょうか?チームの団結の重要性を説いたはずです。孫子の言う<人の和>をフリードマンもマドンも間違いなく大事としています。セイバーメトリシャンではあるが、数値化できないケミストリーの部分、精神的にチームに与える影響力も十二分に考えてチーム作りをすすめている点にこそ、フリードマンの非凡な点があります。

BOSのチェリントンもかつてはケミストリーを非常に重視し2013年にはいきなりの大成果を上げたGMでしたが、(2013BOSはチーム全員でディナーを取ることもあったくらい非常に結束が強かったというエピソードを聞いたこともあります)しかしそのケミストリー重視であったチェリントンがなぜか気が付くと2015に問題児のハンリーを獲得し、決してSFでチームメイトと上手くいっていなかったと言われるサンドバルを獲得し、サンドバルの低成績はもとより試合中にSNSでいいねをするという事件まで起こすという、プロ意識の決定的な欠如が問題となりました。例えばイチローが試合中にSNS?まずあり得ないですよね。精神的にサンドバルは大きな問題がある。

オールドスクールのトーリは、ボンズについてどれだけ力を持っていようがケミストリーを乱す選手など必要ないときっぱり明言していました。そしてその直感はおそらく正しい。

セイバーメトリクスの役割のひとつは、団体競技にあって個々の選手の価値を過大でも過小でもなく、刳り貫いて統計的に明らかにしてゆくというものですが、それがある一定の成果を収めるとベクトルの方向が逆転して、個々の選手がチームにどう影響を与えるのか?という課題が必ず取り出されてくるようになります。セイバーメトリクスとは線形の科学であるのに対して、個々の選手がチームにどう影響を与えるか?というテーマは一般に複雑系と言われるものであり、これは非線形の科学です。線形が流行して振り子がある程度、振り切れると必ず慣性の法則によって非線形の方向へ時代は流れていきます。

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短期決戦
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「LADはプイーグ放出をすべきである」へのコメント

うーん、はっきりいって間違ってるちゃ間違ってる。
二次大戦敗北側のケミストリーと、勝利側のケミストリーは違うからな。
ケミストリーが排他的になるのはいいんだけど、排他的になりすぎるのには注意が必要。
プイーグは、いらないとは思うが、LAD はWS勝つようなチームじゃないと思う
最近は、akbみたいな王道より、モモクロみたいなケミストリーグループが強いけど、LADじゃケミストリー重視してもEXILEっぽくなっていくだけだろうし、むしろ、ダスティンペドロイアみたいなのをリーダーにするしかないと思う。
ケミストリー主体で考えるすぎると、カーショーなんか悪いところがないが、カナダ人みたいだし、エキセントリックで品があるタイプがいいと思う、というかそれしかないというか
ハーパーとか

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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