MLB 戦いの原理を求めて

ジラルディの継投ミスについて 武田の解説はほんとうに正しかったのか

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サンディー・コーファックスが受賞していたその設立初期、サイヤング賞は両リーグからたった一人しか選ばれないものでした。おそらく初期の厳しい基準をも満たしているサイヤング最有力候補でもあるクルーバーが逆転本塁打を打たれた瞬間に、交代させるべきだったと解説をしていたのが武田です。これほどフィーリング重視かつ結果論で語る解説者もきわめて稀だと言っていいでしょう。

調子がどうであれ2017年メジャー最高の投手を序盤3回、同点で交代させる監督など、どこにもいるはずがありません。解説者武田は自分の過去の経験や限られた知識に極端に依存してベースボールを眺めるという特徴があり、結果論をはじめとする様々なバイアスについてのケアも微塵もなされていない典型的な解説者であると言えます。

田口やワールドスポーツニュースMLBで解説をしていた石井は違います。武田とは違い田口や石井ははっきりと結果論というバイアスに嵌ってはならんことを自覚して、試合の状況を眺めています

この試合の前に記した記事の中で、私はジラルディの継投が重要になり、最大のキーマンはチャド・グリーンであると言いました。振り返ってみて指摘していたポイントとしては正しかったわけですが、なぜグリーンを最大のキーマンに挙げたかと言えば下記が2017年のヤンキースブルペンにおけるFIPです。

チャップマン 2.56 ベタンセス  3.22 ロバートソン 2.10 ケインリー  2.32 グリーン   1.75

このグリーンFIP1.75はどうイメージすればいいのか。2016年無双であったミラーFIP1.68と比較してみると非常にわかりやすい。2017年のミラーFIP1.99。ミラーと同等のFIPを記録していたグリーンを密かにシラルディはブルペンの中で、ある意味、最も信用していたはずです。

サバシア   4.49

6回の大量得点差でサバシアを交代させたことは結果的に継投ミスにはなりました。しかし、継投した判断自体ほんとうに間違っていたのでしょうか。解説者石井は結果は括弧に入れて、グリーンへ交代したこと自体は決して間違っていないとしました。当ブログも全く同意見です。

なぜならばサバシアよりもグリーンの方が抑える確率がセイバーメトリクス的には格段に高かったからです。結果的に継投ミスではあるが、断じて判断ミスではない、そう考えます。

武田は如何にも自分の方がジラルディよりも継投についてはたしかな判断ができる風なことを話をしています。しかし解説者であるにもかかわらず結果論というバイアスについてすら満足にケアできず、セイバーメトリクスについても全く知らないフィーリングでしか語れない武田よりも、ジラルディの判断の方が遥かに信頼できると一貫して私は考えています。

ジラルディ批判一色の中で、もしスポナビもかろうじて公共に開かれたひとつの言論空間であるならば、せめて当ブログだけでも、武田の適当なフィーリング解説に代表される結果論に陥ってはならない。巨人・福田の永久追放の大合唱の中で当ブログが福田を擁護した時と状況はやや近いものがあると言えるかもしれません。

おそらくセイバーメトリクスについて理解や知識がある人なら武田の解説については大なり小なり、私と同じような意見を持っているのではないだろうか。武田は数字に余りに疎く、少なくとも解説に論理を求める人にとってはまともには聞いていられるレベルにはありません

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ジラルディの継投ミスについて 武田の解説はほんとうに正しかったのか

 日頃よりNHKでの武田の解説には嫌悪感を持っています。
まず、話しぶりが偉そうだし、視聴者に楽しく観てもらい
たいという気遣いが全く感じられません。
 解説の内容自体も今回のご指摘にあるように、結果論に
始終しています。
 なぜ、このような無能な解説者をNHKが起用し続けて
いるのか、お中元、お歳暮をシッカリしているとしか
考えられません。

ジラルディの継投ミスについて 武田の解説はほんとうに正しかったのか

不快です。
プロに対してリスペクトのない一般人の批評ほど
イタいものはありません。

敬称もつけずに「〇〇ヘタクソ」って
野球中継のプロのプレーを観てなじる
そこらのお父さんと何も変わらない。

プロレスラーのオカダカズチカ選手を呼び捨てにする
子供がネタになったCMがありましたけど、
まさにその子供レベルですね。

「ジラルディの継投ミスについて 武田の解説はほんとうに正しかったのか」へのコメント

激しく同意します。
武田一浩氏、アストロズのアルトゥーベが四年連続200安打でア・リーグMVP候補と紹介された時、「イチローのほうが10年連続だから上」ということをドヤ声で述べていました。安打数、勝利数で選手をみるをいつまで続けるのでしょうか。いい加減出塁率やOPS,ISOといった指標で日本の解説者も分析しなくてはならないと思います。総合力ならまだしも、現在のアルトゥーベよりもイチローが打者として優れていると断言してしまうのは釈然としません。また、武田氏は解説対象の投手のできないことを自分は現役時代にできていたように語る時が多いような気がしています。

ジラルディの継投ミスについて 武田の解説はほんとうに正しかったのか

バイアスがかかっているのはこの記事を書い他人本人なのでは?
武田の解説は正しかったに決まっている。出てきたグリーン投手の顔つき、表情見ればそれは明らかで
このような人が野球解説の記事を書いていること自体日本野球のレベルの低さを表しているようで
失望を禁じえません。

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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