MLB 戦いの原理を求めて

アストロズ・ルーノウGMにみる戦略的思考力 あるひとつの仮説

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通常、セイバーメトリクス分析というと攻撃と防御を分類して、それぞれについて詳細に分析を試みるものですが、このアストロズの分析だけは攻撃と防御を単純に分けられないところに極めて大きな特徴があります。2015年では攻撃におけるFB率と防御におけるGB率が、ひとつの強力な理念によって釘差しになっていることを見てきました。

攻撃についての分析>と<防御についての分析>。

通常この両者の狭間には、マージナル(境界線)が存在しています。このマージナル(境界線)を超え、攻撃と防御をより大きな理念によって捉えている「メタ認知」の力にこそ、ルーノウGMの戦略性を端的に示していると言えます。

例えば先回の記事で2017年の攻撃において、三振数が最も少ないチームがアストロズであると指摘しました。念のためにアストロズの投手の奪三振数を調べるとある意味、予想通りの数字が出てきました。投手の奪三振率10.16、つまりはメジャー全体で投手の最も奪三振数の多いチームこそがアストロズでした。

2017年 攻撃において三振数が30位。防御において奪三振数が1位

攻撃において如何に三振を喫しないか、防御において如何に三振を奪うか。攻撃と防御を分けず、アストロズのルーノウはある明確な理念によって課題を大胆に絞り込んでゆく。

アストロズの平均奪三振率10.16(7/23現在)はダルビッシュのK/9 9.65を軽々と超えているわけですが、ダルビッシュと言えば奪三振こそが代名詞、なぜ史上チーム最高の奪三振率更新をアストロズが成し遂げようとしているのでしょうか。

その重要なキーを握っているものこそ、最新鋭のAIによるビックデータの統計解析であると考えるものです

気の利いたGMであるならば、ビッグデータと人工知能の領域へ必ず足を踏み入れているはずです。ましてセイバーメトリクスでMLB最先端をいくアストロズのことです。もう少し具体的かつ大胆な仮説をお話しします。例えばこれまで配球の良し悪しにについて、ふつうのコンピューター解析では不明であり、セイバーメトリクスの世界において配球はアンタッチャブルな領域であったわけです。しかしAIを使ってこの配球の領域へ大きく踏み込むことによって、三振の世界で目覚ましい進歩を見せているのがアストロズなのではないか。他のチームが全く気づいていない三振に対する配球の有効ないくつかシグナルを捉えている可能性がある。もちろん、これらの情報はトップシークレットであり表へは出てきませんが、だからこそ大胆な仮説を自由に立てる意義もあります。

点差やカウント、球場やピッチャーや打者の特性によって配球の明らかな癖をAIによるビッグデータ解析することは可能です。それは投打ともに活用することができます。もちろん、最終的には各選手にカスタマイズされたものが提供されている。

今お話をした仮説はひょっとしたら間違っているかもしれません。大事なのはAIとビックデータというキーワードを獲得するとともに、これらを武器にこれまでは分析不可能であったと考えられてきた領域へ踏み込むことによって、新たなフロンティアを開拓したチームが時代を一歩先んじるという認識です。こうした認識のもとにいくつかの仮説を予め立てておくと、時代に振り回されにくくなります。すなわち人工知能とビックデータを使った新たなるマネーボールの時代へ本格的に突入しつつあるのではないか

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記事カテゴリ:
セイバーメトリクス
戦略編
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まあまあ

物書きのプロではないのだから、簡単なことをわかりにくく書いて悦に入っててもそれは個人の自由ですからね。
俺の分析スゲーって。
でも読む側からするとイライラしますよね。10行くらいで済む文章をこんだけ引き延ばされると(笑)

アストロズ・ルーノウGMにみる戦略的思考力 あるひとつの仮説

何が言いたいのかサッパリ分かりません。
盲目的に「戦略的思考」で判断するのはいかがなものかと。

結局、2年前にアストロズをフィーチャーした事を蒸し返して、
「俺スゲー」って言いたいだけ。
十八番の過去記事自慢。
その点は相変わらずブレないですね。

いつも拝見しております。

最初は楽しく拝見しておりましたが、
以下の2点から最近は失礼ながら批判コメントが楽しみになってしまいました(笑)
①簡単なことを無理矢理難しく言っている印象を受けた。(ショーン・kみたい)
②反対意見に対しては、徹底的に無視している。(自分の主張が正しいという考え方?)
あなたなりの考え方があるのかと思いますが、読み手の気持ちも考えてもらえたらなと思います。

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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(11月21日現在)

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