MLB 戦いの原理を求めて

田中そしてダルビッシュ、長いキャリアの中で運不運は必ず相殺される

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ダルビッシュ の2012年と2017年の成績です。

2012年 ERA 3.90 FIP 3.29 LOB率 70.5 2017年 ERA 3.18 FIP 4.11 LOB率 84.8

2012年のダルビッシュが如何にに恵まれていなかったかを裏付ける数字となっているように、2017年ではその逆でありに恵まれていることを示しています。すべての人がセイバーメトリクスに対する理解をしているわけでもないという前提にして、これから初心者向けの記事を書きます。

例えばコイントスをして表面の出たのが10回中7回であり、裏面が出たのが3回だったとします。さて、このコインの表面の出る実力は何%であることを意味しているのでしょうか。

もしコインの表面の出る実力が80%であればサンプルを増やせば増やすほど、80%の確率へ収束してゆくはずです。しかしもしも全くシンメトリーなコインならば、何百、何千と試行回数を繰り返せばやがて限りなく50%へ収束していくことになります。シンメトリーなコインの表面の出る実力は50%であることは小学生でも理解しています。しかし実力が50%であってもサンプルが小さく10回にしか過ぎないと、7回も表面が出ることもあれば2回しか表面が出ないこともある。

短期的なここ一か月のサンプルでもって導き出されたERAを重視するということは、たまたま10回中、7回表面が出たらシンメトリーなコインの表面の出る本質的な実力を70%と見なすことと同じです。しかしFIPを重視するということは、目先のERAに囚われずシンメトリーなコインの表面の出る確率を50%であると洞察することに相当します。

昨年前田がERA0.47のダッシュをかけた際、セイバーメトリクスについて詳しくない一部の日本人ファンがはサイヤングだともて囃しました。その際に、セイバーメトリクスのふつうの理解がある人の間ではxFIPが3.60前後であり前田のERAも最終的には3.00台半ばへ向かってゆくことになるだろうと結論していました。前田に限らず。DETへ大型契約で移籍したジマーマンなどは4月を5試合でERA0.55・5勝0敗という圧倒的なピッチングを展開。しかし徐々に調子を落とし始め最終的には19試合の登板で、ERA4.87・9勝7敗という成績に終わりました。これなどもFIPへ注視していれば問題なくある程度、予測可能だったと言ってもいいでしょう。

特にシーズン全体を占うに短期的なERAで評価することは間違いの元になることは前田やジマーマンの例からも明らかです。

前田健太はクワーズフィールドをやり過ごせるのか

シーズン序盤ではペナント全体を見据えた時には、ERAよりもFIPやxFIPの方が大事だというのは、コイントスの例でも示した統計学的な根拠に基づいて言っています

さて、そこでダルビッシュの727イニングというサンプルですが終身のERAとFIPの数字を比較してみます。

ダルビッシュ終身  ERA 3.28 FIP 3.26 727イニング

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田中そしてダルビッシュ、長いキャリアの中で運不運は必ず相殺される

田中は元々HR/FBがリーグ平均より高めの投手ですが(ヤンスタならHRPFを見ている限りある意味当然かもしれませんが)、今年の22.8%は異常であり不運としかいいようがありません。
ダルビッシュはFIPとxFIPで通算では差は出ていませんが、田中は結構な乖離が見られます。
また、今年に関してもHR/FBのせいでFIPとxFIPで1点以上の差がついており、実際SIERAは4.11程度です。これはダルビッシュ(4.03)とあまり変わりのない数値です。

結論として、この記事は結局のところ「なにをおっしゃりたいのか分からない」としか言いようがない内容となっています。
少なくとも、今年の田中をセイバーメトリクスで分析するのであれば、BABIPが.230でFIP、xFIP、SIERAと1点近く乖離が見られるダルビッシュとさほど変わらない数値を残しているといえます。
過去の記事を拝見させていただきましたが、その中にある「、数字を恣意的を取り出して自分の意見を強化するための道具としてセイバーメトリクスを使っても、それは決してまともな分析ではない」
これはブログ主様にそのまま跳ね返ってくるのではないですか?
いずれにしても、このブログ内容の趣旨がはっきりとせずあやふやで分析も稚拙な以上は、何をおっしゃりたいのか見えてこないのが現状です。

なお、それとは別に田中のFIPが年々悪化していっているというのも事実であり、私はその点懸念しております。
理由としてはダルビッシュと違い手術を回避したその代償であるとか理由ははっきりとはしませんが、
それともう一つの懸念は、今年のダルビッシュのピッチングのクオリティが目に見えて落ちていることです。
これまでのダルビッシュは手術前後はイニングの問題もあり、セイバーでピッチング内容は評価されるものの最高レベルの投手とはなれない状態で、
万全の状態で望む今年こそはクリス・セールやカーショウのようなずば抜けた内容が期待されていました。事実、米各種メディアやFanGraphsも戦前はダルビッシュを高ランク評価しています。
それが蓋を開けると四球が増え三振がダルビッシュにしては物足りない内容で、ERAとFIPに大きな乖離が見られます。
ブログ主さまはもしかしたら田中個人になにかあまりよくない印象をお持ちなのかもしれませんが、今年のダルビッシュのピッチングクオリティが何故落ちたのか、その分析などを行った有益な文章と比較すると、どうにもこの記事はクオリティ落ちる感が否めなく、その点残念に思います。

田中そしてダルビッシュ、長いキャリアの中で運不運は必ず相殺される

投稿の趣意には概ね同意しますが、説得力は感じません。私個人の考えに近いから気に入ってるだけです。

まず、ERAとFIPの長期的な乖離は例外といいますが、(例えば2000イニング以上の投手において)全体いくらのどの程度の例であって故に例外なのだと示してもらはなければ納得できません

或いは全体平均で何パーセントしか乖離しないとか乖離の中央値が何パーセント以内だとか
そういったデータがなければそれこそ自説に都合のいいデータを持ち出してるとしか解釈できません。それこそ例外かもしれない。

好意的に見てもこの記事はあなた個人の主張にすぎず、普遍的な法則などとは認定しようがありません
データを調べるのは大変なんでしょうが、そこの労を惜しむ人間がインプレッションより統計的法則を重視しろといっても説得力に欠けます。

然るべき人の手によっていずれ証明されるのかもしれませんが、証明は偉大であっても主張は偉大とは感じません。
新たな概念の発見と言えるような主張とも思えないですし。

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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