MLB 戦いの原理を求めて

Pitch Valuesは語る ダルビッシュのスライダーに切れ戻る むしろ最も危険な球種とは・・・

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「ダルビッシュ有に危険シグナルあり!肉体改造の功罪をセイバーメトリクスする」

前回の記事の中でも、ダルビッシュに何か変化があれば記事にすると言いました。どうやらダルビッシュ最大の武器であるスライダーが良い方向へ改善されつつあることがデータでも明らかになってきました。

Pitch Valueというスタッツがセイバーメトリクスにはあります。投手/打者が一球毎に状況(ストライクカウントまで考慮した得点期待値)を変化させた値、 投手ならその球種がどれだけ失点を増減させたかを示しています。プラスが大きければリーグ全体の平均的な投球に比べ、失点を抑止したことをあらわす。

wFA  4シームによる得失点の増減 wFT  2シームによる得失点の増減 wSL  スライダーによる得失点の増減 wCT  カットボールによる得失点の増減 wCB  カーブによる得失点の増減 wCH  チェンジアップによる得失点の増減 wSF  フォークによる得失点の増減

wFA/C  4シーム100球当たりの得失点の増減 wFT/C  2シーム100球当たりの得失点の増減 wSL/C  スライダー100球当たりの得失点の増減 wCT/C  カットボール100球当たりの得失点の増減 wCB/C  カーブ100球当たりの得失点の増減 wCH/C  チェンジアップ100球当たりの得失点の増減 wSF/C  フォーク100球当たりの得失点の増減

例えば、ダルビッシュが実働していた2012~2014年の3年でwSLでメジャー全体の1位がダントツでダルビッシュでありました。wSL/C も1位ダルビッシュは球界最高のスライダーにおける使い手であったことがデータ的にも明らかとなっていた。先回の記事の時点ではサンプルが少ないながらこのwSL/Cが単純にキャリア平均2.60の1/2の値、およそ1.30前後へ落ち込んでいました。ところが最近のダルビッシュのスライダーは実際の映像を見ても切れを取り戻しつつあり、改めて調べるとwSL/Cがキャリア平均レベルへ戻っている。

ダルビッシュのキャリア平均レベル。つまり、メジャー最高レベルの水準に戻ったということです。

更には今年からスライダーによく似たカットボールも大きく増えており、wCT/CをはじめとしてwCB/C 、wCH/Cも実に優れた数字をたたき出しています。問題なのはなぜかwFA/Cが-0.68とキャリア最悪レベルになっていることです。98マイルで気持ち良く見逃し三振などを奪えるようにも進化した一方で、タイミングが合うとスタンドまでもっていかれるという傾向が強くあり、フォーシームの被OPSが異様に高い値を示しています。

2017年 wFA/C

1位 3.05 セール 2位 2.18 カイケル 3位 2.01 カーショウ

5位までなぜかすべて左投手です。

ダルビッシュ

wFA/C -0.68

wSL/C 2.82 wCT/C 2.13 wCB/C 3.38 wCH/C 4.69 wFS/C -2.62

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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