MLB 戦いの原理を求めて

WBC決勝ラウンドを前に、よりフェアーな判定システムの構築を望む。集合知、人工知能、トラッキングシステム・・・

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ふっと単純に思い浮かんだアイデアの一つです。あくまでお遊びの思考実験です。現実的でないことは百も承知。どうかごゆるりと。今回は10年ほど前に社会学において発見された<集合知>からチャレンジシステムについて見解を述べてみます。

===

チャレンジシステムに疑念を感じざる得なかったのは、2016のポストシーズンでのことです。

先取点を獲得したチームの勝率が圧倒的に高いというデータがある戦いにおいて、NLCS第四戦、LADが先取点を取れるかどうかの非常に重要なシーンでのチャレンジでした。走者はゴンザレス。チャレンジのスローを見た瞬間に、セーフであると個人的には確信しました。ご存知のようにスタジアムの歓声も映像を確認し、大盛り上がりとなりました。

ところがチャレンジでアウトと判定された。

球場はLADファンで埋め尽くされており応援するチームを贔屓にするバイアスがかかっているので、球場の反応はあてにはできない。これは私個人の認知バイアスの可能性もあると考え、そこで不特定多数の雑多な人が集まっている実況掲示板ではどう語られているのか、参考までに覗いてみました。するとチャレンジのシーンがTVで流れたところで次の瞬間に、「セーフ」「セーフだ」「セーフ!」「セーフ」「これはセーフだ」というコメントが瞬間的にものすごい勢いでズラズラと並んでいたわけです。圧倒的多数でした。

この時、もしチャレンジシステムに集合知が入り込むようなシステムがあったのならどうだったであろうか、そうふっと思いました。ここからは思考実験です。まず社会学において、今から10年ほど前に大きな発見として取り上げられていた<集合知>の典型的なエピソードを最初に挙げます。

「その奇妙な現象は、ヴィクトリア時代のイギリスの片田舎で開催された「雄牛の重量当てコンテスト」で見つかりました。発見者は、ダーウィンの従弟で、優生学の創始者としても知られる統計学者フランシス・ゴールトンです。

コンテストは、6ペンスを払って雄牛の体重を予想し、もっとも正解に近い参加者が景品をもらえるというものでした。約800人の参加者のなかには食肉関係者や牧場関係者もいましたが、ほとんどは興味本位の素人で、彼らは当てずっぽうでいい加減な数字を書き込んで投票していました。

このコンテストに興味を持ったゴールトンは、主催者から参加チケットを譲り受け、統計的に調べてみました。ゴールトンは最初、参加者のほとんどは「愚か者」で、正解を知っている「専門家」はほんの少ししかいないのだから、参加者全員の平均値はまったくの的外れになるはずだと考えました。

ところが驚いたことに、参加者の予想の平均は1197ポンド(542.95キロ)で、雄牛の体重は1198ポンド(543.4キロ)だったのです。正しい状況下では、集団は極めて優れた知力を発揮するし、それは往々にして集団の中で一番優秀な個人の知力よりもすぐれている。すぐれた集団であるためには特別に優秀な個人がリーダーである必要はない。集団のメンバーの大半があまりものを知らなくても合理的でなくても、集団として賢い判断を下せる。」

参考文献『「みんなの意見」は案外正しい

これはあくまで一例に過ぎません。条件さえ揃えれば専門家の意見よりも『「みんなの意見」は案外正しい』ことが<集合知>という概念によって学術的にも明らかになっています。ただし<衆愚知>などもいくらでもあり、<集合知>が成立するためには条件があることは非常に重要なので抑えておいてください。

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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