MLB 戦いの原理を求めて

大統領選で大敗北を喫したMLB天才セイバーメトリシャン、ネイト・シルバー

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かつてMLB関連のコラムニストであった季啓充さんが書いた「大統領選とセイバーメトリクス」というタイトルの記事があります。セイバーメトリクスの威力が選挙戦の予測において、瞠目すべき成果を上げているという論調の記事であったわけですが、今回はその真逆の記事を書きます。なぜネイト・シルバーの予測システムは今回の大統領選で大敗北を喫したのか、その理由を最後に記しておきます。

「田口壮の解説力 その奥深さを探る」

この記事ではセイバーメトリクスのプロジェクションを通して、野球というゲームの持つ予測可能性予測不可能性について示しました。 最も肝となる部分を一部抜粋、加筆修正

「地区優勝した2014のオフに、サイヤングを受賞したマックス・シャーザーを獲得して満を持して2015のシーズンに臨んだWSHは、セイバーメトリクスのプロジェクションでも30チームで最もPOに出る確率が高いとされていました。同じく地区最下位に沈んだTEXは、2014のオフに大した補強もせず開幕直前に絶対エース・ダルビッシュをトミー・ジョンで欠いて、もはや勝ち目は全くなしという状態で2015のシーズンに入りました。

結果的にシャーザーまでも補強し万全の体勢であったWSHは負け、最下位でありながらダルビッシュまでも欠いたTEXが地区優勝を果たしました。まさしく「野球とは筋書きのないドラマ」であり、2015このようなTEXが地区優勝し、WSHがPOすら逃すという結果になることは誰ひとり予測できた者はいなかった。一方において、CHCはセイバーメトリクス的にも2016年においては優勝の大本命であったように、間違いなくセイバーメトリクスによるプロジェクションは一定の精度を持っておりベースボールとは数のスポーツというように、統計学に基づいた<予測可能性>を帯びたスポーツであるということが言えます。

このようにベースボールの奥深さというものは、未来への予測不可能性と予測可能性の狭間にたゆたっている点にこそある。一定のドラマ性と合理性の融合にこそ、ベースボールの妙味があると言ってもいい。」

MLBという場で統計学の手法を用いて「PECOTA」というプロジェクションシステムを最初に開発したのが、ネイト・シルバーというセイバーメトリシャンでした。BSのMLB番組でもセイバーメトリシャンのダベンポートさんが選手の成績予測などを披露していますが、その魁が、ネイト・シルバーであったというわけです。

この統計的な手法を分野を跨ぎベースボールから政治へと拡張展開し選挙の予測に応用し、ネイト・シルバーは2008年の大統領選では49州の結果を的中させ、2012年の大統領選では50州すべての結果を予測し、ネイト・シルバーは現代の予言者であると持ち上げられました。

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セイバーメトリクス
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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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