MLB 戦いの原理を求めて

なぜ張本勲・野村克也は栗山監督を未だ認められないのか

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二人ともに超一流プレイヤーであった点についてはリスペクトしつつも、今回はそれらをすべて括弧に入れてベースボールを観る技術の観点から話を展開していきます。今回はリベラルアーツと反知性主義の話です。

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みなさんよくご存じ、朝から「喝だ!あっぱれだ!」と叫ぶ、張本勲という評論家がいます。2016もソフトバンクが独走していればSB優勝は間違いない、ジャイアンツが抜けだせば巨人がこのままいくとしたこの張本という解説者は典型的な結果論というバイアスにかかっています。ついでに言うならば昔良かった凄かったというノスタルジアバイアスにもこれほど見事にかかっている人も実に珍しい。こうしたバイアスによる偏見には枚挙に暇がなく、張本の解説とは結果から見てプロセスを後付けで解釈するといったレベルの作業しかしていないことが極めて多いと言えます。それとは正反対の立場を取っていたのが田口壮でした。下記の記事においてそれもある程度明らかにしたつもりです。

田口壮の解説力 その奥深さを探る

ちなみに張本は日本ハムが最下位の2013年に何と言っていたか。「二刀流が原因で最下位になった。即座に二刀流はやめるべき。」というものでした。全く出鱈目な解説。言いたい放題であり、論理の飛躍といった詭弁も著しく、二刀流を是として最下位の日本ハムを擁護した立場を取った当ブログとしては、対極にあっただけに鮮明にそのことはよく覚えています。

そしてそれは何も張本だけではなく世の多くの意見もそれほど大差はなかったはずです。

エラーするのは何もプレイヤーだけではない。解説者も多くのエラーをする。基本言い放しであり、自らの言動には一切責任を取ろうとしないのは何も張本のようなニ流の解説者だけではなく、そうした言動はJ民やSNSにも数多く満ち溢れており、それはマスメディアやスポーツライターとて例外ではありません。

「殿堂入り 私ならバリー・ボンズへ投票する ジャーナリズムの精神とは何か」

MLBカテゴリーでかなり気合を入れて書いたものです。この記事は種を明かせば、実は社会学者のマックス・ウェーバーという人の思想を受けて書いたものです。如何に多くのスポーツライターという種族が、ジャーナリズムの精神の欠片もない曲学阿世の徒であるかを明らかにしたものです。曲学阿世とは時代の好みにおもねり、世間に気に入られるような説を唱えること。ボンズの記事だけでも是非一度目を通してもらえたら幸いです。スポーツジャーナリズムに対して、かなりの強烈なカウンターを入れたつもりです。

もし時間をさかのぼって<解説そのもの>について再現VTRを流して「喝だ!あっぱれだ!」と評価するコーナーがあったとしたら、張本の解説のひどさには喝や大喝の連発となるはずです。この解説者の特徴は「固定概念・バイアス・詭弁」反知性主義の象徴とも言える三種の神器が見事なまでに揃っており、それを張本は話芸にまで高めることによってスポーツコーナーが番組最大の立派な目玉商品となっている。角度を変えればその解説の中身はともかく、金を稼げる、衆目を集めるという意味では超一流の解説者とも言えます。

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この記事へのコメントコメント一覧

なぜ張本勲・野村克也は栗山監督を未だ認められないのか

記事趣旨とは違いますが、

>リベラルとは自由、アーツとは技術の意

リベラルアーツの和訳は一般教養です。
ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、ヨーロッパで体系化された概念ですが、そう言う使い方ではないです。

>リベラルアーツとはあらゆる固定概念やバイアスから真に自由になるための知的な技術と捉えてもらっていいでしょう

書いている意味合い的にはわかるのですが、微妙に違う印象です。

本来の意味合いは、本筋とは関係のない多様な知識を取り入れる事で、間接的に深みを与える事です。

三原監督を例に、
指導力を高める為に貞観政要(政治とは、まさに国を指導するものですので直接的過ぎる気がします)を読んだという一節も、リベラルアーツなのか疑わしいですが、

目的を問わない自由な学問、芸術、哲学、音楽・・・
アートなんです。

アート(英語:Art の複数系がアーツ)とは、芸術、美術、間接的に社会に影響を与えるものであると、wikiで書かれていますが、

わかりますかね。
リベラルアーツを語ろうとすると長くなりますが、管理人さんのような使い方は一般的ではないです。

反知主義も悪い使い方の代表例のような使い方で気になります。
そう言う使い方ではないのですが・・・

「反知性主義」論争への違和感
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/11/post-786.php

なぜ張本勲・野村克也は栗山監督を未だ認められないのか

張本氏と野村氏を同一にくくるのは流石に野村氏に失礼というか、二刀流に否定的だったことだけで憎悪剥き出しが過ぎるんじゃないですか?
張本氏は解説者でなくコメンテーターでしょうし、結果論でプロが評価されることには一定の理はあります
野村氏の著書など読んでれば結果論なんて批判そうそうできません、ただ外すこともあるというだけです

まあMLB中心に見ているだけあって栗山監督采配についても本格的な考察もしてらっしゃらないようですし、大谷選手の成績もとい日ハムの躍進から理性を欠いた記事で噴きあがってる方の方が余程結果論者なんじゃないですかね
結果の出ない内から独断的な予想をした両名を結果が出てから批判、なんて支持されるのが分かりきってる故の曲学阿世の典型じゃないですか

まあ学のある方なら去年辺りから誤用されまくってる「反知性主義」をわざわざ使う事もないでしょうし、リベラルアーツとは無縁の教育を受けてきた方の文章なのは明白なので釣られるのは悔しいですが、一つだけお勉強です
調べてすぐ分かることなので詳細は省きますが「反知性主義」というのは「反権威主義」に近い言葉です
つまり張本批判のような態度のことをいうので、逆にあなたのような批判的態度にふさわしい言葉なんですね

勘違いされている「事実を捻じ曲げて見たいよう見る」というのも「反知性主義」「馬鹿の壁」の本来の意味を捻じ曲げるあなたのやっている事がまさにそうです
リベラルアーツよりずっと程度が低いところから始めてみてはいかがですか?

「なぜ張本勲・野村克也は栗山監督を未だ認められないのか」へのコメント

難しい記事だなと
そう感じました

なにがというと
読み手に対して専門性が高い記事と感じます

管理人のおっしゃることは正しいのかもしれませんが、それが世間に出ている多くのものとは非なるもの

例えば基本中学数学や高校数学しか履修していない人間たちに、大学数学の専門性からの議論を提示し、中高の数学は形が凝り固まった前提から学ぶものであり、もっと概念や思想の部分から学ぶべき
と提言しても、多くの人は理解できないと思います

これは私が理系の数学専門科から出たから話せる知識であり、多分野に関してはさっぱりです

世に放たれている数学とは計算であり図形であり関数の形
本来の数学のあり方とは義務教育下の理論とは前提が違うんですよね

だからこそ貴重であると同時に、管理人の様な(日本の大衆認識)からの乖離をどう埋めるかだと思います

大衆の知識レベルが変わればマスコミの持ち上げるものも変わりますからね
一部の方は数行読んで戻るボタンを押す内容だと思いますが、私は楽しみにしています

なぜ張本勲・野村克也は栗山監督を未だ認められないのか

野村克也氏はともかく、張本勲氏を「解説者」と捉えていたんですね。

張本氏の言動の基本は「自身がプレーしていた時代」が最高であり、理論は殆どありません。
多分、サンデーモーニングでも「強面する元プロ野球選手しかも大御所」って事で採用しているような気がします。

だってねぇ、、、例え過去の事とは言え「わざと捕手にバットをぶつけた」って放言しても、番組降板とはなっていませんから、、、。

二刀流に関しては意見が割れると思いますよ、、、今でも、、、。
シーズンを重ねる毎に、凄みを増している大谷選手ではありますが、もしも「投手一本」だったら、、、とか、「打者一筋」だったら、、、とか、思いますもの。
特に「投手一本」だったなら、獲得できるタイトルがどれくらいあったか、、、なんて想像してしまいます。
ま、本人は「日本」のタイトルには、さほどこだわってはいないようですから、タイトルでは無くて、記録や記憶に残る道を選んでいるんでしょうねぇ。
来季は、、、規定投球数と規定打席到達って前人未到の「記録」に挑戦するかな?

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ブロガープロフィール

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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