MLB 戦いの原理を求めて

栗山監督 信じる力と峻別する力 ソフトバンクと0.8ゲーム差に縮まる

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オリックス戦では気の抜けたコーラのようなボールを投げ込んでボカスカに打たれた有原でしたが、SB戦初回ボールのキレを見た時、調子が戻っていると感じた人も多かったのではないでしょうか。有原が打ち込まれた時、栗山監督はSB戦に向けて先発の練り直しも視野に入れているとの談話もありました。監督としてはここ8月以降のERAが6点を超える有原先発に回ってからはERAも1点台の増井、どちらかを単純に選択せよと言うなら、どんな監督であっても増井を選ぶはずです。ローテ変更を示唆するのも十分頷けるというものです。しかし事はそこまで単純ではなかったことをその後、当ブログも気づくことになります。

SB戦に投げるとなると有原は中七日であったのに対して、増井は中四日であり、更にここが重要ですがもしローテをすっ飛ばし強硬に増井へ変更し、SB戦で勝ってもそれ以降の連戦で負け越すならば、SB戦の勝利の価値も意味もすっかりなくしてしまう。

最終盤によもやの過密日程が詰まっておりSB戦以降のスケジュール全体を見渡した時、最終的には栗山監督も有原の他に投げさせる投手が実質いない現実を目の当たりにしたのではないのか。つまりローテを変更できるものならしたかったが、SB戦以降も視野に入れてよくよくつめて考えてゆくと戦力には限界があり、実質的に選択する余地は栗山監督には残されていなかった

SB戦有原を選択した以上、今年の実績にかけて選手の力量を<信じる力>でマウンドに送る一方で、同時に<峻別する力>で炎上した際にはどういうパターンがあるかを考えつつ、スクランブル体制から宮西、バース、谷元で789回を凌ぐというパターンまである程度試合前にシュミレーション済みであったことは想像に難くありません。

もし単に栗山監督が信じるだけの人であったのなら、吉川クローザーで失敗する前に切るという決断をすることなどありません。有原と吉川の違いは、第一に吉川以外にもブルペンには経験豊富な中継ぎがおり他にも選択肢があった。第二に吉川には有原が前半戦、ERA2.00前後のようなブルペンとしての実績が皆無であった。あるいは栗山監督が信じる人に過ぎないならば、斎藤を栗山監督は先発で使うという一部のファンが最も恐れたこともやったのではないか。その辺の綾については監督も戦いのフェーズを見極めるだけの<峻別する力>は持っています。

そうした中どうしても腑に落ちないのは、8回大谷の降板にある。なぜ大谷の投球イニングを3回、5回と慎重を期して段階的にここまで過去2回の先発で調整を踏んできたのか。8回110球が9回125球になった途端、何か劇的に負の影響が大谷を襲うとでもいうのだろうか。少なくともスポーツ医学の観点からしてみれば110球に明確なボーダーを引く根拠というものはありません。大谷以外のスターターなら今のブルペンでもスウィッチは当然です。仮に大谷であってもマーティンがいればすんなり交代でしょう。あるいはシーズン中盤であるならば大谷交代は問題はないかもしれません。

しかし降板させたシーンは天下分け目の天王山そのものでした。

もし1勝差で日本ハムが今期のペナントを逃したとします。その時、陽の世紀の”the catch”がなく大谷からバースへと継投した結果が失敗だったとき、一片の後悔もなく間違いなく自分の下した判断は正しかったと栗山監督は言えるのでしょうか。「俺が悪かった。」で済まない。

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この記事へのコメントコメント一覧

「栗山監督 信じる力と峻別する力 ソフトバンクと0.8ゲーム差に縮まる」へのコメント

私はテレビで見てたんですけど8回で降板した時に吉井コーチが『どうだ?』って聞いてました。大谷はもう無理だ、限界だという顔をしてました。だから変えたんだと思います。
ヒーローインタビューでも打撃の事は考えてなかったと言っていたでしょう?無責任に憶測で言わないで下さい!

栗山監督 信じる力と峻別する力 ソフトバンクと0.8ゲーム差に縮まる

コメント失礼します。

昨夜、大谷の疲労を考慮し休養を与え、連勝が止まりましたが、栗山監督、コンディションを重視する監督です。(それでも十分かわかりませんが・・・)

>110球に明確なボーダーを引く根拠というものはありません。

疲れているのは明白ですので、
その判断は、首脳陣の方が確かなのでは?

>SB戦以降も視野に入れてよくよくつめて考えてゆくと戦力には限界があり、実質的に選択する余地は栗山監督には残されていなかった。

基本、同じ軸で考えて良いのかもしれません。

二刀流選手を、投手専業でやっている選手と同じ軸で語る限界を覚えます。

栗山監督 信じる力と峻別する力 ソフトバンクと0.8ゲーム差に縮まる

とってもわかりやすいですね
僕も大谷は行かせるべきだったと思います。それと,そんなに段階的に先発に戻す必要もなかったと思いました。

1差で優勝なら陽がMVPですね

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大谷を口説くために日本ハムが用意した提案書に感銘して以来、日本ハムのファンとなる。二刀流については入団当初から 支持をする。

歴史や戦略 戦術をテーマにずっと研究してきました。

MLBで最も惹かれる人物は、リグリーフィールドの蔦を考案した人。7イニングストレッチで「Take Me Out to the Ball Game」を歌う文化を定着させた人物と言ってもいい。

2015年7月5日に自分がどうしても書きたかった記事をupする予定です。ビル・ベックを知らずしてMLBの歴史は語れない。


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