2008年07月30日

遅まきながら 鹿島v浦和 観戦記

 何故人はAwayに行くのか?その答えは、全てこの鹿島v浦和戦に象徴される。

 Awayなどというものは、そもそも一般的に勝率は極めて悪く、対外は残念な結果に終わる(先々週の大分遠征がその良い例だ)。そして金はかかる(現に今回など、終電を逃してタクシー代で余分に7,000円がふっとんだ)。そして時間はかかる(日曜の夜は帰宅したときは午前2時近かった)。何より妻帯者としては、土曜日日曜日にこそこそ出かけなければならないので、当然家内の冷たい目線も気になったりする。

 それでも、佐藤がVゴールを決めた市原臨海競技場での試合、今は無き横浜フリューゲルスとの長崎での後期開幕戦の6-0、福田が目の前で得点王を決めた等々力での川崎戦、エメが最後の最後に叩き込んだ3-2の鹿島スタジアム、そして、日曜日の鹿島戦のような試合に出会えたり出来るからこそ、更には、そのPricelessなMomentを、長年苦楽を(開幕以来の浦和ファンの場合、まだまだ「苦」に方がトータルで見ると多い)共にしてきた仲間と共有できるからこそ、また性懲りもせず、遠路をはるばると出かけていくわけだ。

 そもそも、僕の持論は、スタジアムでの90分のサッカー観戦自体、決してエンターテインメントなどではなく、むしろしんどい時や、退屈で退屈でたまらない時の方が多い、というものだ。きっと、West Hamというチームを応援していること、そして、現在の黄金時代に至るずっと前から、日本全国を浦和と共に旅をして来た経験から、染み付いてしまったものなのだろう。日本で一般的なスポーツファンという視点から見るとかなり曲がった考え方かも知れないが、少なくとも、10年以上Mid Table以下のチームを追いかけているような奇特な人たちならば、少しは分かってくれるだろう。ヨーロッパのいっぱしのサッカーファンは、少なくとも僕の話にはみな同意してくれる(当然スタジアムに行ったことがないというManchester Unitedのファンは除く)。

 しかし、日曜日の試合は、見事に例外であり、予想外の展開に満ちた一日だった。連日の猛暑が嘘のような涼しい気候、そして、北朝鮮から指導者を招いたのか、そこそこ綺麗に決まった鹿島ゴール裏のデコレーション。試合が始まってからは前線から鬼のようにプレスをかけるFW、MF陣(無論、一番気迫を感じたのは達也であった)。10点満点中9.5をあげたくなる坪井の気迫溢れる完璧なディフェンス。クロスの質は相変わらずながらも積極的に攻撃する相馬。久々にピッチから目が離せない状態に陥る。
 バックスタンドでは、力なく手拍子だけして、試合もろくすっぽ観ていないようないつもの輩どもは少数派で、浦和がチャンスの時に大声で声援を上げ、良いプレーにはしっかり拍手をする僕好みのファンたちが大勢を占めており、きわめて心地よい環境の中で試合を堪能できた。

 やがていきなりの大雨と雷。大雨の中、散々のアナウンスを無視してゴール裏に居残る浦和のファンと、浦和のファンの挑発に乗って仕方なく残る鹿島のファン。この幼稚さと下らなさが、僕はサッカーの醍醐味でもあると思う。裸になって、土砂降りの雨の中、やけになって大騒ぎをする何百人もの浦和ファンを見て、2月の極寒の水曜夜の試合で、上半身裸で挑発しあうLeedsファンとNewcastleのファンを思い出し、思わず笑みがこぼれてしまった。

 そして唯一予想通りだった再開直後の満男の一発。敵ながら素晴らしいシュートである。同時に、何故岡ちゃんはこやつを選ばないのだろうか、という疑念がわく。
 後半も諦めずにエンターテイメントなサッカーを展開する浦和イレブン。まさに、英語で言うところの、End to Endな試合であった。そして、終電を恐らく逃したという事実に気づき始め、いつも通り大きな後悔の念にかられはじめた後半37分。エジミウソンの完璧なクロスに飛び込んだ達也に当たってころころと鹿島ゴールに吸い込まれていくボール。大爆発するスタンド、、。

 試合後には、鹿島神宮で電車を降りたところ、勝手に「あるだろう」と信じていた東京行き高速バスの終バスが、既に終わっているというおまけまでついた。が、電車を6本乗り継いで、何とか都内までは辿り着けた、、。

 こんなエキサイティングな試合、次にいつお目にかかれるだろうか?

 そして、僕はこんな経験を追い求めて、またのこのことAwayへ出かけていく。

posted by fareasthammer |23:27 | 浦和 | コメント(3) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月26日

鹿島戦 決戦を明日に控えて

 さて、いよいよ決戦である。ヴェルディ戦、川崎戦を見て、車での参戦を諦め、バスで向かうことにした。理由は簡単、車では酒が飲めないからである。とてもしらふでは観れるようなチーム状態ではないし、そんな時にあたるのが鹿島、しかも6 Pointerの大試合。Bosnia、Darfurに続く大虐殺の予感さえ感じられる中、とてもコカコーラとポカリスウェットだけでは持たないだろうと判断したのだ。

 それにしても、高原とエジミウソンは大きな誤算だった。ここ数年のレッズは、エメルソン、ワシントンという「周りがダメでもとりあえず一人で何とかする」タイプのストライカーに結果的には大きく依存する形になっていた。そしてポンテというウーベ・バイン以来に観客を沸かせるミッドフィルダーに恵まれ(タイプは全然違うが)、ACLを取ったあたりでは、メディアは「黄金時代の到来」「死角なし」を予期していた。

 しかし、ACL以降、フォームを崩してしまったワシントン、過密日程で疲れきってしまった選手達全般を目の当たりにして、「意外と薄い選手層」と「ポンテなしでは機能しないMF」という致命傷が発覚(薄々多くの人が気づいていたのだが)、目の前に用意されていたJリーグのトロフィーを逃すことになる。

 当然フロントとしては、最も効果的な策として、札束で横っ面をひっぱたき、ドイツで下降線を辿っていたものの日本人最高のストライカーと思われていた高原と新潟で輝きを放っていたエジミウソンを連れてきたのだ。
 当時僕自身も自分の半生を共にしてきたホームタウンのチームがChelsea化していくことに違和感を覚えたが、これで次シーズンに鹿共にぎゃふんと言わせられるという目の前の飴に目がくらんで、結局のところ「フロントはよくやった」という大勢の意見に首を縦にふってしまったわけだ。

 ふたを開けてみると、アメフトの選手のような体格のエジミウソンに、すっかり自信を喪失している高原、全く持ってチャンスを作り出さない両ウィングバックに、DFはそっちのけで前線でひとり気をはかなければならないトゥーリオ(負け試合で80分以降上がりっぱなしの往年のブッフバルトとかぶってしまうのは僕だけだろうか?)などなど、苦戦を強いられている。

 ACL、リーグともかなり厳しい現実だ。そんな時の鹿島戦、、。

 ここで、明日のスタメン予想、そして取るべく戦術などの話をするつもりはない。明日、もしかしたら、満男ワンマンショーで、4-0で殺戮されるかもしれない(ないとは思うが)。相当の苦戦を強いられることは間違いない。そして、鹿島のサッカーの方がずっと魅力的で完成されたものであることも間違いない。

 それでも、鹿島ファンよりも多くの浦和ファンに敵地スタジアムを埋めてもらい、鹿島ファンよりも大きな拍手で選手を迎えて、チャンスの時には鹿島ファンよりも大きな声援で、鹿島に「浦和の方が鹿島よりも遥かに大きなクラブである」ということを見せつけてやりたいと思う。

C'mon You Reds !!! Beat the scummers !

続きを読む...

posted by fareasthammer |18:15 | 浦和 | コメント(7) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月14日

Jリーグでのブーイング

 大分 v 浦和の試合で、一点非常に不愉快に思った点をふと思い出した。試合前の大分の選手紹介での鈴木慎吾と小林への浦和ファンからのブーイングである。
 ご存知のとおり、Jリーグのファンのほとんどは、「元」自チームの選手へは無差別にブーイングする傾向にある。これはには昔から辟易していたが、今回、鈴木という、浦和ユース出身かつ、埼玉の吹上出身の選手に対しての(いつも通りの)ブーイングには、改めて頭を抱えたくなった。
 確かに、移籍後は古巣相手によくゴールを決める選手である。しかしながら、本人は埼玉出身かつ、山瀬のように、フロントの制止を押し切って、自分の意思で出て行った訳ではなく、無念ながらも戦力外通告を受け、浦和を去っていったのだ。

 ちなみに、イギリスでは、元自チームの選手が古巣のスタジアムに戻ってきた時にブーイングを受けるかどうかは、基本的には「出方」、「出た後のコメント」、「その選手の出身地」といった要素が関ってくる。
 例えば、不本意ながらWest Hamを去って、Leicesterに渡ったTony Cottee(その後West Hamには戻ってきたが)が、Leicesterの一員として、Upton Parkに戻ってきた際には、場内は割れんばかりの拍手に包まれ、彼がゴールをした時には、同じくらいの拍手がWest Hamファンから起こった。
 また、Rio Ferdinandなどは、West HamからLeedsに移籍が決まり、最後の練習を終えた際に、泣きながらグランドを後にしたという逸話から、今でもWest Hamファンからは拍手を受けている。
 もっと最近の話では、Carlos Tevezなどは、West Hamに戻ってきた最初の試合では、試合前の選手紹介のアナウンスのあと、1分間のStanding Ovationと「There's only one Carlos Tevez !」の大合唱がWest Hamの本拠地Upton Parkを包んだ。ちなみに僕はその試合を観にいっていたのだが、お蔭様でTevezはすっかり闘争心を失ってしまい、54分でベンチに下げられる姿を目の当たりにした。

 一方で、Paul Ince、Dofoe、Lampardなどは、出方(InceとDefoe)と出た後のコメント(Lampard)のせいで、ありとあらゆる罵声を浴びせられている。これに関しては、当然の仕打ちだと思わざるを得ない。

 よって、僕は山瀬に対しては、喜んで罵声を浴びせるわけだが、それ以外の、泣く泣く浦和を去っていった選手たち、特に同郷の埼玉出身の選手には、必ず暖かい拍手を送るように心がけている(スタジアムでこれをしているのは、僕と僕の友人だけのような気がしてならないが、、)。

 そして、単に相手が後ろでまわしている時の不必要なブーイング、そして、そのブーイングも自然発生ではなく、太鼓の合図と共に始まったりする。

 どこのリーグから学んだことなのかは知らないが、目の当たりにするとどれもこれも極めて気分が悪くなる。何とかならないだろうか?

  • 共通ジャンル:

posted by fareasthammer |23:14 | ファンカルチャー | コメント(15) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年07月13日

大分 vs 浦和

 もしこの試合が、事前にこうなることを知っていたなら、航空券は既に取ってしまった以上、大分には上陸したものの、九石ドームにはいかずに、高崎山に猿の集団を見に行ったことだろう。後者の方が明らかにエンターテイニングであったことに間違いない。

 試合前までは、全ては順調であった。羽田からのフライトは定刻通りかつ、リーズナブルなホテルにフレンドリーなタクシー運転手。スタジアムについてからは、何とか工業高校サッカー部の「Bounce with meダンス」の披露に、スポンサーのイケ面社長のスピーチなど、サッカーの試合前にはぴったりの興行(どうも性格上シニカルなコメントになってしまい失敬)。

 開始早々のよろよろクロスに全く反応できていない堤と都築。大分1-0浦和。まあ、相性の悪い相手に、相性の悪いグランド。想定内の事態である。問題はそれ以降だ。相変わらず仕掛けようとしない両ウィングバック、全体的に運動量が圧倒的に少ないMF陣、注意散漫な啓太とTulio、開始20分以降はまったく出来ていないエジミウソンのポストとしての役割、、、。

 後半早々2トップにフォーメーションを変える大胆な作戦も、すっかり空回り(前半を見た限りではこれが最適な手段であると僕も思ったのだが)。結果論としては、まだ突破力のある永井を残しておくべきだった。古巣に里帰りの梅崎は一人気を吐いて突破を試みるが、サポートも少なく孤軍奮闘。そして、出口の見えない長いトンネルのど真ん中でさまよい、浦和の経営に確実に多大な固定費を残し続ける高原。

恐らく今シーズン最悪のパフォーマンスだろう。

 明日鹿島の勝利で2位転落。そして2試合の埼玉スタジアムを経ての敵地での鹿島との天王山。このままでは、満男のワンマンショー、そして唯一の楽しみは、今回はジーコ像がどんな屈辱を受けるか、そしてアントラーズファンが、遂に「Fuck you Reds」の絵文字に成功するかだけになってしまう、、。

 今回の救いは、一緒に行った仲間達との試合後の居酒屋Crawl。季節はずれの関サバ(結構いけた)に鳥天、町中を赤いユニフォームをきて千鳥足で徘徊する何百人という同志たち。テレビでしかサッカーを観戦しない方々(英語ではArm Chair fanという)には全く理解できないことだろうが、僕ら、アウェーまでのこのこ出かけていくような気違い連中には、ありがたいことなのである。

 下記は、同じくどんよりどよどよした浦和ファンにはちょっとした慰め、そしてアンチ浦和の人たちには、より楽しい週末を過ごしてもらうためのLinkである。
タイトルは‘Ronald leaves ManU’。僕はこれを見たとき、あまりの面白さに腹がつりそうになった。もしかしたらYoutube史上最高の作品かもしれない、、。

http://jp.youtube.com/watch?v=9RsQg1dnwiY

  • 共通ジャンル:

posted by fareasthammer |01:28 | 浦和 | コメント(3) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加