2009年03月08日

鹿島 2-0 浦和 ~ 6年ぶりの鹿島スタジアムでの敗戦

 2003年3月以降、一切負けていない鹿島スタジアムでの開幕戦。多少の期待を持ちつつ、東京駅から高速バスで一路鹿島へと向かう。バスを待つファンの比率は浦和4:鹿島1といったところか。意外と都心近郊に住んでいる鹿ファンもいるものだ。

 スタジアムに到着すると、浦和がやってくる度に恥ずかしい姿にされて写真に収まるジーコ象の周りに警備員が3人はりついている。鹿島の英雄に浦和のユニフォームとスカーフをまとわせてなるものか、というクラブ側の強い意志が感じられる。

 近くの喫茶店で腹ごしらえ。ビールを飲む大多数の浦和ファンと、紅茶を飲む鹿島ファンの男2人。ここ鹿島でも、「サッカー観戦=酒を飲む」という公式はやはりあてはまらないのか、、?浦和以外に、試合前後に「飲みに行く」というカルチャーが根付いているチームはあるのだろうか?

 キックオフ30分ほど前にスタジアムに入り、浦和暗黒の時代から苦楽を共にして来た知人と落ち合い、「浦和フットボール通信」を受け取る。Vol25の「妄想インタビュー・マラドーナ編」というコラムに爆笑する。極めてイギリス的なPiss Takeで、日本にもあんな文章を書く人がいたのか、と少し嬉しくなる。

 スタジアムは、浦和5.5、鹿島4.5、観光客0.5といった感じか、、?ここ数年ずっとこんな感じで、浦和の対戦成績がめっぽう良いのもうなずける。昔から言っているのだが、こんなのは僕らが欲しいアウェーではない。アウェーとは、四方八方ホームファンに囲まれて、歓声も全てかき消されるべきものである。ファンの数では1強17弱のJ-Leagueの、醜い姿がここでも浮き彫りになる。茨城県民のみなさん、あなた方のチームは、紛れもなく日本一のサッカーを展開している、日本で最強のチームです。他にいろんな娯楽もあるとは思いますが、せめて2週に一回くらいはスタジアムに足を運んで下さいな、、。

 さて、試合前には君が代斉唱。お父さん歌手の何とかさんが熱唱。スタンドの周りでは斉唱どころか、起立すらしない輩がちらほら。自国の国歌すら誇りを持って歌えない国民を育ててしまったのは、やはり教育制度の失敗なのか、、?

 さあ、気を取り直して、試合に集中。浦和スタメンには、色々と試合前には騒がれたものの、始まってみれば、原口のみがニューフェイス。しかしながら、ベンチには林、山田直輝が控えており、一抹の期待を抱く。

 前半の前半は、浦和から驚きのパス&ランサッカーが展開される。何と平川までもが、良いタイミングでするすると上がっていく。フィンケ監督の目指しているスタイルだということは知っていたが、まさか去年のスタメンからたった1人しか変わっていない面子で、王者相手に、あの浦和がパスを回して走り回るなんて、、。しかも、ほとんどの攻撃は左サイドである。原口、平川、ポンテがうまく絡み合い、20分前後には、原口がClear cutなPKも演出するが、なぜかレフリーがそのまま流す。あれが取れていれば、引き分けに持ち込めていたかもしれない。

 「行ける」と選手もファンも信じ始めた22分、曽ヶ端からの正確なロングパスに抜け出したマルキーニョスが、平川を難なくかわし、フリーの野沢へ。1-0 to the champions。確かコーナーキックの直後だったと思うが、意識があまりに前に向いていたにせよ、これはいただけない。この前にも、同じように、サイドバック、守備的MFがみんな上がりっぱなしになっていたところから、大ピンチを招いていたが、4-4-2へのシステム変更で恩恵を受けている攻撃とは裏腹に、守備陣は、かなり戸惑っている様子が伺われた。サイドバックが上がったら、守備的MFが戻るといった基本的なこともおざなりになっている場面が見受けられた。

 さて、その後もそれなりに綺麗にパス回しをしようとする浦和だが、得点の気配がない。達也は十二分に鹿島DF陣にマークされ、なかなか前を向けないし、Sushi Bomberあらため、かっぱ寿司との異名がつき始めている某高給取りは、右に流れてきたときにやっとボールに絡める程度。見るには楽しいが、相手チーム・ファンにとってはあまり恐ろしさのない攻撃サッカー。どこかで見覚えのあるサッカーだ、、。そう、West Hamの伝統のサッカースタイルがまさにこれである。大昔のBill Shaklyの名言、「West Hamと対戦するのは、毎回楽しみにしている。エンターテイメントな試合内容と、Liverpoolの勝利がほぼ毎回確約されているからだ。」をふと思い出す。

 一方の鹿島は、ManUのサッカーと言えようか。RonaldoとRooneyを一人二役演じているのがマルキーニョス。満男が戻ってきたらScholes並みの正確なロングボールが、もっとぼんぼんとマルキーニョス目指して入ってくることだろう。切れ味あるカウンターと、安定したDF陣。まさに抜け目の無い王者のサッカー。

 その鹿島は、予想通り抜け目無く、またしてもカウンターから追加点を奪う。やはりマルキーニョスだけは止められない。周りにフリーの選手がいるにも関わらず、難しい角度から自信をもって蹴りこむ(目の前にいるのが平川だと分かってやったのだろう)。これぞ、今まで浦和が頼りにして来た、エメルソン、ワシントン同様の、「俺が俺が」ブラジル人ストライカーの真骨頂である。2-0 to the champions…

 失点後早々、いつまでたっても選手交代をしなったエンゲルスと違い、フィンケは一気に2人を変える作戦に出る。攻撃は良かったものの、守備でやってしまった平川 Off→ クオーターパウンダー in。デビュー戦で、頼りになるパフォーマンスを見せてくれた原口にかえ、ベテラン山田を投入。しかしながらToo late。その後はまったく得点の香りがしないまま、時だけが流れていく。以前鹿島スタジアムで2-0を浦和に追いつかれた鹿島だったが、2連覇達成中の今、同じ過ちを犯すわけも無く、85分が過ぎる。ここで、「鹿島スタジアムから渋滞にはまらずに東京に帰る裏技」を使うべく、小走りでサッカー場駅へ。前回は終バス時間をチェックせずに撃沈したが、今回は作戦通り、見事20時前に東京駅着。敗戦の中での小さな幸せ、、。

 時節、浦和はホームにガスを迎える。5-3-2から4-4-2への変更、そしてFW頼みのサッカーから、全員で点を取りに行くパス&ランのサッカーへの変換、そして世代交代。今は結果だけを求めては絶対にいけない時期である。正直、今期、来期は、現行のメンバーだけでリーグを狙うことは難しいだろう。すっかり意気消沈しているガスから勝ち点3を奪えればそれに越したことはない。しかしながら、ここで勝てなかったとしても、ファンは辛抱すべきだと思う。浦和の不良債権と言われている、前線の寿司、マックですら、あと10試合程度は根気良く見守っていかねばならないと思う。

 試合後に「あの得点の仕方は許せない」というごもっともなコメントを出したフィンケには、大きな期待を寄せたい。どんなにひどい試合でも「選手たちは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました」という、ファンを侮辱しているとも思えないエンゲルスのコメントを毎試合ごと聞かされてきた身としては、「よくぞ言ってくれた」と拍手を送りたい気分だ。

 あと3年後に、鹿島の「Just Bring it!」大旗に腹を抱えて大笑いを出来る日を夢見て、、。C’mon you reds !

posted by fareasthammer |13:20 | 浦和 | コメント(20) | トラックバック(0)
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