2008年05月19日

Celtic / Rangers

 イタリア人に「守備的すぎる」と批判されながらも(!)守備に徹してファイナルまで登りつめたRangersだが、最後の最後に屈してしまった(しかも最後の20分で)。相手が良く知らないロシアのチームだったこともあり、普段は必ずアンダードッグを応援する僕だが、今回は心情的にはRangersに勝って欲しかったりしていた。
 守備しかしないチームの代わりに、Manchesterの中心街に集まったRangersのファンたちは、攻撃に徹し、負傷者が42人にも登ったというのは皮肉な話だが、、。
 
 それにしてもこの2チームの毎年の争いだけは目が離せない。土曜の夜に寝つきが悪いときなど良くスコットランドリーグを見たものだが、Rangers v Celticだけは観ていてちゃんと目が覚めたものだ。Old Firmの意味も良く分からないが、全力でプレーしないとあとでファンにどやされることだけは知っていて必死に走り回る外国人選手達を見ているのも楽しみのひとつだ(わが国の伝家の宝刀も、やっとここに来て少しOld Firmで汗をかくようになったが)。
 
 とか言う自分も、Old Firm本当の意味など良くわかっていなかったりする。若い頃は、「いつか生でOld Firmを観戦したいものだ」などと思っていたが、少しずつ事情を知るにつれ、そんな気もうせてきた。イギリス人の友人達も良く言っているが、この2チームを取り巻く環境というのは、本当に複雑で、外部の人間には理解できない。

 ステレオタイプ的には、Celticは名前が示すとおり、カソリックのチームで、ファンたちは戸籍上スコットランド人(=イギリス人)でありながら、自分達はIrishであると考えていて、アイルランドの国旗を振り、IRA賛歌を歌っている。
 一方のRangersは、プロテスタントのチームで、ファンはスコットランド人でありながら、英国への帰属派であり、女王陛下が大好きで、Union Jackを振り回し、ローマ法王を侮辱する歌を歌う人たちと言ったところか。

 そして、北アイルランドでは、プロテスタントのエリアに行くと、Rangersのシャツをあちらこちらで見かけ、万が一間違えて、Rangersのシャツを着たまま壁の向こう側に行くと、大変な目に会うというのも良く聞く話だ(逆も然り)。確かに、大昔にCeltic v Dunfermlineを観に行ったときに、Parkheadの道沿いには何十台というバスがとまっていて、そのとき、「北アイルランドやらアイルランドからも相当のファンが毎試合観に来ているからだ」という説明を受けたことを覚えている。
 
 一方では、僕の友人の中にはGlasgow出身、プロテスタントと、ここまでならばいかにもRangersファンというバックグラウンドを持っていながら、「スコットランドを愛していて、イングランドが大嫌いなので、絶対にRangersのファンにはなれないし、かと言ってCelticはカソリックでIRA信奉者達の集まりだからCelticのファンにもなれない」という可哀想な奴がいる。しかし、彼曰く、Rangersファンの中にも、Scotland v EnglandになったらEnglandを応援するような輩がいる中で、Union Jackは大嫌いという類の人間もいるという。んー、よく分からん。

 いずれにせよ、最近は両チームとも、逆の宗派の選手を取ったり、宗教的な歌を歌うことを禁じたりと、過去の負のイメージの払拭にやっきのようだが、、。

 そうはいいつつも、割と最近IbroxでRangers v CelticをAway側(Celtic側)みてきた友人の体験談(1、売店でものを買おうとしたら、Celticファンから「毒が入っているからやめろ」と止められた。考えてみれば誰も売店に並んでいない、、。2、トイレではわざと便器を外して用を足している人たちがいた)などを聞くと、この憎悪が相当根強いことが伺い知れる。

 まあ、僕のようなよそ者は、テレビとネットで楽しんでいれば良いのだろう。Rangersは日本時間明日早朝、St Mirrenとの対戦後、最終節Aberdeen戦を迎える。一方のCelticはDundee Utdが最終戦。勝ち点差は3で、Rangersが1試合少ない状況。得失点差でCelticが優位に立っている。
 
 ちなみにAberdeenファンが一番嫌いなのが、Rangersだという話をWhen Saturday Comesで読んだ記憶がある。いずれにせよ、Rangersにとっては一気に奈落の底に突き落とされたようなシーズンの終盤戦だ。去年のJ-League終盤を思い出さざるを得ず、少しRangersに同情せざるを得ない、、(苦笑)。

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posted by fareasthammer |22:34 | ファンカルチャー | コメント(2) | トラックバック(0)
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レンジャーズはUEFAカップでは前線に一人か二人を残しボールを奪ったらロングボールという戦術でした。ホームでこのようなスタイルを用いるチームは現在のセリエAの中にはほぼありません。ホームで全員守備を徹底したのはなんとしてでもアウェーゴールを奪わせないため、という解釈もできますが、アウェーにおいても同じような戦術を用いたため、最初からPK狙いだと言われても仕方がないと思います。
しかし、ゲームを支配しても得点を入れるのに苦労するのは今季のフィオの課題でもありますし、レンジャーズにとってはあれが欧州においてのスタイルなので、プランデッリ監督の発言は負け惜しみだと思います。試合を見る限りフィオのインテリジェンスにも問題がありましたし・・・

それにしても同じく欧州カップ戦で決勝に進出したイングランドのマンチェスターユナイテッドも、ヨーロッパではカテナチオを採用しているのが面白いですね。監督同士も親しいらしいですし。

長々と失礼しました。

posted by osugi | 2008-05-20 17:06

Celtic / Rangers

コメント投稿者ID :

イタリアのメディアにも随分言われたようですね<Rangersの戦術。

さすがにChampions Leagueなどは勝ち進むと金が違いますので、どのチームも守備的にならざるを得ないのでしょう。

決勝も1点勝負では?

posted by Far East Hammer | 2008-05-21 19:00

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