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【ファジアーノ岡山2017シーズン総括 その2】見えなかった「チームの目指す姿」

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2017シーズンのファジアーノ岡山を振り返る総括の第2回です。

前回は、チーム作りが遅れた影響について触れましたが、それらが具体的にゲーム内容、チームとしての熟成といった点でどのような影響を与えたのか、まとめてみたいと思います。

【貫けなかった強気の戦い】

今季は、個人的に「強気の姿勢」というものをテーマに、1年間チームを見てきました。

強気の姿勢、具体的に表現するならば、例えばリードしていても、自陣でブロックを作って守るのではなくて、しっかりと前で起点を作る、相手ボールになった際にも、連動して積極的にプレッシングする、攻撃面で言えば、単純に蹴ってしまうのではなくて、足元へのパス等も織り交ぜながらしっかりとつないでいく。こういった部分が、今年のチームには不可欠だと思っていました。

2016年からチームを比べると、戦術に影響するという観点で大きく変わったのは、岩政・矢島が抜けたということでした。最終ラインで圧倒的な存在感を発揮し、終盤のパワープレーにもことごとく跳ね返してきた岩政、そして、しっかりとボールを落ち着けながら、決定機につながるパスを出せる矢島、この2人がいなくなったことで、個人でどうにかしてきたことを、組織として対応せねばならなくなりました。岩政不在に関しては、守備時にゾーンを下げすぎないこと、矢島不在に関しては、攻撃時に2人目・3人目の動きも含め、組織的にフリーマンを作りながら、しっかりとつないでボールを前に運ぶことが出来るか、こういったプレーが求められていたと思います。

強気と言っても、気持ちだけではいけません。チャンスを見逃さない状況判断、連動してプレッシングにいく体力、最終ラインを組織的に上げるラインコントロール、そういった、まさに心技体が揃ってはじめて、「強気のサッカー」というものが見せられると思います。

ところが実際は、なかなかこの強気の姿勢を貫くことはできませんでした。相手にボールを支配される時間も長く、ひとたび相手に押し込まれると、なかなかゾーンを回復できない試合が多くありました。また、組織的な連動性や運動量にも乏しく、ビルドアップ時に前の選手たちの足が止まっている場面や、中盤でボールを奪っても自陣からの押し上げが遅く、ショートカウンターのチャンスを逸するというシーンもありました。

このあたりの部分については、長澤監督も試合後のコメントとして、「判断」という言葉を多用していました。好機を逃さない強気の判断、そういったものが選手に欠けていたという側面もあるかもしれません。例えば良い位置でボールを奪って、そのまま前につけるのか、後ろに下げてしまうのか、このあたりの判断に、長澤監督もシーズン通じて課題認識を持っていたように思います。

ただし、強気の姿勢が貫けなかったのは、選手個々の問題というよりも、チームとしての問題が大きかったように思います。例えば前からのプレッシングについても、最前線の赤嶺が相手にプレスにいった際に、2列目以降の選手が連動しなければ、空振りになってしまいます。チームとして、どこでボールを取りに行くのか、相手ボールをどう誘導するのか、サイドに追い込むのか、敢えて中央に誘い込んで奪うのか、このあたりの「約束事」が徹底されていなかった印象があります。

また、強気の姿勢という視点で言うと、選手起用についても、少し弱気な部分が出てしまったように思います。今季のターニングポイントは、第31節の山形戦であったと思います。赤嶺が離脱し、勝てない中で、救世主的にオルシーニがフィット、第30節の熊本戦で久々に勝利し、自信をつけた次の、大事な大事な試合でした。ゲーム自体は支配率やシュート数を見ればわかるとおり、守勢という展開でしたが、そのなかで前半に三村のゴールで先制。しかし後半は防戦一方、そんな中で75分に豊川に代えて塚川を投入、オルシーニと豊川の2トップ気味にして、なんとか単発でもチャンスをというサッカーから、完全に引きこもるサッカーに変わってしまいました。こうなると相手に好きなようにやられてしまい、その5分後に同点ゴールを奪われてしまいました。

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