2010年09月01日
『今週の可夢偉!』第13戦:ベルギーGP
いつもF1初心者のブログをご覧いただきありがとうございます☆ 今週の可夢偉は、4週間ぶりのレースとなったベルギーGPです! 母国「日本GP」約1ヶ月に迫ってきました!!日本GPに向けて、これからのレースは良い流れを作って行けるようにしたいところですが、今回はどうだったのでしょうか?? <<可夢偉のベルギーGP 全セッションの結果>> ◇フリー走行1回目:8位/2分03秒401 ◇フリー走行2回目:10位/1分50秒200 ◆フリー走行3回目:10位/1分47秒296 ◆公式予選 :19位/2分02秒284 ■決勝 :8位 自己ベストタイム/1分51秒749(11位) 【スパウェザーに足元をすくわれた予選】 6月のヨーロッパGP以降、ポイント獲得の常連ドライバーにまで成長した小林可夢偉(ザウバー)。夏休み明けとなった第13戦ベルギーGPは、ドライバーの腕が試されるスパ・フランコルシャン。さらに高速コーナーが多いコースレイアウトなため、ザウバーのマシンの相性も良く、可夢偉のQ3進出は確実ではないかという予想が大半を占めていました。 しかし! スパというコースは、そう簡単にQ3進出、決勝でのポイント獲得を叶えさせてくれるコースではありません。 まずは土曜日の公式予選。雨が降り出すことを警戒し、全員がドライタイヤでコースに出てタイムアタックをするも、途中で雨が降り出しコースアウト者が続出する混乱が発生しました。 この時に上手くタイムアタックを成功させた可夢偉はQ2進出圏内のタイムを記録します。しかし、残り10分のところで雨が止み、晴れ間も見えてきたスパ・フランコルシャン。ただ、コースの一部分ではまだ雨が降っている状態という難しいコンディションの中、晴れ用のドライタイヤを選択してコースに出た可夢偉。これが大誤算となりました。 メインストレートから一番離れていて、一番コース内の標高が高いところにあるリバージュコーナーで、濡れた路面で滑ってしまいコースアウト。最後のタイムアタックは失敗となり、Q1は19位敗退となってしまいました。 「ドライタイヤにしたのが間違いだった」と可夢偉本人もタイヤ選択のミスに悔しがっていましたが、実は可夢偉がコースアウトした同じタイミングでタイムアタックをしていたロズベルグ(メルセデスGP)もドライタイヤを使用。そして彼はQ1最速となる1分54秒826を記録していたのです。これを見ると、ドライタイヤの選択も100%間違っていなかったのではないかと思います。ただ、どちらのタイヤを選んだにしても、その時のコンディション次第でタイムがガラリと変わるのが「スパ・フランコルシャン」の難しさであり、それを痛感させられた可夢偉でしたね。 【決勝:全て“先読み”の行動が吉!17位スタートで8位入賞!】 決勝は、他のマシンのペナルティもあり、17位からスタートとなった可夢偉。天気は予選同様に、晴れたり雨が降ったりと難しいコンディションです。 まずはスタート直後、1周目のバスストップシケインでの混乱の隙に5つポジションを上げて、1周目は12位で帰ってきます!ここから、「スパウェザー(決勝版)」がスタートし、大混乱のレースが始まってきます! ★★ここがポイント!「全て“ベストタイミング”でピットに入ってきた可夢偉」★★ 2周目を終えたところで、急な雨で大混乱しているレースを落ち着かせるためにセーフティーカーが導入されたベルギーGP。この時、ほとんどのチームが「雨は一時的なものですぐに止む→雨用タイヤに交換する必要なし!」と判断し、コース上に留まる選択をします。 しかし! 可夢偉を中心に何人かのドライバーは、このタイミングでピットに入りタイヤ交換。特に可夢偉は雨用タイヤではなく「ソフト→ハード」に交換する、“タイヤ交換義務を果たすため”のピットインを行いました。 1周目で12位まで浮上した可夢偉。もちろん、このピットにより17位まで順位を落としますが、レースが始まったばかりということと、セーフティーカーによりペースがコントロールされているということで、前のマシンとの差がほとんどないままレースを再開させることが出来ます。 そして何より! このまま雨が止み、晴れのレース展開になれば、スタート時と同じような他車との間隔で、「可夢偉だけがタイヤ交換義務を済ませた状態」で、レースが進んでいくことになります。もしそうなれば、ライバル達がタイヤ交換をしている間に順位アップをすることができ、最終的に上位入賞が見えてくる!ということまで考えての2周目ピットインだったのです! このピットインのおかげで、17周目には8位に浮上!ポイント圏内でレースをすることになるのです!! またレース終盤に大雨が降ってきたときも、5位スーティルをはじめ、可夢偉が順位争いをしているライバル達と同じタイミングでタイヤ交換を済ませられたため、こちらも大きな損害を出すことなくコースに復帰できました。 ★★今日一番のポイント!!「このピットインは全て“可夢偉の判断”」★★ 今回の絶妙なタイミングでもピットイン。特に2周目のピットに関しては可夢偉の“一瞬の判断”でのピットインでした。なので、スタッフもタイヤの準備が出来ておらず、1回目のピットでは合計40秒以上のタイムがかかってしまうなど、勿体無いタイムロスもありましたが、最終的に2周目ピットが効いて上位進出を果たすことが出来たのです。 スパというコースは、刻々と天気が変わっていきピット内で雨雲レーダーを確認しているエンジニア達と常に情報共有を行いながらレースを進めていくことが、勝敗を分ける重要なポイントになるのですが、それプラスアルファで僅差の勝負を競り勝つためのポイントが「実際にコース上を走っているドライバー自身の判断」なのだと思います。 過去にも、ドライバーの判断でピットに入ってタイヤ交換を行ったことで、最終的に逆転優勝につながった例もたくさんあります。その代表的な例が・・・ ■1992年(ミハエル・シューマッハ初優勝のレース) このレースも、今年みたいにレース中に天気が何度も変わる難しいコンディションでした。スパウェザーに翻弄され、レースは大混乱。「雨の名手」と言われたアイルトン・セナも天気の読みが外れて後退していきます。 そんな中、ほとんどのドライバーが雨用タイヤで走っていたレース終盤。新人のミハエル・シューマッハが前のマシンの雨用タイヤにブリスター(異常磨耗でパンクの2歩手前の状態)が発生しているのを発見。「おそらく、このまま雨用で走ってもメリットはない。晴れ用に交換しよう」と自ら決断し、晴れ用タイヤを求めてピットに入りました。 その数周後、スパの天気は回復し、路面はどんどん乾いていきます。そこでライバル達も急いでタイヤ交換をしますが、先に換えていたシューマッハの方がアドバンテージがあり、最終的に大逆転優勝を飾ることになったのです! このように、スパというコースは、時にはドライバー自身の判断も必要になってくるコースで、もちろんドライビング技術の高さが必要であると同時に、実際に走りながら「どうやってレースを進めていくか?」という戦略を考えていく能力も必要になる、まさに「ドライバー力が問われる」コースだと思います。 そういう意味で、今回の可夢偉は本当に「賢く、ドライバー力のある」レースを見せてくれましたね!! こうして、可夢偉は8位入賞し2ポイントを獲得!予選では下位に沈み、一時はどうなることかと心配されましたが、しっかり結果を残してくれました☆ 【次戦展望:次回はザウバーにとってもホーム?イタリア・モンツァ】 次回はイタリアのモンツァサーキットが舞台となります。超高速サーキットとして有名なモンツァ。もちろんエンジンパワーの勝負になってくることは間違いありません! そこで、エンジンといえば!実はザウバーチームは「フェラーリエンジン」を今季使用しています。フェラーリといえば!ここイタリアはフェラーリの母国、モンツァは「フェラーリの聖地」言われている場所です。 今ではルールの関係上「母国用スペシャルエンジン」の投入はできませんが、熱狂的なフェラーリファン「ティフォシ」の中には、同じフェラーリエンジン搭載チームということでザウバーや可夢偉を応援してくれるファンがいるといいですね! しかし、このザウバーチーム。今年はモンツァのような直線重視の高速コースは苦手と言われていましたが、今回のベルギーGPで、このようなデータが出てきました。 <<ベルギーGP最高スピード記録>> 計測セッション:決勝 計測場所:ケメルストレート終わり(第1区間のチェックポイント) 1位:323.2km/h ビタントニオ・リウッツィ「フォースインディア」(メルセデス) 2位:322.1km/h エイドリアン・スーティル「フォースインディア」(メルセデス) 3位:322.0km/h 小林可夢偉「ザウバー」(フェラーリ) 4位:319.4km/h ペドロ・デ・ラ・ロサ「ザウバー」(フェラーリ) 5位:317.7km/h 山本左近「HRT」(コスワース) 6位:317.6km/h ミハエル・シューマッハ「メルセデスGP」(メルセデス) さすがに「直線番長」と言われているフォースインディアには負けますが、全体で3位のスピードを記録しています! 第5戦スペインGP以降、Fダクトも導入して直線スピード向上をテーマに改良を続けてきたザウバーマシン。実際にイタリアGPが始まってみないと分かりませんが、このデータを見る限り“もしかすると”イタリアGPでの大活躍も期待できるかもしれません!! いかがだったでしょうか?? ザウバー残留濃厚と言われ始めてきた可夢偉。そして10月には母国凱旋となる「日本GP」も控えています。今シーズンのポイントランキングのためにも、そして日本GPで最高の結果、最高の盛り上がりにするためにも、イタリアGPでのレースに期待したいですね!
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posted by 吉田 知弘 |14:54 |
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『今週の可夢偉!』第13戦:ベルギーGP
コメント投稿者ID : OOH00008627
こんにちは。
いや、可夢偉は本当に素晴らしい! あの若さで「速さ」と「クレバーさ」を既に兼ね備えている感じがします。
本人のインタビューによると『モンツァはマシンに会ってない』そうですが、ザウバー残留も決まったらしいですし、是非頑張って良い結果を残して欲しいですね。
posted by k2k | 2010-09-01 15:35
『今週の可夢偉!』第13戦:ベルギーGP
コメント投稿者ID : f1beginners
>k2kさん
コメントありがとうございます☆
遅くなってしまい、申し訳ありません。
確かに次回イタリア・モンツァは、ザウバーマシンにとっては不向きなコースかもしれません。ただ、こうして最高速の出データでは期待できる結果が出ていますし、ここ数戦、最高速という点では、あまり劣っている部分を見せていません。
そういう意味では、始まってみないと分かりませんが「もしかすると・・・」があるかもしれませんね!
posted by 吉田 知弘 | 2010-09-03 20:45
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