2008年05月10日
良いチームってなんだろう・・・?
予定では今回のエントリーは、『復活してみます。』へのコメントのお礼と雑感を書いて締めとするはずだったのですが、急遽予定を変更(またか)致しまして、前回のエントリーで書ききれなかったことと発信した後に思ったことをちょっと書きたいと思います。 前回のエントリーを読みかえしてみると、問題提起やお願いで終わっている。もし、これを子供たちが読んだら、なんのこっちゃ全く解らないだろう。なんのこっちゃ解らないけど、とにかく怒られてる、責められていると感じるかもしれない。 「ズルイやオジサン、それで結局僕らはどうすれば良いのさ!」と、森田兄弟や尾花耕平君や竹澤君たちに悩まれたら、オジサン寝覚めが悪い。言っちまったオジサン責任重大である。オジサンなりの答えを書く。ひとつの参考程度に読んで欲しい。 僕の答えの前に既に、群馬ジュニアラグビー指導者の方であろうと思われる、“兄貴分の兄貴分さん”や“Fさん”から、凄く良いコメントを頂いている。 『脱落者を出さない』、『勝敗にこだわった結果、せっかく知り合った仲間を排除するようなことは実にくだらないことだ』、『チーム群馬』…、いずれも良い言葉だ。心に深く刻まれる。そうだ、オジサンが言いたいことはコレなんだ。って、それだとあまりにも調子が良いね。 僕は前回のエントリーで、意識的に『目的』『チーム』『ファミリー』という言葉を使った。 君たちの目的、良いチーム、良いファミリーってなんだろう・・・? おそらく君たちは先日までは、『カインズカップで優勝すること。』が目的だっただろう。 監督やコーチ、お父さんお母さん、周りのオジサンたちにはもしかしたら、『勝つばかりじゃダメだ!』というようなことを言われたかもしれない。でも、頭のなかはカインズカップでいっぱいだ。 細かいことを言うと、カインズカップ優勝は目的じゃなくて、目標なんだけどね。 君たちは見事に優勝した。目標達成だ。おめでとう。経験値ゲットだ。 じゃあ、次の目標は?? それが今の君たちだ。 中学生の君たちにとって目的・目標ってなんだ? 敷島杯の勝利か?U-15関東甲信越交流会での勝利か?中学生大会の勝利か? 敷島杯や中学生大会は、相手は3チームしかいないぞ。 周りのコーチたちはどうだ?カインズカップと同じようにその大会の勝利にアツイかい? なんだか、ちょっと違くないかい?? 確かにそれらの試合に勝つことは重要だ。嬉しい。経験値さらにゲットだ。 でも、こう、カインズの時のように、胸躍る、湧き上がる嬉しさ、誇らしさが、表彰式の時に感じられたかい?残念ながら君たちはカップを貰えなかったからわからないと思うけど、じゃあ、隣でカップを持ってたカイセイ君はどう見えた?3年生はどう見えた? なんかちょっとカインズとは違うなぁ? もちろん、嬉しくないわけないんだぞ。優勝は凄いことだ。 でも監督やコーチがそんなに大騒ぎしないのは、勝つことも大事だけど、勝利と同じぐらい大切で、身につけなければならないことが他にもあるんだと思う。 それは小学生とは違う、中学生のこの時期にしか身につけられないものなんだと思う。 中学生になると、部活もあってラグビーのことばかり考えてはいられない。でも、だから一生懸命考えるんだ。なんで他の部活やってるのにラグビーを続けるんだろう?続けたいんだろう?最初はお父さんに無理矢理連れて行かれて、逃げ出すことばっかり考えていたのに、今だって、あそこのチームのあのヤロウ、痛ぇタックルしやがって、こんなに痛いのになんでラグビー続けてるんだろう?でも勝つと嬉しい。なんで嬉しいんだろう? 考えろ。考えろ。 勝つことってなんだろう?ラグビーを続けるってなんだろう? 君たちは小学生じゃない。もう、自分だけが勝って嬉しいと思っていてはいけない。勝つと嬉しい。でも、自分の他にも喜んでくれている人がまわりにいないか? 監督やコーチ、コーチじゃないけどいつもいるオジサン、そしてお父さんやお母さん…。 みんな喜んでくれると気分が良いよな? じゃあ、試合に出られなかった友達はどうだ?2人だったか?3人だったか?レオニスにいた5年生はどうだった?一緒に喜んだか?じゃあ、同じ6年生の友達の石田君はどうだった? オジサンはこう思うんだ。 強いチームって、最高のチームって、試合に出ていない、出られない選手も君たちと一緒に勝利を心から喜べるチームなんじゃないかって。そして、出られない選手が出ている選手たちを『勝たせたい』って思わせるチームなんじゃないかって。そして、中学生の君たちが今学ぶのは、そういった『思いやり』なんじゃないかって。 竹澤君、いきなり名前を出してゴメンだけど、君は確か先日の中学生大会、まだ怪我が治ってなくて、試合に出ていなかったよね?オジサンはグラウンドに降りていなくて、スタンドから観ていたからよくわからなかったけど、ピッチサイドで心配そうに試合を観ていたのは竹澤君だろ?試合に出られないでどう思った? 「オレが出てればなぁ。」「出たいなぁ。」・・・、そう思ったろ? 「オレが出てないけど、勝たせてあげたいなぁ。」そう思ったかな?? 2試合目の東毛ワイルドナイツに勝った時も出てなかったかな?その時はどう思った?勝って嬉しかったかな? 話しは変わるけど、君たちのすぐ近くには、凄く良いお手本があるんだよ。 君たちの憧れの霜村誠一選手が所属するワイルドナイツがある。身近に日本一のトップリーグチームがあるってことは、とにかく凄いことなんだ。 そのワイルドナイツの練習試合は観たことあるかい? 今年も6月から太田で何試合かやるから、一度観てみれば良い。 そこではね、練習試合だから色々な選手が出る。普段君たちがトップリーグの試合で観ている霜村選手やトニーブラウンではなく、こう言っちゃ悪いがあまり見かけない選手も出る。そんな練習試合の時、怪我とか調子が悪くて試合に出られない選手が、何をやってると思う?ボールボーイやタッチジャッジをやってるんだよ。プロの選手がだぞ。 あと、トップリーグに『サテライトリーグ』っていうのがあるのを知っているかい? これは、君たちが太田や秩父宮で観ているトップリーグの試合とは別に、普段あまり試合に出ていない選手や怪我が治って様子を見ている選手や、まだ若くて経験を積ませなければいけない選手を試す試合のリーグ戦だ。太田でも去年、何試合かやっていたけど、これを観たことあるかい? この試合の時、大体が前の日がトップリーグの試合だから、トニーブラウンや霜村選手や北川選手はお休みなんだ。だからこのサテライトリーグの試合を必死になって応援するんだ。トライなんか獲った時は、そりゃあもう大騒ぎだぞ! そして僕らのワイルドナイツは、このサテライトリーグも去年、優勝したんだよ。トップチームとダブル優勝さ。 それを、トップもサテライトも両方優勝したことが何よりも嬉しいって言っていた選手がいるんだよ。たしか、今月のラグビーマガジンにも出てたぞ。もう一度読んでみな。 そして、この前のマイクロソフトカップ準決勝の東芝戦、知ってるかい?J SPORTSでみてたかな?トニーブラウンがロスタイムでトライをして勝った試合だ。 その時、トニーブラウンがトライをした瞬間、スタンドにいた試合に出られない選手がみんな、スタンドからグラウンドに一斉に降りてきて、試合に出てる選手も出てない選手も一緒になって抱き合って喜んで、泣いてたんだよ。ホントはいけないんだよ、試合に出てない選手がグラウンドに降りてくることは。でもそんなの関係ネェって降りてきちゃったんだよ。 なんでこんなことが出来ると思う? 試合に出ないのに、監督やコーチに命令されてないのにボールボーイやタッチジャッジをしたり、試合に出られなくて悔しいはずなのに、トライを出てる選手のように喜んだり、自分が出てない試合なのに勝って泣くほど喜ぶなんて。 どうしてだと思う? それはね、気持ちがひとつだからだよ。信頼しあっているからだ。仲間を思いやれるからなんだよ。 試合に出られない選手の悔しさ、もどかしさを知って、みんなの代表で試合に出ているんだって、良く知ってるからなんだと思う。 もしかしたらね、こんなことを言う選手がいるかもしれないぞ。 「日本代表に選ばれるより、オレはワイルドナイツで試合に出ることを、ワイルドナイツが勝つことを選ぶ。」って。 自分だけ嬉しいという思いがしたいんだったら、日本で最高の日本代表に選ばれることを選ぶだろう?誰もが凄いって言ってくれるし。でもね、なかには、日本代表よりも自分のチームで勝つことを選ぶっていう選手もいるんだよ。 ホントはこんなこと言うと、みんなに怒られちゃうぞ、だから内緒だ。 でもな、その選手はきっと、日本で最高のところよりも、自分のチームで勝つことが何よりも嬉しいんだと思うよ。その選手にとっては、日本代表が最高なんじゃなくて、ワイルドナイツが最高のチームなんだよ。 桐生の新中学1年生、久しぶりの負けでしょぼくれてるかもしれない。迷ってるかもしれない。 でも、君たちの一番良いところは、“熱さ”だ。 それは君たちばかりじゃなくて、君たちのお父さん、お母さんや指導者の人たち、なんだかよくわからないけどいつもそばにいるオジサンたち、全てをひっくるめて桐生ファミリーの良いところ、それが“熱さ”だ。 それを失っちゃいけない。負けることになれちゃいけない。『負けても気にするな』『勝つことばかりが全てじゃない』と、『負けることになれる』は全然違う。負けた悔しさは忘れちゃいけない。 でも、勝っても負けても『熱さ』は失っちゃいけない。 今は、その熱さを勝利だけに向けるのではなく、『信頼しあえるチームを作る』ことに向けろ! 熱く、熱く信頼しあえる仲間を作れ。 そう、違うチームのコーチが書いてくれてるように、挫けそうになっている仲間がいれば、仲間同士で励まし、誘い合って取り組んでいけ! 『中学生大会で勝つこと』が勝利じゃない。 『中学生大会で優勝したなぁ』という思い出が勝った証しじゃない。 『中学生大会で優勝した時な、お前こうだったよな~!』と、何十年経っても笑いあって話せる仲間が出来た時、その時が勝利した時なんだと思うよ。 頑張れ。
posted by みのる |18:38 |
どうでもいいハナシ |
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この記事に対するコメント一覧
良いチームってなんだろう・・・?
数年前友人が病気で亡くなりました。
彼女は高校時代新体操をしていました。
告別式の弔辞で当時部長をしていた人が「あの頃の私達は輝いていたよね!」と言っていました。
その言葉が忘れられません。
仲間作り、そしてその仲間と信頼しあえる関係になれるよう努力することに団体競技の良さがあると思います。
親にはわからない、子供達のなかでは色々なことが繰り広げられていると思いますが、ラグビーが好きな子供たち、仲間が好きな子供たちならきっと、問題をクリアしながら良いチームに成長してくれるかな?成長してくれるでしょう!
そして社会に出てからきっとその経験が生かされるときがくる!でしょ?
どのチームもよきライバルとなって、群馬のラガー少年少女たち頑張れ~!
成長期の子供たちに心もからだも親はついていくのがやっとこですが、みんな応援しています。
posted by バンビ | 2008-05-12 08:41
良いチームってなんだろう・・・?
ノンフィクション FW君の話です。
FW君は中学3年生となり、ある部活動の部長になりました。 ある土曜の日、部活で他校に大敗をしたFW君のチームは、“部長がしっかりしていないから負けるのだ! 部長らしく責任をもて!!”と今年度から顧問になった熱血先生に激をもらったそうです。その日の午後学校に戻り
猛練習をしたそうです。 翌日にラグビーの試合を控えたいたFW君は、事前から顧問の先生には言っておいたはずなのですが・・・ “明日ラグビーなので練習を休ませて下さい。” と言うと、顧問の先生に “お前は部長のくせに部活とラグビーどっちが大切なんだ!” と言われ、彼自身は心の中で “もちろんラグビーだ!!” とは口には出来ず・・ 責任感の強いFW君は、部長としての自分・・・ 翌日のラグビーの試合に自分が欠ければ仲間に迷惑をかけてしまう・・ 自分が穴を開けてしまう・・ その夜だいぶ悩んだそうです。その事を聞き、僕はFW君に伝えました。 “君がラグビー対する気持ちは、仲間が充分に理解してるし、君がいない分は仲間が頑張ってカバーしてくれるよ! だから仲間を信じて明日は部活に行き、顧問の先生に理解がもらえるよう部長としてしっかり頑張り、どうにか理解をもらって午後試合に間に合うように頑張れ!!”と伝えました。
翌日その旨を仲間に伝え、午前の試合に挑みました。・・
昼食後、仲間の一人が満面の笑みで“FW来た~”の声に周りの仲間の歓声・・笑み・・ なぜか自分が感動と、幸福かんで目頭が熱くなったしまいました。
勝敗も大切、個人のスキルアップも大切・・・
でもやっぱり、チーム・仲間同士の信頼関係、“絆”っていいな~、すごく大切だな~、なんだか懐かしいな~って感じた一日でした。 なんだか自己満足の世界ですいません。・・
posted by 療養中の暇人 | 2008-05-12 12:24
良いチームってなんだろう・・・?
>バンビさん
団体競技の良さ。
そうですね。僕が書いたことは、団体競技のメリットですね。
その時の悩みや努力は、必ず社会人になって役に立つ時が来ます。その時が勝利した時だと思います。
少年少女時代の仲間が弔辞を読んでくれて涙を流してくれたら、それは間違いなく勝利でしょう。
>療養中の暇人さん
療養中にも関わらず読んで下さり、またコメントまで頂きまして有難うございます。病気か怪我か解りませんが、どうぞご自愛下さい。
FW君のエピソード、どうも有り難うございます。涙なしでは読めないですね。
まさしく今、群馬の中学生プレーヤーと指導者・保護者さんが抱える問題だと思います。
野球出身の僕らは幸せでした。極端に言えば「お前は野球だけしてれば良い」というような世界でもありましたから。
そういった意味では、厳しいからこそ、“絆”を作れるまたとないチャンスなんだと思います。ここで小手先の勝利へのテクニックだけを教えるのはナンセンスだと思います。
posted by みのる | 2008-05-12 19:11


