2008年03月18日
おじさんは怒っているぞ!
今日も色々な人からワイルドナイツ優勝を祝う声を掛けていただいたんですが、どこにこんなにラグビー好きが隠れていたんだろうという感じです。 さっきも、いつも行くガソリンスタンドで声を掛けられました。その方は高校時代にプレーヤーだった方なんですが、「ラトゥと飯島はまだやってるのかなぁ?」とおっしゃってました。(笑) さて、今日は本当は別の話題を書こうと予定していたんですが、急遽変更です。 昨夜、DVDに録画しておいた、地元ローカルTV局・群馬テレビでやっていたカインズカップ20周年記念番組を視ました。 20周年記念と言っても、3月9日に行われた第20回カインズ杯の特集番組なんですが、大変盛り上がった大会を、90分のダイジェストにしているものでした。 僕が今回あまり観られなかった、各学年の交流戦の模様から代表戦まで紹介されていたその番組は、直接観られなかった熱戦や、一度観たけどカメラのファインダー越しではなく、別角度で振り返る感動のシーンの連続で、非常に嬉しい時間を過ごしていました。 しかし、当日少し気になっていたことが、番組内でたびたび紹介されていて、一気に怒りが込み上げて来ました。 まぁ、子供のやっていることですからそんなにアタマに来ることもないのですが、しかし、そこがラグビーの大切な所だと思いますので、敢えて書いておこうと思います。 それはある学年の代表戦の映像を視ていた時です。 同じ場面が僕のカメラにも収まっているのですが、独走状態のトライを奪ったある選手が、ガッツポーズをしているシーンが映し出されました。 ガッツポーズで喜びと気合いを表現すること自体は、別に今となってはなんの競技でも珍しくもなく、この日も幼児から6年生まで色々な表現の仕方で喜びを表していて、One for All~のラグビーとはいえ、別に目くじらをたてるつもりは毛頭ないのですが、その選手のガッツポーツは、少し喜びとは異質でした。 トライ後にボールを脇に抱え、片腕を斜めに高く上げ、人差し指1本を突き出し、スタンドやグラウンドの外で見守る父母さんや指導者さんに誇らしさをアピールするような、そんな表現の仕方だったのです。 身体の中から沸き上がる、抑えきれない喜びから思わず出てしまったものや、それを表現することにより、自らとチームを鼓舞するガッツポーズではなく、見方によっては相手チームを挑発する、ないし蔑むような表現の仕方でした。 例えばプロサッカーでよく見られるようなオーバーアクションに似たその喜びの表現の仕方は、テレビ的には絵になるシーンなんだと思います。しかし、ラグビーという競技の性質上では、それは異質の行為に映ります。 その同じ選手が行う喜びのポーズが、2度3度と画面いっぱいに映し出されたのです。 僕は競技者ではなかったので、言う資格は無いかもしれませんが、ラグビーにおいてトライとはどういうものでしょうか? 前に渡してはいけないというルールの下、信じる仲間が一人ずつ、一歩ずつ地道に、時には密集で踏まれながら、時には強烈なタックルを喰らい、痛い思いをしながら繋ぎ続けたボールを、トライゾーンに納め、得点を勝ち取るというものです。トライゾーンの芝に最後にボールを置くものは、その意味を最も解った者でありたいものです。自分だけのチカラでもぎ取ったものではありません。そんな競技ではありません。 みんな、地元のチーム・三洋電機ワイルドナイツのトニー・ブラウン選手のプレーとラグビーへの姿勢を観ていただろうか? 喜びを素直に表現する選手が多い今のワイルドナイツのなかで、独り、何か不機嫌なんですか?と問いたくなる程、どんな時にも冷静で、外国人プレーヤーのなかでは、いや、日本人プレーヤーに混ざっても小さい身体なのに、大きなインパクトプレーヤーにも誰よりも先にタックルに行き、コントロール抜群のタッチキックやPG、トライを獲っても表情一つ変えずにプレーし続ける姿。 そして、いつかの相馬選手の言葉を覚えてるだろうか? 『ラグビーは、ボールを持たなくてもいくらでもやることがある。』 ボールを持って華麗にトライすることだけがラグビーではないんだ。 トライなんてホンの一瞬。それまで仲間が必死に痛い思いをしているんだよ。 そんな自分を誇る大げさなポーズなんかしちゃいけない。まずは仲間と喜びを分かち合うものだ。これを読んでくれているスクールやクラブの指導者さんも、もし、同意して下さるなら、プレーの向上や勝ち方ばかりでなく、子供たちにラグビーの意味を教えて欲しい。そして時には厳しく叱って欲しい。たとえ親が出来なくても、ダメな時は子供を怒鳴りつけて欲しい。 勝てるチームばかりではない。トライを獲れる子供ばかりではない。それでも続けて欲しいんですよ。それだけ思いやりを育むにはピッタリのスポーツですよ、ラグビーは。 何度でも書きますが、そこを間違って指導し、子供のうちからトライが偉い、勝利がだけが偉いとなったら、ラグビーはただの暴力だ。 注:文章と写真は特になんの関係もありません。
posted by みのる |18:37 |
少年ラグビー |
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ラグビー日本選手権大会:三洋電機ワイルドナイツ、リベンジ初V 【B,R,R & K BLOG(社会人野球、きらきらアフロ、ラジオ、ラグビーのファン)】
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おじさんは怒っているぞ!
みのるさんのコメントを襟を正して読まさせていただきました。
「子供たちを勝たせてあげたい」から「自分(親)が勝ちたい」という気持ちの変化がありはしなかったか?
勝つということに必要以上の意識をおいて子供達に接していなかったか?
子供って、親をはじめ身近な大人達の期待にこたえようとする気持ちがとっても強いんだと思うのです。ほめられたい、認めてほしい、という願望といってもいいかも知れません。
トライの後のパフォーマンスも、もしかしたらそんな心理が背景にあってでた行為なのかも知れません。
ラグビーをやるって、どういうことなんだろう?
周囲の大人たちが気持ちを落ち着かせて考えてみることも必要なのかも知れません。 そうすれば、子供達にどう接したらいいのか、何を伝えていったらいいのかはおのずと答えが見えてくるような気がします。
posted by 保護者某 | 2008-03-18 22:41
おじさんは怒っているぞ!
>保護者某さん
コメントありがとうございます。
勝つことが決して悪いことだとは思いません。勝利を目指すのは当たり前のことだと思います。
ただ、基本的に最後まで勝利するチームは一つしかありません。大体のチームが負けるのです。負けて学ぶものも多いと思います。
子供の世界は残酷ですし、強いものが優位な世界です。それも当然のことです。
ですが周りの大人たちもそれに乗っかって、いや、子供を先導して強者ばかりを育てるというのはどうなんだろうと思います。おっしゃるとおり、子供ではなく、親が勝ちたいから子供をけしかけるというパターンも取材先で多く見られました。ラグビーはそうではないと信じていたのですが、他の競技と同じような場面も残念ながら見受けられました。指導方針や起用法に必要以上に口を挟んだり。
子供は良く見ています。彼のパフォーマンスも大人やトップリーグ選手、他の競技のプロ選手の真似なのかもしれませんね。
posted by みのる | 2008-03-20 00:48
おじさんは怒っているぞ!
みのるさん、こんばんわ。
子供は大人たちの鏡ですよね。実は3・4年生の決勝戦でも気になったことがありました。スタンドで観戦していた大人たちの声援の中に気になったものがありました。それは、相手のミスを喜ぶ声やレフリングに関するクレームの声でした。嫌な予感が当たってしまい、試合を見ていた子供達が大人たちをまねしてか、同じような声援を始めていました。急いで子供達には、やめさせましたが、本当に理解してくれたかどうだか・・・
みのるさんや保護者某さんが言うように、指導者や親が襟を正して取り組む必要があるかもしれませんね。
posted by 兄貴分の兄貴分 | 2008-03-20 01:20
おじさんは怒っているぞ!
極端なパフォーマンスを自分が気になり始めた頃、それを演じているのは関東学院の選手がほとんどだったですね。(当時はNHKの中継しか見ていなかったので、偏見だったら本当にご免なさい)
まともなグランドさえなかったところから、数年であそこまでの強豪校に作り上げるには、ある程度異端児的な要素も必要なんだろうと思うようにしていましたが、ラグビーの基本精神が好きな者にとっては気持ちのよいものではなかったです。
でも、今はハーフタイムにチアリーダーは出るし、あり得ないと思っていたプロまでできた。
それが時代の流れならば仕方ない、俺が古いだけなんだろう。でも、仲間に対する感謝の気持ち、対戦相手に対する礼儀等までもがなくなったら、それはもうラグビーじゃない。
トライしたボールを置き去りにしてパフォーマンスに興じる奴よ、そんなことよりも、キッカーに「頼んだぞ」と手渡すことが先だろう。
posted by y | 2008-03-20 23:15
おじさんは怒っているぞ!
>兄貴分の兄貴分さん
代表戦決勝でそんなこともあったのですか。
それは真似しますよね。
思い出すのは12月のワイルドナイツの太田で行われたサントリー戦。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/entry/article/173
ここで書いていますが、もしいらしていたら覚えてらっしゃいますか?
僕が書いた少年のパフォーマンスと、ミスやレフリングに対する野次は、ここで見られたものと全く同じだったのではないでしょうか?
僕が見た少年のパフォーマンスは、この試合で有賀選手が見せたトライ後のパフォーマンスと全く同じなんです。先の記事中にも書いていましたが、危惧していることが出てしまったと思っています。
兄貴分の兄貴分さんはおそらく保護者某さんとは別のスクール(クラブ)の方だと想像しますが、たぶん、僕が書いたこのニュアンスはお解かりになるのではないかと思います。
posted by みのる | 2008-03-20 23:17
おじさんは怒っているぞ!
>yさん
>それを演じているのは関東学院の選手がほとんどだったですね。
う~ん、そうかもしれませんね。
現東芝の選手や我がワイルドナイツ所属の選手も結構言われてましたね。
ハーフタイムにチアリーダーも、一昔前では考えられませんでしたね。
でも、僕はその点、yさんのおっしゃるとおり、時代なんだろうと理解しています。逆に必要なものだろうとさえ思うようになりました。マニア以外にも認知されることや視聴率、メディアへのアピール等を考えると、少しは華やかさがないといけないと思っています。
だからトップリーグやプロ興行に近い大学などでは多少の、いや、きちんと計算された演出が必要だと思っています。
ただ、僕が問題にしているのは、その計算された演出を子供はわけも分からず真似をするということです。その意味を教えるのは大人たちの責任ということです。批判を含め自己責任で行っているパフォーマンスと、素地なく真似したものでは全く違うものです。
>仲間に対する感謝の気持ち、対戦相手に対する礼儀等までもがなくなったら、それはもうラグビーじゃない。
それを教えるのも周りの大人たちの仕事だと思うんです。その上でパフォーマンスするのであれば、たぶん見ている方も感じ方が違うのではないでしょうか?
posted by みのる | 2008-03-20 23:36
おじさんは怒っているぞ!
トップリーグが出来る前、ラグビーはアマチュアのスポーツであるということが社会人リーグの一つの誇りであったように思う。
昼間は仕事をして業務終了後、グランドで練習が始まる。仕事もラグビーも決して手を抜かない。
鳴り物を使った応援もなく、選手達のぶつかる音が聞こえてきそうな中での静かだけど気迫の充溢したグランド。
プロ化は他競技との競合上、やむをえなかった時代の流れ。商業ベースでとらえれば華やかさが求められるのもやむをえまい。新たなラグビーファンを呼び起こしもしただろう。
でも・・・と、古い人間は思ってしまう時がある
。大切な事を忘れてしまってはいけないのではないか?
環境の変化に対応できない組織はいずれ衰退する。だけど、新たな環境に適応し時流に身を任せすぎ、根幹となるものを見失いかけてはいないだろうか?
子供達を取り巻く大人たちにもラグビーに対する意識の差、温度差は様々あるのは当たり前。でも、失ってしまってはいけないものはきちんと次の世代の子供達に伝えていきましょう。
皆さんのコメントを拝読させていただきながら、強く思った次第です。
posted by 保護者某 | 2008-03-22 00:09
おじさんは怒っているぞ!
>保護者某さん
オープン化に伴い、日本もプロ化し、トップリーグが別組織になりつつある以上、プロによる演出等も必要なものだと思います。逆にそこが上手く行かないと、中途半端なマイナースポーツになってしまいます。(だからといってアイドルなどで観客を釣るという演出はして欲しくないです。)
それ(トップリーグ)と裾野(底辺というコトバは好きではありません)であるジュニアや学校やクラブラグビーが同じになってはいけないと思います。そこでは大切にしなければいけないアマチュアリズムと対抗戦文化があります。
保護者某さんがおっしゃるように、意識の差、温度差があるのは当たり前です。同じチーム内でもあるでしょう。ただ、子供が楽しく競技を続けるという絶対目標はどこも同じだと思います。それを忘れて小手先の勝利だけ、もしくは勝敗そっちのけでエンジョイ(という名の怠慢)だけというのは、何か違うんじゃないかと思います。
posted by みのる | 2008-03-22 18:52

これを読んでくれているスクールやクラブの指導者さんも、もし、同意して下さるなら、プレーの向上や勝ち方ばかりでなく、子供たちにラグビーの意味を教えて欲しい。そして時には厳しく叱って欲しい。たとえ親が出来なくても、ダメな時は子供を怒鳴りつけて欲しい。
勝てるチームばかりではない。トライを獲れる子供ばかりではない。それでも続けて欲しいんですよ。それだけ思いやりを育むにはピッタリのスポーツですよ、ラグビーは。
何度でも書きますが、そこを間違って指導し、子供のうちからトライが偉い、勝利がだけが偉いとなったら、ラグビーはただの暴力だ。
注:文章と写真は特になんの関係もありません。


