2007年08月29日
引き続き、FCバルセロナキッズキャンプのリポートです。
私が受け持った第3クールの夜の講座で、若干13歳でバルセロナに渡って挑戦した高野一也くんから直接、貴重な体験談を話してもらいました。
高野くんは、若干13歳でバルセロナの某クラブにスカウトされ、渡航費用や生活費をクラブが負担する契約で移籍し、約3年間もバルセロナでサッカー選手として奮闘された経験を持つ素晴らしい好青年です。現在は、日本の某大学でサッカーをプレイし続けながら、語学(スペイン語、英語)の修得やジュニアユースの指導をされています。今回、キッズキャンプでは第2、第3クールの通訳として活躍して頂きました。
「バルサの選手になりたい!」と夢を抱いている子供たちは、バルセロナに渡ってチャレンジした高野くんの体験談を真剣に聞いていました。
そんな高野くんの体験談の中で私にとって印象的だったのは、
「君たちは、日本で差別を受けたことはある?スペインでは日本人や韓国人は中国人と一緒に【チーノ】って呼ばれるんだよ。アウェイの試合中、タッチラインのすぐ側から【チーノは国へ帰れ!】って、子供からおじいさんまでみんなから言われるんだよ・・・。バルセロナや海外でプレイしたいのであれば、差別されてもヘコタレない強いハートが必要だよ!」
※あくまで、その当時のお話になります。
私もアウェイの経験はありますが、淡々と話す高野くんからは想像も出来ない辛く苦い経験をしたんだろうな・・・と感じました。その他の高野くんの貴重な体験談は、子供たちを釘付けにしていました。
高野くんの体験談を聞いて子供たちはどう受け止めたんだろう・・・と気になりましたが、講座終了後に高野くんからさらに話しを聞きだそうとする積極的な子供たちの姿を見て、良かったと思いました。
高野くん、グラシャス!
posted by enjoyfutsal |08:27 |
トラックバック(0)
2007年08月28日
引き続き、FCバルセロナキッズキャンプのリポートです。
キッズキャンプでは、トレーニング以外に昼の講座と宿泊者だけが受ける夜の講座を行いました。参加者全員が受ける昼の講座では、バルサコーチによる戦術講座やカラン語の講座を行いました。夜の講座は、話を聞くだけの講座というよりも子供たちにいろいろと体験させるワークショップを行いました。
夜のワークショップとしてフィジカルトレーニングでは、最近注目されている「ゆるトレーニング」を運動科学総合研究所の指導員から指導して頂きました。メンタルトレーニングでは、リゾート&スポーツ専門学校のトレーナーから「集中力の高め方」を指導して頂きました。
またユニセフ様からは「FCバルセロナとユニセフがなぜパートナーシップを結んでいるのか?」「ユニセフが世界でどんか活動をしているのか?」などのお話しを頂きました。アフリカの子供たちの現状をビデオで見て感極まって泣いている子供がいて、つい私もウルウルしてしまいました。
さて、第3クールだけ夜の講座に私の講座を設けました。講座で何を話そうか当日まで悩みましたが、最終的に「夢を持つこと、夢を叶えること」というタイトルにしました。
講座では、まず子供たちの夢を聞くことからスタートしました。
「君達の夢は何ですか?」
一人一人みんなの前に出させて自分の夢を発表させました。
「FCバルセロナの選手になりたい!」
ナント全員がFCバルセロナの選手になりたいという夢を発表してくれました。FCバルセロナのキッズキャンプに参加している子供たちだから「当然と言えば当然」なのかもしれませんが、「Jリーガーになりたい!」という子供が1人もいなかったことがある意味ショックでした・・・。
子供たちの夢を聞いてから「バルサの選手になるためには、Jリーガーになってそれから選ばれる方法があるけど、Jリーガーになるためには何人中何人がJリーガーになれると思いますか?」という質問をしました。
「1000人中1人しかJリーガーになれない」
という現実を子供たちに伝え「Jリーガーになることが難しい上にバルサの選手になれるのは・・・。」さらに厳しい現実を伝えました。
「そんな夢のないことを言わないで下さい!」と考える保護者の方がいらっしゃると思いますが、現実を伝えたのは子供たちに夢を諦めさせるのではなく「夢を持つ事と夢を叶える事は違うんだよ!」という事を伝えたかったからです。
「バルサの選手になりたい!でも、現実はそうとうかなり厳しそう・・・。それでも、夢を叶えたい!どうしたら夢を叶えらるのだろうか?」
と子供たちに自問自答させた後で、私から「夢を叶えるための大切な話し」を子供たちにプレゼントしました。
「夢を叶える為には、サッカーだけ頑張っていてはダメ。勉強も頑張りましょう。そして、お母さん、お父さんのお手伝いもしましょう。一つのことだけではなく、全てのことに対して頑張った人に神様からプレゼントがもらえます。それが、運です。夢を叶えるためには、運が必要なんだよ!」
子供たちはキョトンとしていましたが、この話は私の父からよく子供の頃から聞かされた話です。
「夢を叶えるためには、運・鈍・根が必要だ!」と、大人になった今でも父と会うたびによく言われます。今回、子供たちには時間の関係で「運・鈍・根」の「運」の話だけしました。
「運は自分で運んでくるもの!」
字のごとく「運は待つものではなく、自分で運んで来れるもの」だと私は信じています。「夢を叶えるためには運が必要。その運をどうやって自分のところに運んでくることが出来るのか?神様がどういう人に運をプレゼントしてくれるのか?」という話を私の講座でしました。
なんだか偉そうな話をしているように思えますが、尊敬している父から聞いた「夢を叶えるための方法」を子供たちにプレゼントしただけです。それ以上でも以下でもありません。
最後に、「サッカーを通じて運を神様からプレゼントしてもらった僕から君たちに運の大切さを話しているのは、サッカーへの恩返し。君たちは、大きくなって子供たちに夢を与えるような尊敬される選手になることが、まずサッカーへの恩返し。そして、夢が叶えられずプロのサッカー選手になれなくても、サッカーの指導者としてサッカーに恩返しをして下さい!」という話で私の講座を締めくくりました。
熱く語り過ぎて60分間の予定がナント90分間も話してしまいました・・・。
「90分間も集中して人の話を聞けない子は、プロのサッカー選手にはなれない!サッカーは90分間、集中して戦うスポーツなのだから!」
と心を鬼にして子供たちに言いましたが、心の中で「話しが長くてゴメンね!」とつぶやきました・・・。
posted by enjoyfutsal |13:31 |
トラックバック(0)
2007年08月24日
FCバルセロナ キッズキャンプの写真はオールスポーツコニュニティで販売されています。
参加者の保護者様にはオンライン写真販売をお伝えしていましたが、念のため再度お伝えします。プロのカメラマンが撮影したお子様の写真で気に入った写真がございましたら記念にいかがでしょうか?
FCバルセロナ キッズキャンプの写真購入ページへ
またFCバルセロナ キッズキャンプの動画はオフィシャルサイトで配信中です。掲載期限まで動画配信いたしますが、動画は販売しておりません。ご了承下さい。
FCバルセロナ キッズキャンプ オフィシャルサイトへ
キッズキャンプで学んだことを自分だけの「思い出」に留めず、所属しているチームの仲間やコーチにバルサのトレーニング方法を教えてあげましょう。伝わりにくい場合は、仲間やコーチと一緒にキッズキャンプの動画を見て、トレーニングに励んでください。
「サッカーは仲間とするスポーツです。」
posted by enjoyfutsal |16:26 |
トラックバック(0)
2007年08月23日
7月30日からスタートしたFCバルセロナキッズキャンプは、8月17日で無事に終了しました。
※8月7日 ラポルタ会長がキッズキャンプに訪問。写真中央のラポルタ会長のとなりが私。
約200名の子供たちがキッズキャンプに参加し、子供たちがバルサコーチ達と一緒にサッカーを楽しむことが出来たのは、アシスタントコーチ、通訳、学生ボランティア、横浜サッカー協会、横浜みなとみらいスポーツパークのスタッフのご協力のおかげです。ありがとうございました。
「来年も是非、開催して下さい!」
保護者の皆様から多くの激励を頂き、主催者として感無量でした。至らない点が多かったのではないかと反省していますが、子供たちの笑顔や保護者の皆様からの激励で全日程を無事に行うことが出来ました。心より感謝申し上げます。
さて、横浜みなとみらいスポーツパークでキッズキャンプを開催した為、横浜F・マリノスとFCバルセロナとのマッチメイクの一環としてキッズキャンプが開催されたと思われている参加者の保護者の方が多くいらっしゃいましたので、少しご説明したいと思います。
「日本の子供たちはテクニックはある。でも、サッカーは上手くない・・・。」
ジュニアの指導者や保護者の方からお叱りを受けるかもしれませんが、世界のサッカーから見ると残念ながら現実は厳しいです。しかし、日本の子供たちのポテンシャルは高いと私は信じています。子供たちのポテンシャルをどう引き出せば良いのか?その糸口が見つけられず解決方法を求めていた中でバルセロナで活動していた村松氏と出会ったのがちょうど3年前でした。すぐに意気投合し「バルサの10番を日本から」が2人の目標となりました。
その後、村松氏はFCバルセロナ・スクールコーチとなり、またFCバルセロナ・マーチャダイジングとコネクションがある浜田氏との出会いもあり、2007年3月にキッズキャンプ開催の為ののライセンス契約を結び、横浜サッカー協会に後援して頂き横浜みなとみらいスポーツパークでFCバルセロナキッズキャンプを開催することが出来ました。
FCバルセロナキッズキャンプは、日本の子供たちのポテンシャルを引き上げ「バルサの10番を日本から!」「日本サッカーのグラスルーツを変える!」という信念で私達が企画したイベントでした。このキッズキャンプが単なる興行であったならば成功しなかったと思っています。
「ゲーム(試合)を楽しむためには、戦術が必要!」
キッズキャンプの目的の一つである「サッカー本来の楽しさを伝える」という部分では、キッズキャンプに参加した約200人の子供たちは初めて体験するバルサの戦術トレーニングやお昼休みを利用して開催したバルサコーチによる戦術講義で「賢いプレイとは何か?」を理解することが出来ました。特にオフ・ザ・ボールの動きでは初日と最終日を比べるとまるで別人のようでした。
「ゴールデンエイジまでにテクニックを身に付けさる事が重要で、戦術は13歳から・・・。」
日本のジュニアサッカーの指導方針として13歳まではテクニックを重視して戦術はテクニックを身につけてから・・・という暗黙の指導方針が存在しています。
しかし、Jリーガーになれるのは統計的に言えば1000人中1人しかなれません。1000人中999人の子供たちはJリーガーになれないのです。それなのに、999人のサッカーを楽しみたいだけの子供たちが指導方針に縛られて13歳までサッカーの楽しみ方を教われない日本の環境には疑問を感じます。
「コーチの指導方針が合わなかったり、そのクラブで試合に出れなかったら、そのクラブを変えるだけでいいんじゃないの?」
バルサコーチ達のシンプルな疑問にすごく共感します。バルサスクールに移籍してくる子供やバルサスクールを去る子供たちは日常的ですが、日本は制度上でバルセロナのように「簡単に移籍が出来ない。移籍後すぐに試合に出れない。」複雑な事情があります。
「リーグ戦が日常、トーナメントは非日常」
バルセロナでは毎週末に公式リーグ戦が行われています。リーグ戦であれば負けても翌週の試合に向けてトレーニングが行えますが、日本では未だに「トーナメントが日常で、リーグ戦が非日常」です。
週末のトーナメントで勝ち続ける事や多い子供で週5日のトレーニングに燃え尽きてしまい、中学進学時にサッカーを止めてしまう日本の子供たちが多いのは残念でしかたありません。
「サッカーを支えている人たち」
サッカーを競技として諦めても楽しむことは続けられます。そのサッカーの楽しみ方として、バルセロナでは、サッカーをする、見るだけではなく、サッカーを支える人たちが「お金のため」だけではなく、「子供たちのため」に活動しています。
バルサのスクールやカンテラ(下部組織)でいわゆるサッカーの指導だけで生計を立てているプロの指導者は少ないそうです。バルサだけではなく多くのクラブが下部組織で「プロの指導者」の存在は少ないそうです。
「プロの指導者」ではないから質が落ちるのか?と言えば、「NO」とはっきり言い切れます。
お金のためだけではない、サッカーを支えている人たちの質の高さがその国のサッカーの質の高さであることは、間違いありません。
「サッカーへの恩返し」
今の私があるのは、サッカーのおかげです。私はサッカーに恩返しをするために、これからもグラスルーツやJリーガーのセカンドキャリアをサポートし続けようと思っています。
来年もFCバルセロナキッズキャンプは開催予定ですが、FCバルセロナ サッカースクール日本校や指導者養成コースなども予定しています。詳細が決まり次第お伝えしますので、皆さん楽しみにお待ち下さい!
posted by enjoyfutsal |12:24 |
トラックバック(1)
2007年08月11日
FCバルセロナキッズキャンプは第1クール、第2クールが無事に終了しました。この2週間は子供達とホテルに宿泊していました。夜は3時まで翌日の準備をし朝は6時半に子供達を散歩に連れて行くハードな生活が続きましたが、今日は家に戻ってゆっくり休もうと思っています。
FCバルセロナキッズキャンプの映像はこちら
さて、キッズキャンプの開会式で子供達にキッズキャンプの3つの目的を伝えています。
1、サッカーを楽しむこと
2、新しい友達をたくさん作ること
3、新しいことにチャレンジすること
サッカーは体育ではありません。スポーツです。仲間と楽しむことが大切です。
サッカーは1人では出来ません。仲間のサポートが必要です。仲間とよくコミュニケーションを取ることが大切です。
サッカーは野球やバスケットよりもミスが多いスポーツです。ミスを恐れず仲間のサポートを信じてチャレンジする事が大切です。
また、このキッズキャンプの目的には「指導者の育成」もあります。
先日、バルサスクールコーチによる指導者講習会を開催しました。質疑応答の後バルサスクールコーチから逆に日本人指導者達へ「なぜ日本では子供達に戦術を指導しないの?」という質問が出ました。
このバルサスクールコーチ達のシンプルな質問に明確に回答出来る日本人指導者は残念ながらいませんでした。
日本の子供達はテクニックはあります。でも、サッカーは上手くありません。「テクニックはあるけど、サッカーは上手くない?」禅問答のようですが、要するに「賢くない」と言うと分かりやすいかもしれません。
最近、オシム監督になってから「考えるサッカー」という言葉が流行になりジュニアサッカーの試合で「もっと考えろ!」と叫んでいる指導者が多くなりました。
しかし、「賢いプレイ」をするためには戦術を指導する必要があるのに、戦術を指導しないで「もっと考えろ!」と子供達を罵倒している指導者は・・・どうなのでしょうか?一番考えた方が良いのは日本の指導者の方かもしれません。
FCバルセロナスクールコーチ達とミーティングをして、日本の子供達に一番足りない戦術をトレーニングメニューの柱にして、ベーシックなトレーニングを少なくしました。
子供達は初めて指導される戦術トレーニングに最初は戸惑っていましたが、徐々に慣れてくるとスムーズにボールが流れるようになりました。
日本人指導者達は、キッズキャンプのトレーニングを見て「バルサでは子供達にこんな高度な戦術トレーニングをさせているのか?」と驚いていましたが、キッズキャンプに参加している子供達が戦術トレーニングをどんどん吸収していく姿を見てさらに驚いていました。
子供達に戦術が必要か必要ではないか?
「ゲームをするためには戦術が必要でしょ!」というバルサスクールコーチ達のシンプルな答えに深く共感します。
「お団子サッカー」を否定するつもりはありませんが、戦術を知らず「お団子サッカー」から「賢いプレイは身に付かない」とはっきり言えます。
キッズキャンプは残り1週間となりました。気を引き締めて最終日を迎えたいと思っています。
posted by enjoyfutsal |16:00 |
トラックバック(0)