2010年01月25日

スペインサッカー連盟とパートナーシップ協定を締結

【日本サッカー協会(JFA)は、育成年代の指導のスペシャリストを養成する機関を設置することとしました。その設立と運営においては、スペインサッカー連盟から人的支援、技術指導、情報提供などの協力を仰ぐこととし、この度、同連盟とのパートナーシップ協定を締結することになりました。】

スペインサッカー連盟とパートナーシップ協定を締結(記事本文)

日本代表とJリーグのレベルは、Jリーグが誕生した1993年から比べると確実に向上しています。しかし、特に戦術面や体力面では海外のレベルと比較すると、圧倒的に日本のレベルは遅れています。

海外のレベルに追いつかない原因の一つとして、ジュニア年代の育成方針の問題点が指摘されてきました。

テクニック至上主義でいわゆる「お団子サッカー」に象徴される「戦術の伴わないテクニック」が、日本のジュニア年代の育成における問題点の一つです。

日本人の戦術の伴わないテクニックは、オシム氏が「日本人の技術は、サーカスのテクニック」と揶揄してくれたのは、記憶に新しいのではないでしょうか。

サッカーは国のスタイルや価値を証明する場でもある (記事本文)

日本のジュニアサッカーが戦術の伴わないテクニック一辺倒の指導方針に傾倒していった経緯はよく知りませんが、お上(JFA)が決めたことに対して盲目的に従ってきた日本人指導者の責任は重いと個人的に思います。

特にせっかく海外で学んだ若い指導者が日本に帰国しても、残念ながら活躍する場がほとんどなかった理由は、自己流の指導方針を棚に上げて「アイツは海外かぶれだ!」と、海外で学んできた若い指導者たちを阻害してきたからです。

ですから、スペインサッカー連盟との提携は、おそらくスペインサッカーとのパイプが強い原強化委員長のトップダウンで決めたものだと思われますが、「お団子サッカー」を推奨してきたJFAの指導者たちの中では、スペインサッカー連盟のメソッドに対する抵抗は強いものと思われます。

しかし、犬飼会長が抵抗勢力を抑えて後押しをしてくれるようですので、若い指導者の活躍の場が広がっていくことを願っています!

ところで、私はバルサと提携して2007年、2008年にバルサのジュニアの指導者を招聘してFCバルセロナ・キッズキャンプを主催してきました。現在、2009年9月に福岡でFCバルセロナ・サッカースクールが開校されています。(スクールとの関わりはありません。)

実績には十分満足していますが、やはり、どうしても草の根ベースでの改革には、正直、限界を感じていました・・・。

そのような中で、スペインサッカー連盟との提携によって、今後の日本サッカーの改革が加速していくだろうと期待しています。

日本人はいい意味でも悪い意味でも「上の者に対して盲目的に従う」国民性ですから、上の者が良い方向性を示してくれれば、日本全国へ波及していくのは時間の問題でしょう。

最後に、オシム氏のコメントをもう一度取り上げたいと思います。

「日本は他の分野のレベルが高いのに、なぜサッカーのレベルは高くないのか?」

「日本サッカー向上のためには、日本人がその課題を自らの頭で考え、答えを探し続けることが必要だろう!

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2008年07月09日

「空間認識」と「空間活用」について

仕事でバタバタして未だにスペイン-ドイツの決勝戦をビデオで見ることは出来ないのですが、決勝のスターティングメンバーにプジョル、シャビ、イニエスタ、セスクというバルサのカンテラ出身が4人もいたことに、あらためてバルサ育成システムの強さを感じました!

・・・という前置きの後で、バルサの育成方法と日本の育成方法について思うことをお伝えします。

バルサの育成方法に強い影響を与えているのは、当然クライフであることは言うまでもありませんね。

「人はボールより早く走ることは出来ない」がクライフのフィロソフィーで、早いパスワークとワンタッチプレイでゲームを組み立て、シンプルでスピーディーなプレイをクライフはチームに要求しました。

クライフが体現したトータルフットボールの特徴は、オランダ人であるクライフの『空間』に対する独特な考え方から編み出されたシステムと言われています。

これは、クライフだけではなく平坦な国土に住んでいるオランダ人独特の空間に対する考え方だそうで、フェルメールに代表される絵画の世界でも空間に対する独特な美意識があるそうです。

そのクライフの影響を受けているバルサの育成方法は、『空間認識』と『空間の活用方法』が特徴的と言えます。

シャビやイニエスタやセスクが激しいプレッシャーをかけられても、余裕を持って「周りがよく見えている」状態でプレイできるのは、『空間認識能力』が高いからです。

そして、彼らは空間認識能力が高いだけではなく、「空間をどのように活用していくのか」という『驚異的な戦術眼』や『シンキングスピード』には本当に驚かされます。

シャビの「パス成功率」が高いのは、決して安全なパスを選択しているからではなく、バイタルエリアへのパス成功率が高いのは、『驚異的な戦術眼』や『シンキングスピード』から繰り出される正確無比のパスだからに他ならないでしょう。

クライフが理想とする『早いパスワークとワンタッチプレイでゲームを組み立て、シンプルでスピーディーなプレイ』をシャビ、イニエスタ、セスクは体現して私たちに見せてくれました。(選手はクライフを意識してプレイしていたとは思いませんが、ただ私がクライフ信奉者なだけです。)

さて、対する日本の育成方法は、ジュニアで「個」の育成が特に重要とされています。まず「1対1に勝つこと」、つまりドリブルで相手を負かすことを指導者は子供たちに強く要求します。

ドリブルでチャレンジせずパスをするとナ、ナント日本の指導者は「パスをする奴は卑怯者!」と子供たちに罵声をあびせるそうです!?

そして、日本のジュニアサッカーの大きな特徴として、『お団子サッカー』。お団子状態からドリブルで抜け出すことが「素晴らしい」と考えている指導者がなぜか日本では多い。

しかし、『なぜお団子になってしまうのか?』という原因を意識している指導者は少ないようです。

何も指導をしなければ子供たちは当然ボールに群がってしまいます。でも、「サポートとはボールホルダーに寄ることではない」ことを子供たちにきちんと指導すれば、お団子になることは少ないでしょう。

日本のジュニアの指導者がタクティクス(戦術)を指導しないのは、一言で言うと「空間に対する考え方やアプローチの仕方がバルサ(ヨーロッパサッカー)と違う」からだと私は考えています。

空間に対する考え方や正しいアプローチが理解出来れば、「お団子サッカー」や「パスをする奴は卑怯者」という発想にはならないでしょう。

そこで、バルサと日本の育成方法に大きな違いやカベがありそうに思えるのですが、実はそうでもないのです。

「体育連盟(学校)」「Jクラブ」「JFAアカデミー」「トレセン」と育成システムがバラバラなのが、まず問題なのかもしれませんね・・・。

正に『縦割り社会?』ですね。

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posted by enjoyfutsal |11:22 | 育成方法について | トラックバック(0)
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2007年11月29日

田嶋幸三氏による日本サッカー界への提言

先日、クロード・デュソー氏の日本サッカーへの提言をご紹介しましたが、今回はJFA専務理事である田嶋幸三氏の日本サッカー界への提言をご紹介します。

現在、田嶋氏はJFAアカデミーで「ディベート」の授業を取り入れて、サッカーから日本の教育の欠点、ひいては国際社会における日本社会の欠点にアプローチしています。

その田嶋氏が最近出された書籍が「言語技術」が日本のサッカーを変えるです。

JFAアカデミーのエリート教育の是非はありますが、私は田嶋氏の試みに強く共感しています。残念ながら、田嶋氏の書籍にまだ目を通していないので、田嶋氏の書籍の感想を伝えることは出来ませんが、私も予てから日本人の言語技術(コミュニケーション・スキル)は、サッカーに限らず生きていく上で必要不可欠なスキルだと伝えてきました。

そこで、FCバルセロナキッズキャンプ中のコーチと子どもたちのやり取りをちょっとご紹介したいと思います。

キッズキャンプではピッチ上のトレーニング以外に昼休みを利用してバルサコーチが先生となってスペイン語講座や戦術を学ぶ講座も行いました。

講義中バルサコーチが子どもたちに質問した際に、質問に答えた子どもに必ず「ポルケ?(どうして?)」と答えの理由を述べさせていました。

答えが正しくても、間違っていても子どもたちに自分の答えの理由を述べさせることは、スペインだけではなく欧米の教育では「当たり前」で、子どもたちに論理的思考を身につけさせることが重要だからと聞いています。

それに比べると日本では、サッカーに限らずスポーツシーンで未だに多くみかけるのが、「監督やコーチの指示に理解しても、しなくても「はい!」と返事をする子どもたち」「返事はするが監督やコーチに一切意見や反論をしない子どもたち」

日本サッカー界では『個性(ユニークさ)』を重要にしていますが、そもそも日本の教育や組織や文化が『同調性』を尊重する歴史である以上、「この矛盾をどうすれば克服出来るのか?」と考えていくことが私たちの役目でもあり、そういう点から田嶋氏の試みに強く共感しています。

ところで、バルサコーチやヨーロッパの指導者たちが日本の子どもたちを見て「日本人はテクニックは高い、でもサッカーは下手!」という意見が多かったことを以前ご紹介しました。

バルサコーチやヨーロッパの指導者たちから日本の子どもたちの「サッカーべた」と聞くたびに、日本人の「英語べた」と共通する部分があると私は考えています。

そこで、言語とサッカーという内容に関連して「日本人の英語べたとサッカーべた」にいてご紹介します。

日本人の英語力として、「インプット(読み・書き)は優秀、でもアウトプット(英会話)がダメ」と海外から来た英会話教師たちは評価しているそうです。

さらに、日本人の美意識として「完璧になってから」という意識があり、「完璧に英語で話せるようにならないとアウトプットしようとしない(英会話しようとしない)」ということも、英会話教師たちは日本人をするどく分析しています。

確かにイチローがアメリカに渡ってから全く英語を話しませんでした。(話せない訳ではありません)アメリカの小学校をイチローが訪問した際に日本語でスピーチをした最後に「英語を完璧にマスターしてからまた君たちと会いたい。」とイチローが言ったそうです。完璧主義のイチローらしいコメントでした。

イチローに限らず、日本人の美意識である『完璧主義』と関連しているのでしょう。

話をサッカーに戻して、日本のジュニアサッカーの指導方針として「戦術の指導は戦術を理解出来る中学生年代になってから」があります。バルサコーチやヨーロッパの指導者たちが日本の指導方針に首を傾げ、さらに日本の指導者たちが盲目的に指導方針をなぜ受け入れるのか疑問に思っていることを以前ご紹介しました。

『なぜ子どもたちに戦術を指導しないのか?』というバルサコーチやヨーロッパの指導者たちの疑問に誤解を恐れずに回答すると、『サッカーをサッカーらしく行うためには、完璧なテクニックを身に付けてから』という日本人の美意識である完璧主義が少なからず悪い影響を与えているのだろう・・・と。

完璧に英語を話せるようにならないと話したがらない日本人。
完璧なテクニックを身に付けてから子どもたちにサッカーをさせようとする日本サッカー。

私は日本人の美意識である完璧主義を否定している訳ではありません。日本人の美意識をどう日本サッカーに応用すれば良いのか?と常に考えています。

余談ですが、みなさんベストキッドという映画をご存知ですか?

いじめられっ子でガリガリのアメリカ人のダニエルが、日本人のミヤギさんから教えてもらったカラテを通して成長していく姿を描いた青春映画。

その第1作目のベストキッドで面白かったのは、カラテを教えてもらいたかったダニエルにミヤギさんがまず指導したのが、ペンキぬり、車のワックスがけ、床みがき・・・。いつまでもカラテを教えてくれないミヤギさんに抗議するが、ミヤギがダニエルに拳をつきだすと、反射的に防禦していた。単純な作業によって知らず知らずのうちに、基本的な防禦の構えを取得していた・・・というシーンをみなさん覚えていますか?

本物のカラテをすぐ指導せず、なぜかカラテ以外のトレーニングをさせるミヤギさんの指導方法に多くの日本人が共感したと思いますが、「一見無意味に思えることの中にも意味を見出す」という日本人の美意識なんでしょうね。

私は現役時代「この無意味に思えるトレーニングには意味があるんだ」と無理やり信じてトレーニングを行ってましたが、今振り返ればやっぱり無意味なトレーニングの方が多かった気がします。

いわゆる、トレーニングのためのトレーニング。

だからこそ、『子どもたちに意味のあるトレーニングをさせて、ゲームを楽しませてあげたい!』という気持ちが人一倍強いのかもしれません。

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posted by enjoyfutsal |12:17 | 育成方法について | トラックバック(0)
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2007年11月12日

デュソー氏による日本サッカー界への提言

今まで子どもたちの指導方針として「ヨーロッパのサッカー(特にバルサ)と日本のサッカー」を対比させてきましたが、角度を変えて日本国内における「ヨーロッパのサッカーと日本のサッカー」を紹介したいと思います。

本日発売のJ'sサッカーVol.9に掲載されている前フランス国立サッカーアカデミー校長、現JFAアカデミー・テクニカルアドバイザーのクロード・デュソー氏の記事を紹介します。

前置きとして、JFAアカデミーの「エリートプログラム」について是非が問われていますが、私がここで取り上げたいのは制度ではなく、あくまで指導方針についてです。デュソー氏のコメントを謙虚に受けとめることが重要だと思います。※記事を全てご紹介出来ないため、雑誌を購入して是非一読下さい。

~~~~~~~~~~~~以下、デュソー氏の記事抜粋~~~~~~~~~~~~

■日本には、まだポテンシャルを生かすシステムが確立されていない
【私の目には、日本の今のシステムもまだ完全にではないように見えています。ですから、フランスで行われていることがヒントになればと提言していますが、協会のほうでそれをまだ完全に吸収しきれていません。

もし日本がW杯優勝という夢を実現したければ、まずは各年代のリーグ戦を全国各地に作ってもらわなければなりません。クラブやアマチュア。中体連に高体連。そういう垣根を排除してリーグ戦を作ってほしい。そのためにそれに関わる人が議論のテーブルについてほしいですね。

日本は、フットボールの文化にしても、選手のクオリティにしても、面白いポテンシャルを持っています。だけれども、一年間を通したリーグ戦がないと、何も始まりません。モチベーションだけでは不十分です。】

■日本人の子どもは、組織的ではない
【日本人の子どもは決して組織的ではありません。なぜかと言うと、日本の子どもはドリブルばかりします。東北でナショナルトレセンがあったんですが、ボールを受け取った瞬間に前にドンドン個人的に仕掛けていく。それを12歳でやるということは16歳でも18歳でもやるということ。今は通用していても、子どもの将来を考えた場合、オーガナイズされた相手に通用しなくなる日が必ず来るはずです。個人の突破もありながら、組織でも展開できるという選手を早く育てなければなりません。
(中略)
日本では、テクニックは教えても、タクティクス(戦術)を教える文化がない。例えば組み立てをする時は中盤が主体となるのでそこに人数を割くのですが、日本のコーチはこの面においてまだ向上していません。FWは前に張り付き、DFはほとんど攻撃の組み立てに参加していない。
(中略)
コーチたちは子どもたちに考えさせてきたと思うんです。だけども考えさせる前に、子どもたちが考えるための基礎的な知識を教えてあげなければならない。
(中略)
日本では、指示を出すと子どもの判断を限定しまうのではないかと懸念されていることも知っています。でも、彼らにはまだ知識がないのです。フランスでも彼らにプレーさせろとは言うのですが、その前提として指示を出しています。その上で自由を与えているのです。】

※赤文字:注目記事
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

私はデュソー氏を尊敬していますし、デュソー氏の指導方法やフィロソフィーは素晴らしいと思っています。

しかし、残念なことは日本国内で「エリート・プログラム」の是非が議論の中心となってしまい、私が見ている限り「JFAアカデミー対トレセン」という軋轢が生じているように思えます。

「どちらが(JFAアカデミー対トレセン)が正しいのか?」という議論ではなく、謙虚にデュソー氏の言葉に耳を傾けて議論することは出来ないのでしょうか?

日本人は、謙虚さを忘れてはいけません。

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posted by enjoyfutsal |12:35 | 育成方法について | トラックバック(0)
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2007年11月06日

日本サッカーを俯瞰する

サッカークリニック増刊号の「サッカーU-12 コーチングブック 」で8月に開催されたFCバルセロナ キッズキャンプの取材レポートが約40ページにもわたって掲載されています。是非、一読下さい。

「大切なのは、考えてプレーすること」
「テクニックをいかに試合で応用するか、そのためには「戦術」が必要」
「重要なのは、子供が考えて、判断すること。『賢さ』というのは非常に重要になってくる。」

バルサコーチたちのアドバイスが多数紹介されていますが、その中で「なぜ日本の指導者は子供たちに戦術を指導しないのか?」と日本の指導方針に対する疑問についてコメントします。

バルサコーチたちから日本の子供たちの印象を聞くと一様に、「高いテクニックを持っているし、吸収力が早く、とてもまじめ」と高く評価しています。しかし、その反面「テクニックは高いけど、状況判断が悪い。戦術を理解しているとは思えない。」という評価もしています。

「なぜ日本の子供たちは状況判断が悪いのか?」というバルサコーチたちの質問に「日本では子供たちに戦術を指導しない。戦術は戦術を理解できる年齢(ジュニアユース)になってから指導するという協会の指導方針があるため。」と答えました。

バルサコーチたちが頭をかかえて「理解不能」という様子に、世界と日本の差を強く感じました。

私も「なぜ日本では子供たちに戦術を指導しないのか?」理解出来ません。

戦術とは「戦う術(たたかうすべ)」と書きます。「戦う術」を知らずにどうやって「ゲームを戦う」と言うのでしょうか?

そこで、日本の指導者は可能であればジュニアからユースまで指導経験を積むのが良いと思っています。ジュニアからユースまで俯瞰すると見えなかった事が見えてくるようになるし、見えていたことが実は間違っていたということも気づくかもしれません。

しかし、日本では「ジュニアの指導者はジュニアだけ」「ユース(高校)の指導者はユース(高校)だけ」指導しているケースが多いのが残念です。

さらに、世界に視点を向けることも大切だと思います。バルサのメッシやドス・サントスやボージャンなど16、17歳で世界デビューする時代になり、『世界の育成スピード』という視点から考えてみても「戦術は戦術を理解する年齢になってから・・・」という日本の指導方針が少し時代とマッチしてないように感じるはずです。

「バルセロナと日本ではサッカーの環境が違うんだから比べてもしょうがない!」と思われる方が多いかもしれませんが、まず世界との差を指導者が埋めようという情熱がなければ、世界との差は絶対に埋めらないはず。

誤解を恐れずに言えば、「日本と世界を比べて子供たちに大差はない。あるのは大人たちの情熱やフィロソフィーの差だけ」と言いたい。

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posted by enjoyfutsal |09:36 | 育成方法について | トラックバック(0)
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2007年01月23日

スポーツと仕事の両立

昨日は、パソナスポーツメイト主催のビジネスアスリートセミナーでゲストスピーカーとして講演を行いました。

セミナーは、スポーツとキャリアの両立を考えている社会人や大学生を対象に、私のJリーガーから経営者になるまでのキャリアトランジションを中心に話しました。

ちなみに、私のキャリアトランジションは、大学→プロ→アマ(社会人)→個人事業主→会社経営と元Jリーガーの中でもユニークなキャリアを持っていると自負しています。

さて、「スポーツと仕事の両立」というテーマについて、まず「自分の役割を理解する」という作業がとても大切だと私は考えています。

例えば、サッカーしか自分の役割を知らなかったら、自分の役割を失う恐怖心から競技にマイナスの影響が出ます。自分のスキルや知識や能力をよく理解することで自分の役割がいろいろ見えてくると、一つの役割にかかるプレッシャーを分散することが出来て、逆にサッカーに対してとても集中できるようになるのです。

そして、サッカー以外の可能性が見えてくるとサッカー選手という役割を失う恐怖心から開放されて、仕事だけに専念することが出来ます。

スポーツと仕事の両立は悪いとは思いません。しかし、スポーツも仕事も中途半端な状態でいる選手が多いのが気になります。

いやゆる、「モラトリアム」な選手たちです。

現実から逃避しないで、現状をよく分析して自分の役割や可能性を理解することで、仕事にもスポーツにも良い影響が出てくると私は考えます。

とろこで、「サッカーだけに集中しろ!」「他のことを考えているヒマがあるのか!」とチームの監督はよく怒鳴っていますが、選手のその後の人生を考えて発言しているとは決して思えません。

プロフェッショナルな監督であれば、勝たなければならないという責任感や負ければ職を失うという恐怖心から、選手をサッカーだけに縛ろうとしてします。

選手の人生のことまで考える余裕は監督という職業にはありません。

「ピッチの中で次のプレイを考える事とピッチの外で次の人生を考える事は一緒なんだよ。引退後のことを何も考えず準備しないことは、来たボールを何も考えずプレイするのと一緒なんだよ。」と私のところに相談にくるJリーガーたちにアドバイスしています。

そして、「サッカーのチャンピオンも大切だけど、人生のチャンピオンを目指すことも大切だよ!」と必ずこのメッセージをJリーガーたちに伝えています。

選手として活躍出来る時間より引退後の人生の方が遥かに長いのだから。

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