MLB、NPB四方山話

こんなにも違う、前田とダルビッシュの先発成績

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いよいよダルビッシュ先発のナ・リーグ優勝シリーズ第三戦。マエケンが中継ぎで大活躍しているのもうれしい。

ところで、日本のマスコミはよく、MLBの日本人投手の動向を報じる時「地元メディアの評判」「選手談話」と並んで「勝ち投手になったかどうか」を中心に記事にする。それだけを追っていると「なぜ13勝もしているマエケンが中継ぎで、10勝のダルが先発?」という疑問が上がりかねない。

今回のポストシーズンにおいて、マエケンのブルペンの出来・不出来はドジャーズの命運を左右するくらい重大なのだが、そのことは後で述べるとして、まずはダルとの先発登板結果を比べてみよう。

援護点に恵まれた勝ち星

最初の表は、マエケンの13勝が防御率に比して援護点が多かったことを示している。防御率と援護率は、あくまでマエケン登板時の自責点/援護点を9回換算したもの。つまり、マエケンが投げたイニングをそのまま9回換算すれば、試合は6-4で勝つケースが典型だったということだ。

マエケンのQSは先発登板試合25試合中5試合。6回まで自責点3に抑えなくても、8勝分を稼いだ。

一方、ダルの自責点と援護点に注目すると、投げたイニングをそのまま9回換算すれば、典型スコアは4-4ということになる。しかも、この数字はダルが降板後逆転されたり勝ち越される可能性を考慮に入れていない。

ダルのQSは先発登板試合中6割を超えて19試合もある。それなのに勝ち星が10にとどまっている。もちろん、QS=勝利ではないが、QSが5試合で13勝のマエケンとはまったく対照的だ。

勝ち星とは裏腹に、むしろダルのピッチングの方が内容が総合的に良かったことは、WARでも示されている。

両投手の勝ち星の差はひとえに、両者の所属チームの攻撃力、ブルペン、ベンチ采配の事情を映している。もちろん、投手によっては勝ち方が上手いタイプやあまり上手くないタイプもいるし、ダルはどちらかというと後者だが、それにしてもここまできれいに数字に出ると、さすがに両投手の置かれている状況の差に注目せざるを得ない。

マエケンが13勝上げたことが悪いということではない。ダルに比べていかに勝ち運に恵まれていたかということだ。

ピンチ時の傾向

二つ目の表は、打者レベルでどういう結果を残したかをまとめている。ここにある数字は、「ダルは三振をどんどんとっていき、マエケンはコントロールで打ち取る」というおおざっぱな印象をある程度裏付けている。

マエケンの方が与四球率が低いが、被打率がより高く、結果的にWHIPは両投手ほぼ並んでいる。

もう一つ、この表から見えるのがマエケンの方がホームランを含む長打を打たれやすいということだ。

そしてその長打を打たれやすい弱点は、ピンチ時に深刻化することが、三つめの表に示されている。

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あくまで趣味の一環として、1970年代から日本プロ野球、メジャーリーグを観戦したり、記録を眺めてきました。旅行や出張で渡米する際には、現地観戦することもあります。ダルビッシュの登板試合は必ず録画して見ます。
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(01月16日現在)

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