MLB、NPB四方山話

プイグはドジャーズのXファクター

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ナ・リーグ優勝シリーズはドジャーズが2連勝。ターナーの劇的サヨナラホームランでケリがついた。が、9回裏先頭バッターで歩いたプイグが、この試合でも存在感を見せつけた。

7番ライトで先発出場。4回打席に立って3四球。明らかにカブスバッテリーは警戒していた。

それもそのはず。地区シリーズからこれまで6試合で17打数7安打1本塁打6打点、打率.438、出塁率.571。地区シリーズ、リーグ優勝シリーズ、ともに初戦で貴重な打点を挙げている。

先日のリーグ優勝シリーズ初戦。2-0でカブスにリードを許していた5回裏、1、2塁から左中間を真っ二つに割る二塁打を放って1点差にした。

この人らしいのが、打った直後両手を上げてバットを放り投げたこと。慌てて走り始めたようにも見えたが、まさかホームランと勘違いしたか?二塁ベースに達すると、すかさずオーバーアクション。球場中を盛り上げる。

次の打席の7回裏。モンゴメリーの投げた初球の高めツーシームをピクリともせずに見送った。顔もずっと投手に向けたまま。キャッチャーが返球しても動かない。カメラが顔をアップで映すと、何やら変顔。「お?いつでも打てるよあんな球」とバカにしたようにも見える表情。2球目バッテリーは同じところに投げてボール。3球目も同じところへきたと思ったらプイグは鋭くスイング。そのままスタンドイン。

ダイヤモンドを一周してダグアウトに戻ったプイグ。わざわざ出てきて観客のカーテンコールに応えたのはいいが、訳もなく長い舌を突き出してぺろぺろ。

4年前デビューした時は旋風を起こした。デビューした月、いきなり月間MVP。MLB.comは冗談半分で「既に殿堂入り」と書いたほどの鮮烈デビューだった。

が、その後は鳴かず飛ばず。怪我もあってフル出場した年はない。グラウンド外ではスピード違反で何度も逮捕されるし、試合中観客を侮辱して出場停止を受けるなど、野球以外のことで話題になった。

マエケンが移籍した昨年からたまにテレビで中継映像を見ると、まるでやる気のないプレーに気のないスイングを見せることがある。ライトからの驚異的な返球が話題になったりもしたが、ボーンヘッドも多く、昨年は一時期トリプルAに降格した。

今年、ダルビッシュがドジャーズ移籍後初めて投げたメッツ戦をシティフィールドで生観戦して驚いたのはそのガタイ。188センチ110キロ。横幅があって一人アメフト選手が混じっているよう。八番を打っていたので、その後ラストバッターとして打席に立つダルが華奢に見えた。

5年目の今年はこれまでで最多の152試合に出場。まだまだ実力を出し切れているとは思えないが、自己最多の28本塁打を打ったし、ライト守備のデータも安定し、本人なりに真面目にプレーしたようだ。

選手をよく動かすロバーツ監督以下、ドジャーズの各選手は将棋の駒のように動き、与えられた役割を真面目にこなす。打線は上位からしぶとく繋ぐバッティング。投手は早め早めに交代し、ジャンセンから逆算するようにブルペンを使って逃げ切る。強いといえば強いが、一歩間違えると落合中日のような華のない野球となる。そこにこのやんちゃ坊主の野生児プイグが五番を打ったり八番を打ったりしてかき回すことで、計算外の力が出る。

特にポストシーズンのようなハイテンションな状況では、生真面目なタイプよりプイグのような発散型が思わぬ活躍をするケースが多い。ただのお祭り男ではなく、好調時は手が付けられないバッティングをする。破天荒の身体能力とキャラで、まさにドジャーズのXファクターとなっている。首脳陣もカブスもそこは十分分かっているはず。これからもどんな暴れ方をするのか要注目だ。

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ポストシーズン
ドジャーズ
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あくまで趣味の一環として、1970年代から日本プロ野球、メジャーリーグを観戦したり、記録を眺めてきました。旅行や出張で渡米する際には、現地観戦することもあります。ダルビッシュの登板試合は必ず録画して見ます。
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(01月15日現在)

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