2008年04月30日

浦和が強いという錯覚

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by 徒然フットボール

浦和が強いと勘違いしないための記事はこちらで書いてるが、こちらでは、角度を変えて、浦和が強く感じる錯覚について短めに。

小野、長谷部が抜け、ポンテが怪我で居ない。ゲームメイカーがいない。唯一いた山田がトップ下では不調の極み。あげく闘莉王がへとへとになりまがらボランチで舵を切っている始末。正直、よく、これで勝てているなと思う。ピッチ外でも、鈴木がダウン、オジェック(前監督)、内舘が交通接触事故、と厄払いしたほうがいいと思うほど、踏んだり蹴ったりだ。

今のところ、内容がなくとも、形がなくとも、ただ、勢い任せで闘っているせいか、運が味方している部分もある。そんな中、唯一、要因があったとすれば、それは、やはり、監督の交代だろう。まるで損切りのような交代劇だったが、今は、これが結果的に功を奏している。

先発で答えを披露してゲームセットさせるオジェックは、メンバーを固定させ、交代をしない。(これはオシムもそうで)交代は疲労や怪我以外では特にしない。逆に、先発で半信半疑のままスタートし、ゲーム展開で選手交代をして、流れを変えたり、良い方向へ導こうとするゲルト。(これはジーコもそうで)交代によって、リズムや波を作ろうとする。ようするにハナから答えを持たない。

オジェックとゲルトの好対照さは、どちらが正しいというものではない。答えを持って押し通すか、答えを持たずに試合中に探すか。どちらも正しいのだが、時と運と流れから行くと、今はゲルトのやり方が、ハマっているといえよう。細貝、阿部が奮闘し、なんとか、屋根を崩さすに祠を守っているような状況だが、今の現状では、ゲルトの状況に合わせるやり方が適している。(途中就任のためこれしかできないというのもあるが)逆に、メンバーを固定して、良くなるまで待つやり方もある。しかし、時間は待ってくれないだろう。ゲルトは、未来の結果ではなく、今すぐそこにある結果を取りに行ったことになる。

ただ、この流れが一度崩れると、ガタガタと行く危険性はある。なにより実体がないため、崩れる時はナイアガラのように落ちるしかなくなる。今は、6月のブレイクまで、このまま行くしかないが、泥舟に乗っているのと変わりはない。これは、他所のサポーターやマスメディアより、なにより浦和サポーターが一番良く分かっているのではないか。いずれにせよ、趨勢が作り上げる浦和が強いという偶像は、今のところ、錯覚でしかない。
  

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2008年04月29日

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグというステージ

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by 徒然フットボール

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグの<展望> はこちらで書いてるが、こちらでは、チャンピオンズリーグの準決勝2ndレグの醍醐味について。

毎年、UEFAチャンピオンズリーグは、カード問わず、白熱するが、その一番の醍醐味は好カードや決勝より、むしろ準決勝の2ndレグにあるといっていいだろう。あと、ひとつ勝てば、決勝へ行けるというモチベーションは、それまでの準々決勝以下のステージのモチベーションとは明らかに違い、まったくの別次元である。また、勝てば優勝という決勝ほど過度なプレッシャーや力が入らない。決勝は、中立地で行われ、ワンマッチであるがゆえギャンブルが仕掛けにくく、難しい試合になりがちだ。当然、アウェイゴール・ルールもない。よって、決勝特有の縛りに囚われず、最後に自分達のフットボールが実現できる準決勝2ndレグなのかもしれない。

もちろん、1stレグで勝負が決まっているケースになると、2ndレグはシラけてしまうが、勝敗が決してない場合は、1stレグの結果に左右されるため、クラブの思惑が交錯する。ある程度のギャンブルとリスクを払え、それが一番顕著に現れるのが準決勝2ndであり、特に、アウェイゴール・ルールが一番輝き、残酷な結末を齎すステージがここなのかもしれない。

また、この準決勝2ndレグには、累積出場停止という悲劇もある。(ワールドカップや欧州選手権同様)この準決勝2ndレグでイエロー累積出場停止となり、念願の決勝に出られない悲劇は、これまで何度かあった。それも、この準決勝2ndレグ特有の一幕であり、残酷なほど記憶に残り、光り輝くとでもいうのか、この準決勝2ndレグにはそういった妖しい要素が凝縮されている。

もちろん、決勝には決勝の最高コンテンツがあり、決勝が最高のステージであるというのが定説だが、このUEFAチャンピオンズリーグに限り、準決勝2ndレグも決勝とは、また、別の極上のワインにあるのではないか。

posted by FOOTBALL NOTES |12:58 | 欧州FOOTBALL | トラックバック(0)
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2008年04月28日

Jリーグ2008の流れは早くも正念場に

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by 徒然フットボール

Jリーグ・第8節の短評はこちらで書いてるが、こちらでは、Jリーグ2008の流れについて。

夏を制すものが受験を制す、一年の計は元旦になり、といわれるが、Jリーグの一年のキモは、開幕ではなく、ゴールデンウィークから6月のブレイクになるのではないだろうか。ちょうど今が、最初の疲労がたまる頃である。調子の良い選手、そうでない選手、怪我人の有無がはっきりし、チームの方向性を含め、一通りの目処が付くのがゴールデンウィーク前になる。そのゴールデンウィークも毎年、連戦が組まれ、ここをうまく通過したクラブは、良い6月のブレイクを迎えられる。

ここまでのリーグの流れを見てみると、優勝候補と目された大阪、浦和、川崎が開幕ダッシュに失敗したものの、その後、ずるずる行かず、勢力図を崩壊させなかったため、リーグの様相は波乱含みではない。半ば独走ぎみだった鹿島、名古屋も一息入り、開幕時には見えなかったリーグの形勢も、ようやく、落ち着きを見せてきている。

現在のJリーグ全体の順位を見ると、上限下限に対して、中ほどが拮抗している。特に6位から17位の勝ち点差がわずか5。首位も独走状態ではなく、すぐ上に留まっており、いまだ勝ち星のない千葉だけがすこし千切れて最下位になっている。今年の特徴として、試合展開がワンサイドになるか、拮抗するかのいずれかに偏っている。各クラブの勝敗を見ても、1勝5分2敗、2勝4分2敗というような引き分けのヤマが大きいクラブはなく、今のところ、引き分けるより、勝ち負けがはっきりしている。引き分け試合の内容も、どちらに転んでもおかしくはない展開が見受けられる。

また、強豪クラブ、中堅クラブ、昇格クラブの星取りは、必ずしも弱肉強食の世界ではない。たとえば、東京Vが柏に大敗したと思ったら、首位名古屋に勝ったり、磐田が大阪に勝ったと思えば、札幌に負けたり、また、鹿島が横浜に勝ち、横浜がナビスコで大宮に勝ち、その大宮が鹿島に引き分けるなど、円に連なる蛇が尻尾の食い合いをしているようだ。これは、各クラブが対戦相手をよく研究している現れであるかもしれない。

ACLに参加している大阪、鹿島も、ACLでの成績は上々だが、ここに来て勝ちきれず、外国への遠征や日程面の疲労から、リーグでの闘いに、すくなからず影響は出ているかもしれない。

すでにゴールデンウィークに入っているが、ここの連戦を上手く通過することが出来れば、6月で、しばらくリーグは休止期間に入る。この間、代表に選手を取られるクラブもあれば、代表とは無縁のクラブもある。おそらく、代表選出がクラブの建て直しに大きく関わってくるであろう。特に、連携が芳しくない浦和は、代表に選手を持っていかれると、6月のブレイク後も、あまり進展はないかもしれない。よって、今、このゴールデンウィーク中しか、クラブとして連携を整える時間はない。そういった意味では、上手く行ってないクラブは、今が正念場なのかもしれない。

  

posted by FOOTBALL NOTES |11:45 | J・」LEAGUE | トラックバック(0)
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2008年04月27日

五輪サッカーにおける欧州の本気度は…

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by 徒然フットボール

ワールドカップが中国に来るかもしれない記事は、こちらで書いてるが、こちらでは五輪サッカーの欧州のモチベーションについて。

長年、普通にフットボールを見ている人からすれば、欧州が五輪(アンダー世代)に力を100%注いでいないのは常識だ。分かっている人は分かっているのだが、欧州は100%本気モードだと思い込んでしまう人も、また、少なくないようだ。

欧州が五輪(アンダー世代)に力を100%注いでいない要因を整理してみた。

・欧州は、クラブレベルで若手育成をしているため、代表のカテゴリーで若手育成する必要がない。
・サッカーにおいて五輪はレベルの低い大会というのが欧州(サポーター)の認識。
・五輪出場について、クラブは拘束する権利がある。
・リーグ開幕前後と五輪時期が被る。(移籍市場、クラブの長期合宿にも皺寄せ)
・五輪がサッカー欧州選手権と同年に行われている。五輪に参加すれば、選手にオフがなくなる。
・金メダルを取っても、(日本のように)選手の年棒・待遇・ステイタスが上がるわけではない。
・選手は怪我したくないので、100%無理をしない。ほぼエキシビジョン・マッチ感覚になる。

  • イタリアは五輪年に開幕時期をズラしてはいるが、移籍市場の時期やクラブの長期合宿を考えれば、半年ぐらいズラさないと、本来の効果は得られない。
  • 昔に比べると、マシというレベルになりつつあり、国によっては真剣にやろうとしている国もあるが、まだまだ甘い。


欧州のモチベーションは0%ではないが、100%ではない。
日本のモチベーションは100%ある。そういうことである。


注:くれぐれも、五輪サッカーにおける欧州の本気度を完全否定する記事ではございません。

posted by FOOTBALL NOTES |12:11 | FOOTBALL・PAHNTOM | トラックバック(0)
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2008年04月26日

本当に終わってしまったJリーガー

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by 徒然フットボール

サッカー日本代表候補選手が逮捕された件はこちらでも、若干、角度を変えて触れているが、今回は同じ題材を短めに。

先週、こちらで『平山相太は「終わった選手」か。それとも…』|という記事を書いたばかりだが、一週間が経ち、(犯罪で)本当に終わってしまった選手が出てしまった。実力、運が足りず、戦力外として消えていくならまだしも、やる力がありながら、今を棒に振ってしまうのは、(選手としての)自殺となんらかわらないだろう。しかも、前回の不祥事からサッカー日本代表にまでカムバックしたのだから、よけいにもったいないというか、残念でならない。

過去にも、そういった不祥事や事件で消えていったスポーツ選手もいたが、すこし責任の認識が軽すぎるのではないか。特に、最近は、やりたい放題で、いまいちメンタルで大人になりきれていないというか、起こしてしまう犯罪も、強盗、傷害のような重いものではなく、いたって軽犯罪ばかりである。

先週の記事でも、平山相太を叱る人間が居ない、彼には出会いが鍵と書いたが、そういった人間を育てる人間、人を人を叱る大人が少なくなってきているのであろう。だからというわけではないが、細○○子のような人生相談のコンテンツが持て囃されるのも頷けてしまう。彼らは、いたって、ごくごく人として当たり前のことを言っているだけだが、今の趨勢では、普通の常識が、個性や特性になってしまう。なんとも不思議な時代となっている。

今後、選手の軽犯罪が増殖していく可能性はあるかもしれない。その背景としては、少なくとも、今の子供たちは、携帯電話やネットなど、大人と同じ情報環境にあるため、昔に比べ、大人と子供の垣根、モラルの差がどこか曖昧になっている。むしろ、大人と子供の額縁を外された、人としての本質はフラットになっているのかもしれない。

はたして、どこからどこまでが子供で、どこからどこまでが大人なのだろうか。


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2008年04月25日

J2優勝よりJ2の3位のクラブがJ1残留する理由

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by 徒然フットボール

AFCチャンピオンズリーグ 第四節の雑感はこちらで書いているが、今日はJ2・3位クラブの実力について。

ここのところ、J1・2Jの入れ替え戦を勝ち抜いたJ2・3位のクラブが、2年連続で昇格初年度のJ1残留を果たしている。プレーオフ導入初年度の福岡はプレーオフで敗れたが、それ以降の甲府、神戸はプレーオフを勝ち抜き、続いてJ1残留も果たした。他のJ2・2位以上のクラブでも、昇格一年で降格している中、J2・3位のクラブが残留する要因をいくつか考えてみた。

そのひとつとして、やはり、入れ替え戦を経験している事があげられるだろう。優勝決定戦でもなければ、入団試験でもない、入れ替え戦でしか得られないものがあるであろう。極端に言えば、入れ替え戦のたった2試合がリーグ全試合に相当するかのような密度と言っても、大袈裟ではないだろう。

かって、2006年ドイツ・ワールドカップ・アジア最終予選の北朝鮮戦で、途中出場した大黒がロスタイムに決勝ゴールを奪った試合後、オシムがこのようなニュアンスの言葉を言った。
「(普通の試合に長く出てるより)、大黒の出場していた(たった)15分の方が、密度が濃い」

ようするに、だた漫然と時間を過ごすのではなく、いかにプレッシャー、修羅場の時間をくぐるかで、個人、チームの成長度は見違える。たったワンマッチでチームが豹変することだってある。J1を優勝、2位となって入れ替え戦を回避し、J1へ昇格しても、やはり、修羅場の経験という点では、入れ替え戦を勝ち抜いた3位昇格の方に分があるかもしれない。

もちろん、J1を優勝、2位を獲得するのも大変な作業だが、精神面で追い込まれる度合いは、やはり、3位昇格のクラブに及ばないだろう。昇格するか、(相手も)残留するかで、クラブの資金面、スポンサー、選手流出など、あらゆる事柄が輻輳して絡み合ってくる。負けられないというプレッシャーは莫大な借金のように大きく圧し掛かってくる。そんな入れ替え戦を闘った経験が、昇格後のJ1ですくなからず作用は果たしているのかもしれない。もちろん、入れ替え戦は、したくない経験だが、成長のための特効薬にはなる。

昨季、J2・3位だった京都も、J1では好調である。正直、去年の広島との入れ替え戦を見た限りでは、パウリーニョの放出を阻止して、よほどの戦力補強をしないと、残留は難しいかなと思っていた。しかし、現在、京都は8位につけ、同じ昇格組の札幌、東京Vは残留争いの下位にいる。勝ち点でも倍近く違う。きちんとオフの補強を行い、入れ替え戦を制した原動力は、やはり、見えない形で出ているのかもしれない。
  

posted by FOOTBALL NOTES |11:46 | J・」LEAGUE | トラックバック(0)
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2008年04月24日

フットボールはサンドイッチになるほど面白い

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by 徒然フットボール

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝1stレグの雑感はこちらで書いてますが、今日は、フットボールの日程のアヤについて短めに。

今週末、プレミアリーグにおいて首位攻防戦となるチェルシー対マンチェスター・ユナイテットの天王山がある。UEFAチャンピオンズリーグ準決勝でも試合のある2クラブが、ここにきてUEFAチャンピオンズリーグ準決勝を挟んで大事な試合を行う。4月上旬のアーセナル対リバプールの3連戦(プレミアリーグ1試合、UEFAチャンピオンズリーグ2試合)もそうだったが、今季は、こういったプレミアリーグの重要な試合がUEFAチャンピオンズリーグの2試合にサンドイッチされるケースが目立つ。(過去を調べれば、そういったケースはあるだろう)

実は、去年のJリーグでも、もし、浦和と川崎がAFCチャンピオンズリーグの決勝で激突していたら、ちょうどJリーグ1試合、AFCチャンピオンズリーグ2試合による浦和対川崎の3連戦(11月7日、11日、14日)が実現していた。

もちろん、こうなるなど誰にもわからないし、誰の責任でもない。ただ、当該クラブとしては、こういった日程のアヤで、闘わなければならない状況は歓迎しないであろう。ターンノーバー出来ず、ひと息すら出来ない。闘い方も難しくなる。もちろん、こうなると選手層がものをいうため、アーセナルのようなぎりぎりの戦力で闘うクラブには、むしろ、酷使にしかならない。

だが、見ているこちらからすれば、これほど面白い事はない。ビッグマッチが立て続けに続くのだから、たまらない。こうなった日程のアヤに感謝したいぐらいである。濃密な緊張感と本気度がゲームを面白くするのは、紛れもない。そして、ぎりぎりで闘う姿は格闘技の匂いにも近い。今後も、こういったサンドイッチ対決の実現を望む。

週末のチェルシー対マンチェスター・ユナイテットは、おそらく、引き分けになるのではないか。


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2008年04月23日

大会前からコケてる北京五輪

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by 徒然フットボール

サッカー北京五輪(男子・女子)のグループ展望は こちらで書いてますが、こちらは五輪そのものについて。


すでに暗雲が垂れ込めている。
五輪大会前から、世界各地で、聖火阻止の抗議行動や、不買運動の報復行動が起こり、大会を前にして、冷水をかけられているのは残念でならない。たしかに中国の(チベット民族に対して)やったことに対する批判は、世界から糾弾されて致し方ないが、スポーツにまで波及してしまうと、すこし行き過ぎである。(昔からそうだが)スポーツが政治に利用されてしまうのは、もはや宿命か。

なによりかわいそうなのは選手である。そもそもこのような騒動が起こること自体、ナンセンスであり、中国も国家の面子を重要視するあまり、参加選手の競技環境にまで気配りが行き届いていないのではないか。このような荒んだ雰囲気の中で開催される五輪そのものが、どうのように評価されるのか。いや、人々によって、どのように記憶されてしまうか。過去には、大会期間中に有名金メダリストのドーピング事件もあった。後味の悪い大会になり、サッカーでPKを外した選手のような面持ちになるのは、あまりよろしくはない。五輪の4年という各年開催が、ある程度、選手へのモチベーションとなり、それが大会熱の緊張感にもなっているが、選手は、気持ち良く競技をしたいはず。


われわれ日本人も、2004年のアジアカップまで、中国に対し、さほど嫌悪感はなかったはずだ。(歴史的背景とはいえ)反日感情で日本企業の店が殴打され、国家斉唱でのブーイングなど、あのような荒れた光景を見る限り、まだまだ、この中国は、十分に国際デビューできるレベルにはないと痛感する。たしかに市場や金はある。成長力もある。しかし、(ほんの一握りの上流階級を除き)そのマナーや考え方自体は鎖国的で自己中心的であり、その大衆の本質は、動物園のようなレベルでしかないということである。また、中国の過剰な情報規制も、大差あれ、北朝鮮とあまり変わりはない。

五輪大会中は、大会前のことは忘れ去られ、世界は一時的にでも、競技に熱狂、没頭するかもしれない。しかし、大会後、大会前のしこりから、残滓が燻るのではないか。おそらく、大会で中国のメダルラッシュになるのは間違いないが、むしろ、大会前後におけるニュースによって、中国社会の本質を世界に露呈するのではないだろうか。

いずれ、アジアにおけるサッカーワールドカップも中国で行われる可能性が高いため、今回の北京五輪は、査定ともいえる視点で見てしまいそうだ。


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2008年04月22日

セルティックを鹿島、レンジャーズを浦和に置き換えて

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by 徒然フットボール

今夜から始まるUEFAチャンピオンズリーグ準決勝の展望はこちらで書いてるが、そのUEFAチャンピオンズリーグ準決勝とは別に、もうひとつ、注目すべきは中村俊輔のいるセルティックの優勝の行方であろう。もちろん、ほぼ九分九厘、レンジャーズの優勝で堅いが、セルティックにもわずかながら優勝の望みは残されている。

現在のセルティックに自力突破がない状況は、去年のJリーグ終盤の鹿島に似ている。残りの試合を勝ち、後は天命を待つのみ。セルティックが優勝するための計算をすると、レンジャーズが残り試合でセルティックにグラスゴーダービーに負け、かつ、他の試合で勝ち点3を失う必要がある。だが、レンジャーズは疲弊してるわけでもなければ、怪我人続出などの目立った問題はない。唯一、レンジャーズが陥る過ちがあるとしたら、「まだ、試合はある」という余裕であろう。まさに、去年の浦和が陥った蟻地獄である。余裕はあればあるほど、危機感、緊張感が生まれにくい。

もちろん、現実的にレンジャーズが99.99%優勝するであろうが、「(負けても)まだ、試合があるから、大丈夫」という余裕は、逆に見えないプレッシャーになりやすい。ひとたび勝てなくなると不思議と勝てなくなる。流れはひとつの流れに乗ると、なかなか外れない。危ないとわかっていても、頭だけでわかっている危険な状態にすら陥る。もし、グラスゴーダービーでセルティックが勝てば、すくなからず、なにかしらのプレッシャーが圧し掛かってくるであろう。セルティックは目の前の試合に勝つことだけを考えればいいだけに、むしろ、闘い方が明確でわかりやすいのはセルティックである。

はたして、セルティックは鹿島になれるのか。さしずめレンジャーズは浦和か。追われる者と追う者、できれば、最後の1cmで首差逆転する展開を望んでいるが。
  
  

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2008年04月21日

サッカー五輪日本代表は本当に厳しい組なのか

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by 徒然フットボール

サッカー北京五輪(男子)の組み合わせが決まった。全体の短観は、こちらで書いているが、各メディアの反応を見ると、一様に、日本は厳しいグループに入ったと報じている。もちろん、それに異論はないが、さほど悲観する必要もない。同じアジアのオーストラリアはアルゼンチン、コート・ジ・ボワールの2強と同組となり、すくなくとも、日本より運の悪い国はある。

『オランダ、ナイジェリア、日本、アメリカ』

曲者アメリカ、強いナイジェリアはさておき、ポイントは、オランダになるであろう。オランダは一見、フル代表の印象が強く、名前だけを見れば、世界屈指の強豪であり、日本はまったく適わないだろう。だが、五輪の舞台となれば、話は変わってくる。すくなくともオランダをフル代表と同等の強さに見る必要はない。たしかにオランダは、昨年のU-21欧州選手権を制したが、オランダは開催国だったこともあり、優勝はほぼ出来レース。この大会自体は、例年、リザーブリーグの様相が強く、各国のモチベーションは高くない。そもそも、年齢をU-22に設定して五輪の予選大会を組まず、U-21欧州選手権を五輪予選に兼ねさせている段階で、欧州(UEFA)の五輪サッカーに対する認識や評価の低さが伺えるだろう。

もともと欧州のサッカー世論は、五輪のサッカーを低い大会と位置づけ、(一部を除き)五輪サッカーに関心もない。特にコアなクラブサポーターは、その傾向が顕著で、前回、イタリアがメダルを取ったことすら知らないクラブサポまでいた。イタリアは五輪年にリーグ開幕時期をズラしているが、世論は、開幕前の新戦力チェックに注目が行く。また、各国クラブも開幕時期における主力選手の五輪派遣には(怪我でもされたらたまらないし)、いい顔はしない。おまけに、クラブにはIOCに対して拘束権がある。欧州出身の選手も、五輪への憧れはあるかもしれないが、五輪のメダル獲得によって、年棒が上がるわけではない。這い上がろうとする南米やアフリカなどの選手ならまだしも、アピールする必要にも迫られていない。根本的には、日本とは考え方がまったく逆なのである。

『五輪サッカーはますます「逆ユーロ状態」に拍車がかかる』でも書いたが、オランダの逆ユーロ状態にどれだけ力点が置かれているかにかかってくる。つまり、リーグ開幕前の大事な時期に、どれだけ真面目にチームを組んでくるかである。

一部では、オランダが、オーバーエイジを加えて本気で五輪へ取り組んでくるといった情報もあるが、23歳以下でも、(2008欧州選手権に参加するであろう)フェルトハイゼン、エマヌエルソン、アフェライの国内組、リバプールのライアン・バベルが五輪に参戦するのは考えにくい。たとえば、前回、朴智星を出さなかったPSVがイブラヒム・アフェライを拘束しないわけはない。だが、その一方で、フェイエノールトは小野を出していたため、出場は、クラブと選手の思惑による駆け引きとなるだろう。

もちろん、オランダサッカー協会が本気になれば、オーバーエイジを含めて、まずまずのメンバーを組めるが、現実として、フル代表のような妥協なきベストメンバーは難しい。おそらく、五輪本大会は、リザーブリーグ中心のメンバーで来るはず。仮に、オーバーエイジで有名選手が居たとしても、彼らは(クラブに遠慮して)怪我しない程度のプレーを余儀なくされ、アジアツアーの感覚になるのではないか。よって、(もちろんレベルそのものは日本より高いが)過度に警戒する必要もない。日本は普通に組める相手であり、むしろ、やりやすいかもしれない。グループリーグの最終節で彼らと当たるのも、おそらく追い風になるであろう。

とりあえず、5月のツーロン国際で、日本はオランダと当たるが、オランダはこの大会に2軍を送り込んでくるため、日本も1.5軍で快勝しておく必要がある。普通にやれば、日本が3-1で勝てるだろう。欧州の五輪チームの本気度は、その程度である。当然、ここで引き分け以下になると、話にならないのはいうまでもない。



注: 分かっている方は分かっていると思いますが、日本のマスメディアは、とかく欧州の本気度が100%と報じているため、それを指摘してるまでで、欧州は100%やる気がないとは書いてませんので誤解なきよう。

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2008年04月19日

平山相太は「終わった選手」か。それとも…

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by 徒然フットボール

注目の北京サッカー五輪代表候補が発表されたが、リストには平山相太の名前があった。その五輪代表の記事については、こちらに書いてあるが、ここでは、その平山について短めに。


よくよく考えてみると、これまで平山は一度もフル代表に呼ばれていない。内田、安田、水本が普通にフル代表に呼ばれているのを見ても、すでに下の世代から抜かれてしまっている。所属するFC東京でも、試合出場はおろか、レギュラーすら取れていない。失意のオランダから日本に帰国して、逆にレベルが落ちたのかと思えるぐらい、そのコンディションやパフォーマンスは悪い。

最近では、阿部祐大郎など、大器と呼ばれて萎んでいった選手がいる。逆に考えれば、消えていってしまう選手が多い中、まだ、潰れていないとも取れるが、現在、彼が伸び悩む原因は、本人の実力とは違うところにあるといっていいだろう。

つまるところ、「出会い」がないだけである。間違いなくポテンシャルは持っているが、それを上手に開花させるかどうかは、自分の努力だけではなく、周囲の協力が必要になる。高校時代の恩師・小峰監督の傍を離れてから、彼を叱ったり、彼を(人間的に)育てる指導者がいない事が、大きな伸び悩みの原因であろう。また、平山選手本人も日本のぬるま湯に浸かり、自分に甘い性格をそのまま放置している。若いから、どうしても遊びたい年齢であるが、この大事な時期にすべてをサッカーへ捧げる覚悟がないと、将来を平凡にさせてしまう危険性はある。

また、マスメディアが、若いからといって、さも、中田英、中村俊輔クラスで報道してしまったのも大きな障害になっていたかもしれない。

たしかに2003年のワールドユース(現U-20W杯)は、鮮烈な代表デビューを飾った。超アウェイのエジプト戦ではスピードで振り切って決勝ゴール、大敗したブラジル戦でも高い打点でゴールをぶち抜き、ロングフィードからの空中戦では、屈強な外国人に勝っていた。あのポテンシャルを見て、将来を渇望しないわけがない。

それゆえ、人によっては、今の平山は、「終わった選手」と見られてもおかしくはない。だが、まだ、22歳。世間では、新卒の新人社員に相当する。今後、なにかの「出会い」から、急にブレイクしてもおかしくはないし、Jリーグで得点王になっても、わたしは驚かない。もちろん、自分に甘えた状況に居続ければ、このまま、時だけが過ぎ去ってしまうであろう。気が付けば、あっという間に三十歳だ。




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2008年04月18日

中村俊輔は名実共にセルティックの選手に

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by 徒然フットボール


昨日、サッカーの日本代表候補が発表された。代表候補関連の記事はこちらだが、5月には中村俊輔も代表に呼ばれるであろう。その中村がセルティック対レンジャーズのオールドファームダービーで、初ゴールを決めた。

今季6点目だが、今回のゴールは、これまで築いてきたゴールの中でも、一番重みがあるかもしれない。もちろん、チームの優勝争いに踏みとどまったのは言うまでもないが、このゴールは、普通の意味とは違う。これまで、中村はリーグMVP、チャンピオンズリーグでのマンU撃破の活躍など、それなりの結果を残してきたが、ひとつ足りないものがあった。それが、このオールドファームダービーでのゴールである。

オールドファームダービーは歴史的にも、宗教的にも、世界的に有名なダービーのひとつに数えられているが、他の試合でいくらアシストやゴールを重ねようが、このダービーでゴールを決めなければ、なにもしてないに等しい。やはり、このオールドファームダービーでゴールを決めて勝たなければ、セルティックサポーターは中村を絶対に認めない。当然、ダービーになると仕事が出来なかったこれまでの中村に、セルティックサポーターは不満があったはず。

今回、ようやく、ゴールを決め、チームも勝ったことで、中村はセルティックサポーターから名実共に認められた選手になったといえるだろう。その決めたゴールも美しかった。得意のフリーキックからではなく、流れの中から放ち、浮き上がってブレて、曲がって落ちている。おそらく、100回打っても、1回出来るかできないかのシュートだが、見事にGKを翻弄して決めた。おそらく、欧州各国のメディアでも、このゴールシーンは垂れ流されていると思うが、2005年コンフェデレーションズカップのブラジル戦で決めたゴールより美しかった。おそらく、レンジャーズのサポーターは、歯軋りしたのではないか。

もちろん、次もあるが、このゴールを決めたことで、スコットランドプレミアリーグで、中村俊輔がやり残したことは、ほぼないといえるだろう。


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2008年04月17日

アジア王者・浦和レッズが抱かえる火薬庫

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by 徒然フットボール

浦和に黄色信号が灯ったナビスコ杯については、こちら。


おそらく、今季のJリーグ各クラブのモチベーションは、前年度リーグ王者の鹿島、ナビスコ王者の大阪ではなく、アジア王者・浦和に向けられているであろう。いいかえれば、Jリーグ王者、ナビスコ王者よりアジア王者を格上に見ている。

たしかにアジアのナンバーワンであるから、そのように見て、なんら問題はない。だが、今季の浦和は、いまのところ、アジア王者といえるだけのクオリティは見せていない。オフに大型戦力補強を行ったため、ワシントン、小野、長谷部が抜けた戦力ダウンが見えにくくなった反面、その大型戦力補強の選手で仕事しているのは、今のところ梅崎くらいで、高原については、『6年ぶりJ復帰の高原について…』の記事通りで、エジミウソンはややパスの意識が高いのか、もうすこし時間がかかりそうである。たしかに大型戦力補強そのものは話題性十分だったかもしれないが、結果が伴っておらず、すくなくとも、チームがアジア王者と見られるだけの(去年と同等の)素地は、今は、ないといえよう。

アジア王者の浦和より、むしろ、現在は単独首位の名古屋や前年リーグ王者・鹿島の方が安定感がある。中盤では適度な距離感で選手が間を保ち、プレスからボールを取り、サイドを攻撃の起点としている。攻守の切り替えも早く、FWに決定力がある。特に鹿島は去年からやっていることを変えていない強みもあり、大崩れは考えにくい。にもかかわらず、Jクラブの浦和レッズを見る目線はあいかわらず高い。いや、高すぎるといえよう。

浦和戦の勝利は、対戦相手の大きなモチベーションになる。そして、それが浦和の見えないハンデにもなる。見えないハンデはそれだけではない。大入りとなるビッグゲームの通過は特に難しい。たとえば、先日の鹿島戦後も、勝てば安堵、負ければ崩壊と、どちらに転んでも、モチベーションを保つのが難しい。今後も、大阪、鹿島とのビッグゲームの通過の仕方がひとつの壁となって立ちはだかるであろう。


おそらく、今季の浦和は得意のホームで星をいくつか落とすのではないだろうか。すくなくとも、闘莉王を変則的なポジションで使う苦肉の策は、(奇襲、アイディアとしては面白いが)本来ではない。キャプテン山田はやや不調。まもなく復帰の田中達也、好調の永井も怪我持ちで、いつ、再発してもおかしくはない。今後は主軸のポンテが戻り、どのようにチームを作るかにかかってくるが、ポンテとて、厳しいマークが来るのは大いに予想され、去年のようなプレーが出来るかは未知数である。復帰後、万全と考えるのはやや危険である。

また、不振の高原については、おそらく高原自身がやりたいフットボールとチームがやっているフットボールにズレが生じているのではないか。すくなくとも、高原が求めるフットボールは高い所にあり、周囲のプレーヤーがそれについて来れていないようにも見受けられる。昨日のナビスコ京都戦では、仲間に対して、大きく手を広げるジェスチャーが目に付いた。今後、Jリーグでゴールが奪えず、浦和ではベンチでも、代表ではレギュラーといった(実績で代表に呼ばれればだが)、摩訶不思議な現象も十分に考えられるだろう。

浦和レッズの抱かえる火薬庫は、まだ、大爆発はしていないが、腰に火種を携えて持ち続けていくことになる。

posted by FOOTBALL NOTES |11:42 | J・」LEAGUE | トラックバック(0)
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2008年04月16日

ワールドカップと夏季オリンピックが開催したい国

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by 徒然フットボール

五輪サッカーは出場の年齢制限を下げることで、ますます「逆ユーロ状態」に拍車がかかるであろう。その記事はこちらで書いているが、ワールドカップ、オリンピックにおける開催国についても、すこし面白い現象がある。

サッカーのワールドカップ、夏季オリンピック(以下オリンピック)、両者とも、開催したい国や都市は、それこそ引く手あまたで、その開催争奪戦における水面下での駆け引きは凄まじい。開催する側のメリットとしては、その計り知れない経済効果はもちろん、世界へのアピールとしても満点である。その主催者たるFIFAもIOCも、そんな高い需要を背景にスポンサーを取り込んだ開催枠ビジネスを展開している。ただし、両者には微妙な温度差があるようだ。それは開催する場所についてである。

すでにワールドカップは先進国以外での開催は難しいくらいのビッグイベントに成長した。開催コストで膨大な負担を強いられるため、もはや、経済不安を抱く国での開催は難しいとされる。一方、オリンピックは先進国でなくとも、マイナー都市での開催余地もあり、前回のアテネの成功はそれを証明している。開催コストはそれなりにかかっても、開催期間は2週間で、主に1都市(一部を除き)で運営するという手軽さが、小国、小都市での開催をいまだ可能にしている。しかし、開催国争奪の動きはワールドカップとオリンピックはそれぞれ逆になっているようだ。つまり、こうである。

先進国開催が好ましいワールドカップ = 非先進国での開催
非先進国開催も可能なオリンピック = 先進国での開催

つまり、ワールドカップ開催は小国で。オリンピック開催は大国で。というように、双方が真逆のベクトルを描いている。次回、次々回のワールドカップ開催国である南アフリカ、ブラジルは経済的にも厳しく、国内の交通、宿泊のインフラは先進国にはるか及ばない。あきらかにワールドカップには不向きな国であり、あきらかにワールドカップの開催招致は時代に逆行しているともいえる。

一方、オリンピックは経済発展著しい北京、ロンドンと開催がつづく。2012年の最終候補市を見ても、開催の決まったロンドン(イギリス)の他にも、パリ(フランス)、ニューヨーク(アメリカ)、マドリード(スペイン)と、それこそ並みいる先進国の顔ぶれで、「経済の不安な国では開催しません」というIOCのメッセージとも受け取れる。もはや、第三国や経済不安を抱く南米での開催は難しいというスタンスを明確に打ち出している。

FIFAにしてみれば、ワールドカップは放映権と広告で巨額の黒字を果たせるため、開催はどこでもかまわないというフレキシブルな立場にあるのかもしれない。かたや、IOCのオリンピックは、(どちらかといえばマイナー競技の集合体ゆえに)目立つ失敗は許されない。それだけに、コストがかかっても安心な先進国を選びたいようだ。 

サッカーワールドカップとオリンピック、FIFAとIOCの思惑は、つまるところ、余裕があるかないかにあるといえよう。

posted by FOOTBALL NOTES |11:44 | FOOTBALL・PAHNTOM | トラックバック(0)
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2008年04月15日

有終のアーセナルについて

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by 徒然フットボール

イングランド・プレミアリーグの3位アーセナルは、第34節で首位マンチェスター・ユナイテッドに先制しながらリードを守れず1―2で逆転負け。優勝がほぼ絶望的になった。アーセン・ベンゲル監督は優勝争いからの脱落を認め、3季連続の無冠が事実上決まった。

首位を快走するマンチェスター・ユナイテットについては、その強さから学ぶべき点をこちらで書いてるが、今季のアーセナルには、それなりに魅きつけられる物があった。一時は首位を快走し、マンチェスター・ユナイテットには勝ち点で5差をつけ、ひょっとすると独走するのではとさえ思わせた。だが、この終盤にきての失速は、(レベル差はあれ)去年終盤に、疲労を重ねて輝きを失った浦和レッズそっくりだった。

もちろん、開幕前は、大黒柱のアンリが移籍してしまい、優勝争いさえ難しいような前評判だった。それが、蓋を開けてみれば、アデバヨールが大ブレイクし、フレブ、フラミニ、ファンペルシ、ファブレガス、ロシツキの作り出す展開フットボールは、流れるようなパスワークで、相手チームをたびたび翻弄した。たしかに、あれをイングランド人にやれといっても無理な話で、クラブの選手構成が外国人部隊ならではでもある。

シーズン途中での怪我による主力の離脱は、そんなアーセナルを苦境に追いやった。変わりに出てくる選手が奮闘したものの、選手層の薄いツケはどんどん溜まって、チームに軋みを生んでいく。そして、やはり、今季のターニングポイントは、あの2月23日のバーミンガム戦だろう。あの試合は、ウォルコットの2ゴールというブレイクがあった反面、試合序盤ではダ・シウバを失った。それだけではなく、あの試合終了直前の数秒で、アーセナルは、もう勝ったかのような油断から不用意なファウルでPKを相手に献上した。先週のリバプール戦のPK献上、週末のマンチェスター・ユナイテットのPK献上も、そういったものの繋がりから生まれたものかもしれない。

あのレベルでありながら、不運もあいまみえ、集中力が足りず、脱落してしまうのであるから、体力勝負のプレミアリーグを闘う難しさを象徴している。とにかく、今シーズンは、優勝の本命だったマンチェスター・ユナイテットに独走を許さなかっただけでも評価できるし、十分に台風の目の役割は全うした。すこしでもプレミアリーグを面白くさせた功績は来年に繋がること祈る。


posted by FOOTBALL NOTES |11:50 | 欧州FOOTBALL | トラックバック(0)
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