2009年07月03日
■柿谷は変われるのか
全部で51節と長丁場を戦う今年のJ2。24節と折り返し付近を迎え、4強(C大阪、湘南、仙台、甲府)と5位以下の勝ち点差が開きつつある状況にあります。 (前回の記事「2009年J2 勝ち点推移グラフ」をご参照) http://www.plus-blog.sportsnavi.com/dsinput2/article/174 果たして、4強以外に昇格争いに絡むチームは現れるのでしょうか? その最有力候補として、5位の徳島に着目します。 徳島は06年から昨年まで3季連続で最下位に沈んだチーム。しかし、今季は24節終了時点で5位と昇格を狙える位置につけています(図表1)。倉貫一毅(甲府、京都)、徳重隆明(C大阪、京都)、三木隆司(大分、名古屋)らJ1でのプレー経験の豊富な選手たちが質の高いプレーを披露(カッコ内は以前に所属した主なチーム)。「指定席」から脱出できた要因の1つといえるでしょう。上記以外にもベテランの揃うチームに1人の若武者が加わったのは、6月の中旬のことでした。 ●デビュー後すぐに攻撃の中心へ 4歳の時からC大阪の下部組織で育った柿谷曜一朗は、現在19歳。各年代の日本代表に名を連ねていましたが、前所属先では香川真司や乾貴士といった同世代のフル代表経験者とのポジション争いに勝てませんでした。加えて、今年だけで6回も練習に遅刻。指揮官の信頼を勝ち得なかった彼は、徳島へと活躍の場を移します。
それまでの徳島の攻撃パターンを非常に大雑把にいえば、倉貫が中盤でタメを作り、その前方で徳重が仕掛け、FWの羽地登志晃や石田祐樹へつなぐものでした。しかし、柿谷の加入後は変化が見られます。 図表2は柿谷が出場した22節以降の3試合と、比較のために抽出したその直前の3試合(19~21節)において、それぞれの期間別に敵陣でのパス数とパスを受けた回数の上位3選手を取り出したものです。2期間を通じて出し手のトップは倉貫で不変ですが、22節以降では柿谷が受け手のトップに。また出し手としても2番目に大きい値を残しています。
図表3は出し手である倉貫が敵陣で誰にパスを出す割合が高いのかを示したものです。柿谷の加入以前は徳重に多くのパスが渡っていたのに対し、22節以降はその割合が減少。柿谷に出す割合が最多となっています。
そして図表4は、チーム内で最も多く仕掛けた選手の、ドリブル後の結果をまとめたものです。19~21節で最多を数えたのは、右サイドからの突破が持ち味である麦田和志。他方、22~24節は柿谷が最多。チーム全体のおよそ半分を占めています。ボールを受け、独力で仕掛け、シュートを放つ。徳島の攻撃パターンが柿谷中心へ変化したことがうかがえますね。 これと同時に、彼自身の課題も浮かび上がりました。19回のドリブルのうち、自身で完結した回数は17回。いずれも得点には直結していません。ドリブルやその後のシュートの精度を上げることはもちろんですが、周囲を上手に使えるようになる必要があるでしょう。 ●有言実行を果たせるのか? 「C大阪を抜いて、徳島が1位でJ1に上がれるくらいがんばる」 徳島でのデビュー戦(6月20日、横浜FCに2-0で勝利)後のヒーローインタビューで、サポーターへ向けてこのように誓っていた柿谷。課題を克服し、有言実行を果たせるのか。それとも、過去の過ちを繰り返してしまうのか。大いに注目ですね。 「徳島での柿谷のシュート集はコチラをクリック!」 <使用データ> 2009年度J2リーグ(19~24節)
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執筆担当: 溝口 洋介
posted by 溝口 |19:06 |
Jリーグ |
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上記以外にもベテランの揃うチームに1人の若武者が加わったのは、6月の中旬のことでした。
●デビュー後すぐに攻撃の中心へ
4歳の時からC大阪の下部組織で育った柿谷曜一朗は、現在19歳。各年代の日本代表に名を連ねていましたが、前所属先では香川真司や乾貴士といった同世代のフル代表経験者とのポジション争いに勝てませんでした。加えて、今年だけで6回も練習に遅刻。指揮官の信頼を勝ち得なかった彼は、徳島へと活躍の場を移します。
それまでの徳島の攻撃パターンを非常に大雑把にいえば、倉貫が中盤でタメを作り、その前方で徳重が仕掛け、FWの羽地登志晃や石田祐樹へつなぐものでした。しかし、柿谷の加入後は変化が見られます。
図表2は柿谷が出場した22節以降の3試合と、比較のために抽出したその直前の3試合(19~21節)において、それぞれの期間別に敵陣でのパス数とパスを受けた回数の上位3選手を取り出したものです。2期間を通じて出し手のトップは倉貫で不変ですが、22節以降では柿谷が受け手のトップに。また出し手としても2番目に大きい値を残しています。
図表3は出し手である倉貫が敵陣で誰にパスを出す割合が高いのかを示したものです。柿谷の加入以前は徳重に多くのパスが渡っていたのに対し、22節以降はその割合が減少。柿谷に出す割合が最多となっています。
そして図表4は、チーム内で最も多く仕掛けた選手の、ドリブル後の結果をまとめたものです。19~21節で最多を数えたのは、右サイドからの突破が持ち味である麦田和志。他方、22~24節は柿谷が最多。チーム全体のおよそ半分を占めています。ボールを受け、独力で仕掛け、シュートを放つ。徳島の攻撃パターンが柿谷中心へ変化したことがうかがえますね。
これと同時に、彼自身の課題も浮かび上がりました。19回のドリブルのうち、自身で完結した回数は17回。いずれも得点には直結していません。ドリブルやその後のシュートの精度を上げることはもちろんですが、周囲を上手に使えるようになる必要があるでしょう。
●有言実行を果たせるのか?
「C大阪を抜いて、徳島が1位でJ1に上がれるくらいがんばる」
徳島でのデビュー戦(6月20日、横浜FCに2-0で勝利)後のヒーローインタビューで、サポーターへ向けてこのように誓っていた柿谷。課題を克服し、有言実行を果たせるのか。それとも、過去の過ちを繰り返してしまうのか。大いに注目ですね。
「徳島での柿谷のシュート集は

