2011年02月25日
新シーズンの到来を告げる「富士ゼロックススーパーカップ2011」が、26日に日産スタジアムで開催されます。今季の初タイトルを懸けて激突するのは、リーグ王者の名古屋と天皇杯王者の鹿島。特に、昨季のリーグ戦で2連敗を喫した名古屋にとっては、貴重なリベンジの機会であるとともに、連覇への試金石にもなる大事な一戦といえるでしょう。そこで、今回は昨季のリーグ戦における対戦データを元に、名古屋側の視点からこの試合のポイントを探っていきたいと思います。
●安定したプレーを見せた小川
表1では、昨季の鹿島戦でピッチに立ち、今回のゲームでも出場する可能性のある8人をピックアップ。その選手たちの攻撃に関するプレーの成功率を、鹿島戦とほかの試合とで比較してみました。また、表2にはエースであるケネディのシュートの部位に関するデータを載せています。これらを見ると、玉田のドリブルや阿部のクロス、ケネディのヘディングなど、成功率が低下してしまった選手がいる一方で、小川と金崎は普段と遜色のないプレーを披露。比較した試合数に差があるため一概にはいえませんが、とりわけ2試合でスタメンとして出場した小川は、指揮官の起用に応える働き振りを示したと考えられます。
●献身的な動き出し
図1は、エリア別のボールを受けた回数のデータです。全部で3項目ありますが、小川はその全てでトップの数値を記録。相手のゴール前で積極的に動き回り、味方のパスを引き出していたことがうかがえます。前項のボールを持った時のプレーと同様に、オフザボールの動きでもチームに貢献していたといえるでしょう。
昨季は鹿島の洗練された守備組織の前に苦杯をなめさせられた名古屋。相手の牙城を崩すには、敵陣で効果的なアクションを起こす背番号10のプレーがカギを握るのではないでしょうか。
<使用データ>
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執筆担当: 阿部 哲也
posted by 阿部 |21:47 |
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2010年12月24日
負傷した佐藤の穴を見事に埋め、リーグ戦の終盤において広島の主役となった李。今季初の先発出場を果たした23節以降の12試合でキャリアハイとなる11ゴールを挙げ、ここ数年間続いていた「広島の9番は活躍できない」というジンクスを見事に覆しました。リーグ戦だけでなくナビスコカップでの躍進の原動力になり、年明けに行われるアジアカップのメンバーにも選出されたFWが覚醒した理由はどこにあったのでしょうか。
●ストライカーらしいプレーへ
表1に、シュートを放った位置をエリア別に区切って載せました。1~22節に比べ23~34節の方がペナルティエリア付近でのシュートの割合が多く、成功(ゴール)はすべてペナルティエリアの中央に固まっているのが分かります。また、表2のように1タッチでのシュートの割合が増加していることも特徴の1つ。好調をうかがわせるプレー振りがデータからも読み取れます。
●ゴールへ向かう積極的な姿勢
図1は、エリア別におけるドリブルの回数の変化です。成功率が低下しているとはいえ、アタッキングゾーンでのドリブルの割合が44%から73%に上昇しています。象徴的なのが、26節の磐田戦で迫り来るDFを次々にかわし、意表を突くループシュートでネットを揺らしたシーン。前へと向かうこの意識の高さが前述のゴール付近でのシュートの増加につながり、終盤戦で得点を量産できた要因の1つになったのかもしれません。
ついに念願の日本代表入りをかなえた李。過去の大会を振り返ると、アジアの舞台では守備を固める相手に毎回苦戦を強いられています。それだけに、リーグ戦の終盤で輝きを放ち、得点感覚が研ぎ澄まされている広島のストライカーは、短期決戦において非常に面白い存在といえるでしょう。帰化選手として注目を集めた北京五輪から約2年半。二度目となる国際舞台での活躍に期待が掛かります。
<使用データ>
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執筆担当: 阿部 哲也
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2010年12月09日
今年度のJFL入替戦に臨むのは、JFLで17位に終わったアルテ高崎と全国地域サッカーリーグ決勝大会(以下、地域リーグ決勝大会)を3位で終えた三洋電機洲本サッカー部。今週末からホーム&アウエー方式で行われます。
●日程
第1戦
12月11日(土)13:00キックオフ
会場:五色台運動公園アスパ五色メイングラウンド
三洋電機洲本サッカー部(ホーム)vsアルテ高崎(アウエー)
第2戦
12月19日(日)13:00キックオフ
会場:高崎市浜川競技場
アルテ高崎(ホーム)vs三洋電機洲本サッカー部(アウエー)
●残留を果たせなかった歴史
次に、名称が「日本フットボールリーグ」となった99年以降に行われたJFL入替戦の結果を記してみました。
※対戦結果は左側がホーム、右側がアウエー
02年
【対戦カード】
ジヤトコ(JFL16位)vsアイン食品SC(地域リーグ決勝大会1位)
静岡産業大学(JFL15位)vs佐川印刷SC(地域リーグ決勝大会2位)
第1戦:アイン食品SC 0-1 ジヤトコ
第2戦:ジヤトコ 1-2 アイン食品SC
※2試合合計の勝ち点、得失点差、総得点で並んだため、PK戦へ突入。
ジヤトコ4-2アイン食品SCでジヤトコが残留。
第1戦:佐川印刷SC 0-0 静岡産業大学
第2戦:静岡産業大学 0-0 佐川印刷SC
※2試合合計の勝ち点、得失点差、総得点で並んだため、PK戦へ突入。
静岡産業大学3-5佐川印刷SCで佐川印刷SCが昇格。
03年
【対戦カード】
FC京都1993(JFL16位)vs群馬FCホリコシ(地域リーグ決勝大会2位)
第1戦:群馬FCホリコシ 3-2 FC京都1993
第2戦:FC京都1993 0-5 群馬FCホリコシ
※群馬FCホリコシが昇格
06年
【対戦カード】
ホンダロック(JFL18位)vsFC岐阜(地域リーグ決勝大会2位)
第1戦:ホンダロック 0-4 FC岐阜
第2戦:FC岐阜 4-1 ホンダロック
※FC岐阜が昇格
09年
【対戦カード】
FC刈谷(JFL17位)vsツエーゲン金沢(地域リーグ決勝大会3位)
第1戦:ツエーゲン金沢 1-0 FC刈谷
第2戦:FC刈谷 1-1 ツエーゲン金沢
※ツエーゲン金沢が昇格
過去の戦績を振り返ると、入替戦の末にJFLに所属していたチームが残留したケースは02年のジヤトコのみ。03年以降では、2戦のうちどちらかで勝利を収めたことすらありません。
チームの名称が「群馬FCホリコシ」だった時代にJFLへの昇格を果たしたアルテ高崎にとっては、リーグに所属して7年目で今度は残留を懸けて入替戦に臨むことになります。一方、三洋電機洲本サッカー部は、関西サッカーリーグで連覇を果たした自信を胸に悲願の昇格を目指すことになります。両者が属するカテゴリーは入れ替わることになるのか、それとも。
<使用データ>
「日本フットボールリーグ オフィシャルwebサイト」」から引用
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執筆担当: 小野 正太郎
posted by 小野 |22:46 |
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2010年12月03日
12月4日に今季のJリーグは幕を閉じます。優勝や昇格がすでに決まった一方で、し烈なのは残留争い。それに巻き込まれてしまったのは、仙台、F東京、神戸の3チームです。
ここではF東京にスポットを当てたいと思います。
●いかに2トップへパスを届けるか
F東京と降格圏内である16位の神戸との勝ち点差は1。引き分けではライバルの結果次第という状況であり、自力で残留を果たすには、勝利を収めることが求められます。そのために必要なことは、間違いなく「ゴール」です。表2では大熊監督が就任してからの戦績と得点者を載せました。
安定した結果を残しているとはいい難いですが、15節から24節まで勝ち星がなかったことを考えれば、一定の結果を残していることが分かります。
また、得点者に目を向けると、チームの総得点(14)のうち5点ずつを奪った大黒と平山は特筆すべきでしょう。つまり、彼らに良質のボールを送ることが、勝利を収める条件の1つといえそうです。
表3は2人の位置別のシュート数とゴール数を表しています。
大黒は37本のシュートの中で89.2%に当たる33本をペナルティエリアの中で打っていることや、互いに得点はペナルティエリア内から挙げたものが多いことが分かります。当然ではありますが、ペナルティエリア内でシュートを打てるように彼らにパスを出すことが重要です。
●チャンスを演出するリカルジーニョ
では、彼らにパスを出しているのはだれなのでしょうか。表4では2人がペナルティエリア内でシュートを打ったときに、パスの出し手となった選手と回数を示しました。
これより、両者ともトップの回数であったのは石川。積極的なドリブルと精度の高いキックを生かしてチャンスを演出していました。最終節においても背番号18に掛かる期待は大きかったのですが、負傷により欠場が濃厚となってしまったのです。
それを考えれば、スタメンでピッチに立つかは不透明とはいえ、次に多い回数を残したリカルジーニョの活躍こそが、2人のストライカーが得点を奪う上で、そして残留へのカギの1つとなるのかもしれません。
最終節の相手はすでに降格が決定した京都。F東京が京都にリーグ戦で最後に勝ったのは06年までさかのぼらなければならず、苦手としている相手です。果たして、残留を達成できるのでしょうか。
<使用データ>
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執筆担当: 山中 健太
posted by 山中 |14:18 |
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2010年11月06日
南アフリカW杯後に川島と鄭大世が海外移籍を果たし、2人の主力を失った川崎F。リーグ戦の中断期間中にチームの再編を迫られる形となりましたが、この苦境を救ったのはともに生え抜きの選手である相澤と黒津でした。負傷で離脱していたジュニーニョの代役として開幕からピッチに立っていた黒津とは違い、相澤はレンタル移籍していたC大阪時代の08年以来となるリーグ戦の出場。しかし、中断明け後の初戦となった大宮戦でいきなり完封を達成して指揮官の起用にこたえると、その後も正GKとして安定したプレーを披露しています。
表1は、リーグ戦の中断前後での成績です。1試合平均の得点数や勝率は低下しているものの、守備面では改善が見られています。これはGKの変更と関係があるのでしょうか。
●失点が減少した要因は?
川島と相澤のプレーの比較を表2に載せました。両者のデータを比較すると、ハンドクリア以外の数値で川島がわずかに上回っています。しかし、特筆するような違いは見られませんでした。
表3は、リーグ戦の中断前後に相手チームに対して、どの程度シュートやパスなどを許したかを示す値です。この表を見ると、パスやスルーパスの項目以外は、回数と成功率ともに相澤の出場時の方が低くなっているのが分かります。表2のGKに関するプレーで両者に大きな差がなかっただけに、失点の減少は相澤のみの貢献というよりも、チーム全体としての守備力の向上が生んだ成果といえるでしょう。
●フィードスローが多い相澤
表4は、両GKの攻撃に関するプレーの比較です。キープ時間やボールを受ける回数など、足元の技術に優れる川島の特長がうかがえます。一方、フィードに関しては、キックを多用している川島に対して、相澤はスローで確実に味方につなげようとしている傾向があるようです。このような違いをチームメイトが正確に把握し実践することで、ビルドアップの質の向上につながるかもしれません。また、敵に的を絞らせないように、相澤自身がプレーの幅を広げることも必要でしょう。
実戦から長く遠ざかっていた相澤ですが、巡ってきたチャンスを自らの実力でものにし正守護神の座に着いたのは、くしくも日本代表での川島の立場と同じ。定位置をつかんで大きく飛躍した彼のように相澤もさらなる成長を遂げ、川崎Fを初タイトルの獲得へと導けるでしょうか。
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執筆担当: 阿部 哲也
posted by 阿部 |03:21 |
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