2010年02月25日
■トリコロールの課題
昨季のリーグ戦を勝ち点46の10位で終えた横浜FM。一昨季の成績(勝ち点48の9位)を下回る結果となり、チームの首脳陣は監督の交代を決断しました。 新たに監督に就任したのは、かつてトリコロールのユニフォームを身にまとっていた木村和司氏。Jリーグでの監督経験はありませんが、昨季以上の成績を収めて、上位への進出を果たすことが期待されています。 そのためにも木村新監督には、昨季の横浜FMの強みを踏襲した上で、ウイークポイントの改善や独自の色を出すことが求められるのではないでしょうか。 そこで、今回は昨季のチームから継続すべき強みと、改善すべきポイントについて述べていきます。 ●昨季の強みさて、表1では昨季のJ1における各チームの成績と失点数を、失点数が少ない順に並べました。 リーグ3位の失点数の少なさに象徴されるとおり、「固い守備」が横浜FMの強みです。 この堅守の特徴の1つに、前線からの守備が挙げられます。
図1は敵陣における守備的なプレー数とその割合を、失点数の少なかった上位3チーム(鹿島、新潟、横浜FM)とリーグ平均で比較したもの。 これによると、横浜FM(481回、19.9%)はリーグ平均(400.9回、16.8%)と比べても高い頻度で前線からの守備を敢行しており、さらに、その値と割合は高い位置からのプレスを売りとする鹿島(421回、19.3%)をも上回っていることが分かります。 前線からの守備が必ずしも失点数の減少に直結するとは限りませんが、横浜FMがこのように前線から積極的に守備を行っていたことは明らかなのです。それが結果的に最終ラインの負担を軽減させ、堅固な守備組織を築くことにつながっていたのかもしれませんね。 ●長身選手を生かせていない? 次に、昨季の攻撃面について見ていきます。
表2では昨季のJ1各チームにおける総得点に対するセットプレーの占める割合を、割合の低い順にソートしました。 センターバックを務める中澤佑二や栗原勇蔵など、長身で競り合いに強い選手を多数抱えながら、横浜FMのセットプレーからの得点数はリーグ最少の神戸(6得点)に次ぐ7得点(同数でG大阪と大分)。また、総得点に占める割合はリーグで3番目に低い16.3%と、木村浩吉前監督の下では長身選手たちの高さを生かせていなかったことがうかがえます。 もちろん、G大阪のように本数や割合が低くても、流れの中から多くの得点を挙げられれば特に問題にはならないでしょう。ですが、ゴールを挙げることに課題を残す横浜FMにとっては、やはり得点源が多いに越したことはありません。 現役時代にはウイングや攻撃的なMFでプレーし、FKの名手として名をはせた新指揮官は、攻撃面に課題を抱えるチームを果たしてどのように仕上げてくるのでしょうか。 そして、先述の問題点を解決してくれそうな「日本代表の10番」は横浜の地に帰ってくるのでしょうか。 <使用データ> 2009年度J1リーグ
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執筆担当: 石川 直樹
posted by 石川 |18:02 |
Jリーグ |
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Re:■トリコロールの課題
コメント投稿者ID : tora_mavi
木村前監督はセットプレイの練習自体行わなかったから当たり前の結果ですよね。前線でカットしてカウンターしか点が取れなかったので強豪チームに対しては互角以上の結果でしたが引いて守る降格チームには全く勝てませんでした。
posted by tovi | 2010-02-25 22:35
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さて、表1では昨季のJ1における各チームの成績と失点数を、失点数が少ない順に並べました。
リーグ3位の失点数の少なさに象徴されるとおり、「固い守備」が横浜FMの強みです。
この堅守の特徴の1つに、前線からの守備が挙げられます。
図1は敵陣における守備的なプレー数とその割合を、失点数の少なかった上位3チーム(鹿島、新潟、横浜FM)とリーグ平均で比較したもの。
これによると、横浜FM(481回、19.9%)はリーグ平均(400.9回、16.8%)と比べても高い頻度で前線からの守備を敢行しており、さらに、その値と割合は高い位置からのプレスを売りとする鹿島(421回、19.3%)をも上回っていることが分かります。
前線からの守備が必ずしも失点数の減少に直結するとは限りませんが、横浜FMがこのように前線から積極的に守備を行っていたことは明らかなのです。それが結果的に最終ラインの負担を軽減させ、堅固な守備組織を築くことにつながっていたのかもしれませんね。
●長身選手を生かせていない?
次に、昨季の攻撃面について見ていきます。
表2では昨季のJ1各チームにおける総得点に対するセットプレーの占める割合を、割合の低い順にソートしました。
センターバックを務める中澤佑二や栗原勇蔵など、長身で競り合いに強い選手を多数抱えながら、横浜FMのセットプレーからの得点数はリーグ最少の神戸(6得点)に次ぐ7得点(同数でG大阪と大分)。また、総得点に占める割合はリーグで3番目に低い16.3%と、木村浩吉前監督の下では長身選手たちの高さを生かせていなかったことがうかがえます。
もちろん、G大阪のように本数や割合が低くても、流れの中から多くの得点を挙げられれば特に問題にはならないでしょう。ですが、ゴールを挙げることに課題を残す横浜FMにとっては、やはり得点源が多いに越したことはありません。
現役時代にはウイングや攻撃的なMFでプレーし、FKの名手として名をはせた新指揮官は、攻撃面に課題を抱えるチームを果たしてどのように仕上げてくるのでしょうか。
そして、先述の問題点を解決してくれそうな「日本代表の10番」は横浜の地に帰ってくるのでしょうか。
<使用データ>
2009年度J1リーグ

