2008年09月26日
J1とJ2、そのデータの差とは?
99年にJ2リーグが誕生し、来年で10年を迎えようとしている。J2の上位がJ1へ行き、J1の下位がJ2へ行くというリーグ構成上、当然のことながらJ1が日本で最もハイレベルなリーグではあるのだが、実際のところ、J1とJ2にはどのような差があるのか?環境、プレーする選手そのものの違いはあるが、あくまでプレーデータの数値から、その違いについて検証してみた。 ●シュート まず、勝利を狙うために欠かせないシュートのデータを比較。J1において年々1試合平均得点が減少しているのが気になるが、その一方でシュートの枠内率は年々上昇している。そして、それに比例するかのごとく、2006年に一度落ちたJ2の決定率、枠内率も上昇しJ1に近づいており、J1以上にJ2の進歩が感じられるデータとなった。●パス 続いてパスのデータを比較。シュートのデータとは違いJ1、J2の差が大きく出ており、特にアタッキングサードへのパス成功率では3~5%近く離れている。J2ではイージーなパスミスにより攻撃が切れてしまうことが多く、基本的な技術の不足が数値となって表れた。
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●攻撃パターン 相手ペナルティエリア進入に至ったプレーの割合をリーグ別に算出したところ、J1とJ2では若干ながらも違いが見受けられた。J2では、ロングパス+クロスの割合が50%を超えており、シンプルなプレーが多いことが分かる。さらに、J1に比べ全体的にパスの割合が高いにも関わらず、スルーパスの割合だけ低い。別途1試合平均のオフサイド数を算出したところ、J1が2.68、J2が2.51と、わずかながらJ1の方が高い数値となっており、裏のスペースを使うという意識がJ1より低いことが分かった。
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●守備 守備データの違いを見るために、まずDFのプレー平均ライン(すべてのプレーの平均位置を、自陣ゴールからの距離で表した数値)を算出。徹底した守備で上位に進出している大分(34.78m)や、下位に甘んじている札幌(35.55m)、磐田(36.45m)といったクラブが最終ラインを低く保っているのに対し、J2は最もラインが低い広島でも38.79mと大きな開きがあり、結果J2の方がラインを高めに置いていることが分かる。また、タックル平均ライン(タックルの平均位置を自陣ゴールからの距離で表した数値)でもすべてのポジションにおいてJ2が高い数値を出しており、J2の方がより高い位置での守備を心がけていることが分かる。
さらに、ボールを奪ってからシュートに至るまでの平均時間を算出してみると、J2の方がJ1よりも1秒余り早く、速攻を意識した攻撃的な守備が、J2の一つの特徴であることが分かった。
リーグに所属するすべてのチームが、同じ戦術を使うということはありえない話ではあるが、このようにリーグ平均のデータを取ると微妙な違いがあることが分かった。データの取得が難しいが、J1、J2だけではなくJそのものを南米や欧州のリーグと比べた時に、どのような違いが出てくるのか、とても興味深い。 使用データ:2005年、2006年、2007年Jリーグ全試合、2008年J1第25節まで、J2第36節までの全試合
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執筆担当: 八反地 勇 【略歴】 八反地 勇(はったんじ いさむ) 1981年生まれ 愛媛県出身
posted by dsinput2 |16:04 |
Jリーグ |
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●パス
続いてパスのデータを比較。シュートのデータとは違いJ1、J2の差が大きく出ており、特にアタッキングサードへのパス成功率では3~5%近く離れている。J2ではイージーなパスミスにより攻撃が切れてしまうことが多く、基本的な技術の不足が数値となって表れた。


●攻撃パターン
相手ペナルティエリア進入に至ったプレーの割合をリーグ別に算出したところ、J1とJ2では若干ながらも違いが見受けられた。J2では、ロングパス+クロスの割合が50%を超えており、シンプルなプレーが多いことが分かる。さらに、J1に比べ全体的にパスの割合が高いにも関わらず、スルーパスの割合だけ低い。別途1試合平均のオフサイド数を算出したところ、J1が2.68、J2が2.51と、わずかながらJ1の方が高い数値となっており、裏のスペースを使うという意識がJ1より低いことが分かった。
●守備
守備データの違いを見るために、まずDFのプレー平均ライン(すべてのプレーの平均位置を、自陣ゴールからの距離で表した数値)を算出。徹底した守備で上位に進出している大分(34.78m)や、下位に甘んじている札幌(35.55m)、磐田(36.45m)といったクラブが最終ラインを低く保っているのに対し、J2は最もラインが低い広島でも38.79mと大きな開きがあり、結果J2の方がラインを高めに置いていることが分かる。また、タックル平均ライン(タックルの平均位置を自陣ゴールからの距離で表した数値)でもすべてのポジションにおいてJ2が高い数値を出しており、J2の方がより高い位置での守備を心がけていることが分かる。
さらに、ボールを奪ってからシュートに至るまでの平均時間を算出してみると、J2の方がJ1よりも1秒余り早く、速攻を意識した攻撃的な守備が、J2の一つの特徴であることが分かった。

リーグに所属するすべてのチームが、同じ戦術を使うということはありえない話ではあるが、このようにリーグ平均のデータを取ると微妙な違いがあることが分かった。データの取得が難しいが、J1、J2だけではなくJそのものを南米や欧州のリーグと比べた時に、どのような違いが出てくるのか、とても興味深い。
使用データ:2005年、2006年、2007年Jリーグ全試合、2008年J1第25節まで、J2第36節までの全試合
単純にシュート数だけを比べれば、日本は3試合ともに互角以上の戦いをしていたと言える。枠内へのシュート数も、アメリカ戦を除く2試合では、互角以上だ。にもかかわらず、多くの人が「決定力」という日本サッカーの永遠の課題に敗因を感じずにいられなかった。単に枠内へシュートを飛ばす技術だけではなく、それを勝負どころで発揮する力が日本には備わっていなかったからだろう。
この課題を解決するために、「決定力」の強化に重きを置くべきであるのか、それとも「決定機をより多く作る力」の強化に重きを置くべきであるのかは、判断の分かれるところだろう。
だが、北京五輪に限って考えるならば、それをわずかでも補える可能性のあった、「経験」をチームに加えて大会に臨めなかったことが悔やまれてならない。
■守備
19節までの各チームの失点は、下記の通り。得点と同様に鹿島の失点も記載した。()内は失点。
札幌(34)、千葉(35)、横浜FM(22)、鹿島(17)。
失点も首位と3チームの間に大きな開きがあった。シュートに至られた形は、各チームで傾向が異なる。札幌はセットプレー、千葉はドリブルから多くのシュートを打たれていた。首位の鹿島は意外にも4チームの間でクロスからシュートを打たれた本数が多い。
(表2) 被シュートに至られた経緯(本数)
攻守に改善を行い、降格圏を脱出するのはどのチームか。試合観戦の際に、シュートまでの経緯に注目してみても面白いだろう。
ボール奪取からのカウンター攻撃が機能していたといえるだろう。
大きな役割を果たしていたのが、A代表に初招集された、トップ下の金崎夢生だ。ドリブル数、スルーパス受け数のチーム内ランキングで抜きんでた数値を叩き出している。(表2、3)
(表2)

