2008年03月28日

【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

以前、捕手の本塁打王として田淵幸一と野村克也を比較するエントリーを書きました。優れた打撃を誇る捕手といえば、07年シーズンを最後に引退した古田を忘れるわけにはいきません。今回は古田にフォーカスし、彼の打撃成績を振り返ってみます。

■眼鏡をかけたプロ野球捕手
ご存知の通り、古田は眼鏡をかけています。かつては「眼鏡を掛けた捕手は大成しない」などという偏見があり、古田自身も立命館大学時代の1987年のドラフトで指名を確約されていたにもかかわらず、どの球団からも指名されませんでした(指名を確約していたのは日ハムと阪神だったというのがもっぱらの噂です)。2年後の1989年のドラフトでヤクルトへ2位指名で入団しましたが、当時同じく眼鏡をかけた捕手である八重樫のいたヤクルトに入団が決まったというのもなかなか面白いところです。

■古田の守備
今回は打撃面の古田についてその師匠ともいえる野村を時々引き合いに出しながら見ていこうと思っておりますので、古田の守備面の話はここで少しだけ書いておきます。古田は入団当初から強肩と安定した捕球技術を誇っていました。リード面では当時ヤクルトを指揮していた野村から苦言を呈されながらも、その野村からいろいろと教わるなかでその能力を年々上げていきます。その結果、球界を代表する捕手として長年君臨しつづけるまでの名選手になったことは皆さんもご存知の通りです。

■中長距離打者の野村と中距離打者の古田
まずは野村と古田、そして歴代の名打者である王、落合という超一流選手の累積安打数を比較してみましょう。
古田(累積安打数)
古田は16年目までは他の選手よりも多くの安打を量産してきました(古田2069安打に対し、落合1992安打、王2051安打、野村1861安打)が、晩年の2年間(それは奇しくも監督権選手となっていた2年間でもあります)は22安打(.244)、6安打(.333)と伸び悩んでしまいます。選手に専念していた最終年の2005年、古田は打率.258という結果に終わり球団側からシーズンオフに現役引退と監督就任を持ちかけられます。あくまで選手としての契約を求めた古田でしたが、球団側に押し切られる形で監督兼任選手になりました。この一連の騒動によるモチベーションの低下、監督業との両立といった部分が古田の選手としての衰えを加速させてしまったのかもしれません。 ※注:2000本安打の最速記録はイチロー(日米通算)の1465試合。2位は川上哲治の1646試合。古田は1884試合で11位。 野村は以前田淵との比較でも登場しましたが、通算の本塁打数(657本)や本塁打率(15.94打数に1本)が示すように基本的には中長距離打者だったと思います。それに対して古田は本塁打数(161本)、本塁打率(32.91打数に1本)、長打率(.442)からもわかるように純粋な中距離打者と評価できるでしょう。 ■古田の打撃理論 Wikiにもあるように古田は独自の打撃理論を持っていました。曰く、「2ストライクになると三振という安打から一番ほど遠い結果が想定され打率が下がる可能性が高い。よって投手との対戦では初球が重要な意味を持っている。初球を打つことを投手に印象付けることで、自然と初球にボールから入ることが多くなり、ボールを先行させることで打ちやすい球が自然と呼び込めるようになる」というものです。捕手経験から逆算したであろうこの打撃理論は、古田が基本的には深いカウントまで待つというよりも早めに勝負に出るタイプの打者であることを表しているでしょう。事実、古田の四球率は通算9.55打数に1回、三振率7.51打数に1回と比較的低い値になっています。
古田(三振/安打)
野村や王、落合といった中長距離砲と一概に区別は出来ませんが、本人の打撃センスに加え、四球・三振を少なくした結果多くの打席で「打球を飛ばす」機会を得ることが出来、それが安打数の増加にも繋がったと考えられます。 ■多い死球 三振や四球が少ない一方で非常に多くの死球を受けています。
古田(死球率)
捕手に対する報復(?)死球が近年多いことも関係するでしょうが、死球が多いということはそれだけ怪我をする可能性が高いことになります(上記グラフにはありませんが、清原の死球率は39.76打数に1回と非常に高く、私はこの死球率の高さが彼の怪我の多さを物語っていると考えています)。しかし古田は死球が多いながらも大きな怪我をほとんどしませんでした。この強靭な肉体が多くの試合への出場を支え、より多くの安打を生むことに繋がったのだと思います。 捕手という守備の負担が非常に高く、怪我の可能性も高いポジションにありながらもコンスタントに安打を積み重ねた事実は、その打撃理論と強靭な肉体によってもたらされたものではないでしょうか。 ■参考:【プロ野球】捕手の本塁打王 田淵幸一と野村克也 ■参考:【プロ野球】ヤクルト古田選手の引退に思う


posted by dongking |14:10 | 野球 名選手 | コメント(5) | トラックバック(0)
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【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

阪神って指名約束しといて指名しなかった選手がやたら活躍する。
古田とか落合とか

posted by 板神ファン | 2008-03-28 14:43

【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

そして古田の盗塁阻止率は凄まじかったな~

posted by おっさん | 2008-03-28 14:54

【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

キャッチャーナンバーワンは
やっぱり古田な気がする
野村は肩が弱かったらしいし

なんせ ジャイアンツ相手に優勝5回もしたのだから その捕手古田の存在はデカイ

古田の盗塁阻止率は確かに凄まじかったけど
ワンバンでも変化球でも とにかくピッチャーがクソボールを投げてもしっかりキャッチし2塁へ矢のような球を投げる技術が凄かったです

古田は監督を引き受けていなかったら 今年もまだまだ現役でいたと思うと 寂しい

posted by キャッチャーファン | 2008-03-28 15:27

【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

息の長い、捕手として打者としての能力のほとんどを兼ね備えた名選手でしたね。
黄金時代の中心選手の幕引きが、頽勢のチームの結果と共に終わらざるを得なかったことが残念です。

posted by しゃどるー | 2008-03-28 19:21

【プロ野球】古田敦也 ~捕手の安打製造機~

いつだったかオールスターでパ・リーグの盗塁を次々刺してMVP獲った事ありましたね。
サイクル・ヒットもやったような・・・・。
ワンバウンド取るのウマかったなあ。

posted by しんじろう | 2008-03-28 21:12

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