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インディカー・シリーズ記事一覧

このブログにおけるインディカー・シリーズ記事の目次(リンク集)です。 ■■■2017年■■■ 開幕戦:セント・ピーターズバーグGP 映るのは少女か老婆か 第2戦:ロングビーチGP レースは過去に照らされている 第3戦:アラバマGP ジョセフ・ニューガーデンは三度魔法を使う ■■■2016年■■■ 開幕戦:セント・ピーターズバーグGP シモン・パジェノーと佐藤琢磨のターン1、あるいはウ......続きを読む»

15年に及んだ真実の佐藤琢磨を探す旅が終わりを迎える:2017インディカー・シリーズ第6戦 第101回インディアナポリス500マイル

 死闘の果てに、佐藤琢磨はインディアナポリス500マイルを勝とうとしていた。199周目のターン1だ。3番手の彼は前をゆくダリオ・フランキッティがチームメイトのリーダーを交わしていく動きに乗じてインサイドのわずかな空間を突き、盤石の1-2態勢を築いていたように見えたチップ・ガナッシ・レーシングの隊列を分断した。最内のラインを奪われたスコット・ディクソンは失速し、瞬く間に勝機を失ってしまう。対する佐藤の......続きを読む»

ウィル・パワーもまた、インディ500への優先切符を持っている:2017インディカー・シリーズ第5戦 インディカーGP

 フェニックスGPではじめてオーバルレースを優勝したシモン・パジェノーは、5月28日のインディアナポリス500マイルを名実ともに優勝候補として迎える資格を得たといえるだろう。105年の歴史と100回の開催を数える伝統のインディ500は、時として勝者にまで格式を求めているように思わせることがある。サム・ホーニッシュJr.、スコット・ディクソン、トニー・カナーン、今は亡きダン・ウェルドンにダリオ・フラ......続きを読む»

シモン・パジェノーの初優勝はブリックヤードへと繋がっている:2017インディカー・シリーズ第4戦 フェニックスGP

 暮れなずむフェニックス・インターナショナル・レースウェイは夜の準備を始めている。砂漠の真ん中に浮かぶオーバルトラックには少しずつ闇が押し寄せ、ヘルメットまで蛍光黄色一色に塗り上げられた1号車はその暗さの底から鮮やかに浮き上がって光り、ひときわ目を引くようになってきていた。際立っていたのは目に痛いほどの明るさばかりではない。追い抜きがきわめて難しいショートオーバルにあって、上位を独占して隊列をなすチ......続きを読む»

ジョセフ・ニューガーデンは三度魔法を使う:2017インディカー・シリーズ第3戦 アラバマGP

 世界中のサーキットに数多ある「コーナー」でいちばんのお気に入りは何かと問われるとする。10年ほど前だったか、F1世界王者となったばかりのルイス・ハミルトン(ほんの一昔前、マクラーレンはまごうかたなきチャンピオンチームだった)が各地の著名なコーナーを集めて究極のサーキットを「設計」する企画に臨んだ際は、イスタンブール・パークのターン8にはじまりスパ-フランコルシャンのオー・ルージュ、鈴鹿の130R......続きを読む»

レースは過去に照らされている:2017インディカー・シリーズ第2戦 ロングビーチGP

 シモン・パジェノーが予選第1ラウンドでおなじチーム・ペンスキーに乗るエリオ・カストロネベスの進路を妨害した廉でその時点でのトラックレコードとなる1分6秒5026のトップタイムと2番目に速いタイムをまとめて抹消され、ポールポジションさえ狙える状況から一転していちばん後ろのグリッドに着かなければならないことが決まったとき、わたしが愛してやまないこのフランス人がロングビーチで意味のある結果を持ち帰る可能......続きを読む»

映るのは少女か老婆か:2017インディカー・シリーズ開幕戦 セント・ピーターズバーグGP

 2017年のインディカー・シリーズはウィル・パワーがポール・ポジションを獲得して始まった。ごくごく当たり前に見知った光景だった。2010年からこっち、次の年もそのまた次の年も、昨年にいたるまでこの選手権はそういうふうに始まるものと決まっていた。正確にはこの間1回だけ日本人に特等席を譲っているのだが、そんなのはちょっとした例外だ。だから今年もセント・ピーターズバーグでいちばん速いのはパワーなのだと最......続きを読む»

優雅な閉幕は優れた資質の証明である:2016インディカー・シリーズ最終戦 ソノマGP

 2010年代のインディカー・シリーズを振り返ってみると、2015年までのあいだに選手権2位を獲得したドライバーが3人しかいないことがわかる。2010年から2012年の3年連続でウィル・パワー、2013年と2014年のエリオ・カストロネベス、2015年のファン=パブロ・モントーヤである。6年間の3人は共通点を持っている。全員がチーム・ペンスキーに所属していたことには気づきやすいはずだ。この間ペンス......続きを読む»

シモン・パジェノーは懐古主義者の感傷を置き去りにするだろう:2016インディカー・シリーズ第15戦 ザ・グレンGP

 このブログの過去記事を読んでもらえればわかるとおり、といったところで読まれるはずがないことは重々承知しているのだが、ともあれ以前のわたしはインディカー・シリーズに対してある種の原理主義、あるいは国粋主義的な感覚を持っていたものである。米国の中心にあるのはインディアナポリス500マイルを象徴としたオーバルレースで、ロード/ストリートコースでのレースはあくまでその周りに配置される装飾にすぎない。かつ......続きを読む»

ジェームズ・ヒンチクリフは自らの完璧さによって敗れた:2016インディカー・シリーズ第9戦 テキサス600

 スタートコマンドは洒落たもので、Drivers, restart your engines.である。本来6月11日に予定されていたテキサス・ファイアストン600(ところでいきなり余談を挿むと、600と名乗っているにもかかわらず実際のレース距離は583kmで、これは1.5マイルオーバルとして造られたテキサス・モーター・スピードウェイを1998年にIRL時代のインディカーが再計測したところ1周1.45......続きを読む»

レースの意味は文脈によって規定される:2016インディカー・シリーズ第14戦 ポコノ500

 フォーメーションラップの隊列が整わずにスタートが不成立となり、2周目にあらためてグリーン・フラッグが振られた直後も直後、ターン1でのことである。強豪チームへの移籍の噂が現実味を帯びて伝えられているジョセフ・ニューガーデンが、ロシア人ドライバーとしてはじめてインディカーのポール シッターとなったミカイル・アレシンを苦もなく抜き去った瞬間、そこからゴールまでのあいだにすべての敵を置き去りにしていく展開......続きを読む»

シモン・パジェノーとウィル・パワーの30秒は一貫した情熱を約束する:2016インディカー・シリーズ第13戦 ミッドオハイオ・インディ200

 ウィル・パワーは必死さを隠そうともせず露骨なブロックラインを通って自分とコーナーの頂点を結ぶ空間を埋めようとする。少し後方ではチャーリー・キンボールがコースから飛び出して「チャイナ・ビーチ」の砂にまみれているものの、フルコース・コーションになる気配はない。ターン6から8へ右、左、右とうねる連続コーナー「エッセ」の終わり、シモン・パジェノーが気流の乱れを意に介さず真後ろに張りついている。右へとほぼ直......続きを読む»

インディカーの勝者は必然と偶然の交叉点に立つ:2016インディカー・シリーズ第12戦 インディ・トロント

 インディカー・シリーズのレースはその構造ゆえに論理の積み重ねにを断絶すると書いたのはつい先週のことだ。ゆくりなくやってくるフルコース・コーションが隊列を元に戻してあたかもさいころが振り直されるように展開が変わり、最後には大なり小なり偶然をまとった勝者を選び取る、そこにはスタートからゴールまで通じた一貫性のある争いが存在しないというわけである。もちろんこのことは競技者の努力がはかない徒労であること......続きを読む»

ジョセフ・ニューガーデンは自分だけの賽を持つ:2016インディカー・シリーズ第11戦 アイオワ300

 およそすべてのモータースポーツにそのような性質は備わっているというべきなのかもしれないが、インディカー・シリーズのレースには、ことさらにさいころゲームの趣がつきまとう。完璧な車を用意し、最高のドライバーを乗せ、間違いなかったはずの作戦を用意したつもりでも、自分の意思と無関係に、ゆくりなく、そして多くの場合不可避にやってくるフルコース・コーションがレースをまったく別の顔へと変貌させてしまうことがあ......続きを読む»

充実のウィル・パワーが失った選手権に戻ってくる:2016インディカー・シリーズ第10戦 ウィスコンシン・コーラーGP

 例年どおりの完璧な予定調和で開幕戦セント・ピーターズバーグのポールポジションに就いたはずだったウィル・パワーが、三半規管の不調と診断されて医師から止められ決勝の舞台に姿を現すことができず(当初は運転できないほどの腹痛に襲われたとか、練習走行での事故に起因する脳震盪かなどと憶測交じりの情報が流れていたが、どうやらそういうことらしい)、まるまる1レースを棒に振ってしまったあと、しかし一見すると酷ない......続きを読む»

勝者は正しい中からしか選ばれない:2016インディカー・シリーズ第7−8戦 デュアル・イン・デトロイト

 土曜日のレース1で42周目にフルコース・コーションが導入されたとき、ポールシッターにして、そこまで倦怠的ですらあるほど完璧だったシモン・パジェノーが最後の給油へと向かったのは自然な成り行きで、当然の正解であることを信じて疑わなかった。そのときチーム・ペンスキーは4位までを独占する態勢を築いてレースを支配しており、パジェノーとともに2番手のウィル・パワーと4番手のエリオ・カストロネベスを同時にピッ......続きを読む»

おかえりダン・ウェルドン、たとえ嘘の物語としても:2016インディカー・シリーズ第6戦 インディアナポリス500

 レースの正式名称は「The 100th Indianapolis 500 presented by PennGrade Motor Oil」である。つまりインディアナポリス500は100回目にしてはじめてその名にスポンサーの名前を冠することになったわけだが、1月21日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイがツイッターの公式アカウントでこの「重大な発表」を行った直後から、そのツイートにはい......続きを読む»

シモン・パジェノーは内在する均衡によって選手権に近づく:2016インディカー・シリーズ第5戦 インディアナポリスGP

 このインディアナポリスGPでの完璧な勝利を見れば、どうやらシモン・パジェノーの能力は歴然としている。ポールポジションから無理にタイヤと燃料を使うことなく自然に後続を引き離してラップリードを重ね、途中でフルコース・コーションを利したライバルに先行を許すものの、相手がピットに入った瞬間から一気にペースを上げて事もなげに失地を回復する。最終スティントでは適切な差を作って相手に隙を与えず、何事も起こらない......続きを読む»

なんて愛しい魔法使い:2016インディカー・シリーズ第4戦 アラバマGP

 およそ1年前の2015年4月26日、ジョセフ・ニューガーデンはバーバー・モータースポーツ・パークにおいて人生でもっとも重要な2つのパッシングを完成させた。残念ながらテレビ画面にはあまり大きく映し出されていなかったように思うが、それは疑いなくモータースポーツでもっとも美しい光景のひとつだった。長いバックストレートから高速ターン11を通過し、右に曲がり込むブラインドのターン12を加速しながら立ち上が......続きを読む»

シモン・パジェノーはふたたび正しい資質を証明する:2016インディカー・シリーズ第3戦 ロングビーチGP

 わたしの贔屓にするドライバーはジョセフ・ニューガーデンとシモン・パジェノーであるとさんざん書いてきている。かたや下位カテゴリーのインディ・ライツ王者を経て順調に米国でのレース人生を歩んでいるように見える20代前半のアメリカ人、かたや若手のころをチャンプカーとル・マンで過ごしてから本格的にインディカーへとやってきて、すでに中堅ないしベテランの域に達しつつある31歳のフランス人と、似たところを探す方......続きを読む»

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ブロガープロフィール

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市井のモータースポーツファン。F1に加え、90年代半ばにCARTを見て以来ずっとインディカーの観客です。観客なので情報通でもマニアでも評論家でもない。そういうものとして気楽にお読みください。
メール:dnf.motor■gmail.com(■=@)
Twitterアカウント:@dnf_shan
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(10月18日現在)

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