2010年03月09日

ACL予選リーグ 第二節 全北現代戦@全州ワールドカップスタジアム

アウェイ全北戦の感想。テレビ観戦。

スタメン。

鹿島
FW:マルキーニョス・興梠
MF:フェリペ・野沢
MF:中田・満男
DF:新井場・伊野波・岩政・篤人
GK:曽ヶ端

予想通り。

0度近い気温、そして冷たい雨。ピッチも悪く、厳しいコンディションでのアウェイゲーム。

試合開始直後。
全北の厳しい寄せと、ボールが収まらないピッチコンディションのせいもあるが、ボールを繋げない鹿島。
岩政のパスミスから、最後20番のイ・ドングクのシュートまで持っていかれる危険なシーン。曽ヶ端が左足でファインセーブを見せたものの、やや浮き足立っていた感は否めない。
鹿島最初の決定機は、右サイドマルキの守備から。ボールを奪うと相手を一人外してクロス。中央フェリペが後ろへそらして、最後は中田のシュート。DFにあたりゴールへ向かうもおしくもGKセーブ。
しかしその後のCKでは思いっきりカウンターをくらう。最後満男の渾身のシュートブロックでなんとか凌ぐ。
落ち着いた後も長いボールが多く、最終ラインからのビルドアップができていない。また、クリアボールが中途半端になったり、セカンドボールを拾われたりでなかなかボールを保持できずやや劣勢も、一方で鹿島のしっかりとした守備は綻びを見せず、また、満男や中田、特に満男は落ち着いたボールキープを見せ、一進一退の展開。フェリペや野沢の素早い玉離れが相手ファウルを誘うシーンもあった。
そしてまたも決定機。エリア正面右サイドでボールを持った野沢が切り返して左足のミドル、これも相手にあたりゴールへ向かうもポストに阻まれる。
好ゲームの中、しかし先制したのは全北。鹿島左サイドをエニンヨとチェテウクの鮮やかなワンツーで崩され、チェテウクが中央へ折り返し、イドングクが正確なポストプレーでつないで最後は走りこんだエニンヨ。実に美しい崩しで先制を許す。0-1。
決定機を作りながらも決められず、先制を許し、ゲーム的にもやや劣勢のまま、前半を終えることとなった。

雨が雪に変わった後半、立ち上がりも全北ペース。
エニンヨのミドルは曽ヶ端ナイスセーブ、こぼれ玉も篤人がよくカバー。
危険な位置でのセットプレーも多かったが、曽ヶ端を中心によく守った。
点が必要な鹿島も反撃。満男からのパスに走りこんだ興梠の左足は惜しくも外れる。マルキーニョスがエリア内で2人を振り切ってシュートもGKセーブ。
早めの選手交代を見せる全北。ロブレクも投入。セットプレーからイドングクヘッドという決定機も、曽ヶ端ビッグセーブで追加点は許さない。
そんな中で遂に生まれた鹿島ゴール。かなり遠めからの野沢のFKは一度DFに弾かれるも、こぼれ玉をフェリペが左斜め前、ファーへふわりとしたボールを送る。そこへするすると上がってきたのは中田浩二。完璧にマークを外し、ワントラップ、右足で落ち着いて決めて同点。1-1。
その後は全北の攻勢を凌ぎつつ、カウンターを狙う展開。相変わらず脅威あるセットプレーに加え、ミドルも危ないのがあった記憶が。曽ヶ端中心によく守り、岩政もイドングクに競り勝ち続け辛抱した。
中盤にスペースが出来、速攻が決まりそうなシーンは多く見られるも、しかし惜しいところでつながらない。フィニッシュまで行った野沢の左足ミドルはGKのセーブにあう。
そんな中、試合終了間際でオリヴェイラがついにカードを切る。フェリペ→遠藤、新井場→ジウトン。1-1で上等と思うならば、あえてバランスを崩す恐れのある交代は必要なかったと言える。フェリペも中二日ながら非常に動けていた。しかし、相手の足が止まっており速攻も決まりかけている中、「逆転」を狙ってギリギリのところで打った一手は「攻めろ」のメッセージ。これが勝利を引き寄せた。
試合終了間際、中央右サイドでボールを受けた満男が相手マークを何人か引きはがしながらドリブル、そしてスルーパス。走りこんだ遠藤はドリブルでエリア内に侵入すると冷静に右足でファーに流し込み逆転。2-1。
その後は野沢に代えて青木を入れてロスタイムを逃げ切り。
韓国王者相手に、敵地で貴重な勝ち点3を得た。

個人評。
曽ヶ端:好セーブ連発でチームを救う。
篤人:かなり苦しい出来だったが、ギリギリで守った好プレーもあり。最後のカウンターでも最前線へ走った。
岩政:立ち上がりのパスミス以外はいい出来。イドングクに高さではほぼ完勝。
伊野波:最後まで衰えぬ運動量で相手へ厳しく寄せた。足の怪我の影響は微塵も見せず。
新井場:なんとか守ったが、右サイド同様こちらも厳しい出来。守備でも攻撃でも、相手の厳しいアタリに苦しんだ感。
満男:激しいチャージの中にあって、しっかりとボールキープしゲームケイク。一人別次元のフィジカルを見せた。まさに攻守の要。決勝点のアシストも見事。
中田:安定したフィジカルと繋ぎで、満男と2人チームを落ち着かせた。同点弾も実に中田らしい。開幕戦でもあったが、なぜあそこにノーマークで入り込めるのか。
野沢:フィニッシュへの意識が強く惜しいシュートを見せる。満男の如く、競り合いでもっと頑張れ。
フェリペ:同点ゴールをアシスト。連携が高まればさらにいいパスを出してくるだろう。中2日でも最後まで運動量落ちず守備にも走り回る。また、浦和戦でも思ったが、案外ヘッドでの競り合いは弱くない。
興梠:満男からのホットラインで惜しいシーンはあったが、それ以外は印象が薄い。もっとシュートを。
マルキーニョス:浦和戦に続きこの日も本当に誰よりも走り続け、ボールを追い続けた。終盤ややミスが増えたが責められぬ。「献身」を体現するプレーヤー。
遠藤:公式戦初ゴール。しかも逆足である右足で、実に落ち着いたものであった。
ジウトン:時間短い。
青木:時間短い。

素晴らしい試合、劇的な勝利であった。
この勝利はとてつもなく大きい。
予選突破に大きく前進しただけではない。
なんと13年間も勝利していないという韓国相手のアウェイ勝利。
展望でも書いたが、ひとつ大きな壁を乗り越えたといえる。
長距離移動を伴う中2日という日程。
厳しい気候、そしてピッチコンディション。
相手は確かな実力を備えた韓国王者。
しかも先制を許してしまう苦しい展開。
そんな中で、新戦力のフェリペ・ガブリエルが同点ゴールをアシスト。
同点でよしとせず、アウェイでの勝利にこだわったオリヴェイラの采配。
そして、鹿島の未来を担う遠藤康の公式戦初ゴールで勝ち越し。
この試合、得たものはとてつもなく大きい。

全北は強かった。今季対戦したどのチームよりも。
失点シーンは本当に鮮やかにやられた。
人を揃えながらもあそこまでやられるのはまあここ最近は全然見ない。
アタリの厳しさ、カウンターの鋭さ、外国人の技術の高さ。
ギリギリの緊張感が感じられた。
このような素晴らしいチームを相手にしての勝利だけに、嬉しさもひとしおである。

そして、この最高の試合、現地でアントラーズを鼓舞し続けたサポーターを本当にうらやましく思う。
お疲れ様でした。

皆気をつけて帰ってきてほしい。
そしてゆっくり休んで、次節に備えて欲しいと思う。

カッコよすぎるぜ、ヤス

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posted by desafio |23:59 | 試合感想 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2010年03月09日

ACL予選リーグ 第二節 全北現代戦 展望

アウェイ全北戦の展望。

スタメン予想は以下。

鹿島
FW:マルキーニョス・興梠
MF:フェリペ・野沢
MF:中田・満男
DF:新井場・伊野波・岩政・篤人
GK:曽ヶ端

Jリーグ開幕戦の余韻も消えぬ中、明日、わずか中2日で、鹿島アントラーズは韓国王者全北現代モータースとのアウェイ戦へと臨む。

スターティングメンバーは浦和戦と同様と予想。
開幕前はローテーションを示唆していたオリヴェイラ監督ではあるが、浦和戦で快勝を見せたメンバーを、予選リーグ最大の難敵が相手のここではなかなか代えにくいのが実情だろう。
韓国代表のコートジボアール戦で負傷したイ・ジョンスは帯同せず。かつ、伊野波の怪我も心配ではあるが、ドクターの話では出場可能な見込。ジョンスとの正CB争いをリードしたいところだ。

対戦相手の全北は昨季のKリーグ王者。リーグ1位でプレーオフ進出、そこでも勝ち抜き文句なしの優勝。国内カップ戦や、ACLでも優勝経験があるが、リーグでは初優勝とのこと。もともとカップ戦をモノにする一発の強さに加え、リーグも安定した力で制した、現在の充実ぶりは伺える。
要注意は、まずイ・ドングクであろう。昨季KリーグMVPにして得点王。韓国代表で、日本戦でも、また先のコートジボアール戦でも得点を決めている。昨季20得点のこの選手を抑えることがまず必要になる。
また、エニンヨにルイスというブラジル人と、今季新加入のクロアチア人のクルノ・ロブレクという外国人勢のクオリティも高い。クルノはC大阪にいたらしいが正直全然記憶に無い。ただ、ACL第一戦でハットトリックという活躍を見せており、早くもチームへのフィットを見せている。
Kリーグでは、一節では水原相手に勝利、直近の二節は済州相手に引き分け。
総じて、昨季対戦した水原よりも強いと思ったほうがいいだろう。東アジアにおいては最強クラスのクラブである。

J'sのプレビューで田中氏も語っているが、08年から3年連続となる鹿島のACL挑戦だが、中国、韓国、オーストラリアといった強豪国とのアウェイでの対戦では勝利を手にしていないという事実がある。昨年のFCソウルのPK負けが唯一の敗戦であるホームでの実績に比して、アウェイで勝てていないことはやはり目につくもので、アジアの頂点に届かない要因のひとつはここであると言い切れる。

昨季、ゼロックスG大阪戦、Jリーグ一節浦和戦と快勝で、意気揚々と乗り込んだ水原に4-1と衝撃的な敗戦を喫し、さらにその敗戦を引きずりJリーグ二節新潟戦でも敗れ、早くも正念場を迎えたことが思い出される。

様々な要素はあり、また、相手の強さも確かなものはあるのだが、突き詰めれば自分自身との戦いであろう。おそらくアジアでは最もレベルの高いリーグであるJリーグで三連覇という実績を作り、また、アジアでの経験も蓄積された。個の力でも決して劣るところはない。強いメンタルで戦いたい。

このACLアウェイでの戦いは、まさしく、鹿島アントラーズが乗り越えなければならぬ壁なのである。また今年も挑戦できることを嬉しく思おう。W杯中断前の大一番と言っていいだろう。
鹿島での開幕戦を下回る気温となりそうな気候、相手の厳しいコンタクト、主審の笛と、乗り越えなければならぬ点は多いが、なんとしても勝ち点を、できれば3を持ち帰りたい。あわせて、誰も怪我のない帰国を望む。

平日海外はどうしても参戦が難しく、今年も行けそうにない。
現地組に魂を送りたい。

posted by desafio |00:59 | 試合展望 | コメント(0) | トラックバック(0)
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