2006年12月07日
ドーハでまたもや悲劇が起きた。いや、悲劇というより必然だろう。
U-21日本代表はアジア大会で北朝鮮に2-1で破れ、2次予選で敗退した。
北朝鮮はほぼフル代表というメンバー。ドイツW杯アジア予選で、日本代表を苦しめたメンバーも7人いた。
対する日本は、中村北斗の負傷、水野の不選出(理由は不明)、2日のJリーグ最終戦の影響で呼べない選手もおり、ベストメンバーとは言えなかった。
予選突破には引き分けでもいい日本は、終始ボールを支配しながら、北朝鮮のFKによる2失点を返せずに沈んだ。2失点に関しては、相手を褒めるしかない素晴らしいFKだった。日本は1点返し一時同点には追いついたが、2点目を取られた後、相手が引いて守ってからの攻めが悪かった。
ゲームキャプテンの増田は試合後のインタビューで、「ボールポゼッションは良かったが、シュートが打てず、相手の思う壺だった」と涙を浮かべて反省の弁を述べた。この言葉が全てだった。
相手が引いて守っているのに、負けているのに、時間がないのに、日本はディフェンスラインで何度もボールを回した。まるで勝っているチームが時間稼ぎをしているように。解説の金田も「このパス回しは必要ないですね」と再三繰り返した。
ボールを回すことが目的の、パスゲームならあれでもいい。しかし、負ければ予選敗退の試合であのボール回しは・・・
前回の記事でも書いたが、なぜディフェンスラインから直接平山の頭にボールを入れないのか。なぜヘディングが強い選手がいるのに活用しないのか。この試合でも平山の足元へ入れるポストプレーが多かった。
足元へのボールはディフェンスしやすい。マークが多くても、平山のヘディングに合わせれば、こぼれ球を拾えればチャンスになる可能性はある。もっと単純に平山の頭にボールを入れるべきだった。
ラスト10分になり攻撃的な選手を入れたのはいいが、後方でパス回しをしていたら意味がない。ロスタイムになってまでそれをやる。笛が鳴った瞬間もDFでのパス交換。笑うしかない。
北朝鮮の守りは固かったが、日本はにリスクを犯すプレーが少なかった。とにかくシュートをうたない。
本田圭は左右にボールをさばき、いいプレーはしていたが、パスばかりでミドルシュート打たなかった。ペナ付近に本田にボールが出る場面が何度かあった。パスでなく、目の前の敵をかわし、シュートを打ってほしかった。
韓国との親善試合で攻撃の中心だった、水野がいないのは痛かった。水野のクロス、ドリブルがあれば違った結果だったかもしれない。
若い世代がここまでリスクを犯さないサッカーを見せる日本。先が思いやられる。考え方を変えないと、北京五輪への出場も危ぶないだろう。
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U-21代表 |
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2006年10月31日
10月25日、U-21日本代表対中国代表の国際親善試合があった。
久しぶりに観戦してきたので、だいぶ遅くなったがこの試合について書きたいと思う。
試合は2-0で日本が勝った。中国はフル代表の4人も加わった国内の期待が大きいチーム。
そのチームに危なげない戦いぶりで2点差をつけての勝利。日本は反町監督就任後、初の国内での試合である。メディア各紙はこの勝利を称え、オシム監督も「A代表よりもいいのでは」と関係者に明かしたという。
しかし、私はもの足りなさを感じた。確かに守備は良かった。伊野波、青山、一柳の3バックは安定していた。中国にほとんど何もさせなかった。アジアで勝つことを目標にするなら、この試合内容でも満足できるだろう。攻撃面ではミスが多く、試合展開が遅かった。世界を相手にするなら、この試合に及第点はつけられない。
課題が多く残る試合だった。
この試合で一番歯痒かったのは、リスタートの遅さだった。平山という大型のFWがトップに位置したこともあるが、ゴールキック、自陣でのFKはそのほとんどを平山に合わせ、大きく蹴ることに終始した。平山はある程度勝てていたが、相手に読まれていたので、効果的とは言えない。ゴールキックの場面やGKがキャッチした後、すぐにボールをもらおうとする選手がいない、攻守の切り替えが遅い。相手の守備陣形が整うのを待ってから、平山に向けて大きく蹴り出すのでは、チャンスにならない。
相手が攻めてきたところで、アウトオブプレーからの再開を早く行えば、相手はまだ守備陣形が整っていない分、チャンスは広がる。
リスタートの全てをDFにつなげと言っているわけでわない。つなげる時にはしっかりサイドにひらいたDFや、空いている中盤の選手につないで、すばやい攻撃に結びつけた方が効果的なのである。そうしたことが中国戦ではできていなかった。
リスタートで平山の頭に合わせる割に、流れの中ではDFから平山へのロングボールはほとんど見れなかった。W杯でオーストラリアが日本相手にやった「ロングボールを単純にビドゥカに当てる」ことはしなかった。平山というヘディングの強い選手がいるのに。これもオーストラリアがやったように、ロングボールを多用せよと言ってるわけではない。DFが中盤でつまった時、何本かは単純に平山にロングボールを入れてもチャンスになったのではないか。攻撃を多様化し、相手に的を絞らせなくすることは効果的なのである。
この試合、ポストプレーを期待し、平山の足元にボールを入れることが多かった。タイミングよくボールが出る場面もあったが、平山は判断が遅く、ミスをしてボールを奪われることが多かった。平山は怪しい得点はしたが、ミスが多かった。これでは平山そうたいしたことないじゃん、と言われてしまうだろう。
この試合、梶山や増田のボランチやDF陣の活躍が注目を集めたが、最もレベルの高いプレーをしたのは本田圭だろう。ミスも少なく、局面を打開する効果的なパスが多かった。意外性のあるシュートも放った。11月15日のフル代表のサウジアラビア戦に、U-21から数名昇格するようなことが書かれた記事を読んだが、フル代表昇格に値するのは本田圭ただ一人のように思える。
アジアを基準にするなら満足できる内容だったかもしれない。しかし世界で戦うには、U-21代表もフル代表の基準で考えなければならない。残念なことに、この世代でフル代表に定着している選手はいないのだが...
結果は出せたが、内容はそれほどいいものではなかった。物足りなさを感じたのは、私一人ではないはずである。
posted by dawntimes |02:28 |
U-21代表 |
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2006年09月28日
欧州CLの第2節、セルティック対コペンハーゲン戦。ホームのセルティックは中村俊輔が得たPKをミラーが決め、1-0で勝った。
セルティックは試合を優位に進めながら、コペンハーゲンのGK、クリスティアンセンの好守に阻まれ、追加点を奪えない。残り10分、コペンハーゲンはアウェーで勝ち点1を取るべく、最後の攻めに出たが攻めきれず、セルティックは欧州CL初勝利を挙げ、Fグループ2位に浮上した。
中村俊輔は、動いた。ここ数年の試合では、見たことがない運動量だった。
前半から後半途中まで中村をマークしたのは、カナダ代表のアティバ・ハッチソン。第1節のベンフィカ戦で攻守に活躍した黒人選手だ。ハッチソンの厳しいマークに遭い、中村は前節のマンチェスター戦より、ボールに触れる回数がかなり減少した。
だが中村はマークを引き連れて動き、その裏にできたスペースに走りむミラー、ジュラフスキへの縦パスを誘導した。オシムのいう、考えながら走る動きの一例だ。そしてパスを受ければ、消極的なバックパスは控え、効果的なパスを繰り返した。
中村の左足の威力は、相手も知っている。それを逆手に取り、左足のキックフェイントでDFをかわし、ゴールには至らなかったが右足でシュートを放った。PKを得たドリブルは、DFの右側を抜け、右足のアウトでかわし、足を取られた。左足をチェックされても、無理やり左足でプレーする、中村の悪い癖は見られなかった。
前半は良かったが、後半はパスミスが目立った。パスを受ける機会も少なかったが、その分守備で貢献した。前半中村を苦しめ、後半途中から攻撃的な位置に配したハッチソンを、止め返したりした。こんなに守備をする中村俊輔を、私は見たことがなかった。
中村は日本代表復帰を切望している。現代表の遠藤と連絡を取って練習内容を詳しく聞いたり、日本代表の試合もチェックしているそうだ。この試合で見せた運動量と守備。オシムに対する「オレは走れるぞ、守備もできるぞ」という無言のアピールであるような気がしてならない。
さらなる成長を見せた中村。ブルーのユニフォームを再び身にまとう日は近い。
posted by dawntimes |07:52 |
欧州CL |
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2006年09月14日
W杯以降、ほったらかしになってしまったこのブログ。
ほったらかしになってしまったのは、ジダンの記事のコメントが荒れてきてブルーになったのでも、忙しくて試合を見れてないことでも、更新のタイミングを逃してズルズルきてしまったというのが理由ではない。
また書き始めようと思ったのは、会うたびに「ブログはもう書かないの?」と話かけてくる人や、「更新されてねー」と怒り気味にメールをしてくる人からの、プレッシャーに負けたからではない。
そういうようなことも影響はあるが、ただ純粋に、また書きたくなったというのと、これはもう書くしかないと思わせる試合を見たことが大きい。
前置きはさておき、明け方(dawn)に書くことが多い、曙(dawn)橋発信の記事=DawnTimesの復活第一号、ドーンといかせていただきます。
書くきっかけにもなった試合は、チャンピオンズリーグFグループの第一試合、マンチェスターU対セルティックだ。お互いをよく知るイギリス連合王国内の対決は、前半2-2で迎えた後半開始2分、サハのシュートのこぼれをスールシャールが押し込み、マンチェスターUが逆転し、そのまま逃げ切った。マンチェスターUの総シュート数17本に対し、セルティックは6本。点差以上にマンチェスターUが圧倒した試合だった。
セルティックで輝いていたのは、中村俊輔だった。中村がセルティックの攻撃にためを作り、攻撃の基点となった。マンチェスターUも厳しく中村をマークしていたのだが、中村はボールを奪われなかった。イングランド代表が何人もいるマンチェスターU相手に、十分通用していた。前半21分、PSVから移籍してきたフェネホール・オブ・ヘッセリンクが決め、アウェーのセルティックが先制。前半30分、PKによるサハのゴールで同点。前半40分中盤のミスから、スコールズがサハにつなぎ、サハがゴールを決め、マンチェスターが逆転。先制ゴールを奪ったがすぐに追いつかれ、中盤のミスで逆転を許したセルチック。流れは完全にマンチェスターに向いていた前半43分、中村に最大の見せ場が訪れる。ペナルティーエリア付近、右側の位置でのFK。キッカーは中村。壁の位置取りで揉める選手達を主審が注意している間、中村は冷静に立ち足の位置、ボールまでの歩数を確認している。しばらく間があった後の一瞬の出来事。マンチェスターGKのファンデルサールは、一歩も動けず、その美しい軌道を見送るしかなかった。ワールドカップでの溜まった鬱憤を晴らしてくれる、中村らしいFKが決まった。
後半、マンチェスターは中村をさらに厳しくマークする。中盤での激しいプレスにより、セルティックのグラベセンがミスパス。またもスコールズからサハ、そのこぼれをスールシャールに決められ、後半開始2分でセルティックは逆転を許す。それからはマンチェスターの一方的な試合となってしまった。C・ロナウド欠場に加え、ギグスも前半で負傷退場。それでもルーニー、サハの2トップを防ぐことで精一杯。ここで中村の悪いくせが出る。セルティックに疲れが出たこともあるが、横パス、バックパスを繰り返し、縦パスを出さない、ドリブルで仕掛けない、リスクを犯さないプレーに終始した。唯一効果的にゴール前に飛び出したプレーもトラップミス。この試合、2~3回あったトラップミスは全て右足。マンチェスターは中村の左でのキックを厳しくチェックし、右足はケアしないディフェンスを見せる。それなのに左足にボールを持ち替えてしまう中村。もっと右足を使うべきだった。
中村俊輔は成長と欠点をこの試合で見せた。もっと危険なパスを増やし、右足でのパスの精度を高め運動量を増やせば、オシム・ジャパンの水を運ぶ中盤の中心に、中村というゲームメーカーが位置する確率は、上昇することだろう。
posted by dawntimes |15:08 |
欧州CL |
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2006年07月15日
遅くなりましてすいません。W杯総括やります。
守備力が攻撃力に勝った大会
今大会は攻撃力を売りにしているチームが早々と姿を消した。アルゼンチン、ブラジル、スペイン、オランダなど。
唯一開催国のドイツが守備より攻撃を前面に出していたが、イタリアの守備力の前に得点できなかった。
64試合の合計ゴール数は147。1試合平均得点は2.30。これはイタリア大会の2.21に次ぐ低さ。PK戦4度はイタリア大会に並ぶ過去最多タイ記録である。
やはりサッカーは得点シーンが多くあった方がおもしろい。2点取られても3点取り返す、そんなサッカーが見れなかったのは残念だ。攻撃的なチームであるはずのアルゼンチンまでもが守備的に戦っていた。3対2とか4対3の試合が、やっぱり一番おもしろい。
ただ、ボールが新しくなったこともあるが、守備的に戦うチームが多かったことで生まれた多くの美しいミドルシュートは、見ていて気持ちがよかった。
欧州の逆襲
まるで欧州選手権と間違えてしまうような、ベスト4の顔ぶれ。前回大会で不振だった欧州勢が今大会は本来の力を出した。というより、前回の大会は、開催国の雨季を避けるために日程が早めで、欧州勢は各国のリーグ戦からW杯までの調整期間が短く、コンディションを整えられなかった。欧州開催で万全のコンディションで臨む強豪国が、順当に勝ち上がることによって、大会は盛り上がった。
アジア、アフリカ勢は本来の力を出した欧州勢に、太刀打ちできなかった。アフリカ勢はガーナがかろうじて決勝Tまで進んだが、アジア勢は4チーム全てが予選敗退。新しくなったFIFAランキングではアジア枠のトップであるオーストラリアでも33位。32ヶ国で行われるW杯の圏外のランク。アジア枠の削減は免れないだろう。アジア勢はアドバンテージなしでは、まだ世界レベルのチームと渡り合うことができないことがわかった。
ベストイレブン
私的に選ぶベストイレブンは下記。
【FW】クローゼ(ドイツ)、アンリ(フランス)
【MF】ロッペン(オランダ)、ピルロ(イタリア)、ビエラ、ジダン(以上フランス)
【DF】グロッソ(イタリア)、カンナバーロ(イタリア)、テュラム(フランス)、ミゲル(ポルトガル)
【GK】ブッフォン(イタリア)
FWは文句なしで、解説なし。MFのロッペンは、ポルトガル戦でミゲルに抑えられたが、オランダ決勝T進出の原動力となった。その攻撃力は大会随一だった。ピルロはイタリアの心臓だった。ビエラはその守備力だけでなく、攻撃でもフランスの勝利に貢献した。ジダンは間違いなく今大会No1のMF。頭突き退場が悔やまれる。グロッソの攻撃力は、試合終盤でイタリアに勝利を導いた。カンナバーロ、テュラムはイタリア、フランスの守備の中心。ミゲルは守備力、攻撃力も備えたポルトガル躍進の立役者。フランス戦の負傷退場は痛かった。
超攻撃的ベストイレブン
見てみたい攻撃的なイレブンは下記。
【FW】Cロナウド(ポルトガル)、アンリ(フランス)、メッシ(アルゼンチン)
【MF】リケルメ(アルゼンチン)、ピルロ(イタリア)、ビエラ(フランス)
【DF】ザンブロッタ(イタリア)、カンナバーロ(イタリア)、アジャラ(アルゼンチン)、シシーニョ(ブラジル)
【GK】ブッフォン(イタリア)
FW3人は左右に突破力のあるCロナウド、メッシを配置。中央にはオールラウンダーのアンリ。MFはトップ下にパサーのリケルメ。ボランチにはピルロとビエラ。DFは左サイドバックには、クラブで左サイドを担当することが多いザンブロッタ。単純に攻撃力だけで言えば、グロッソよりザンブロッタの方が上。中央にはカンナバーロとアジャラ。右サイドには、出場機会の少なかったが、カフーを上回る攻撃力を持つシシーニョ。
posted by dawntimes |14:13 |
ワールドカップドイツ大会 |
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2006年07月10日
偉大な選手は、時に常人には理解できないことをする。
82年W杯スペイン大会では、マラドーナが2次予選のブラジル戦で、度重なるファールに業を煮やしたのか、突然相手選手を蹴りつけ、暴力行為による退場を命じられた。
W杯ではないが、93年Jリーグチャンピオンシップ、鹿島対川崎の第2戦にて、ジーコが鹿島側のペナルティエリア内でのファールの判定を不服とし、ボールにつばを吐き、レッドカードをもらった。
06年ドイツW杯決勝でも理解できない事件が起こった。ジダンは、ボールと関係ない位置で、イタリアのDFマテラッツィに手で押さえられ動けなかった後、マテラッツィと言葉を交わし、その言葉に報復するように頭突きを食らわせ、暴力行為による退場に命じられた。
スペイン、ブラジル、ポルトガル、ジダンを引退に追い込むことができなかった強豪国。ジダンに引導を渡したのはイタリアDFのマテラッツィだった。ジダンは欧州CLでも同じような行為を犯したことがあり、「頭に血が上りやすく、突然暴力行為を働く」という選手としての負の部分が、最後に出てしまった。
偉大な選手の大舞台での愚かな行為には、メッセージ性があったと思う。82年のマラドーナは、ファールによって選手を止めることが、サッカーをつまらなくしていることへの警告だった。93年のJリーグでのジーコは、ミスジャッチが多すぎる日本の審判に対しての警告を発したのだろう。
今回のジダンの行為にも何かのメッセージが秘められているような気がしてならない。サッカーでは肉体的な暴力は目に見えるのでジャッチされるが、ボールがないところで繰り出される言葉の暴力はジャッチのしようがない。マテラッツィからの言葉の暴力に対し、内気なジダンは言葉であしらうことができなかった。マテラッツィが何を言ったのか明らかにはなっていないが、相当屈辱的な言葉を発したに違いない。ネットで「マテラッツィはジダンにハゲと言った」というコメントを見つけたが、そんなことではないはずだ。
人種差別発言が問題となっているサッカー界、もしマテラッツィが差別発言をしていたなら、マテラッツィにも処分を下さなければならないだろう。
ジダンは大会MVPとなった。フランス躍進の原動力となったのはジダンだし、今大会No1の司令塔だったのは間違いない。サッカーはジダンを見捨ててはいなかった。
ジダンが残した最後のメッセージは何だったのだろうか?本人から告げられることはないと思うが、いつかそれがわかる時がくるだろう。そのメッセージをサッカー界は重く受け止めなければならないだろう。
posted by dawntimes |20:50 |
ドイツW杯 試合評 |
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2006年07月09日
監督の采配
イタリアのリッピ監督は、代表監督の経験はないが、ユベントスをセリエAで5回、欧州CL1回、トヨタC1回、優勝に導いている。大舞台での実績は十分にある。今大会のイタリアの11得点は、5得点を交代選手が占め、リッピ監督の采配はズバリ的中している。
対するフランスのドメネク監督は、88-89年に古巣リヨンを2部で優勝に導き、93年からフランスの23歳以下や20歳以下の代表監督を歴任している。大舞台での実績は乏しい。
監督の采配では、大舞台での経験が豊富なリッピ監督を擁するイタリアが有利である。
データ
国際Aマッチでの通算成績では、イタリアが32戦17勝8分け7敗と、大きく勝ち越している。ただ、フランスが台頭してきた80年以降になると状況は異なる。フランスが4勝2分け(PKは分け扱い)と勝ち越している。W杯での対戦は、フランスが1勝1分け(86年に2-0、98年に0-0でPK勝ち)で、直近の試合である00年欧州選手権決勝でも2-1でフランスが勝っている。最近の対戦ではフランスが勝ち越しており、相性はフランスの方が上である。
ただ、W杯決勝に関するデータでは、イタリアがフランスを大きく上回る。イタリアはこれまで5度W杯決勝を戦い、3度優勝している。2度の敗退を喫したのは、70年のメキシコ大会、94年のアメリカ大会という南米開催の大会。欧州開催の大会の決勝では、負けなしである。フランスは決勝進出は自国開催の98年フランス大会のみ。そこで優勝しているので勝率は10割だが、自国開催の決勝は、圧倒的に開催国が有利なので、このデータは参考にならない。
総合してデータ的にはイーブンと判断する。
勝ちたい気持ち
「勝ちたい気持ちが強い方が勝つ」とよくいう。では勝ちたい気持ちが強いのはどちらのチームか?
フランスはジダンが今大会を最後に引退すると表明している。フランス栄光の象徴、英雄ジダン。フランス国民も選手も、ジダンの有終の美を飾るため、優勝したい気持ちは強い。加えて人種問題もある。国内では「フランスには黒人選手が多すぎる」との批判の声もあり、批判を黙らせるためにも優勝が必要だ。
イタリアではセリエA不正疑惑の処分が注目を集めている。ユベントスがセリエCへ降格、ACミラン、フィオレンティナ、ラツィオもセリエB降格が求刑されている。これらのチームには、イタリア代表選手の多くが所属する。しかし、イタリアのマステッラ法相は降格を求刑されているセリエAの4クラブについて、W杯優勝した場合の“W杯恩赦”を提案した。
http://www.sanspo.com/soccer/top/st200607/st2006070802.html
自分の所属チームが降格になるかならないかという問題は、選手にとって死活問題である。優勝しても恩赦されるかはわからないが、優勝しないと何も変わらない。自分のため、応援してくれるサポーターのため、イタリア国民のため、イタリアは絶対に負けることができない。
一人の偉大な選手の現役最後の試合。現役選手達のサッカー人生を左右する問題に、大きな影響を与える試合。勝ちたい気持ちが強いのはイタリアである。
結論
前述した「イタリアvsフランス、ドイツW杯決勝の検証(1)」も含めると、守備力はフランス、攻撃力はイタリア、疲労度はイーブン、監督の采配はイタリア、過去のデータはイーブン、勝ちたい気持ちが強いのはイタリアが有利となる。
総合すると、イタリアが断然優勢なのである。
ただ、ここにフランスが優勝する絶対的な根拠がある。と言うのも、噂ではFIFAとフランスとイタリアの協議によって、決勝はフランスが優勝してジダンの花道を飾るという感動的なストーリーができあがっているらしい。ここまで書くと、このブログの読者には、この後の展開が予想できてしまうかもしれないが、あえてやります。
フランスの優勝。それは、それは...(いっけぇ~)
示談(ジダン)が成立しているのである。・・・・・・
だから優勝はフランスなのです!!
(またまた寒いオチで締めてしまいました。長文失礼しました。最後までお付き合い頂きありがとうございました)
posted by dawntimes |17:52 |
ドイツW杯 試合予想 |
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2006年07月09日
予選を苦しみながら勝ち抜き、堅い守備を持ち味とするイタリアとフランスが決勝で対戦する。両チームともに1試合に対する背負っている勝利の重みがあり、決勝トーナメントでは強豪国との名勝負を演じてきた。決勝は歴史に残る名勝負となる予感がしてならない。
この2チーム、どちらが勝つのか?あらゆる面から検証してみる。
守備力
イタリアはここまでオウンゴールによる1失点と鉄壁な守備を誇っている。やはりイタリアの選手にはカテナチオの血が流れているようだ。攻撃参加をしないことはあっても守備をおろそかにすることはない。カウンターにも必ず数人が戻ってき防いできた。ただ、完全に相手をシャットアウトしているわけではない。得点にはいたらなかったが、ドイツ戦でもポドルスキーをゴール前でフリーにし、決定的なヘディングシュートを打たせてしまった。イタリアが誇る鉄壁の最終ラインの一人、ネスタの負傷欠場が痛い。決勝までに回復する見込みは薄いそうだ。代役となるだろうマテラッツィはファールとミスが多い。豪州戦でも一発でレッドカードとなるファールを犯した。セットプレーでの得点が多いフランスに、ゴール前で余計なFKを献上してしまう可能性が高い。
フランスはここまで2失点。しかし、決定的なチャンスはほとんど作らせていない。中盤のビエラとマケレレ、最終ラインのテュラム、ギャラガ、アビダルのDF陣は、世界最強といっても過言ではない、フィジカルの強さを誇り、経験も豊富で連携も取れている。サイドバックのサニョルは守備を重視して、無駄な上がりはしない。
両チームの守備力を比較すると、守備力はフランスの方が高い。
攻撃力
攻撃力は、イタリアが断然上回る。まずサイドバック。フランスのサイドバック、アビダルとサニョルはめったに攻撃参加せず、攻撃に出たとしても相手陣内に深く入り込むことはなく、クロスの精度も低い。対するイタリアのザンブロッタとグロッソは、オーバーラップを度々繰り返し、チャンスを作り出す。左右のサイドもこなせるザンブロッタは、両足のキックが正確で突破力もある。クロアチア戦で見せた左足での先制シュートは強烈だった。グロッソもドイツ戦の延長で、サイドバックとは思えない巧みなシュートを見せた。試合終盤でも衰えない攻撃は相手に脅威を与える。
フランスはミドルシュートが少ないが、イタリアにはピルロやトッティーなどミドルシュートが得意な選手が多い。新しいボールにより、多くのミドルシュートが決まった今大会。緊迫した試合展開の中では、ミドルシュートが試合を決める可能性は高い。
FWのアンリは実績ではトニを上回るが、アンリが活躍できなかったセリアAでトニは得点王を獲得しており、二人の実力の差はそれほど大きくないだろう。
イタリアは、ピルロを中心としたパスワークに、トッティや両サイドバックを絡めた自由自在な攻撃ができ、10選手が得点を挙げている。デルピエロという切り札もいる。対するフランスの攻撃はジダンに頼るところが大きい。そしてその攻撃は単発なものが大きい。ジダンがキープして相手を引き付け、リベリやマルーダがパスをもらい、場合によってビエラも攻撃に絡むが、攻撃に割く人数が少なく、多様性がないので決定的なチャンス作り出すことがあまりできていない。スペイン戦の2点目のFK、ブラジル戦のFK、ポルトガル戦のPKなど、多くの得点はセットプレーから生まれている。もし試合中にジダンが負傷したり、完全に抑えられたら、代わりとなる選手がフランスにはいない。それはそのままフランスの敗北につながる。
疲労度
イタリアはフランスより休養が1日多い。準決勝から中4日のイタリアに対し、フランスは中3日となる。フランスの方が疲労度が高いように思えるが、イタリアは準決勝で30分の延長戦があった。フランスの人数をかけない攻撃に対し、イタリアは攻撃にも人数をかけ、守備にも戻り、運動量はフランスを上回るので、両チームの疲労度に差はないだろう。
続く...
posted by dawntimes |00:45 |
ドイツW杯 試合予想 |
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2006年07月06日
先に決勝進出を決めているイタリアの対戦相手は、フランスに決まった。フランスはアンリが倒されて得たPKをジダンが決め、虎の子の1点を堅い守備で守りきり、決勝進出を決めた。
この試合はポルトガルが押し気味に進めた。特に目立ったのクリスティアーノ・ロナウドの突破。再三チャンスを作りだしたが、フランス守備陣に最後のところで抑えられる。マニシェのミドルシュートも効果的だったが、ゴールにはいたらなかった。
ビエラは攻撃参加を控え、デコを抑えることに重点を置き、デコに効果的な仕事をさせなかった。
ポルトガルもフランスの中盤を自由にさせなかった。ジダンに対してもマニシュや、出場停止明けのコスティーニャが厳しくチェックした。
ポルトガルにとって痛かったのはミゲルの負傷退場。ミゲルが基点となっていた右サイドからの攻撃は、フェレイラに交代して消滅した。
ポルトガルの最大のチャンスは、後半33分に訪れた。ペナから10mぐらい離れたやや遠めの位置でのFK。クリスティアーノ・ロナウドが放った無回転の強烈なシュートは、壁を越え、GKバルデスの5~8m手間から急激に落下した。バルデスはまるでドッチボールがへたな少年がキャッチミスをした時のように、シュートを胸にあて、両手ではじくしかなかった。飛んだ場所がGKの正面でなく、1mでもずれていれば、バルデスの手の下を抜けていっただろう。
そしてバルデスがはじいたこぼれにフィーゴが詰めた。決定的なチャンスでフィーゴのヘディングはボールの中心でなく、やや下側にあたってしまう。ボールは無情にもバーを越えていった。
試合終了間際には、フィーゴが右サイドから突破を試みたが、アブダビによってことごとく抑えられた。
フランスの守備力が勝因の一つであることは間違いないが、最も優れていたのは、試合の状況に合わせた攻めと守りができる、フランスの試合運びのうまさにあると思う。ベテランが多いのに、運動量が落ちていないように見えるのは、抜く時間帯には無理に攻撃をせずパスをつないで休んだり、疲れているときは人数をかけない省エネ攻撃で済ませ、相手を誘い込み数人で簡単にボールを奪ったりと、頭を使ってサッカーをしているからだ。
決勝は両チームとも堅い守備が持ち味だが、守備力だけで言えばフランスの方が上回るだろう。そして攻撃力はイタリアの方が上に見える。試合運びのうまさは両チーム互角。最後に試合を決めるのは、個の力であるように思える。
98年W杯の決勝、01-02年チャンピオンズカップ決勝、大舞台で得点を決め、栄光を勝ち取ってきたジダン。自身の引退試合がW杯の決勝という、最後にして最大の舞台で、サッカー選手として有終の美を飾ることが、ジダンという選手にはよく似合う。
(ジダンに比べてヒデの最後は・・・)
posted by dawntimes |06:16 |
ワールドカップドイツ大会 |
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2006年07月05日
「ゴールを決めた瞬間、どれだけうれしかったか。どうしても勝ちたかった」デルピエロは言った。
イタリア国内では、セリエAでの不正疑惑を裁くスポーツ裁判が審理され、検察側がユベントスのセリエC降格に加え、ACミラン、フィオレンティナ、ラツィオにもセリエB降格を求めていた。
自国のサッカー界の腐敗。国民の失望。サポーターの信頼の失墜。かつてない苦境に立たされているイタリアサッカー界。それに対し、前評判が悪いながらもベスト4に進出し歓喜に沸くドイツ。絶対に勝たねばならないのは、イタリアの方だった。
後半はドイツが巻き返したが、終始イタリアペースで試合は進んだ。しかし決定的なチャンスは、ドイツの方が多かった。前半34、クローゼからフリーのシュナイダーにパスが渡ったが、シュートはバーを越えていった。延長前半オドンコルのクロスがゴール前でフリーでいたポドルスキーに渡るが、ヘディングシュートが枠を捉えることはなかった。そして、前半7分、カウンターからペナのやや左側にいたポドルスキーにパスが出る。ポドルスキーの左足シュートはブッフォンが左手ではじいた。
イタリアも延長前半にジラルディーノのシュートがポストに当たり、ザンブロッタのシュートがバーを叩いた。決定的なチャンスをものにできないドイツに対し、イタリアは無理な状況からでもシュートに結びつけ、そのシュートは枠を捉えていた。
今までのイタリアであれば、延長後半でゴールを決めれず、PKに突入し、敗退していただろう。しかし今大会のイタリアは違う。延長後半14分、最後の攻めに転じ、CKからピルロがシュートを打つと見せかけ、グロッソにつないだ。グロッソはサイドバックの選手とは思えない、FW的な絶妙の左足シュートをダイレクトで決め、オーストラリア戦に続き、最後に決定的な仕事をした。そして延長後半のロスタイム、カウンターからデルピエロが2点目を決め、試合を決定付けた。
守備力だけでなく攻撃力も十分のイタリア。負けられないイタリアは、決勝でも守備力だけでなくこの攻撃力が出せれば、4度目の優勝は近い。
posted by dawntimes |14:17 |
ドイツW杯 試合評 |
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2006年07月03日
ブラジルが98年と同じ過ちを犯してしまった。98年のフランスW杯決勝、ブラジルはフランスに3-0で敗退した。主な敗因は体調が万全でなく、運動量が極端に少なかったロナウドが、90分間ピッチに立たっていたことだった。今大会でもロナウドのコンディションは万全でなかった。
ロナウドは復調していたとはいえ、フランス戦の運動量は依然として少なかった。パスが来たときには鋭い動きを何度かしたが、ボールをもらう動きが少なかった。イタリアに匹敵するディフェンス力を持つフランス。ロナウドが動かない分、ロナウジーニョには人数をかけた。ロナウジーニョにはスペースを与えず、二人がかりで抑えにいった。フランスの守備に穴はなかった。
ロナウジーニョのFW起用。
まだ得点のないロナウジーニョに、得点の機会を多く与えるという意味でのFW起用だったらしいが、これが裏目に出た。ロナウジーニョはスペースを消され、キープして中盤に戻すか、2列目から上がる選手に無理なスルーパスを数回出しただけで、決定的な仕事はできなかった。後半途中、アドリアーノが入ってから中盤に戻ったが、明らかに中盤にロナウジーニョがいた方がリズムが良かった。
カフーの先発起用。
日本戦で活躍したシシーニョが、先発の機会を得れなかったことも、フランスにとって有利に働いた。カフーの攻撃参加には怖さがなった。全盛期のスピードは影を潜め、自らサイドを突破していくことはなかった。守ることで精一杯だった。シシーニョの交代は遅すぎた。シシーニョが入ってから、右サイドからチャンスが生まれた。明らかにカフーよりシシーニョの方が良かった。今大会ブラジルと対戦したチームで、シシーニョの攻撃力の餌食となったのは、日本だけ。日本にとっては不運だった。
カカの不調。
これもブラジルの誤算だった。カカは、マケレレ、ビエラを中心としたフランス中盤の鉄壁な守備に阻まれ、ミスを繰り返した。初戦の活躍がうそのように、何もすることができなかった。けがの影響もあったと思うが、フランスの中盤にいいようにやられていた。
ルシオ、フアンの不安。
中央のセンターバック2人には不安があった。クロスに対するマークがあいまいになることが、予選を通じて度々見られた。得点にならなかったから目立たなかったが、ガーナ戦のセットプレーでもノーマークでシュートを許していた。フランス戦でもこれを改善できず、決勝ゴールとなったFKでは、タイミングをちょっとずらして裏に走り込んだアンリは、全くのフリーだった。
王者ブラジルの慢心。
「史上最強のセレソン」、「魔法のカルテット」優勝候補筆頭のブラジル。前評判の高さに、「負けるはずがない」という慢心があったはずだ。試合前やハーフタイムにジダンと抱擁をかわすブラジルの選手たち。負ければ引退のジダン。セレソンも認める偉大な選手。引退前の抱擁は、ブラジルの勝利を確信していたからできるものだ。ジダンに引導を渡すには、情け無用。非情な戦いを挑まなければならなかった。2連覇を見据え戦っていたブラジルに対し、フランスの英雄ジダンは負ければ引退。1試合の重みはフランスの方が上回っていた。
魔法のカルテットの誤算
「魔法のカルテット」と形容された、ロナウド、ロナウジーニョ、アドリアーノ、カカは、ブラジルの攻撃の中心だった。4人に頼っていたブラジル。2002年、日韓ワールドカップで優勝した時の攻撃陣「3R」。ロナウド、ロナウジーニョ、リバウド。2002年も3人に頼ったサッカーをしたが、優勝できた。それは3Rがベストのパフォーマンスを見せていたからだ。動かないロナウド、体調不良のカカ、本調子が出ないロナウジーニョ、アドリアーノのカルテットから、「魔法」は出なかった。その時に何ができるか?チーム全体での攻撃は、ブラジルからは見れなかった。
オヤジ三銃士+アンリのバランス、その中心のジダン
「オヤジ三銃士+アンリ」ジダン、マケレレ、ビエラ、アンリ。ディフェンス力もあるこのベテランカルテットの方がバランスが取れており、「魔法のカルテット」を上回るパフォーマンスを見せた。これにリベリ、マルーダが加わり、守備と攻撃のバランスが取れていた。その中心にいる絶対的なプレーヤーであるジダン。ジダンがよければチームも勝つ。ロナウジーニョはブラジルの中心になっていなかった。豊富すぎるタレントが、役割分担を不明確にしていた。
以上、ブラジル敗退の理由を振り返って見た。他にも理由があるかも知れないが、要するにフランスがブラジルよりチームとして上回っていたということ。魔法が見れなかったのは悲しい。ブラジルの試合をもう見れないのは悲しい。だけどこれがサッカーだから仕方がない。サッカーがうまくても、チームとして機能しなけば勝てないのがサッカー。
同じことが日本にも言えるかも知れない。W杯期間中に掲載された新聞のインタビューで、オシムは「日本代表は攻撃的な選手に偏っている」と、警告を発していた。日本代表には守備ができる選手が少なかった。世界に通用する守備力。マケレレ、ビエラのような守備力を売りにする中盤の選手。そんな選手が日本代表にほしい。
フランスのサッカーを見て、守備をがんばるサッカー少年が一人でも増えればいい。サッカーがうまい子供が、守備もやる。そんな子供たちが増えれば、日本サッカーの未来は明るい。
posted by dawntimes |09:19 |
ドイツW杯 試合評 |
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2006年07月01日
アルゼンチンが負けた。メッシ、クレスポ、リケルメ、テベス、サビオラなど今大会屈指の攻撃陣を抱え、予選ではセルビア・モンテネグロを相手に6点を叩き込んだ、魅惑的なチームが・・・
ドイツW杯、準々決勝のドイツ対アルゼンチンは、アルゼンチンが先制するが、ドイツが追いつき、1-1のままPK戦までもつれ、アルゼンチンが2-4で敗退、ベスト8で姿を消した。
アルゼンチンのFWはテベスとクレスポ。4-4-2の布陣は、メキシコ戦とほぼ同じスタメン。攻撃的な布陣ではない。緊迫した内容ながら前半は両チームとも決定力を欠き、0-0。
均衡を破ったのが後半4分。右CKからリケルメが中央に早いボールを蹴り込む。アジャラがクローゼに競り勝ちヘッディング・シュートを放つ。レーマンが飛びつくが届かず、ニアポストにいたラームはイタリアのDFのように体を張れず、ボールはゴールに吸い込まれた。
先制ゴールの勢いもそのままに、アルゼンチンの攻勢はしばらく続いた。
後半17分、ドイツベンチが先に動いた。シュナイダーに代わりオドンコルがピッチに入る。突進力が持ち味のこの男が、愚直に縦を目指すことで、流れがドイツに傾きはじめる。
そして、この試合を運命づける出来事が起きた。後半20分、クロスに飛び出したアルゼンチンのGKアボンダンシエリとクローゼが衝突。クローゼの膝が脇腹に直撃する。その数分後、アボンダンシエリはその場にうずくまり、レオフランコと交代した。GKの交代で交代枠を一つ失うアルゼンチン。このことが、後の展開に大きく影響を及ぼすとは、この時点では予想できなかった。
1点を取り返すため、ドイツがリスクを犯し、攻撃に出る。ドイツの攻勢が続き、アルゼンチンゴールを度々脅かすようになると、ペケルマン監督は決断する。
後半27分、リケルメOUT→カンビアッソIN
アルゼンチンは残り時間で1点を守りきる作戦を取った。両チームの選手だけでなく、観客の誰もがその交代の意図を理解した。ロスタイムを含めると、残り時間は恐らく20分弱。守りに入るにはまだ早い気もしたが、ディフェンスをしないリケルメがボールにほとんど触れることができない状況では、交代も止む無しとも思えた。
ドイツは後半29分、シュバインシュタイガーに代え、ボロウスキを投入した。ドイツの攻撃に厚みが増した。
そして後半34分、ペケルマン監督は、最後となる選手交代の権利を行使する。運動量が落ちたクレスポに代え、クルス投入。クルスは前線からプレスをかけ、前線でロングボールを受けてキープしてためを作り、時間を稼ぎ、ドイツのセットプレーではディフェンスにも加わり、後は逃げ切るだけの筋書きだった。
そのシナリオは、残り時間あと10分という場面で崩れた。
交代で入ったオドンコルのクロスが流れ、バラックの前へ。バラックが左でシュートをしようとしたが、アルゼンチンDFがヘディングでカットした。ボールはそのままサイドラインを割る。なかなか途切れないドイツの攻撃が、いったん止まった瞬間だった。
バラックのスローインで再開。すぐにリターンをもらうバラックに、アルゼンチンDFの寄せが甘い。バラックは中をよく見て早いクロスを入れる。クロスの先に待ち構えるボロウスキーは、ゴール前にいるクローゼの位置を確認済みだった。ダイレクトでのヘディングによる、ここしかないというクローゼへのラストパス。ソリンの前に陣取ったクローゼは得意のヘディングでゴールするだけだった。ドイツらしい攻撃で、同点に追いつく。
崩れたシナリオを立て直すことは、アルゼンチンにはできなかった。GKの交代で余計な交代枠を使用したことにより、もう交代選手は投入できない。攻撃の中心人物、リケルメなしで、メッシやサビオラ、アイマールといった攻撃的な選手を使えない状況で、1点を取り返しにいくアルゼンチン。
反対にクローゼに代え、ポーランド戦で決勝ゴールを決めたノイヴィルを投入し、90分で決着を付けようとするドイツ。
残り時間、ドイツが押し気味だったが、90分では決着がつかず、延長戦に突入。
攻めるアルゼンチンだが、付け焼き刃のロドリゲスのトップ下では、決定的な場面を作りだせない。
ドイツもバラックが負傷し、ほとんど動けない。しかしバラックは、足を引きずりながらもパスを受け、スルーパスを出し、クロスを入れ、セットプレーではディフェンスに入り、クロスをヘディングでクリアした。ゲルマン魂の象徴といえるプレー繰り返し、ドイツを牽引するバラック。
互い攻めあう30分間の攻防も決着がつかず、勝負はPK戦に突入した。
1990年のW杯イタリア大会の準決勝、アルゼンチン対イタリアで、アルゼンチンは開催国のイタリアにPKで勝利した。イタリアの選手をよく知るマラドーナが、GKのゴイコチュアと話し込み、イタリア選手を動揺させた。
そんな駆け引きは、今回はなかった。ドイツ選手と同じチームでプレーするアルゼンチンの代表選手はいなかった。駆け引きも何もなければ、PKは開催国のドイツが有利。アルゼンチンのキッカーは、ブーイングが鳴り響くスタジアムで、罵声を浴びながらシュートをしなければならない。しかもドイツのGKは世界トップレベルのレーマン。
PK開始前に、カーンがレーマンに話しかけ、握手をして気合を入れている。レーマンが燃えない訳がなかった。
先行はドイツ。まずノイヴィルが右隅に決める。アルゼンチンもクルスが決める。二人目のキッカーが明暗を分けた。バラックがきっちり決めたのに対し、アジャラのシュートはレーマンの腕の中に納まった。3人目は互いにゴールを決め、4人目。ドイツはボロウスキーがゴール右下に決めると、外すと負けるカンビアッソへのブーイングは、この日最高の音量だった。カンビアッソはレーマンに止められ、ドイツが死闘を制し、ベスト4進出を決めた。
優勝候補と言われながら敗退したアルゼンチン。前評判が高いチームが勝ち進むとは限らないのがワールドカップである。
前回大会で予選落ちしたアルゼンチン。試合後のホテル、帰りの飛行機での絶望感が漂う選手たちの様子を、クレスポはTVのインタビューで語った。開催国が有利なのは当たり前。加えてGKが負傷するという不運もあった。アルゼンチンは良くやった。
次回大会では背番号10を背負い、不動のエースとして活躍するメッシが見れることを願い、この長い試合評を終わりにしたい。
(長文しつれいしました。最後まで呼んでくれた方、ありがとうございました)
posted by dawntimes |03:35 |
ドイツW杯 試合評 |
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2006年06月28日
フランス対スペインは、フランスがスペインの攻撃を封じ、3-1で勝利した。テュラム、マケレレ、ジダン、アンリ、ビエラといった98年の優勝メンバーに加え、運動量豊富なマルーダ、98年に活躍したジョルカエフを凌ぐ攻撃力をもつリベリーなどが、予選での苦戦を感じさせない、すばらしいプレーを披露した。
この試合、光ったのはフランスの守備力。攻撃的なジダン、リベリーをマケレレ、ビエラ、マールーダがフォローする中盤のディフェンスと、アビダル、ギャラス、テュラム、サニョルのDF陣は、イタリアの守備陣にも匹敵するほどの堅い守備を見せ、サニョルが与えてしまったPK以外は、スペインに決定的な場面を作らせなかった。
スペインも再三サイド攻撃を試みるが、フランスDF陣を突破できない。特にスペインが右サイドのオープンスペースを狙ったパスは、アビダルに何度もヘディングでカットされた。抜ければ1点というパスはことごとくアビダルに防がれた。アビダルでなければ通っていたと思われる絶妙なディフェンスだった。
アンリはこの試合ワントップ。ジダンからのパス一発で抜け出す力があり、守備陣はアンリの飛び出しを警戒し、ラインを上げた。アンリもオフサイドギリギリを狙っていたのだが、結局この試合は、アンリへのスルーパスは全てオフサイドになってしまった。
前半は途中まで押し気味に試合を進めていたフランスだが、サニョルがPKを与えてしまい、ビジャが決めてスペインの先制を許す。
前半41分、アンリがオフサイドの位置にいるが、2列目からスペースを狙うリベリがビエラにパスし、そのままゴール前に抜け出す。ビエラは右足でダイレクトに出さず、左足に持ち替えてためを作り、リベリがディフェンスラインを超えるギリギリのタイミングで左足のスルーパス。キーパーと1対1になったリベリは、落ち着いてキーパーをかわしゴールを決める。
後半37分、リベリからアンリへスルーパスが出るが、プジョルが行く手を阻み、パスは通らないと思えたが、プジョルがアンリの進路を阻みオブストラクションを取られ、イエローカード。そのFKをジダンがゴール前にあわせ、スペインDFがクリアしたボールをビエラがヘッドで押し込み逆転。
そして、後半45、スペイン陣内でボールを奪い、速攻から左サイドを抜け出したジダンが、ヴィルトールからのパスを受け、ドリブルでゴール前に持ち込み、プジョルをかわし、この試合が「ジダン引退試合」にならないことを決定付ける、駄目押しの3点目を決める。
準々決勝はフランス対ブラジル。98年の決勝の再現である。あの時全く動けなかったロナウドは、今大会初戦でも動けなかったが、復調してきた。ブラジルのリベンジとなるか?守備が安定しない今のブラジルでは、フランスの方が勝利に近い気がする。
posted by dawntimes |14:25 |
ワールドカップドイツ大会 |
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2006年06月25日
アルヘンティーナの絶叫がスタジアムに鳴り響いた。
昨年のコンフェデレーションズカップでもPK戦に突入し、90分で決着がつきにくいアルゼンチン対メキシコの一戦。
試合はまたしても延長戦に突入した。その死闘に決着をつけたのは、アルゼンチンのMFロドリゲスの、ボールに意思が宿ったかのように早くて落ちる、美しいドライブシュートだった。
イングランドのJ・コールもスウェーデン戦で見事なドライブシュートを決めたが、ロドリゲスのシュートはJ・コールのシュートより落差は大きくはなかったものの、その分スピードが早く、その放物線は見ていて気持ちがよかった。
ロドリゲスは今回のW杯ではじめて見た選手だった。コートジボアール戦を見たときの印象は、「ディフェンス能力の高い選手」だけだった。しかし延長でのあのドライブシュート。やはりサッカー王国アルゼンチンでスタメンに入る選手、ミドルシュートも凄いんです。
だけどキャプテン翼の大空翼くんはもっと凄い。って「これは前に書いたでしょ」というツッコミが入りそうなので、やめときます。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/dawntimes/article/10
今大会で使用されているボールは、パネルの数が従来の32枚から14枚へと激減したことで、蹴る位置による差が少なくなり、キックの精度が高まると言われている。このボールの影響もあり、今大会ではミドルシュートのゴールが多い。ドライブシュートにもこのボールの影響があると思われる。ドライブの回転数が、キッカーの蹴った感覚と同じようになり、思い通りのシュートが蹴れるのだろう。
ドライブシュートを決めた前述の二人とも、ペナの外から胸トラップでシュートを放っている。胸トラップからのドライブシュート。見ていて気持ちいいこのシュートを、次にネットに突き刺すのはどの選手だろうか?
posted by dawntimes |06:53 |
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