≪韓非資≫コラム

韓国版ルール5ドラフト「2次ドラフト」とは?

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※2017年1月17日追記:2017年第1回の理事会により、2次ドラフト制度の一部変更が発表されました。しかしその後、2次ドラフトに関しては次回の理事会で議論すると発表が訂正されました。

 先日、NPBにおいて選手会がルール5ドラフトにあたる制度を作るように問題提起しているという報道がありました(→選手会がNPBにルール5ドラフト導入を提案へ(日刊スポーツ))。韓国では2012年にNC、2014年にktがKBOリーグに加わり(初年度は2軍のみの参加で1軍参入はそれぞれ2013年、2015年)、1軍球団が以前の8球団から10球団に増加しましたが、球団数増加を迎えるにあたって「2次ドラフト」という制度ができました。これはいくつかMLBのルール5ドラフトと共通する部分もあり、韓国版ルール5ドラフトと言っても差し支えないかと思います。  そこでこの「2次ドラフト」の制度に関して以下で概要を述べ、その評価できる部分と反対に問題となる部分を整理してみたいと思います。なお韓国の新人ドラフトには「1次指名」「2次指名」という名称のものがありますが、「2次ドラフト」と新人ドラフトの「2次指名」は全くの別物です。

〇2次ドラフトの概要(2017年1月7日現在の制度) ・2年周期で11月終わり頃開催(これまで2011年、2013年、2015年の3回開催)。 ・40人のプロテクトリスト(保護選手名簿)を作成。但し外国人選手とFA申請選手、軍保留選手(所属選手ではあるが入隊にともない選手登録を外した選手であり、軍除隊後に再び選手登録した場合は軍保留名簿から外れるため指名対象に含まれる)は指名対象外なのでプロテクトに含む必要がない。一方で育成選手であってもプロテクトしなければ指名対象となる。 ・他球団のプロテクトリストは各球団のフロントに対して当日伝えられるが、外部には非公開で指名結果のみが公表される。 ・2次ドラフト当日、プロテクト外の選手を各球団最大3人まで指名可能。但し当時新生球団であった2011年のNCと2013年のktはさらに追加で5人指名可能。 ・指名順は当該年度の順位を基準に1巡目は最下位のチームから、2巡目は優勝チームから、3巡目は最下位チームから順に指名。新生球団の追加指名は3巡目の指名終了後。 ・選手を5人指名された球団からはそれ以上指名することができない。 ・移籍先となる球団は元の所属球団に対し1巡目3億ウォン、2巡目2億ウォン、3巡目1億ウォンを支払う。 ・指名された選手はその後1年間トレード不可でFA移籍選手の人的補償からも外れる。獲得後すぐ不要とわかった場合であっても元の所属球団に返却できる制度はない。 ・1軍登録日数や1軍出場数など、指名された選手の1軍起用義務はない。

〇2次ドラフトの評価点 ・出場機会に恵まれなかった選手が出場機会を得る可能性。 ・伸び悩んでいた選手が環境の変化により成長する可能性。 ・出場機会を減らしたい選手をプロテクトから外して他球団に移籍させることで他の選手の出場機会増加。 ・新生球団など戦力の整っていない球団がそれなりの即戦力を獲得できる可能性。 ・1軍出場機会を保証しなくて良いので特定ポジションの選手に指名が偏りにくい。

〇2次ドラフトの問題点 ・1軍出場機会が保証されないので移籍先でかえって出場機会を減らすおそれ。 ・もし開幕前、あるいは開幕後の早い段階で不要だとわかっても元の所属球団に選手を返却できない。 ・長期に渡る計画的育成を考えているプロ入り1~2年目の有望株を保護しきれず他チームに獲得されてしまうおそれ。 ・入隊予定の選手が自動保護にならないため保護を外した場合に入隊管理の計画が狂う可能性。 ・最大5人という制限があるとはいえ、それでも指名される選手が特定球団にある程度偏る可能性(実際に過去3回全てでトゥサンは上限の5人を指名されている)。 ・発表されていた内容と異なる契約条項があり移籍先の球団が戸惑う事例発生の危険性。

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