2009年08月27日
ヘイ、ボクシング・ファン!
ブロードウェイ・ボクシング・イズ・バァァッッック!!
・・・・・・いや(笑)、この「Broadway Boxing」とは、文字通りマンハッタンのど真ん中の小ホールで定期的に行なわれて来たボクシングシリーズ。NYの地元ホープをフィーチャーしたカードが組まれるため、日本でいえば新人王戦のような熱気を呼び起こす人気興行でした。
昨日も言及したポーリー・マリナージ(今夜もゲストで来てました。紹介されても歓声が微妙だったのはあのマイクパフォーマンスのせい?)、あるいはアンドレ・バートといった元・現世界王者たちもこのシリーズには頻繁に登場。さらにジューイッシュの星、ディミトリー・サリタももうすぐタイトル挑戦。その他にも多くの卒業生たちが今でも各地のリングで活躍しています。
しかし最盛期には2ヶ月に一度くらいの割合で行なわれていたシリーズですが、言わずと知れた不況によって最近はニューヨークシティのボクシング興行自体が急激に減少。ルー・ディベラ(主催プロモーター)傘下の人材枯渇も重なり、マンハッタンでの開催は随分とご無沙汰になってしまっていました。
で、そんな中で久々に行なわれた今夜のカードは、世界の中心(笑)・タイムズスクウェアのBBキング・バー&グリルが舞台。
キャパはせいぜい1000人程度ということもあって、通路もまともにまっすぐ歩けないくらいの超大入り。選手の身内たちが固まって必死で声援を送る姿を見ていたら、後楽園ホールに頑張って通っていた自身の学生の頃を思い出してしまいました(僕が水道橋にある大学に通ったのはボクシングが観たかったからという理由もあったのです。懐かしい・・・・・・)。
ただ出場選手のレベルはやはり数年前よりかなり落ちたような。
フェザー級のルイス・デルバーレ(7戦7勝(5KO)写真↓)、Jウェルター級のジョエロ・トーレス(11勝(7KO)1分)、Jライト級のアーヘニス・メンデス(14勝(8KO)1敗)とか好素材っぽい選手はいたけど、しかしどれもまだ海のものとも山のものとも分からない段階。
以前はすぐにでもESPNかショータイムに送り出せそうな選手が出ていたものですが、今回のカードは日本でいえば「フレッシュボーイ(まだやっているんでしょうか?)」みたいなものでした。
それでもゲストはマリナージ以外にも、ファン・マヌエル・ロペス、スティーブ・カニンガム、ダニエル・ジェイコブス、エミール・グリフィス、ジュニア・ジョーンズら新旧の著名ボクサーが多数。小アリーナのあちこちで選手とファンが交歓する姿が見られたのは良かったですね。
いずれにしても、ニューヨークシティにクラブファイトが戻って来たのは素晴らしいこと。
ファンがボクシングを身近に感じられる興行に飢えていたことは、この日の会場の雰囲気から伝わって来ました。
無名選手ばかりのカードにしては全体的にかなり盛り上がったと思うので、興行的にも成功に終わっていることを願いたいところ。そして今後、再びの隆盛に繋がっていって欲しいものです。
posted by daisuke |14:31 |
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2009年08月22日
ペドロがフィリーズの一員としてニューヨークに戻って来ました。
というわけで、今夜の試合前に帰還会見ーーー。
写真の通りメッツのロゴマークを隠さずにペドロを会見場に座らせ、スタッフたちも総出で見守ったのは歓迎の現れ?気の利かないチームとして知られる(?)メッツですが、最後にもう一度だけペドロを組織の功労者として迎えたのであれば、彼らには珍しいグッドムーブでしたね。
しかしすでに新天地で2試合に登板したペドロは、今ではもう完全にフィリーズの選手(当たり前ですが)。今夜もフィリーズについてこんなコメントがありました。
「このチームには驚かされた。フィールドでは緊張感があるのに、クラブハウスではみんな本当にリラックスしているんだ。仕事に対する姿勢はとてもシンプル。まるで自分たちが勝つと分かっているかのように見える。素晴らしいよ」
フィリーズの戦いに臨む姿勢の素晴らしさはここでも何度か言及してきました。言うなれば、それぞれが仕事を確実に遂行する勝負師軍団。さすが頭の良いペドロ、そんなチームを「Seems like they know they are gonna win」とわかり易く表現してくれました。
それ以外にも今夜の会見で彼の言葉を久々にじっくりと聴きましたが、やはり面白いというか、一言一言に味がありますね。
復帰を決意した理由に関して、昨季に亡くなった父親とのやりとりなど、すでに内容を知っていても改めてホロリとさせられてしまいました。
「亡くなる直前、ドミニカ共和国に飛んで父親に「このままそばにいて欲しい?」と訊いたら、はっきりと「ノー」と答えた。続いて「野球を続けて欲しい?」と訊いたら、「イエス」と答えてくれた。それが僕たちの最後の会話になったんだ」
メッツ、ヤンキース併せても、ペドロほど上手なストーリーテラーは今のNYエリアにはいません。しかも彼は母国語ではない英語でそれをやってのけていることを考えると、そのインテリジェンスは驚異的。
「スポイラ」のジョン・ヘイマン氏も「これまで取材した中で最も頭が良いと思った選手は、トム・グラビン、ダグ・グランビル、ペドロ・マルチネス」と記していましたね。そしてこの頭の良さがあったからこそ、ペドロは球史に残るほどの投手になれたのでしょう。
これは昨シーズン中のことーーー。
旧ヤンキースタジアムの記者席にて、ラリー・ファイン(ロイター記者)、ビリー・サンプル(元メジャーリーガー、ブロードキャスター)両氏と、「これまで観た中で最高の投手は誰か」と語り合ったことがありました。
生涯成績など考慮に入れず、1シーズン、あるいは1試合だけの実績でも構わない。
自分自身の目で見た中で、最も凄いと思ったピッチャーは?
ラリーが選んだのは、幼き日に観たというホワイティ・フォード。
ビリーは1978年のロン・ギドリー。
そして僕のベストピッチャーは、90年代後半のペドロ・マルチネス。
それほど思い入れのあるピッチャーの投球を、NYでライブで観れるのはこれが最後になるのかもしれません。とりあえず日曜日の登板を、楽しみに、大切に見守りたいところです。
posted by daisuke |11:47 |
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2009年08月20日
ニューヨークでは昨日からメッツ対ブレーブスの3連戦が始まっております。
明日の第3戦には川上憲伸投手がNY初先発の予定。
相手先発が最強左腕ヨハン・サンタナとはいえ、現在のメッツ打線は自慢の4天王(ベルトラン、デルガド、レイエス、ライト)がすべてDL入りしてしまっています。しかも圧倒的に投手有利と言われるシティフィールドが舞台だけに、好投が期待できそうな感じですが・・・・・・
しかし今夜の試合前、川上投手に水を向けるとこんな返答。
「うーん、どうですかねえ、昨日みたいなこともありますしねえ」
そう、昨日の第1戦ではブレーブスはエースのデレック・ロウが先発したというのに、4回裏になんと8失点を許して大敗。しかも前述通りビッグフォーがすべていなくなったメッツ打線が、Ⅰイニングに10安打をマークしてフランチャイズ記録を更新するおまけまでついてしまいました。
正直言って今のメッツ打線はほとんど3Aレベル。そんなラインナップがエースピッチャー相手にチームの歴史を塗り替えるんだから、ホントに野球ってわからんものですねえ。
そして、さらに今夜の試合では!
今度はブレーブス打線が2回表に7安打を集中し、同じく8点を記録。一夜明けて、見事なしっぺ返しを完遂させてくれました。いやはや、普段ナショナルリーグではここまで大味なゲームは少ない(ような気がする)んですけどねえ。
さて、1勝1敗で迎える明日は、どちらがⅠイニング8失点するんでしょうか(笑)。
サンタナか、それとも川上か?
まあ3戦目の正直で引き締まった投手戦になるような気もしますがね。
なにはともあれ、日米の本格派対決を楽しみにしておきたいところです。
posted by daisuke |12:51 |
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2009年08月18日
映画「フィールド・オブ・ドリームス」が公開されてから、今年が20年目ーーー。
少し前に「スポーツイラストレイテッド」誌の「あの人は今」特集でもフィーチャーされていましたね。
http://sportsillustrated.cnn.com/vault/article/magazine/MAG1157629/index.htm
というわけで僕も昨日に久々に見直してみたのでが・・・・・・
いやはや、今さらながらとてつもなく突飛なストーリー!
トウモロコシ畑で聴いた声に従って、財産の畑をぶっつぶして野球場を建設。収入源が減って家計は火の車だというのに、強引なこじつけで謎解きの旅を続行。最後に畑と球場をキープすることに決めたのは良いが、これからいったいどうやって生計を立てていくのでしょう?
まるで誰かがクスリでも決めながら書いたような脚本(失礼!)で、突っ込みどころは満載。
性に合わない人が見たらまず退屈なはずだし、僕も絶対に女性と一緒には見ません。この映画に関しては「良さが分からないのかよ?」とか文句を言う気にもなりません。
話の展開を怪訝がる方がむしろ当然だし、「分からない人は映画を見る目がない」なんてしたり顔で言う人は逆にどうかしていると思いますよ。
今だから白状しますが、僕も初めて見た中学生の頃はまったく意味が分からず、そのくせ「これいいよ」とかしったかぶって人に勧めておりました(笑)。実際にまともに理解できるようになったのは、ハタチ越えて2回目に見て以降ですね。
ただ、いま見直すと序盤から一気に惹き込まれるし、随所にホロリとさせられてしまいます。
特に球場に現れたシューレス・ジョー・ジャクソンを見て、娘が「お父さん、フィールドに誰かいるよ」と告げるシーンは鳥肌もの。そしてあの有名な映画史上に残るラストシーン、親子のキャッチボールの場面を見ると未だに例外なく感涙してしまいます。
これほど心の琴線に触れてしまうのは、僕が野球とともに生きて来たからでしょうか?それとも子供のころに父親に何度もキャッチボールをしてもらったから?あるいは昨年末、母親が死んでいても不思議はない重病を患ったことも関係あるのでしょうか?
いずれにしても実際にやっていること自体はミステリーサークルを扱った映画なんかとそんなに変わらないのに(?)、メッセージ性と野球愛の強さで名作となり得ているのが「フィールド・オブ・ドリームス」。特にアメリカ人が大好きな「親子」と「野球」を絡めてフィーチャーしたことも、この国での高評価に繋がっているのでしょう。
「スポイラ」の記事にもありましたが、「受け取って、相手が取り易い場所に投げ返す」キャッチボールって、コミュニケーションの基本なんでしょうね。
僕もそうだったように、男の子たちは言葉を必要としないキャッチボールという形で、父親から人との関わり合いの初歩を学ぶのかもしれません。
個人的にも、これから先も数年に一度引っ張りだして見直すことになると思います。
名作にして迷作(監督も「コメディに成り得る」と語っていますね)。散々いろいろと書きましたが、僕自身にとってもオールタイムベスト10に入れるほど大好きな映画であることも間違いないのです。
posted by daisuke |10:05 |
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2009年08月07日
今夜からブロンクスにて天王山のヤンキース対レッドソックス戦ーーー。
ニューヨークは久々に盛り上がっていますねえ。このカードにも最近はみんな食傷気味だった感がありましたが、今年はヤンキースの復活、ボストンの直接対決での連勝など楽しめる要素が揃っているからでしょうか。
まあ本当の大勝負はもう少し先になるんでしょうけどね。特に今年もどちらかがプレーオフから蹴落とされる可能性が少なからずあるだけに(若く運動能力に富んだレイズはここから先怖い気がします)。
で、今夜はヤンキースタジアムでの試合前のセレモニーにはなんとモハメド・アリ氏が登場!
しかし久々に公の場に姿を現した「ザ・グレーテスト」はもうかなり老いが進んでいるように見えました。パーキンソン病も進んでしまっているのかもしれません。
リアルタイムでファイトを見れた人ではないだけにそこまで思い入れはないのですが、しかし書籍、映画などでアリほど数多く扱われているボクサーは他にはおらず、そういった作品群には僕もかなりの数を目を通して来ました。特に映画「When We Were Kings」なんてとてつもない傑作だったですよね。
現役時代には誰よりも軽やかに躍動していた人が、弱っていく姿を見るのはやはり寂しい。今のアリを公に引っ張りだす必要なんてないのに・・・・・・なんて思うのは勝手な意見なんでしょうかね。実際にアリ自身、常に誰よりも人との触れ合いを好んだ人だったという話だし。
というわけで、勝手なトリビュートとして、今日の試合後にはR・ケリーがアリに捧げたと思われる一世一代の名曲「The World's Greatest」をiPodで聴きながら帰って来ました。↓
http://www.youtube.com/watch?v=LyaNlZaVOpc
I'm that star up in the sky
I'm that mountain peak up high
Hey, I made it
I'm the world's greatest
And I'm that little bit of hope
When my back's against the ropes
I can feel it
I'm the world's greatest
(R・ケリー 「The World's Greatest」)
ロープに詰まったとき、自分が偉大だと感じることができる?
凡人の僕にはもちろんできませんでした。
本来は窮地であるはずの場面で最大限の力を発揮できたからこそ、アリはザ・グレーテストだったんでしょうか。
えーと、今夜のヤンキース対レッドソックス戦に関しては、「スポーツナビ」にコラムを書きました。
そちらをどうぞよろしく↓
「真夏の首位決戦 初戦はヤンキース打線が爆発」
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/2009/text/200908070002-spnavi.html
あとデビッド・オルティス(&マニー・ラミレス)のステロイド問題に関しては、「スポーツコミュニケーションズ」にコラムを書いています。
こちらもよろしく↓
「デビッド・オルティス薬物使用発覚の後で」
http://www.ninomiyasports.com/sc/modules/bulletin/article.php?storyid=2707
そういえばメッツは・・・・・・今日も最下位のパドレスに負けたみたいですねえ。
何とか戦線に食らいつき、故障者が戻ってくる8月以降に勝負をかける、いわゆる「the summer of hope」作戦はまんまと失敗に終わったようです。ケガ人が戻ってくるどころか、逆に日ごとに増えているんだからもうどうしようもない(涙)。
さて、今秋は粛正の季節となるんでしょうか?
最新の「ESPNマガジン」で、カージナルスのヤディーヤ・モリーナ捕手がフィーチャーされてました(↓表紙も)。
http://insider.espn.go.com/mlb/insider/news/story?id=4361592
渋い人選ですねえ。さすがアメリカ。
なかなか読み応えある記事だったのですが、中でも唸らされたのがヤディの兄ベンジーの以下のコメント。モリーナ・ブラザーズの成功の秘密が、透けて見えて来たような気がしました。
They believe a catcher's sole responsibility is to work for the benefit of his pitcher. "Do you know how much we care?" Bengie asks. "You can't care to win a game only. We care that the pitcher is going to have a family, that his kids will have kids. The relievers, the closers, all of them. We have a chance to make them get paid so they can have a nice life. We care about them beyond baseball."
僕も投手時代にこんなキャッチャーに出逢ってみたかった!
・・・・・・ってアマチュアじゃそんなのあるわけないのですが(笑)。
HBOで先週末に放送されたボクシングのドキュメンタリーフィルム「the assalt in the ring」はかなり衝撃的でした。
悲しい話で内容を書くと気が滅入りそうなので、以下の映像を↓
http://www.youtube.com/watch?v=cZNk77X_Wxw
日本での放送は不明ですが、このスポーツのファンの方には必見のフィルムかと。特にこれまでボクシングの美しい部分にしかスポットを当てなかったHBOがこんな映画を流したことには重要な意味があったような気がします。
というわけで、また次回!
posted by daisuke |15:51 |
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