2009年06月29日
Lopez stops Lontchi! 〜WBOジュニアフェザー級タイトル戦より
PM7:00 アトランティックシティのボードウォークホールに到着。 いつもの大ホール(1万2000人収容)と違い、後楽園ホール程度の大きさの会場。大イベント感はなし。 ペイパービューで中継されるとはいえ、ホープ群のお披露目的な興行にはこのぐらいがちょうど良いのかもしれませんね。しかし空腹だったのでメディアルームに直行したが、お目当ての食事はハンバーガーとホットドッグのみ。小規模ファイトじゃこれもしゃあないですな(笑)。 PM7:45 記者席で隣に座ったフランス系カナダ人記者フィリップくん(フレディ・ローチ似/写真↓)としばし日加ボクシング論を戦わす。
彼は普段は「BOX.REC」記者としてカナダ国内の興行を担当。今夜はメインイベントに登場する地元出身オリビエ・ロンチのファイトを見るために、8時間(!)も車を運転してモントリオールから来たのだとか。メインはロペスの圧勝だろうとたかをくくっていたが、こんな熱心な支持者の話を聴くと挑戦者にも頑張って欲しいという気になってしまいます。 ところで現在のカナダで一番人気のボクサーはルシアン・ビュテだそうで。オールタイムだと「エリック・ルーカスかな」とのこと。 2人とも決してメインストリームのスターでないことを考えると、やっぱりカナダボクシングの層は厚いとはいえないんでしょうね。 PM7:55 前座にロシア人ミドル級ホープのマット・コロボフがまたも登場し、38歳のラテン系選手に1R1分22秒でKO勝ち。 コット戦の前座に出た際には酷評させて頂いたコロボフですが、この日も相手が余りにもころっと倒れてしまったので評価はできず。ロシア人記者仲間のバシリーによると、コロボフ本人も試合後に「これじゃ経験にもならない」と憤慨していたとか。 そんな話をしていると、目の前をリングアナウンサーのジミー・レノンジュニアが苦笑いして首を振りながら通り過ぎる。気持ちは分かる(笑)。とにかく、コロボフの戦績は7戦7勝(6KO)に。 PM9:00 PPV放送がスタート。スーパーウエルター級の実力者アンドレイ・ツルカン(この日まで26勝(17KO)4敗)と売り出し中のホープ・バーネス・マーティロスアンの対戦は、結果が読み辛いという意味では今夜一番のカード。 しかしリングに上がったツルカンが明らかに太めでがっかり。そんな相手をマーティロシアンはシャープなジャブでコントロールし、機を見て的確な右ストレート、アッパーをヒットしていく。強打を盛んに浴びたツルカンは6R終了時に棄権。 ボクシングマガジンの新年号でも期待のホープに含めたマーティロシアンは、これで25戦全勝(16KO)。馬力のなさは気になるが、「シャープシューター」という言葉がぴったりの好素材。決して層が厚いと言えない現在のスーパーウエルター級でなら、チャンスは遠からず来るかも。 PM10:00 続いて行なわれたのはIBFスーパーウエルター級の挑戦者決定戦、ユーリ・フォアマン対コーネリアス・バンデージ戦。フォアマンの「ラン・ユーリ・ラン!」戦法が進化したかどうか見るのを楽しみにしていたのですが・・・・・・3回終了時にそのフォアマンがバッティングで右目を激しくカットし、試合はノーコンテストに。あぁーあ。 まあ手数の少なさで両者は1Rからブーイングを浴びていたから、ストップ後もそれほど残念そうな観客はいなかったんですがね。ともあれ、フォアマンは依然として27勝(8KO)無敗。 PM10:15 セミファイナルはWBCスーパーフライ級挑戦者決定戦。元ジュニアフライ級世界王者のホルヘ・アルセが3Rに右オーバーハンドライトを決めて、無名のフィリピン人選手にワンパンチKO勝利。
人気者のアルセも今日のような中堅どころはこのように印象的な形で倒すものの、近年はダルチニアン、ミハレスといった有力選手たちには勝てていない。今夜も全体にキレを欠いた印象で、スーパーフライ級じゃどうみても厳しいでしょう。今のアルセは一流どころには美味しい相手でしょうね。 PM10:45 記者仲間のキーシャ嬢(写真・下)に頼まれてブレイクの間に「Fightnews」をチェックすると、新鋭ビクター・オルティスがストップ負けの速報が。。。瞬間、記者席が軽く騒然となる。 内容が分かりませんが、スター候補と言われた選手にとってこの時点での挫折はいずれにせよ痛いですなあ。
PM11:00 いよいよメインイベント! ファン・マヌエル・ロペスとオリビエ・ロンチがリングに登場。 ロペスーロンチ 1R10−9 ロペスの右フックが鋭い。まさに伝家の宝刀。ただロンチもディフェンス力の高さは垣間見せる 2R10−8 引っ掛け気味の右フックでロペスがダウンを奪う。ロンチも必死に右を繰り出すが 3R10−9 ロペスが追い回す。クリーヒットは少ないが、ロンチはもうひたすら逃げ腰 4R10−9 ロペスが相手を見下したようにプレッシャーをかけ続ける。ロンチはホールドが精一杯 5R9−10 ロペスがやや雑になったところでロンチが強烈な右を2発ヒット。流れ変わるか?ロペスが右フックを使わなくなったのはなぜ? 6R10−9 ロペスがプレッシャーで流れを取り戻すが、まだ雑?ロンチの守備力もかなり高くヒットは少ない 7R10−9 右アッパー、フックを多用したロペスがあわやの場面を作る。ただロンチもロープ際でアッパーをヒット 8R10−9 ロンチはスタミナ切れか足がふらつく場面が目立つ。ロペスはクリンチ間際に記者席にウインクする余裕を見せる 9R10−8 ロペスがタイミングの良い左ストレートでダウンを奪う。ロンチはダックとクリンチで必死にサバイブ PM11:40 第9R終了時点でドクターが合間に入って試合をストップ。 余裕の試合運びで挑戦者を退けたロペスはこれで26戦全勝(24KO)に。
両拳に一撃筆頭のパワーは秘めたロペスはやはり強い。 今夜はKOを意識し過ぎてやや荒っぽい印象もありましたが(右ジャブと右フックを上手く使っていればもっとラクに奇麗に試合を運べたでしょう)、まあ許容範囲内。専守防衛の相手にずるずるとラウンドを重ねなかったのは評価できます。 試合後の陣営の話によると、次は9〜10月にNYのマディソンスクウェア・ガーデンのシアターでの興行に登場(おそらくフェザー級で)。そして来年にもユーリオルキス・ガンボアとのドリームマッチの予定とか!その試合が実現すればMSGの大ガーデンの方を使用するレベルのビッグファイトになるかもしれません。 一部から「ネクスト・パキャオ」などと呼ばれ始めた軽量級のニュースター、「ファンマ(ロペスの愛称)」の今後に注目です!!
posted by daisuke |04:40 |
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PM7:00
アトランティックシティのボードウォークホールに到着。
いつもの大ホール(1万2000人収容)と違い、後楽園ホール程度の大きさの会場。大イベント感はなし。
ペイパービューで中継されるとはいえ、ホープ群のお披露目的な興行にはこのぐらいがちょうど良いのかもしれませんね。しかし空腹だったのでメディアルームに直行したが、お目当ての食事はハンバーガーとホットドッグのみ。小規模ファイトじゃこれもしゃあないですな(笑)。
PM7:45
記者席で隣に座ったフランス系カナダ人記者フィリップくん(フレディ・ローチ似/写真↓)としばし日加ボクシング論を戦わす。
彼は普段は「BOX.REC」記者としてカナダ国内の興行を担当。今夜はメインイベントに登場する地元出身オリビエ・ロンチのファイトを見るために、8時間(!)も車を運転してモントリオールから来たのだとか。メインはロペスの圧勝だろうとたかをくくっていたが、こんな熱心な支持者の話を聴くと挑戦者にも頑張って欲しいという気になってしまいます。
ところで現在のカナダで一番人気のボクサーはルシアン・ビュテだそうで。オールタイムだと「エリック・ルーカスかな」とのこと。
2人とも決してメインストリームのスターでないことを考えると、やっぱりカナダボクシングの層は厚いとはいえないんでしょうね。
PM7:55
前座にロシア人ミドル級ホープのマット・コロボフがまたも登場し、38歳のラテン系選手に1R1分22秒でKO勝ち。
コット戦の前座に出た際には酷評させて頂いたコロボフですが、この日も相手が余りにもころっと倒れてしまったので評価はできず。ロシア人記者仲間のバシリーによると、コロボフ本人も試合後に「これじゃ経験にもならない」と憤慨していたとか。
そんな話をしていると、目の前をリングアナウンサーのジミー・レノンジュニアが苦笑いして首を振りながら通り過ぎる。気持ちは分かる(笑)。とにかく、コロボフの戦績は7戦7勝(6KO)に。
PM9:00
PPV放送がスタート。スーパーウエルター級の実力者アンドレイ・ツルカン(この日まで26勝(17KO)4敗)と売り出し中のホープ・バーネス・マーティロスアンの対戦は、結果が読み辛いという意味では今夜一番のカード。
しかしリングに上がったツルカンが明らかに太めでがっかり。そんな相手をマーティロシアンはシャープなジャブでコントロールし、機を見て的確な右ストレート、アッパーをヒットしていく。強打を盛んに浴びたツルカンは6R終了時に棄権。
ボクシングマガジンの新年号でも期待のホープに含めたマーティロシアンは、これで25戦全勝(16KO)。馬力のなさは気になるが、「シャープシューター」という言葉がぴったりの好素材。決して層が厚いと言えない現在のスーパーウエルター級でなら、チャンスは遠からず来るかも。
PM10:00
続いて行なわれたのはIBFスーパーウエルター級の挑戦者決定戦、ユーリ・フォアマン対コーネリアス・バンデージ戦。フォアマンの「ラン・ユーリ・ラン!」戦法が進化したかどうか見るのを楽しみにしていたのですが・・・・・・3回終了時にそのフォアマンがバッティングで右目を激しくカットし、試合はノーコンテストに。あぁーあ。
まあ手数の少なさで両者は1Rからブーイングを浴びていたから、ストップ後もそれほど残念そうな観客はいなかったんですがね。ともあれ、フォアマンは依然として27勝(8KO)無敗。
PM10:15
セミファイナルはWBCスーパーフライ級挑戦者決定戦。元ジュニアフライ級世界王者のホルヘ・アルセが3Rに右オーバーハンドライトを決めて、無名のフィリピン人選手にワンパンチKO勝利。
人気者のアルセも今日のような中堅どころはこのように印象的な形で倒すものの、近年はダルチニアン、ミハレスといった有力選手たちには勝てていない。今夜も全体にキレを欠いた印象で、スーパーフライ級じゃどうみても厳しいでしょう。今のアルセは一流どころには美味しい相手でしょうね。
PM10:45
記者仲間のキーシャ嬢(写真・下)に頼まれてブレイクの間に「Fightnews」をチェックすると、新鋭ビクター・オルティスがストップ負けの速報が。。。瞬間、記者席が軽く騒然となる。
内容が分かりませんが、スター候補と言われた選手にとってこの時点での挫折はいずれにせよ痛いですなあ。
PM11:00
いよいよメインイベント!
ファン・マヌエル・ロペスとオリビエ・ロンチがリングに登場。
ロペスーロンチ
1R10−9 ロペスの右フックが鋭い。まさに伝家の宝刀。ただロンチもディフェンス力の高さは垣間見せる
2R10−8 引っ掛け気味の右フックでロペスがダウンを奪う。ロンチも必死に右を繰り出すが
3R10−9 ロペスが追い回す。クリーヒットは少ないが、ロンチはもうひたすら逃げ腰
4R10−9 ロペスが相手を見下したようにプレッシャーをかけ続ける。ロンチはホールドが精一杯
5R9−10 ロペスがやや雑になったところでロンチが強烈な右を2発ヒット。流れ変わるか?ロペスが右フックを使わなくなったのはなぜ?
6R10−9 ロペスがプレッシャーで流れを取り戻すが、まだ雑?ロンチの守備力もかなり高くヒットは少ない
7R10−9 右アッパー、フックを多用したロペスがあわやの場面を作る。ただロンチもロープ際でアッパーをヒット
8R10−9 ロンチはスタミナ切れか足がふらつく場面が目立つ。ロペスはクリンチ間際に記者席にウインクする余裕を見せる
9R10−8 ロペスがタイミングの良い左ストレートでダウンを奪う。ロンチはダックとクリンチで必死にサバイブ
PM11:40
第9R終了時点でドクターが合間に入って試合をストップ。
余裕の試合運びで挑戦者を退けたロペスはこれで26戦全勝(24KO)に。
両拳に一撃筆頭のパワーは秘めたロペスはやはり強い。
今夜はKOを意識し過ぎてやや荒っぽい印象もありましたが(右ジャブと右フックを上手く使っていればもっとラクに奇麗に試合を運べたでしょう)、まあ許容範囲内。専守防衛の相手にずるずるとラウンドを重ねなかったのは評価できます。
試合後の陣営の話によると、次は9〜10月にNYのマディソンスクウェア・ガーデンのシアターでの興行に登場(おそらくフェザー級で)。そして来年にもユーリオルキス・ガンボアとのドリームマッチの予定とか!その試合が実現すればMSGの大ガーデンの方を使用するレベルのビッグファイトになるかもしれません。
一部から「ネクスト・パキャオ」などと呼ばれ始めた軽量級のニュースター、「ファンマ(ロペスの愛称)」の今後に注目です!!
PM1:00
BBキングのすぐ近くのウェスティン・ホテルに移動し、今度は明日に迫ったNBAドラフトの有力選手が出席するインタヴュー・セッションに出席。
目玉が少ないと言われる今年のドラフトですが、かといって誰もいないわけじゃありません。「いの一番指名」が有力なブレイク・グリフィン(写真下)と、あとスペインの神童リッキー・ルビオはやはり会見でも大きな注目を浴びてましたね。
このセッションの模様は、詳しく(というほどでもないが)は「ダンクシュート」誌の取材ブログにて。↓
http://www4.kmaga.jp/dunk/
PM4:00
続いてシティフィールドに移動。
高橋健投手のマイナー落ちで、日本人記者がほとんど一掃されたメッツ・クラブハウス。「選手の国籍に関わらずスポーツそのものの魅力を伝えようぜ!」がモットー(?)の僕は、「スペースが広くなって良かったよ」などという米国人記者のジョークが飛び交う中で孤軍奮闘(笑)。
Kロッドにインタヴューが掲載された「スラッガー」誌を渡すと、「オー、サンキュー、サンキュー」といつもの大げさでない自然な笑顔を返してくれました。良かった、良かった。
しかし高橋健の通訳もいなくなってしまったので、何が書いてあるか読んでもらうこともできなくなってしまいましたね。。。
PM10:00
メッツ対カージナルスはメッツが11−0で圧勝。
勝っても負けてもいつも綱渡りのこのチームがこんなラクな形で勝ったのなんていつ以来だろ?なんか気持ち悪いし、物足りないですな。
フェルナンド・ニエベが、先発入り以来ヤンキース、レイズ、カージナルスを三タテ(防御率1、31)。この人誰?
しかし今日はライト、チャーチの3、4番が併せて8打数7安打だったので良かったが、4番をころころ入れ替える苦肉のオーダーでいつまで持つんでしょうか。今季ここまでこの2人併せて通算6本塁打(!)だし。
ただそれでも信じられないことに、今夜の時点で地区トップのフィリーズに1,5ゲーム差。明後日には首位奪還だ!!
関係ないですが、野球を見ながらリンゴの傍で記念撮影できるのも、Only in New York。

久々のrandom thoughts(ジャンルを問わず思ったことを書き殴る)です。
明日の球場撮影に備え、今日はメッツのPR女史とシティフィールドをツアー。
普段は記者席、ロッカールーム、フィールドの往復だけなので球場内をゆっくり見るのは初めてだったのですが、小じんまりと快適な良いスタジアムだなと思いました。アットホームな感じがフィリーのシチズンズバンクパークに似ている。
詳しくは雑誌に書きますが、「ミュージアム」的なヤンキースタジアムに対し、こちらは真っ当な楽しい「ボールパーク」。人それぞれ好みはあるのでしょうけど、野球を見る場所とはこうあるべきでは?まあその一方で、観光客の方々がどちらか1つを記念に訪れるとしたら、お勧めするのはヤンキースタジアムの方なんですけどね。
普段はアリーグしか見ない人も、昨夜のヤンキース戦でのジョシュ・ジョンソン(マーリンズ)の投球には目を見はらされたのでは?
もう何度かここで賞讃してますが、ジョンソンのポテンシャルはロイ・ハラデイ級。重い速球を力一杯に投げ込む姿は小気味良く、今では数少なくなった「本格派」という形容がぴったりの投手です。故障を避ける術を学べば(それが最も難しそうなんですが)、しばらくMLBのエリートとして君臨していくことでしょう。
今年のインターリーグは高レベルなアリーグ東地区とナリーグ東地区のチームが激突するため、東海岸ではどこも見応えのある試合をやってくれています。
ワールドシリーズ前哨戦(?)と言えそうなレッドソックス対フィリーズがこの時期に見れてしまうのは楽しい。例年は雰囲気とネームバリューで相手がびびるためラクに勝てるヤンキースも、緊張感慣れしたナリーグ東地区のチームには苦戦していますね。
ただその一方で、日程に対する不公平感はやっぱり拭いきれません。今季開幕前にメジャー全体の3強と言われたレッドソックス、ヤンキース、レイズとこの時期に続けて対戦しなければいけないというのはフィリーズやメッツにとってなんとも厳しい。特にその両チームのうちのどちらかがワイルドカード争いに向かうことが濃厚なだけに、ねえ。。。
Sad News。マリナーズのエンディ・チャベスが故障で今季絶望。嗚呼(涙)。。。
昨日のウラジミール・クリチコ対ルスラン・チャガエフのヘビー級タイトル戦は、10RKOでクリチコの圧勝に終わりました。
クリチコはほとんど1ポイントも失わない完璧な出来で、実況や報道メディアからは「マスターピース」の声も。WBA王座を保持していた実力者相手にワンサイド勝利は確かに見事で、デビッド・ヘイを倒すより実際の価値は大きかったのでしょう。
ただ・・・・・・この選手の試合を見ていて胸がドキドキする人っています?リスクを徹底的に回避し、中間距離からワンツーを突くのみ。巨体を最大限に活かすために確立した戦い方なのでしょうが、展開が平坦過ぎて眠くなることこのうえない。
僕の個人的な「プロの定義」とは、「難しいことを簡単そうにやること」と「客を喜ばせられること(少なくともそのために努力する選手)」。
今のクリチコは1つめの条件は満たしていますが、後者にはまったく当てはまらない。そしてヘビー級王者=業界の象徴だとすれば、両方の条件をもれなく備えていて欲しいと思ってしまうんですよね。
コット対クロッティ戦のフィルムを見直してみましたが、やはり僕は1ポイント差でコット勝利でした。普段は喋り過ぎで虫がすかない解説のマックス・ケラーマン氏ですが、この試合中には一世一代の名コメント。
「クロッティが「ベター・ボクサー」だったかもしれないが、コットの方が「ベター・マン」だった」・・・・・・パール・ジャムの名曲「Better Man」を思い起こしたのは僕だけ?(笑)
スポーツと関係ないですが、最近見た映画の中で最も印象に残ったのが「イントゥ・ザ・ワイルド」。
ショーン・ペン監督、音楽がパール・ジャムのエディ・ヴェダーとくれば注目せざるを得ず、録画しておいたものをやっと見ることができました。
裕福な家庭に育ちながら、大学卒業後にすべてを捨ててアラスカ放浪の旅に出た青年の軌跡を描いた作品。実話を元にしているということですが、どこまでノンフィクションなのかは疑問。ただジプシーばかりの登場人物がみんな活き活きとしていたので、2時間半の長尺も飽きが来なかったですね。
現実に背を向けるような旅って男なら誰もが一度はしてみたいと思ったことがあるはず。その果てに死んでしまったこの映画の主人公を、「現実逃避の成れの果て」と見るか、「短い人生を全うした」と見るかは意見が分かれるところ。
最後の最後で本人は「幸福が現実となるのは誰かと分かち合えたとき」と気付いた。そしてそれを待っている者の元に持ち帰れなかったという意味で、個人的にこれはやはり悲劇の物語ではないかと思います(例え本人が「幸福だ」と書き遺したとしても」)。
あと僕も20台中盤にはいろいろと旅をしましたが、シンプルに、死ななくて良かったなと。「未知数の危ない場所に近づくことは決して勇気ではない」と助言してくれた旅人に逢いましたが、きっとその通りなんですよね。
NYに戻り、平和にMLBの取材を続けています。
現在は交流戦が真っ盛りで、今日からメッツ対レイズの3連戦。
岩村選手がいなくなって一気に日本人ファンからの注目度は落ちたレイズですが、他の故障者が戻ってくればやはりプレーオフを狙えるだけの力はあるのでしょう。若さ、スピード、パワーを備えた1〜3番(アップトン、クロフォード、ロンゴリア)は特に魅力的。まだ実働たった1年強のロンゴリアですが、すでにメジャー1の三塁手でしょうね。
今季のアリーグはレッドソックス、ヤンキース、レイズ、エンジェルス、レンジャーズが3つ(地区優勝&ワイルドカード)のプレーオフの座席を争う形でしょうか。大方の意見ではレッドソックス、ヤンキース(WC)、エンジェルスみたいですが、さて?
でも最終的にプレーオフを勝ち抜くのは、アンパイ扱いされている中地区の優勝チームだったりして(笑)。
開幕ロースターの1/3がDL入りしているメッツは、その状態で首位に2ゲーム、ワイルドカードに1、5ゲーム差なのだからまあ健闘なんでしょう。フィリーズ、ヤンキース、オリオールズと続く試練の9連戦は3勝6敗。でも毎日大接戦の連続で、サンタナがヤンキースに打ち込まれた試合以外はすべて勝って8勝1敗でも不思議はないくらいの内容でした。
「主役が戻ってくるまで勝率5割前後で踏ん張りさえすれば、その後はハイペースで勝てるはず」
マニュエル監督はそう語っており、ファンも残された選手たちもそれを信じ切って明日なき戦いを続けている感じ。
ただ・・・・・・今は不在のレイエス、デルガド、ペレスたちが元気だった過去2年も、無惨にプレーオフを逸していたんじゃなかったでしたっけ?
スターたちが戻って来た方が良いには決まっているけど、それですべて解決するわけじゃない。故障上がりなら怠慢プレーは減るだろうけど、勝負弱さが変わるかどうかは未知数ですからね。
しかし他チームに疲れが出る後半戦にレイエス、デルガド、メイン、ペレス、プッツ、そしてワグナーら実力ある選手がぞろぞろ帰って来たら、楽しみなのは確か。いずれにしても、今年もまた相変わらず勝っても負けてもドタバタと波乱の展開が期待できそうです。
あとメッツ絡みの最近の話題は、デビッド・ライトの異常な成績。
キャリアでもダントツのペースで三振の山を築きながら、それでいてホームランはたった4本で、ところが打率はナリーグのトップを走り、盗塁も軽く自己最高を更新する勢い。このままのペースなら150以上の三振を喫し、初の首位打者も獲得。ホームランは10本程度で、その代わりに50盗塁?
たいていの場合、三振が多い人はホームランが多くても打率は低いものですが、ここまでのライトの場合はまったく逆。そう言った意味で、ほとんどベースボールの常識を越えている(笑)。
今季はチャンスに簡単に三振してくれる印象ばかりが強く(大振りし過ぎ!)、良い打撃をしているイメージはまったくないのですが。。。それでも3割5分を打って出塁率も4割4分の選手に文句は言えないはずですよね。
データによると、なんでもバットに当たった打球の半分近くがヒットになっているのだとか。にもかかわらずこれだけホームランが少ないのは?? まあ最終的にどんな風変わりなスタッツを残してくれるのか楽しみではありますな。200近く三振して首位打者とかって例はあるのかな?
・・・・・・というわけで、今日はMLB関連で徒然なるままに。。。
良い週末をお過し下さい!
NBAファイナル取材が終わりました。
結果はご存知の通り、終わってみればレイカーズの圧勝。
「ダンクシュート」誌にたくさんレポートを書いておりますので、シリーズレヴューについてはそちらをどうぞよろしく。あと今週金曜の「スポーツコミュニケーションズ」にもコラムを書くやもしれません。
というわけでここでは簡単に、両チームの今後について思ったこと。
今季にシャック抜きでの優勝リング、ファイナルMVPを手に入れたコビー・ブライアントはここからどこに行くんでしょうかね。
すでに獲得していたシーズンMVP、得点王、3連覇(withシャック)、金メダルと併せ、これでとりあえずNBA選手として考え得るすべてをゲット。向こう2年(プレイヤー・オプション)はレイカーズでプレーするでしょうが、来季に連覇に挑んだ後はなにを目標にすれば良いんでしょう?
一般的に「2010年レブロンの夏」が大注目されていますが、「2011年コビーの夏」はもっと波瀾万丈になるかもしれません。個人的に彼の性格をよく知らないから推測は難しいですが、しかしジョーダンみたいに一時引退もなくはない?あるいは爆発的な人気を誇る中国にでも渡って本格的な世界侵略を開始?
まあ栄冠を手にしたばかりで、まだすべて気が早過ぎる話ですがね。近々あっさりLAと延長契約するかもしれないし。ただ今後レブロンとの個人能力の差は開いて行くだろうから、その後でコビーがどんな選択をするのかに非常に大きな興味があります。
マジックは・・・・・・若きビッグマンを中心に、スパーズ(w/ダンカン)やレイカーズ(w/シャック)のような安定した強豪への道を歩むか。それとも3年前のマブスのように、ファイナル惨敗を頂点に1年限りのシューティングスターで終わってしまうか。
今季プレーオフを見る限り、キャブス戦での強さと、あと3つのシリーズ(76ers、セルティックス、レイカーズ)での不安定さの落差が大き過ぎ!本当に強いのか、それともキャブスとの相性が異常にズバコンだっただけか?
KGが元気だったら今年のプレーオフはどんな結果になっていたんでしょうね。
セルティックス>マジック、セルティックス<キャブス、キャブス>レイカーズとドミノ効果を起こして、キャブズが優勝してたりして。もともとそういう下馬評だったわけだし。
とにかく、マジックは来季に本当の意味で真価が問われるんでしょう。
と、今日は疑問系のセンテンスが大過ぎで申し訳ない。
オーランド、ヤンキースタジアム、マジソン・スクウェア・ガーデンの間をバタバタ走り回った過去1週間の後遺症か、まだぼーっとしててなかなか答えがまとまらないもんで(笑)。
特に昨日は隣町フィリーで飛行機乗り継ぎのはずが、そこで3時間も待たされた上にキャンセルで悶絶!
徐々にアップデイトされていくから別のルートも取れない。飛べないって早く決めてくれれば、フィリーからなら電車で1時間で帰れたのに・・・・・・
結果として、午前中にオーランドを出発しながらNYに帰宅したのは深夜。直通なら2時間半程度なのに!
まあなにはともあれ、楽しい1週間でした(笑)。
今後もどうぞよろしく!
PM8:00
マジソンスクウェア・ガーデン入り。
プエルトリカン・パレード前日の今日は、MSGにて毎年恒例のミゲール・コットのタイトル戦。
またもプエルトリカンのお祭り騒ぎが予想されるが、しかし相手のジョシュア・クロッティも強い。
タフネス、スタミナ、手数をすべて備えているという意味で、コットには決して相性は良くない相手(スモール・マルガリートwithスピード)。
さて、どうなることやら。
PM9:00
前座のWBOライトフライ級タイトル戦で、イバン・カルデロン(プエルトリコ)とロデル・マヨール(フィリピン)が熱戦を繰り広げる。
カルデロンの技巧を楽しみしていたのだけど、始まってみるとなんとなくマヨールに肩入れ。やっぱり僕もアジア人!
マヨールの動きが良く、第1ラウンド途中で早くも記者席から「マヨールってやるな。ちゃんと勝ちに来ているじゃないか」と声が挙がる。昔のフィリピン人ファイター(ビラモアとかタバナスとか)はアメリカに来るとびびってリングに上がる前に負けていたイメージがあるが、最近は逞しいもの。
これもパッキャオ効果か。今じゃアジア人(特にフィリピン人)でも米のリングでスターになれることが分かっている。MLBにおいて野茂やイチローやマツイがやってのけたことにも似ている。
PM9:30
6R途中にカルデロンの出血が激しくなり試合はストップ。採点は3者3様のドロー。
ポイント付けながら観ていたわけではないが、まあ妥当な印象。再戦あるかな(たぶんプエルトリコで?)。世界的には無名のマヨールがカルデロンのレコードにキズを付けて(32勝1分けに)、これでまたフィリピン人の評価が上がったかもしれん。
PM9:45
会場に来ていたマニー・パキャオがジャンボトロンで紹介されると、場内にどよめき。
リッキー・ハットン戦でのKOパンチが映し出されると、さらに大きなどよめき。凄いパンチのねじ込み。スローで観た方が衝撃が大きいパンチってのも珍しい。
続いてサブウェイシリーズを終えたばかりのカルロス・ベルトランが紹介され、歓声と、軽くブーイングも。
なぜブーイング?ヤンキースファンからか?前日に「歴史的エラー」をやらかしていたルイス・カスティーヨが来てたらもっと凄い歓声&ブーイングだっただろうな(笑)。
PM10:00
セミファイナル格で、ロシア出身のミドル級ホープ、マット・コロボフがリングに登場。
ここまで5戦5勝(5KO)のコロボフを生で観るのは初めて。印象としては、頑強で技術の下地もあるが、パンチや動きにキレを欠く、いわゆる典型的なロシアン重量級ファイター。
ロシア人記者仲間のヴァシリーは「良い選手だよ」と絶賛していたが、タクシードライバーみたいな相手を持て余し、倒し切れずに判定勝ち。調子悪かったのかなんか知らんが、いくらなんでも4Rでスタミナ切れはないだろう。
カルデロン、コロボフともにやや期待外れだっただけに、今夜はコット戦のみ中継のHBOの選択は正かったかも。HBOはこの時間は代わりに「ダークナイト」を放映中。まあ無名の前座よりもバットマンか(笑)。
PM10:30
メイイベント開始直前、ガーナ、プエルトリコ、アメリカの国歌が続けて斉唱される。
ボクシングの国際戦では、ビッグファイトの前の各国国歌タイムに会場の雰囲気が一気に引き締まり、盛り上がる。基本的にアメリカ国歌(&カナダ)だけのMLB、NBAでは味わえない至福の瞬間。鳥肌もの。I live for this!
PM11:00
メインイベント開始
コット クロッティ
第1 10−8
終了間際にコットがジャブでダウン奪う。ノーダメージだがそこまではややクロッティ優位だっただけに大きい(3ポイントスイング?)
第2 9−10
両者ともクリーンヒット少ない。ややクロッティか?
第3 10−9
前のラウンドとほぼ同じ。ただ終了間際にバッティングでコットが目尻をカット
第4 10−9
カットが火を付けて、激しい打ち合い。前半クロッティ、後半コット
第5 9−10
クロッティが前半にクリーンヒット連発、コットがクリンチ際にボディスラムで一時中断
第6 10−9
コットがロープ際で連打、ポイントは明らかだが、クロッティにダメージはないのでは?
第7 9−10
クロッティが好打をヒット、コットは休んだのか?それともスタミナ切れか?
第8 9−10
クロッティが攻勢、コットは動きが鈍る。コットはジリ貧で、状況はマルガリート戦に酷似
第9 9−10
コットが踏ん張るもクリーンヒットの数ではクロッティ
第10 10−9
コットがアウトボクシングで流れを変える。クロッティは手数少なく惜しいラウンド
第11 10−9
コットがアウトボクシングと強打を使い分ける。上手いラウンドを作った。クロッティは疲れた?
第12 9−10
非常に際どいが手数を買ってクロッティ。しかしクロッティは反則アピールでポイント減点を狙ったのが印象悪い
PM11:50
僕の採点はダウンの分だけ1ポイント差でコット。ただ明らかにコットに肩入れしているため、自分の採点が信用できない(笑)。
隣の席のプエルトリコ人記者は「5ポイント差でコット」。近くで騒いでいるアフリカ人ファンは「ドロー」。アメリカ人記者仲間は「明らかにクロッティ」。メキシコ人女性美人記者は「コット。なぜなら彼が好きだから(笑)」。さて?
AM12:00
公式採点は2−1でコットが辛くも勝利。プエルトリカンたちは大喜び。
採点に不満のクロッティはインタヴューを受けずにリングを下りようとする。ちょっと同情したくなるが、ただ敵地同然の場所でダウンを奪われ、しかも最後の3R失速したのは頂けない。終盤は手数が少な過ぎ。
コットにとってまたも苦しい苦しい試合。目のカットが中盤の劣勢時にどれだけ影響していたのかは不明(リングサイドからは止めないのが不思議なくらいのケガにも見えたが)だが、ほぼ同様の流れで敗れたマルガリート戦の経験が生きたようにも見えた。
AM12:20
試合後の記者会見ではコット対パッキャオ戦の話題でも盛り上がっている(11月に実現?)。メイウェザーはどう絡むかと訊かれ、ボブ・アラムは「メイウェザーはカルデロンとでも戦るだろう。彼は自分より小さい相手としかやらないからね」と(笑)。ちなみにアラムの採点は1〜3ポイント差でコットだとか。
AM12:40
コットが会見場に登場。「厳しい試合だが勝てて良かった」と、安堵の表情。
英語は決して流暢ではないが、それでも通訳なしで真摯に質問に答える。こういう姿勢がゆえに彼はボクシング関係者に愛されるんだよな(だから判定でも味方してもらえる)。今夜も4回以降は「出血で見えない」と言えば負傷判定勝ちにしてもらえたのに、最後まで奮闘。マルガリート戦の悪夢を振り払いたかったのか。
正直いまのままではパキャオ、メイウェザーとの決戦、あるいはモズリー、クロッティの再戦、どれが実現しても極めて苦しいファイトになるはず。ただ圧倒的な力がないがゆえに、持ち得るすべてを駆使しての進撃は逆に見応えがある。
パッキャオ戦ではどんな総力戦を見せてくれるか。ぜひともマジソン・スクウェア・ガーデンでやってくれ!!

しばらく更新しないと死んだと勘違いされるのですが、まだしっかりと生きています。
ここ3日間はオーランドにてNBAファイナルを取材しておりました。
オーランドといえば、ディズニーワールド、ユニバーサルスタジオ、ケネディ宇宙センター、そして灼熱のフロリダの太陽ーーー。
「合間に楽しんできなよ」と出発前は多くの人に言われたのですが。。。
しかしタイミング悪くNBAに関係ない仕事までたくさん溜め込んでしまい、昨日、今日は練習&ゲームの現場取材以外はずーーーーっっとホテルにて缶詰になっていました。
昨夜は「ディズニーワールドのディナーに報道関係者は無料招待」なんて素敵なイベントもあったのですが、参加できず。滞在ホテルの特製「マリオットバーガー」なるものをルームサービスで注文し、それをつまみながら部屋でずっと書き物を・・・・・・
まあ遊びに来たわけじゃないんだし。
大イベント時に忙しくできるのはライターにとって喜びです(多忙な理由がそのイベントに関係ない仕事だったとしても(笑))。泣き言を言わず、頑張らねばなりません。
それにシリーズが来週まで伸びれば、LAでは少し時間があるかも。
というわけで、第5戦は頑張れマジック!
ちなみに明日は練習すら行なわれないファイナル完全休養日なので(ここで不自然に2日も空くのはテレビ放送の都合?)、いったんNYに戻る予定です。よろしくどうぞ。
今週はヤンキースタジアムに通う予定の週(NBAファイナルは3戦目から参戦します)。
ここ2日はヤンキース対レンジャーズ戦の取材に行っておりました。
久々の松井秀喜&ヤンキースコラムは明日に脱稿する予定なのでどうぞよろしく。
そして今日は球場に行く前に、ミッドタウンのトランプタワーで行なわれたMMAの記者会見にも出席して来ました。
写真をご覧頂ければお分かりの通り、ヒョードル、ジョシュ・バーネット、マーク・キューバン、ドナルド・トランプら各界の大物たちが続々と終結。
8月1日に行なわれる予定のヒョードル対バーネット戦の発表イベントだったのですが、豪華メンバーの出席で場は華やかだったですね。質疑応答の際にも、ファイター2人よりトランプ氏への質問の方が多かったような。。。
その中で僕は果敢にも、肝心のヒョードルとバーネットに対し、「戦極」入りを表明したばかりの石井選手に関する質問をぶつけたのですが・・・・・・
彼らの答えに関しては、「格闘技通信」の次号をご覧下さい。
どうぞよろしく!


