2010年03月17日
Brooklyn's Finest 〜アミア・カーン対ポーリー・マリナージ記者会見より
パキャオ対クロッティ戦を終えた後も、世界ボクシング界では注目のカードが目白押し。今日の昼にはその中の1つ、アミア・カーン対ポーリー・マリナージ戦の記者会見がマディソンスクウェア・ガーデンにて行なわれました。 5月15日にMSGシアターで行なわれるこの試合。 カーンにとっては保持するWBAスーパーライト級タイトルの2度目の防衛戦であるというだけでなく、アメリカ進出第1戦となる重要なファイトです。 カリスマ性とエキサイティングなスタイルを兼ね備えたカーンは世界的な期待を集めているだけに、囲み取材時にも多くの記者に囲まれ、長時間のインタヴューに答えておりました。
しかし・・・・・・壇上でのスピーチ時に脚光を浴びたのは、やはり我らがブルックリナイト、ポーリー・マリナージ。歯に衣を着せぬマシンガントークで知られるポーリーは、この日もエンジン全開。 「ニューヨークシティは俺の街。カーンがパンチを貰えば客は大喜びさ。彼はそんな経験は初めてだろう?」 「ボクシングを続けているのは金のため。引退したらボクシング界に残ろうとは思わないね。こんな世界にはもう我慢できないよ」 「リッキー・ハットンに負けたのはすべてトレーナーのせいだ。バディ・マクガートに俺のボクシングは一時的にめちゃめちゃにされてしまったんだ」 ・・・・・・と矢継ぎ早に捲し立て、集まった人々の歓声を浴びておりました。 ただ、そんなボクシングらしい誇大発言ばかりの中で、つい微笑まされてしまったのがこんなくだりーーー。 「このカードがナジーム・ハメドが米国進出を果たした試合(97年12月@MSG)と比較されているのは知っているよ。実は俺が初めて生で観たプロの試合が、そのハメド対ケビン・ケリー戦だったんだ。まだボクシングを始めたばかりの頃で、有り金を叩いて一番安いチケットを買った。最上階の席に座って、第1試合からすべてを目を凝らして観たんだ。ケビンと知り合いになっていたから彼を応援したけど、でもより大きな影響を受けたのはハメドのスタイルの方だったな・・・・・・」
スポーツファンなら、若い頃に誰もがこんな経験をしているんじゃないでしょうか。 なけなしのお金で最も安価なチケットを買って、早くに会場に行って、胸をわくわくさせながら、何一つ逃さない意気込みで見守る。最上階の席だからこそ、その光景を決して忘れない。 ・・・・・・もちろん僕にもそんな時期がありました。 そのときに「いつかあの中央に立ちたい」と思うかどうかは人それぞれですが、例えそう思ったとして、願いを叶えられるのはほんの一握りの人間。その中の1人が、ポーリー・マリナージ。 ときは流れて2010年5月15日ーーー。 夢を諦めなかったブルックリンの少年は、おそらくは最後となるであろうビッグファイトの舞台に立ちます。その相手が、ハメド以来となるBUZZに包まれたイギリスの天才ボクサーだという事実は、確かに皮肉にも感じられますね。
ボクシングファンにはグローバルな見方をする人が多く、例え地元出身選手の試合でも「業界のことを考えたら相手が勝った方が良いかも」なんて言ったりするもの。そしてカーンのフレッシュな魅力は今後の中量級戦線にはなくなてはならないものに思えるだけに、この試合も彼が順当勝ちするのがボクシング界にはベターなのでしょう。 ただそれでも、僕はもう一度だけポーリーを支持しようと思っています。 ボクシングとスポーツライティングを志し、いつも最上階に座っていた東京育ちの少年は、輝かしいメッカのリングには立てなかったけど、リングサイドのプレス席には座れるようになった。 その想いを投影しながら、このファイトを見守ろうかな、と。もちろんポーリーの勝ち目は薄いだろうけど、そんなことは問題ではなく。 とにかく、良い試合になることを祈りつつーーー。 これまでやって来たことに一区切りを付けられ、あとで笑って振り返れるような、マリナージにとってそんなファイトになると良いですね。
============ ついに「twitter」を始めました。 https://twitter.com/daisukesugiura ボクシング情報も満載!(それ以外もだけど) ウェブ上のコラム更新告知、その他の小ネタはここに記しています。
posted by daisuke |13:36 |
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パキャオ対クロッティ戦を終えた後も、世界ボクシング界では注目のカードが目白押し。今日の昼にはその中の1つ、アミア・カーン対ポーリー・マリナージ戦の記者会見がマディソンスクウェア・ガーデンにて行なわれました。
5月15日にMSGシアターで行なわれるこの試合。
カーンにとっては保持するWBAスーパーライト級タイトルの2度目の防衛戦であるというだけでなく、アメリカ進出第1戦となる重要なファイトです。
カリスマ性とエキサイティングなスタイルを兼ね備えたカーンは世界的な期待を集めているだけに、囲み取材時にも多くの記者に囲まれ、長時間のインタヴューに答えておりました。
しかし・・・・・・壇上でのスピーチ時に脚光を浴びたのは、やはり我らがブルックリナイト、ポーリー・マリナージ。歯に衣を着せぬマシンガントークで知られるポーリーは、この日もエンジン全開。
「ニューヨークシティは俺の街。カーンがパンチを貰えば客は大喜びさ。彼はそんな経験は初めてだろう?」
「ボクシングを続けているのは金のため。引退したらボクシング界に残ろうとは思わないね。こんな世界にはもう我慢できないよ」
「リッキー・ハットンに負けたのはすべてトレーナーのせいだ。バディ・マクガートに俺のボクシングは一時的にめちゃめちゃにされてしまったんだ」
・・・・・・と矢継ぎ早に捲し立て、集まった人々の歓声を浴びておりました。
ただ、そんなボクシングらしい誇大発言ばかりの中で、つい微笑まされてしまったのがこんなくだりーーー。
「このカードがナジーム・ハメドが米国進出を果たした試合(97年12月@MSG)と比較されているのは知っているよ。実は俺が初めて生で観たプロの試合が、そのハメド対ケビン・ケリー戦だったんだ。まだボクシングを始めたばかりの頃で、有り金を叩いて一番安いチケットを買った。最上階の席に座って、第1試合からすべてを目を凝らして観たんだ。ケビンと知り合いになっていたから彼を応援したけど、でもより大きな影響を受けたのはハメドのスタイルの方だったな・・・・・・」
スポーツファンなら、若い頃に誰もがこんな経験をしているんじゃないでしょうか。
なけなしのお金で最も安価なチケットを買って、早くに会場に行って、胸をわくわくさせながら、何一つ逃さない意気込みで見守る。最上階の席だからこそ、その光景を決して忘れない。
・・・・・・もちろん僕にもそんな時期がありました。
そのときに「いつかあの中央に立ちたい」と思うかどうかは人それぞれですが、例えそう思ったとして、願いを叶えられるのはほんの一握りの人間。その中の1人が、ポーリー・マリナージ。
ときは流れて2010年5月15日ーーー。
夢を諦めなかったブルックリンの少年は、おそらくは最後となるであろうビッグファイトの舞台に立ちます。その相手が、ハメド以来となるBUZZに包まれたイギリスの天才ボクサーだという事実は、確かに皮肉にも感じられますね。
ボクシングファンにはグローバルな見方をする人が多く、例え地元出身選手の試合でも「業界のことを考えたら相手が勝った方が良いかも」なんて言ったりするもの。そしてカーンのフレッシュな魅力は今後の中量級戦線にはなくなてはならないものに思えるだけに、この試合も彼が順当勝ちするのがボクシング界にはベターなのでしょう。
ただそれでも、僕はもう一度だけポーリーを支持しようと思っています。
ボクシングとスポーツライティングを志し、いつも最上階に座っていた東京育ちの少年は、輝かしいメッカのリングには立てなかったけど、リングサイドのプレス席には座れるようになった。
その想いを投影しながら、このファイトを見守ろうかな、と。もちろんポーリーの勝ち目は薄いだろうけど、そんなことは問題ではなく。
とにかく、良い試合になることを祈りつつーーー。
これまでやって来たことに一区切りを付けられ、あとで笑って振り返れるような、マリナージにとってそんなファイトになると良いですね。
============
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