2010年02月06日
ローマでジェニングスが学んだこと 〜バックス@ニックスより
僕がNYに来たのは23歳の頃ーーー。 渡米の選択は正しかったと確信してますが、一方で、「あるていど物心つく歳になってから日本を発って良かった」と思って来たのも事実です。 まだ日本語が真の意味でしっかりしていない18,19歳の頃に来ていたら、日&英の両方が中途半端になってしまっていたんじゃないかな、と(ライター志望としては致命傷でしょうから)。 そしてこの考えには異論のある人もいると思いますが・・・・・・スポーツ選手も海外に出るのは20代前半まで待った方が良い、というのが僕の持論です(幼少から外国暮らしの人は別)。 まず母国で友達と遊んで、悪いこともそれなりにやって、真の意味で大人になるべき。馴染みの場所でアイデンティティを確立させて、それなりの実績も積み重ねる。次の世界に進むのは、それからで良い。アスリートとしてのキャリアだけが人生じゃないのだから(平和ボケした日本人の意見なのかもしれませんが、とにかく)。
・・・・・・などという考えについてどう思うか、バックスのブランドン・ジェニングスに訊きたかったのですが、今夜の試合前にはそのチャンスはありませんでした。 理由の1つは、時間が押していたためインタヴューが途中で打ち切られてしまったから。もう1つは、19歳だった昨年に過したイタリアでの日々を、彼が余りにも晴れやかな表情で語ってくれたからーーー。 「19歳であんなに素晴らしい経験ができたことを、僕は一生忘れることはないだろうね。何より精神面で成熟することができた。おかげですぐにNBAで適応することができたんだと思っているよ」 ご存じない人のために簡単に説明しておくと、このジェニングスは高校卒業と同時に大学には進学せず、イタリアセリエAのローマと契約した選手。アメリカのティーンネイジャーとしては珍しい形でのプロ入りが話題を呼びました。 そしてローマで1年を過した後、昨ドラフトでNBAのバックス入り。デヴュー15戦目で新人としてはこの40年で最多となる55得点をマークし、一躍センセーショナルな存在となったのです。
ジェニングスの場合は1年という短い期間だし、家族のフルサポートを受けての異国での生活だった。学業不振で意中のカレッジに進めないという事情もあった。 そういったわけで勢いで海外に飛び出すような他の事例と単純比較はできないけれど、ともあれ現時点で彼のキャリアチョイスは正解であったと捉えられています。 その何よりの根拠として、こんなコメントーーー。 「イタリアの観客は情熱的で、とにかく勝利だけを気にする。僕が何点決めたとか、スタッツのことなんて誰も気にしちゃいないかったからね。本当に良い勉強になったよ」 実際に開幕当初の得点ペースが落ちて来ても、ジェニングスの姿勢は変わらぬまま。口先だけでなく、本当に「QB(PG)の価値は勝ち星で決まる」という真理を理解してプレーしているように見えます。 ときに不必要に思えるショウマンシップ(僕の信奉するエンターテイメント性と紙一重ですが)がはびこるNBA。それに比べて勝利至上主義のヨーロッパで早い時期にプレーしたことは、若き司令塔にとって重要なレッスンとなったのかもしれません。
・・・・・・さて、ジェニングスの「10代での渡欧」は本当に成功だったのか?僕の持論も覆されることになるのか? まだ自分の考えを曲げるつもりはありませんが、しかしどんな物事にも例外はある。とりあえず今は、アメリカ産の個人技と、ローマ経由で得たメンタリティが融合された魅力的なタレントの誕生を、素直に喜びたいところです。 優れたPGは、1〜2年目に大きな伸びをみせるもの。ジェニングスもあと1年ほどしたらもっと素晴らしい選手になるような気が僕もしています。そしてそのときにはーーー。 僕の考えに反して、アメリカの多くのティーネイジャーたちが欧州経由の道を歩むようになるかもしれませんね。
===== ついに「twitter」を始めました。 NBA情報も満載!(それ以外もだけど) https://twitter.com/daisukesugiura
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posted by daisuke |15:18 |
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僕がNYに来たのは23歳の頃ーーー。
渡米の選択は正しかったと確信してますが、一方で、「あるていど物心つく歳になってから日本を発って良かった」と思って来たのも事実です。
まだ日本語が真の意味でしっかりしていない18,19歳の頃に来ていたら、日&英の両方が中途半端になってしまっていたんじゃないかな、と(ライター志望としては致命傷でしょうから)。
そしてこの考えには異論のある人もいると思いますが・・・・・・スポーツ選手も海外に出るのは20代前半まで待った方が良い、というのが僕の持論です(幼少から外国暮らしの人は別)。
まず母国で友達と遊んで、悪いこともそれなりにやって、真の意味で大人になるべき。馴染みの場所でアイデンティティを確立させて、それなりの実績も積み重ねる。次の世界に進むのは、それからで良い。アスリートとしてのキャリアだけが人生じゃないのだから(平和ボケした日本人の意見なのかもしれませんが、とにかく)。
・・・・・・などという考えについてどう思うか、バックスのブランドン・ジェニングスに訊きたかったのですが、今夜の試合前にはそのチャンスはありませんでした。
理由の1つは、時間が押していたためインタヴューが途中で打ち切られてしまったから。もう1つは、19歳だった昨年に過したイタリアでの日々を、彼が余りにも晴れやかな表情で語ってくれたからーーー。
「19歳であんなに素晴らしい経験ができたことを、僕は一生忘れることはないだろうね。何より精神面で成熟することができた。おかげですぐにNBAで適応することができたんだと思っているよ」
ご存じない人のために簡単に説明しておくと、このジェニングスは高校卒業と同時に大学には進学せず、イタリアセリエAのローマと契約した選手。アメリカのティーンネイジャーとしては珍しい形でのプロ入りが話題を呼びました。
そしてローマで1年を過した後、昨ドラフトでNBAのバックス入り。デヴュー15戦目で新人としてはこの40年で最多となる55得点をマークし、一躍センセーショナルな存在となったのです。
ジェニングスの場合は1年という短い期間だし、家族のフルサポートを受けての異国での生活だった。学業不振で意中のカレッジに進めないという事情もあった。
そういったわけで勢いで海外に飛び出すような他の事例と単純比較はできないけれど、ともあれ現時点で彼のキャリアチョイスは正解であったと捉えられています。
その何よりの根拠として、こんなコメントーーー。
「イタリアの観客は情熱的で、とにかく勝利だけを気にする。僕が何点決めたとか、スタッツのことなんて誰も気にしちゃいないかったからね。本当に良い勉強になったよ」
実際に開幕当初の得点ペースが落ちて来ても、ジェニングスの姿勢は変わらぬまま。口先だけでなく、本当に「QB(PG)の価値は勝ち星で決まる」という真理を理解してプレーしているように見えます。
ときに不必要に思えるショウマンシップ(僕の信奉するエンターテイメント性と紙一重ですが)がはびこるNBA。それに比べて勝利至上主義のヨーロッパで早い時期にプレーしたことは、若き司令塔にとって重要なレッスンとなったのかもしれません。
・・・・・・さて、ジェニングスの「10代での渡欧」は本当に成功だったのか?僕の持論も覆されることになるのか?
まだ自分の考えを曲げるつもりはありませんが、しかしどんな物事にも例外はある。とりあえず今は、アメリカ産の個人技と、ローマ経由で得たメンタリティが融合された魅力的なタレントの誕生を、素直に喜びたいところです。
優れたPGは、1〜2年目に大きな伸びをみせるもの。ジェニングスもあと1年ほどしたらもっと素晴らしい選手になるような気が僕もしています。そしてそのときにはーーー。
僕の考えに反して、アメリカの多くのティーネイジャーたちが欧州経由の道を歩むようになるかもしれませんね。

