2009年11月04日
Wシリーズ中間総括&フィリーズ野球について
現在、フィラデルフィアからNYに戻る電車の中ーーー。 ワールドシリーズは3勝2敗とヤンキースがリードを保ち、これから再びヤンキースタジアムに舞台を移すことになります。 やっぱりシリーズ中はバタバタと忙しく、今後も多忙でしばらく更新できない可能性が高いので、この移動中に生存確認にアップしておきます(笑)。さて、ほぼ互角だった最初の2戦を経て、「フィラデルフィアでの3試合が力関係を測る指標になる」といったようなことを2戦目後のコラムにて書きましたが・・・・・・ その3試合で強さを見せたのはヤンキースの方でした。 第3戦では3点を先制されながら逆転し、本塁打が飛び交う打ち合いに勝利。続く第4戦では8回に一度は追いつかれながら、9回表に再び突き放して競り勝ち。 エンジェルスやツインズのように相手が勝手にすっ転んだわけではない。「乱打戦」「終盤のせめぎ合い」といったいわばフィリーの得意パターンで戦い、ねじ伏せた意味は大きかったと思います。 正直、敵地でDH制なしにここまで戦えるとは思いませんでした。5戦では敗れはしたものの、打線にもブレイクの気配が感じられます。「王者」に相応しい逞しさを誇示して来たヤンキースが、普通にいけば6戦で勝負を決める公算が高いのでしょう。 ただ心配事は、巷で盛んに言われている通りやや息切れ気味の先発投手陣。第3、4戦のペティートとサバシアは明らかにキレを欠いていただけに、中3日でもう1度ずつ投げさせるのは不安が大きいはず。 LCSまではシリーズ中にオフが多かったために助かってましたが、今季のチームにとって唯一の弱点と言える「先発陣の薄さ」が最後の最後で響いて来る可能性は少なからずあると思います。 特に第6戦にフィリーズが勝った場合。先発投手の誰にも無理をさせずローテを保ったマニエル監督の決断が一気にポジティブに見えてくることになるでしょう。 リーをより高確率で勝てそうな第5戦に廻し、実際に勝利を手にし、そして相手のスタミナ切れが望める6,7戦に挑むーーー。 ま、それでもフィリーズ側のペドロとハメルズも例え休養十分でも不安だらけなだけに、ヤンキース優位なことに変わりはありません。 しかしもしも勝負が最終戦に持ち越されたとして、ハメルズとサバシアが崩れたとしたら(サバシアは中3日でフル回転させたツケがついに出た1年前とパターンが少し似ている気もします)?その後に誰を投げさせる? フィリーはハップ、ブラントン、そしてリー(前の2人は6戦に出番かもしれませんが)。ヤンキースの方は滅多打ち明けのバーネット?あるいはすべてを託してリベラを3〜4回くらい使うか?(笑) ・・・・・・うーん、ここまで来たら総力戦の第7戦が見たい気もしますねえ。
あと、小技を良しとしないフィリーズのスタイルについて、シリーズ中も何通か批判的なメールを頂きました。大雑把なスタイルは日本人記者たちからの受けも悪い気がしますね。 おそらく「正しい野球」を信奉する日本人好みのチームではないのでしょう。 ただこうやって8−6とか10−5とかで勝つのがあの人たちが確立してきたベースボール。1年前にも書きましたが、無死からランナーが2人出たとして、後続の3人が3ラン本塁打を狙うのがフィリーズスタイル。 彼らにとって、進塁打などいたずらにアウトを増やし、ホームランの確率を減らす駄策でしかない。 日本人にとって野球は「試合」でも、こっちの人たちには「ゲーム」。 そしてゲームとは楽しむもの。フルスイングが好みで、支持してくれるファンがいるなら、それを貫けば良い。例えときに敗れたとしても、お客さんが喜んでくれるなら「プロ野球」として成立する。 特にフィリーズの場合、「肉を切らせて骨を断つ」このスタイルでプレーオフで5シリーズ連続で勝って来たのだからもう文句を言うべきじゃないでしょう。 僕も日本で10年以上も野球をプレーしたわけで、アメリカスタイルにフラストレーションを感じることも未だにままあります。ただそもそもベースボール(ひいてはスポーツ全般)に対する考え方が違うのだという風に理解しています。 それを象徴するようなベーブ・ルースのコメントも、少し前に紹介したことがありましたね↓。 [ I swing big with everything I've got. I hit big or miss big. I like to live as big as I can. ] ・・・・・・アメリカのスポーツは、戦争ではなくエンターテイメント。 だからそれを伝えるこのページでは、なるべく米スポーツの楽しい部分を紹介したいと考えているところがあります(それゆえ軽いネタが多いのです)。 というわけなんで、ワールドシリーズの最後の2試合でもぜひともネタになりそうな(?)エキサイティングなエンターテイメントが見たいところ。あくまで真剣に、そして楽しく。そんなゲームで2009年を締めくくってもらいたいものです。
posted by daisuke |04:03 |
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さて、ほぼ互角だった最初の2戦を経て、「フィラデルフィアでの3試合が力関係を測る指標になる」といったようなことを2戦目後のコラムにて書きましたが・・・・・・
その3試合で強さを見せたのはヤンキースの方でした。
第3戦では3点を先制されながら逆転し、本塁打が飛び交う打ち合いに勝利。続く第4戦では8回に一度は追いつかれながら、9回表に再び突き放して競り勝ち。
エンジェルスやツインズのように相手が勝手にすっ転んだわけではない。「乱打戦」「終盤のせめぎ合い」といったいわばフィリーの得意パターンで戦い、ねじ伏せた意味は大きかったと思います。
正直、敵地でDH制なしにここまで戦えるとは思いませんでした。5戦では敗れはしたものの、打線にもブレイクの気配が感じられます。「王者」に相応しい逞しさを誇示して来たヤンキースが、普通にいけば6戦で勝負を決める公算が高いのでしょう。
ただ心配事は、巷で盛んに言われている通りやや息切れ気味の先発投手陣。第3、4戦のペティートとサバシアは明らかにキレを欠いていただけに、中3日でもう1度ずつ投げさせるのは不安が大きいはず。
LCSまではシリーズ中にオフが多かったために助かってましたが、今季のチームにとって唯一の弱点と言える「先発陣の薄さ」が最後の最後で響いて来る可能性は少なからずあると思います。
特に第6戦にフィリーズが勝った場合。先発投手の誰にも無理をさせずローテを保ったマニエル監督の決断が一気にポジティブに見えてくることになるでしょう。
リーをより高確率で勝てそうな第5戦に廻し、実際に勝利を手にし、そして相手のスタミナ切れが望める6,7戦に挑むーーー。
ま、それでもフィリーズ側のペドロとハメルズも例え休養十分でも不安だらけなだけに、ヤンキース優位なことに変わりはありません。
しかしもしも勝負が最終戦に持ち越されたとして、ハメルズとサバシアが崩れたとしたら(サバシアは中3日でフル回転させたツケがついに出た1年前とパターンが少し似ている気もします)?その後に誰を投げさせる?
フィリーはハップ、ブラントン、そしてリー(前の2人は6戦に出番かもしれませんが)。ヤンキースの方は滅多打ち明けのバーネット?あるいはすべてを託してリベラを3〜4回くらい使うか?(笑)
・・・・・・うーん、ここまで来たら総力戦の第7戦が見たい気もしますねえ。
あと、小技を良しとしないフィリーズのスタイルについて、シリーズ中も何通か批判的なメールを頂きました。大雑把なスタイルは日本人記者たちからの受けも悪い気がしますね。
おそらく「正しい野球」を信奉する日本人好みのチームではないのでしょう。
ただこうやって8−6とか10−5とかで勝つのがあの人たちが確立してきたベースボール。1年前にも書きましたが、無死からランナーが2人出たとして、後続の3人が3ラン本塁打を狙うのがフィリーズスタイル。
彼らにとって、進塁打などいたずらにアウトを増やし、ホームランの確率を減らす駄策でしかない。
日本人にとって野球は「試合」でも、こっちの人たちには「ゲーム」。
そしてゲームとは楽しむもの。フルスイングが好みで、支持してくれるファンがいるなら、それを貫けば良い。例えときに敗れたとしても、お客さんが喜んでくれるなら「プロ野球」として成立する。
特にフィリーズの場合、「肉を切らせて骨を断つ」このスタイルでプレーオフで5シリーズ連続で勝って来たのだからもう文句を言うべきじゃないでしょう。
僕も日本で10年以上も野球をプレーしたわけで、アメリカスタイルにフラストレーションを感じることも未だにままあります。ただそもそもベースボール(ひいてはスポーツ全般)に対する考え方が違うのだという風に理解しています。
それを象徴するようなベーブ・ルースのコメントも、少し前に紹介したことがありましたね↓。
[ I swing big with everything I've got.
I hit big or miss big.
I like to live as big as I can. ]
・・・・・・アメリカのスポーツは、戦争ではなくエンターテイメント。
だからそれを伝えるこのページでは、なるべく米スポーツの楽しい部分を紹介したいと考えているところがあります(それゆえ軽いネタが多いのです)。
というわけなんで、ワールドシリーズの最後の2試合でもぜひともネタになりそうな(?)エキサイティングなエンターテイメントが見たいところ。あくまで真剣に、そして楽しく。そんなゲームで2009年を締めくくってもらいたいものです。


