2009年08月29日

それでもなお

 それでも、それでもなお大分トリニータは、選手達は戦い続ける。
 
 いろんなことがあった1週間、僕達トリサポも混乱している。心を無理して真っ白にする必要はないと思う。折れそうな心のままでいい。今、抱えている複雑な想いや憤り、戸惑いをそのままに、トリニータを、選手達を見守ってください。

 去りたい者は去ればいい、と誰かは言うかもしれない。僕はそんなふうには思わない。
 これまでと変わらずトリニータをサポートしよう、と今は呼びかけはしない。立ち止まった仲間の手を引こうとは思わない。

 だけど、待ってます。今、立ち止まっている人達とまた集える日が来ることを。だから、そこからトリニータを見守ってください。

 僕は立ち止まらないことに決めた。前に進もう、サポートを続けようと思う。だって、やっぱり好きだから、大分トリニータが。いろんなことがあっても、大分FCが許せなくても、他サポから罵られても、やっぱりトリニータへの気持ちは変わらない僕がいる。

 TVの前でになるけれど、ユニの胸ロゴを見たくないけれど、トリニータと戦おうと思う。
 だから、いっしょに戦おうとは言わないけれど、いつでも「おかえり」と言える準備はしておくから、トリニータを見守り続けてください。

 味スタへ集うトリサポへ。見守る仲間の分も想いを託します。

 とにかく1点。ゴールを決めよう。シュートを打とう。どうやらスタメンらしい坪内、あの鋭い眼光のようなゴールを、きみが決めろ。お子さんに付けた名前のように「前へ、前へ」

 

posted by きくりん |15:38 | 大分トリニータ | コメント(4) |
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2009年08月28日

新スポンサーを歓迎しない

「大分トリニータ 新規ユニフォームスポンサー契約について」 

 いつだったか、トリサポは大分FCのサポでもある、と僕は書いた。その後サポカンがあり、トリニータと大分FCは切り離して考えてきた。

 大分FCはトリニータをどれだけ傷つければ気が済むのだろう。
 大分FCはトリサポをどれだけ蔑ろにすれば気が済むのだろう。

 全てはJ1残留のためです、と溝畑社長は言うのか。あるいはクラブ存続のためです、と言うのか。

 大分トリニータを信じて信じて信じ抜く。その気持ちに一点の曇りもなかった。
 だけど、大分FCのやり方には、もうついていけない。

 以前、いただいたコメントで何度も取り上げてきたものがある。

「クラブの成績だけではなく、そのクラブの持つ様々な魅力に共感し、そこに価値を見出す企業が今以上に増えなければ、JクラブもJリーグも未来はないと思います。そして、クラブの夢がファンをひきつけるものであるならば、クラブの理念やその活動が、企業をもひきつける魅力でなければならない」

 もとぼうさんという方からいただいたコメントである。
 大分トリニータは成績や強さが魅力のクラブではない。僕達トリサポもトリニータに強さだけを求めてきたわけではない。様々な情がぎっしり詰まったクラブだ。情熱、愛情、誇り、夢、絆、家族……日常では照れて口にできない言葉でもトリニータに対してだったら、胸を張って言えた。
 だけど、その魅力はやっぱりスポンサー獲得には何の役にも立たなかったということなのだろうか。

 菊地選手入団で、何人かの方からメールを、そして非表示のコメントをいただいた。その中には10年以上トリニータを支えてこられた人もいた。その人達は、しばらく九石参戦は控えると書かれていた。いろいろ悩まれたうえでの判断だと思う。
 僕は入団を肯定的に捉えるのなら、どのように判断すべきなのか、考え続けた。
 もし、僕が求めたように9月13日菊地選手がジュビロサポさん達に謝罪するのなら、僕もまたアウエーゴール裏に頭を下げようと思った。トリサポにできることは、これから菊地選手に僕達の情を伝え続けることによって、かつて失ったものの大きさを知ってもらい、もう二度と失いたくない、と思ってもらうことではないか。そして犬飼さんがおっしゃっているように、社会貢献活動を大分で行なってもらい、僕達はそんな彼を支えるべきではないか。そう考えるしかないのではないか。入団までの過程に疑問を抱かざるを得ないけど、しばらくの間九石を遠ざかる仲間達が帰ってくる日まで、僕は批判も受け止め、トリニータを支え続けたい。そう思っていた。

 どうして、こんなことになっちゃったんだろう。
 大分トリニータは、僕達はどこに向かうんだろう。
 
 サポカンで感じたことをまた思ってしまう。
 ナビスコ杯、優勝なんてしないほうがよかったのかもしれない。
 大きな幸せを一瞬感じるためにいろんなことを失うのなら、小さな幸せを永遠に感じていたかった。
 あの空の青さが何だかとても昔のことに思えてしまう。
 
 大分トリニータを愛し続ける。
 だけど、もう大分FCは支持しない。溝畑さん、僕はあなたを支持しない。
 新スポンサーを僕は歓迎しない。

続きを読む...

posted by きくりん |22:13 | 大分FC | コメント(15) |
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2009年08月27日

覚悟はあるのか

 大分トリニータは来季を見据えたサッカーをしている。
 それが是か非かは人それぞれ判断が分かれるところで、僕は非、と意見表明した。大分FCがそう判断し、ポポヴィッチも残留を目指しつつも、ある程度中期的な視点でチーム作りを行なうことは間違いではない。今は歯がゆくても、2年後あたり、あぁやっぱりあの時は非と言ったけれど、あの方針は正しかったのだ、と思うときが来るかもしれない。まあ、あくまで選手の流出をある程度防ぎきれた場合の話にはなるけれど……。

 ここ数試合、非常に複雑な心境でトリニータを応援しているのは過去のエントリーで述べてきた。神戸戦は心境が複雑すぎてエントリーさえできずにいる。そこに降って沸いた「菊地直哉選手 獲得のお知らせ」である。

 この補強は何のための補強ですか?
 ホベルトを今季再登録できないからですか? そのための補強ですか? ならば残留をまだあきらめていないのですか? 来季を見据えたサッカーをしているのではなかったのですか? 残留をあきらめていないのなら、今のスタイルは間違っていませんか?
 来季を見越しての補強ですか? だったら29日のFC東京戦に間に合わせるなんて急がなくて良いのではないですか? 

 少なくとも9月13日ホーム磐田戦までは出場を見合わせ、ジュビロサポのみなさんの前で、菊地選手は挨拶し、頭を下げるべきだと僕は思う。それくらいの覚悟は菊地選手にも大分FCにもあるから入団、獲得したのだろう。まさかとは思うけれど、FC東京戦に出場し、磐田戦にはベンチ入りさえしないなんて画策はしないでほしい。

 僕は彼の罪についてここでは語らない。罪の重さを論じたり、意見するには全ての情報を僕が把握しているとは言えない。菊地選手獲得が是か非か、僕にはわからない。再起の道を閉ざすべきではないと思う一方で、ジュビロサポさんのあの時の心情は察するに余りある。彼にも大勢のファンがいたはずで、その人達のことを考えると、僕は言葉に窮してしまう。トリサポの反対も多い。

 点を取るまで続ける、と神戸戦後半開始に始まった「love trinita」は止まらないまま、試合終了のホイッスルを聞いた。僕達の中で「love trinita」はまだ止まらずに続いている。神戸戦のエントリーはそう終わるはずだった。だけど、「love trinita」が止まるトリサポも出てくるかもしれない。
 
 大分トリニータのサッカーと心の底から、みんなといっしょに戦えていた日々は、戻ってくるのだろうか。

posted by きくりん |07:50 | 大分FC | コメント(14) |
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2009年08月24日

まだ見ぬ友へ~神戸戦を控えて~

 絶望的と絶望は、違う。
 大分トリニータは絶望的な状況かもしれないが、まだ絶望ではない。
 目標勝ち点40。サポカンで掲げられたこの目標はまだわずかながらに可能な数字だ。

 トリニータが僕達に何をしてくれるかではなく、僕達がトリニータに何ができるのか。それだけを考えたい。浦和戦での連敗ストップ、名古屋戦ロスタイムでの逆転、あの時一瞬でも残留を信じられたのなら、奇跡が起こるかもしれないと感じたのなら、神戸戦へ全ての想いを注いでほしい。

 僕にできることは、精一杯トリニータを後押しすること、そして関東のトリサポの人達へ、味スタへ参戦するトリサポの人達へ託すことだ。
 もう一度言いたい。託し託され、僕達は繋がっている。
 
 かつて、トリニティを知らず、参戦歴の浅い僕が、そのことに後ろめたさを感じるとサポとして先輩であるサポ友に言ったら、そんなことは関係ない、と言ってくれた。今トリニータを愛してるのなら立派なトリサポだよ、とサポ友は言ってくれた。

 だから、今度は僕があなたに伝えたい。参戦したことがあるとかないとか、そんなことはサポーターの度合いを計ることにはならない。計る必要もない。大分から遠く離れた街に住むあなたが、トリニータを想う気持ちは何よりも尊いと。元来行動力がなく継続性に欠け、人見知りの僕が空港に見送りに行き、ブログを続けられ、チラシ配りに参加できるのも、あなたの存在があればこそなんだ、と。
 あなたが僕に言葉をくれてなかったら僕は行動していない、と思う。そんなふうに、あなただって言葉でトリニータの力になっているのだ、と知ってほしい。

 神戸戦、僕は戦ってくる。残留を100%信じるこの気持ちを腹の底から叫びに変えて。あなたがTV観戦できるのかどうか、僕にはわからないけれど、生意気かもしれないけど、あなたの祈りや願い、魂もしっかり受け止めて、あなたの分も声を出す。

 まだ見ぬ友よ、僕達は常にともに在る。
 この気持ちも、トリニータにできることのひとつだ、と僕は信じたい。

 勝とう、神戸戦

posted by きくりん |07:45 | 大分トリニータ | コメント(7) |
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2009年08月20日

全てが僕らの力になる~たとえそれが報われなくても~

 大分トリニータが広島に0-1で敗れた。
 鹿島戦、広島戦と解説者やジャーナリストが「素晴らしい」という言葉を使い、トリニータの変化を褒めるたびに、僕は居心地の悪さを感じる。
 ポポヴィッチの目指すサッカーは、いつかこんなトリニータが見たい、と僕が願っていたものだ。向かうべき方向は間違ってはないのだ、と思う。

 だけど批判を覚悟で言えば、僕は今のトリニータのサッカーが素晴らしいとは思わない。ポポヴィッチのやろうとしているサッカーは魅力的ではある。可能性も感じる。だけど、今のトリニータに必要なのは魅力的でも可能性でも華麗さでもない。不様でもいい、その場しのぎでもいい、洗練されてなくていい、勝利すること。

 結局、僕の脳裏にあるのは、ホーム浦和戦なのだ。
 4バックを望み、攻める姿勢を、と言い続けていた僕だけど、あの浦和戦のトリニータを求めている矛盾は隠しようのない事実である。

 ここ2試合を(あくまでTVで)見ていて思うことは、計算は速くなった、限られた時間の中、解く問題数も多くなった、だけど正解が少ない。そんな感じだ。中盤のパスは繋がっても意思統一がされていないように見える。語弊があるかもしれないが「ぎこちなさ」を感じてしまう。
 戦術転換を図っている今、多少のぎこちなさは仕方がない、と思うしかないのだろうか。 
 僕達は、魅力や可能性を感じながら、あきらめるしかないのだろうか。
 残留という今季の目標を捨て、長期的視野で残りの試合を観るべきなのだろうか。

 僕はそんな器用なことはできない。
 例えば、広島がJ2に降格し、一年でJ1に復活し、魅力的なサッカーを展開していることを引き合いに出され、大分トリニータも広島のように……、とアドバイスをいただくけれど、クラブ事情が違う。僕は長期的視野で観ることなんてできない。

 それでも、だからこそ、僕はまだ信じ続けたい。
 不可能だと誰かが言う。実質もう終わったと誰かが言う。
 僕の中で気持ちが追いついていかない部分もある。でも、必ず追いつくから。きっと神戸戦で周作が現れたその瞬間、僕の気持ちは追いつくから。目を覚ませと言われようと、現実を見ろと言われようと、僕はしっかり目を見開き、現実を直視しても、まだ残留をあきらめない。選手達から「終わった」と聞くまでは、フロントが来季を見据えようと、僕は今この時だけを考えて、残留の言葉を唱え続ける。
 無名な無力なサポが一人くらい、まだ残留を信じたっていいだろう。誰かにとやかく言われる筋合いではない。
  
 どんな状況であろうと、僕達はサポートを続ける。
 どんな状況であろうと、あなた達選手のプレイが、走る姿が、全てが僕らの力になることに変わりはない。何か代償を求めて、僕達はサポートしているのではない。
 たとえそれが報われなかったとしても、全てが僕らの力になる。




 そう自分に言い聞かせながら。

posted by きくりん |23:55 | 大分トリニータ | コメント(8) |
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2009年08月19日

言葉が出てこない

 その昔、といっても約12年前、プロレスラー高田延彦が柔術家ヒクソン・グレイシーに挑み、腕ひしぎ逆十字固めで敗れた。あの時、高田は腰を落とし、ヒクソンの周囲を旋回し、ヒクソンはほぼリング中央で高田にプレッシャーをかけ間合いを少しずつ詰めていく。プロレスファンの期待を一身に集めた高田は為す術なくヒクソンに敗れた。

 僕は、大分トリニータが鹿島アントラーズに挑んだ第21節の試合を観て、高田vsヒクソンを思い出した。つまり、トリニータが高田で、アントラーズがヒクソンである。トリニータもゴール前を旋回するだけで為す術なく敗れた。

 TVでスカパー観戦していた僕は、試合中不思議な感覚に捉われていた。
 いつもだったら、開けた窓から僕の絶叫が響くくらい声を出すのに、TVの前で立ち上がり、歩き回ったりするのに、鹿島戦ではTVの前で淡々と、ともすればトリニータ以外の試合を観ているような感覚で、僕はTV観戦していた。初めての感覚だった。

 なんだろう? よくわからない。言葉も出てこない。言葉にできないのではなく、言葉が出てこない。
 そうこうしているうちに、もう今日(19日)は広島戦だ。
 時の流れの速さについていけない僕がいる。
 広島戦、言葉は溢れてくるだろうか。

posted by きくりん |00:45 | 大分トリニータ | コメント(9) |
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2009年08月18日

トリサポのみなさんへ◆8/21 8/22チラシ配りのお知らせ◆

'8月21日(金)17:00~19:00
大分駅

8月22日(土)時 間 調 整 中
大分駅 トキハ前 (予定)'

集合場所:大分駅構内 トリニータ情報ブース前
        (青い服の人 or のぼりが目印です)

ご協力いただける方がいましたらよろしくお願いします。

活動時間内であれば「5分」でも参加可能です。

チラシのUPはギリギリになりそうなので
ある程度こちらで用意させて頂きます。


ご協力、ご参加頂ける方は10枚程度印刷してきて頂けると助かります。
また配布活動は参加できないがチラシは提供出来ますよ。という方
がいらっしゃいましたら当方までご連絡頂ければと思います。

                        馬鹿最大 大往生様より転載です。    

posted by きくりん |07:34 | 3万人動員プロジェクト | コメント(4) |
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2009年08月15日

最後のウェズレイコール

 ウェズレイは自ら運転する白のハマーで大分空港に現れた。
czeyk-105782.jpg 
 僕は10日前に来たばかりの大分空港に再び行った。
 昨日、仕事で空港の前を通った時、駐車場はほぼ満車状態だったので、行こうかどうしようか迷っていたけれど、きっとウェズレイを見送りたくても見送りに行けない人達が、トリサポだけではなく、名古屋サポさん、広島サポさんの中にもいるかもしれない、だったら行ける距離に住んでいて、時間もあるのなら、やっぱり見送りに行くべきだろう、とちょっとおこがましいけど、昨晩そんなふうに考えて、行くことにした。
ウェズレイ 
 100人くらいだろうか、トリサポが見送りに来ていた。
「大分にいつか帰ってきてください」と伝えるとニッコリ笑ってくれた。終始、穏やかな表情でサインや握手、写真に応じていた。
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 搭乗ゲートに入る前、拍手が起き、ウェズレイコールが響いた。中に入ったあともしばらく手を振ってくれていた。
czeyk-105783.jpg
 最後のウェズレイコール、もちろん九石ドームに響いたコールよりも規模は小さなものだったけど、あったかいコールだった。いつか日本のどこかで、指導者ウェズレイへのコールが鳴り響くことを僕は祈りたい。

 思えば、あの名古屋戦がウェズレイ最後の試合だった。
 あれから2週間しか経っていない。随分前のことのように思える。もうすぐ鹿島戦だ。みんなの想いはウェズレイに伝えた。僕達の魂をピッチの選手達へ伝えてほしい。
託し、託され、僕達サポは繋がっている。


GKの清水がニューウェーブ北九州へ期限付き移籍するらしいですね。
北九州サポのみなさん、清水くん、本当にいい人です。実力もあります。よろしくお願いします。


posted by きくりん |15:20 | トリ戦士コラム | コメント(10) |
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2009年08月06日

2009年8月5日の大分空港と九石ドーム

「スルガ銀行杯のチケットがあるけど行くか? おまえ」と上司に訊かれたのは試合の1日前だった。「それもカテゴリー1だ。いっしょに行くか? その代わり、仕事は今まで以上にビシビシ鍛えていくぞ」
「は、はい」
 この件は相方に内緒にしておいた。

そして8月5日を迎えた。
「ビシビシ鍛えるのは今日から有効だからな、きくりん(もちろん本名で)」
「はい、私もそのつもりです、頑張ります、早速国東(くにさき)方面に走ってきます」
「いい心がけだ」
 という会話を事務所でし、僕が向かったのは、国東方面にある大分空港である。

 そう、シャムスカの見送りに行ってきた。
 すごい数のトリサポがいた。ある人に700人くらいとメールしたが、300人か400人くらいいたと思う。シャムスカはサポ一人一人にサインをし、ありがとう、と言っていた。誰かが渡したペンのキャップをシャムスカが返し忘れ、その人が「あ、あのキャップを」と言うと、シャムスカは少しはにかんだように「すみません」とキャップを返していたのが印象的だった。
 とにかくすごい人だかりで、こんな場面に遭遇すると、引き気味に躊躇する僕なのだが、「あとで後悔するよ」とサポ友に促され、握手してもらい、色紙も何も用意していなかったので、システム手帳にサインしてもらった。「ありがとうございました、今まで」と日本語で僕が言うと、シャムスカはニッコリ笑ってくれた。




 搭乗ゲートに入るまでいたかったけれど、アポもあったのでその直前に空港を離れた。
 サポ友の話によるとゲート前に並んだトリサポにシャムスカはハイタッチし、サポからはシャムスカコールが起き、シャムスカの奥様は泣いていたらしい。
czeyk-104340.jpg
シャムスカ
ありがとう、シャムスカ
フライト 

 それから国東での仕事を片付け(いや、本当にあったんです、仕事)、別府に戻り、それから臼杵へ。臼杵の仕事が終わり、九石へ、というわけには行かず、通り過ぎて別府に戻った。そしてまた商談へ。
 上司は先に九石へ向かった。
 結局、僕が仕事を終えたのは20時。もう、間に合わん。上司にTELし、今日はもう無理と伝えようかとも思案した。でも「後悔するよ」の言葉を思い出し、高速を飛ばした。
 九石のA駐車場に入ったのが20時30分。警備の人に「もう後半あと少しですよ」と言われるが「ウェズレイを観に来たんで」と答え、スタジアムへ走った。(途中、歩いた)
 途中、ドームを出て車に向かう人達とすれ違う。

 ようやくドームに着く。既にチケットをもぎる人もいない。フリーパス状態。さすがにスタンドに入る時には確認の人がいた。「はぁ、お待たせしました」と汗だくで席に着き、大型ヴィジョンを観ると後半40分を回っていた。
「もう、終わるぞ」と上司。「いいんです、ウェズレイを観に来たんだから」
 ロスタイムが5分あったけど、息を整える間に試合終了。

 上司は「んじゃ、帰るわ」とそそくさと席を離れていった。
 僕も席を立ち、最前列で表彰式を見て拍手していると、隣はインテルナシオナルのサポの親子で、お父さんが何度も絶叫している。
 インテルナシオナルの選手も何人かそのお父さんに応える。
 しばらくそんな光景を見ていると、インテルナシオナルのスタッフ?見た目ちょっとお偉いさんが大分の地元デパート、トキハの紙袋(あのひまわりの袋)を2、3袋ずっと持ち歩いていた。南米王者のクラブフロントがトキハのひまわり袋……こういうのが、どうして僕はツボにハマってしまう。
 そうこうしているうちにそのひまわりのフロントがこちらに、おそらく僕の隣のサポに向かって歩いてくる。スタンドの下まで来ると、いきなりインテルナシオナルのグッズをいくつか投げ始めた。隣のインテルナシオナルサポの人も当然get。隣にいる勢いでTシャツを掴んでしまった僕は、隣のお子さんにあげたほうがいいんじゃないだろうか、その場合、プリーズというべきなのか、もっと相応しい言葉があるのか、悩んでいるうちにウェズレイの引退セレモニーが始まり、拍手している間にその親子が消えてしまった。
 ごめんなさい、渡せずに。

 ウェズレイのスピーチは、感動的だった。
 お母さんにTVを買ってあげる、という約束、夢を果たしたことが嬉しい、という言葉に人間ウェズレイが垣間見えて、ホロリと来てしまった。
 花束贈呈で奥さんと抱き合い、お子さんふたり、溝畑社長、インテルナシオナルの選手、高松大樹から花束が贈られた。溝畑社長も感無量の様子だった。
ウェズレイ
ウェズレイ2
G裏とウェズレイ
記念写真
 その後、場内1周をし、G裏前でチームメイトと記念撮影、いつまでも、いつまでもウェズレイコールが鳴り響いていた。
 九石ドームにいたのは1時間ちょっとだった。僕は走ってきた道をゆっくり歩いて帰った。いつもE駐車場に止める僕には、A駐車場はかなりの距離だったけれど、帰りの道はその長さを感じなかった。隣には相方もサポ友もいない。僕は一人で歩いた。何でもいい、誰かと話したかった。
 車に乗り込み、煙草に火を点けた。シートを少し倒してみたけれど、すぐに起き上がり、ステアリングに顔を伏せた。車のエンジンをかけたけれど、しばらく発進できなかった。
2009年8月5日、長い1日がようやく終わろうとしていた。


おまけ トキハのひまわり
インテルナシオナル


posted by きくりん |01:25 | 大分トリニータ | コメント(12) |
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2009年08月03日

ウェズレイ引退(加筆あり)

 大分トリニータのウェズレイが引退を表明した。
 家族のことと、今回の負傷が理由だという。

 僕はどちらかというと、ウェズレイスタメンには疑問を呈してきたけれど、昨季のナビスコ杯優勝は彼なくしてはありえなかった。

 昨季開幕戦、清水戦でのミドル。ナビスコ杯準決勝名古屋戦のアウエー、ホームでのゴールが印象に残っている。

 守備はしないと言われながら、相手のコーナーキックをヘッドで防ぐシーンを何度も見せてくれた。

 ナビスコ杯の表彰で、手すりに上がり、トロフィーを掲げ、はしゃぐエジの後ろでその体を支えてあげていた、優しいウェズレイ。
 ゴールを決めたあとG裏のそばまで来て、パフォーマンスをする時にチームメイトが駆け寄ってきて、ちょっと困ったような表情をしていたウェズレイ。
 CKの時、両手を広げて、僕達を煽ったウェズレイ。
 いろんなウェズレイを今思い出す。

 ありがとう、ウェズレイ。お疲れ様、ウェズレイ。
 しばらく大分で治療に専念するみたいだけど、神戸戦までは必ず大分にいてください。
 できれば、最後にトリサポみんなで「ありがとう」と伝えたいから。

posted by きくりん |21:08 | 大分トリニータ | コメント(10) |
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2009年08月02日

語り継ぐ試合にするために◆大分トリニータ 2009 J1第20節 vs名古屋グランパス◆

 試合開始直前、大分トリニータのマネージャー山本さんが、ゴール前に残っていた練習ボールを、ライン際にいたスタッフに向かって蹴った。スタッフの持っていた袋の中にそのボールがスッポリ収まった。そのシーンを観ていたG裏のサポからまばらな拍手が起き、ゲン担ぎ好きの僕が、よぉし今日はイケる……、と思ったことは、前半が終わった頃にはすっかり忘れていた。

 後半44分、フェルナンジーニョのゴールに近づくFKが不発に終わった。ロスタイム4分が表示され、その直後名古屋はCKをボールキープに入った。
 
 前節、ガンバ戦でもこんなシーンがあったな、と僕は思い出していた。
 ガンバ戦だけではない。後半ロスタイム、あと1点、なんとかほしい勝ち点1、惜しいシーンを何度となく観てきた。少しでいい、少しだけでも運が味方してくれていたら、と嘆いたことが何度あっただろう。「まだ、まだぁ!」と絶叫しながら、今日もダメなのか、という諦観がなかったと言えば、それは嘘になる。

 正直、名古屋戦は何度も「もう、観ていられない」と思った。あまりに酷すぎる芝、滑る選手達、イレギュラーするボール、ガンバ戦よりも可能性が感じられない試合内容。芝も試合内容も観ていられなかった。「もう、だめなんかな、トリニータ」僕は何度か腰に手をあて、コールできない時があった。残留を絶対にあきらめない、と掲げた意志もそろそろ潮時なのかもしれない。そんなことはない、まだあきらめるわけにはいかない、と再び声を張り上げたり、いろんな想いが交錯していた。

 何人かのサポが通路を上がっていく。帰りの渋滞が避けるためだろう。

 ロスタイムが何分過ぎただろう。もう1プレイくらいしかないのかもしれない、と観念しそうになった時、名古屋のマークが甘くなった間隙を縫って、フェルナンジーニョがクロスを上げた。誰かが頭で合わせる。「いけぇっ!」とサポの誰かが叫んだ。ボールはゴール右へ。手前でワンバウンド、楢崎選手の手が伸びる。その瞬間、僕の耳は全ての音が遮断された。静寂に包まれた僕の耳には、ボールのバウンド音とネットの揺れるカサッという音が聞こえたような気がした。

 高松大樹の同点ゴール。
 これまで何度も信じて、祈り願い、叶わなかった僕達の「追いついてくれ」という想いがようやく届いた瞬間だった。歓喜に包まれる九石ドーム。ガッツポーズをしたり、叫んだり、ハイタッチするトリサポ。
 僕は何度も「よしっ」「よしっ」と言っていたように思う。「よしっ、まだわからない」と。
 でも、その「まだ、わからない」はこの名古屋戦ではなく、「まだ残留への希望をわずかながらでも捨てずにすむ、今季をまだあきらずにすむ、まだわからない」という意味であって、この試合に関しては土壇場で勝ち点1を挙げられたことに興奮し、この勝ち点1は大きい、とその時は考えていたのではないだろうか。自分のことだけど、よく覚えていない。その頃、スカパーの放送では増田忠俊氏が「最後の最後に決めましたね」と言っていた。

 しかし、終わりではなかった。最後の最後の最後が、まだ残っていた。

 名古屋のファールで森重真人が倒され、すぐそばにいた高橋大輔はすばやく西川周作へ、周作から上本大海へ、大海からエジミウソンへ細かくつなぎ、エジが中央手前まで運び、そこからロングボールゴール前へ蹴りこむ。高松は競り負けたもののルーズボールを大輔が何とか金崎夢生へ。夢生は前にいた東のポジションを確認したうえでワンタッチでゴール前にボールを出す。走る東。名古屋のDFが手を挙げるがオフサイドではない。ゴール右へ転がるボール。DFを置き去りにした東は、接近しつつ両手を広げる楢崎選手の頭上へアウトサイドでシュート。今季、僕が注目すると大見得を切った東の初ゴールが、決まった。

 と、スカパーの録画を観て書いているけれど、現地では東が駆け込んできたシーンから先の記憶が、僕にはない。気がつくと僕の後ろにいた見知らぬ少年とハイタッチし、G裏前に来た東と夢生に向かって、わけのわからないことを絶叫していた。僕の前では4、5人のトリサポが輪になって肩を抱き合っていた。その中の一人は、溝畑社長が謝罪した時、「こうなったら、とことん付き合うしかないわよ」と言っていたご年配の女性だった。浦和戦の試合終了後以上の狂喜乱舞、九石は興奮のるつぼと化した。「やったっー!」「うぉぉぉぉっ!」「かみさまっ!」みんながそれぞれに何かを絶叫し、拳を高く掲げていた。
東
「こんなことってあるんだね」と試合終了後、誰かが声を震わせながら言っていた。
 ポポヴィッチが言うように、最下位はまだ変わらない。大きくも小さくもない勝利なのかもしれない。でも、あの時、高松の同点ゴール、東の逆転ゴールが決まった時、僕達は人生でそう何度も経験できない世界にいた。もし既に残留をあきらめている人がいたとしても、あの瞬間だけはもしかしたら、と思ったかもしれない。
 それでいいんだ、と思う。瞬間、瞬間に信じられる何かがあるのなら、それでいい。その先にきっと残留という、二文字が見えてくる。
スコア  
 2005年9月10日あの浦和戦が今でも伝説となっている(マグノアウベスの「大分は死んでいない」の影響もあるけど)ように、2009年8月1日名古屋戦も後世語り継がれる試合になるかもしれない。野々村氏がスカパーで言っていたように、そのためにも残留しなければならない。

「こんなことってあるんだね」
 一夜限りの夢に終わりませんように。終わらせないように。


ネットワンシステムズの代表取締役会長の澤田脩氏のスピーチが試合前にありました。僕の記憶では、ホーム開幕京都戦以来です。澤田さんのスピーチは、いつも僕達の心に響きます。これで澤田さんのスピーチの試合は2戦2勝。今季の勝率からいくと、これは凄いです。ぜひ毎試合、スピーチをしていただきたいところです。


スルガ銀行カップの動員呼びかけの為、チラシ配布を致します。

8月3日(月)17:00~19:00

大分駅

集合場所:大分駅構内 トリニータ情報ブース前
        (青い服の人 or のぼりが目印です)

平日のこの時間ですが
ご協力いただける方がいましたらよろしくお願いします。

活動時間内であれば「5分」でも参加可能です。

チラシはこちらで準備しております。
                           馬鹿最大 大往生様より転載です。


posted by きくりん |20:43 | 2009参戦コラム | コメント(12) |
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2009年08月01日

やっぱり奇跡というしかない勝利

奇跡という言葉は使わない、と言ったけれど、それ以外の形容ができない勝利。

勝った、勝ちました、大分トリニータ

ロスタイム同点に追いついただけでも狂喜でしたが、逆転勝利
今だ九石の駐車場で夢心地です

初めて携帯でのエントリーで、内容なしですみません

その喜びだけを伝えたい、それだけです

posted by きくりん |21:33 | 2009参戦コラム | コメント(22) |
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