2010年03月16日

歩みを止めずに◆大分トリニータ 2010 J2第2節vsFC岐阜◆

 待ちに待った大分トリニータの今季ホーム開幕戦とはいえ、2月28日にプレシーズンマッチがあったし、先週は柏戦をテレビで観たし、FC岐阜戦は冷静に試合を楽しむことができるのではないか、と思っていた。
 だけど、公式戦のスタジアムはやはり違った。

 屋台が減ったり、2階席の広告がなくコンクリートが剥き出しになっている箇所があったり、ゴール後ろの広告看板も昨季までぎっしり2列あったのが減っていたり、そこかしこにJ2に降格したあおりや、警備員の数も少なかったりと、そんなふうに何もかもが昨季のままというわけにはもちろんいかないけれど、でもスタジアムの光景は変わりなく、そこにあった。
 通路に溢れる人波、挨拶を交わす人々、アウエー遠征を相談する仲間、屋台から漂う匂いと風に運ばれてくる煙、長机の後ろに立ち呼びかける係員、後援会、メンバーズ、レプリカユニフォーム等それぞれの申込を行なう人達。

 開門を待つ間、そして開門してから、いっしょにいた人達の顔の広さには敵わないけど、それでも僕もこの冬に出会った人達と挨拶を交わす。お疲れ様です、頑張りましょう、勝ちましょう、そんな言葉を交わしあい、イベントをこなし、時間は経っていく。
 その後みんなと別れ、一人G裏の真ん中からひとつ離れた場所に陣取った。G裏真ん中の人が練り歩きながら歌う「九州の誇り」や「Love Trinita」が遠くから聞こえ、スタジアムぜんたいが少しずつざわざわし始める。

 やがて、選手達がピッチに姿を現す。それぞれのコールが行なわれ、大型ビジョンと場内アナウンスでスポンサーが告げられ、みんなが拍手する。青野社長と広瀬大分県知事の挨拶、そしてネットワンシステムズの澤田会長のスピーチ。「共闘宣言を持って挨拶を終わります」と結んだ会長に送る澤田コールとそれに応えて手を振る会長。即席断幕も出ていた。コールが終わったあと誰かが「ありがとうっ!」と絶叫した。

 そして選手入場。コレオを掲げ、歌われる「大分よりの使者」
 思えば昨季も選手入場時に歌われたことが何度かある。昨季のマリノス戦でも歌われた。あの時、僕はこんなふうに書いている。

「今まで何度も歌ってきた「大分よりの使者」だけど、言葉のひとつひとつが掲げた両手の指先からつま先まで伝っていくのをこれほど感じたのは、初めてだった。(中略)「僕らは僕達は大分トリニータ」と言えることの幸せだった。愛するクラブがあることの幸せを、僕はこんなにトリニータが好きなんだと、より一層「大分よりの使者」の歌詞が感じさせてくれた。(中略)何があっても、大分トリニータを守りたい、大分トリニータと歩みたい。あの時の感情をいくら言葉を費やしても、語りつくすことは、僕にはできない」

 コレオを掲げ歌っていると、こみ上げるものがあって、僕はうつむいた。その時、自分のスニーカーに目が行った。スニーカーには募金活動の時に持っていたノボリの先端の跡が丸く残っている。その跡を見たら、僕はもう我慢できなくなった。
 この冬の何もかもが一挙に去来した。

 昨季のマリノス戦のような悲壮感でも、降格が決まった京都戦のような悔しさでもなく、かといって国立の時のような達成感や嬉しさでもない。
 トリニータがなければ決して出会うことのなかった人達と語らい、共にするこの空間と時間が今ここにあることの安堵と与えてくれた感謝だったような気がする。
 同じことばかり書いて、読んでくれている人には本当に申し訳ないと思うけど、こういうことを書くのは最後にするので許してほしい。

 結局、僕はトリニータのサッカーの内容がどうだとか、どの選手の出来がどうだったとか、勝敗が云々かんぬんだけではなく、「何があっても、大分トリニータを守りたい、大分トリニータと歩みたい」僕はそれが伝えたくて、このブログを書いてきたような気がする。嘲笑する人は嘲笑すればいい。僕は僕の書き方でこれからも伝えていきたい。
 
 クラブもスポンサーもサポーターも挑み続ける再生の歩みは始まったばかりだ。果てしない道かもしれないけれど、歩みを止めずに挑み続ければ、その先にはきっと……。
 だからまずは、フットボールを楽しもう。


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posted by きくりん |00:45 | 2010観戦コラム | コメント(4) |
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歩みを止めずに◆大分トリニータ 2010 J2第2節vsFC岐阜◆

コメント投稿者ID : NID00003795

おつかめさまです。
も~朝から泣かしてくれるね~ぇ。
帰って嫁に読んで聞かせて泣かせちゃろ。

果てしない道を共に歩もうキクリンさん。

おいさんの好きな人物にアントニオ猪木氏がおりまして、事あるごとに読む詩がある。
「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ行けばわかるさ」
あ~泣けてきた。
さ~家に帰ろう。

posted by つくみん おいさん | 2010-03-16 17:02

つくみん おいさん様

コメント投稿者ID : czeyk

おつかめさまです。

いえいえ泣かそうなんて思ってないです。
自分が気持ち良くなる文章を書いているだけです^^;
自己陶酔っす。

猪木の詩、U信者だった僕もこれは好きです。

共に歩みましょう。
だけど、隣じゃなくて少し離れて。
しつこいですね^^; いっしょに歩めたら最高です。

posted by 管理人きくりん | 2010-03-16 22:04

大分トリニータがある限り。。。

コメント投稿者ID : NID00004114

きくりんさん、おつかめさまです!

最近TVを見ていると「大分トリニータのサポーターがいる限り・・・」みたいな言葉で始まるセリフの、スカパー!のCMに良く出くわします。
あのCM見るたびに、それって逆や。「大分トリニータがある限り、大分トリニータのサポーターはずっと応援し続ける」やわって思います。
お互いの存在が、お互いを元気付けたり勇気付けたりすることで成り立ってるんだろうなぁって、漠然と考えたんですけど、このシーズンオフでの様々なことで、それがホントは至極当たり前のことだったんだって教えてもらえたのかもなって。

「大分トリニータがある限り、共に戦い共に歩み続ける」
そんな気持ちを胸に、今年も共に戦いましょう!

posted by せいこ | 2010-03-17 02:08

せいこ様

コメント投稿者ID : czeyk

こんばんは、せいこさん。
こんな真夜中に……と思ってたんですけど、ブログを読んで、なるほどです^^

>「大分トリニータがある限り、大分トリニータのサポーターはずっと応援し続ける」
ほんと、そうですよね。
おっしゃるように、このシーズンオフは当然なことを改めて教わり、その当然なことの大切さを学びました。

そんなことを知った僕達トリサポは強いです。
その強さをこれからも生かして頑張りましょうね。

posted by 管理人きくりん | 2010-03-17 21:01

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