2008年11月30日

デラホーヤ vs パッキャオ 勝敗予想!

勝敗予想の投票所を開設しました。ご自由に投票してください。
投票所

このドリームマッチは、両者の純粋な戦力差以外のところが、大きく勝敗に左右しそうに思います。特に、体格差の問題、両者の勢いの違い、がどう試合当日に影響するのか。

体格差、元WBCフライ級王者対元WBOミドル級王者(両者の獲得した最小クラスと最大クラス)と書けば、普通にあり得ない試合であることが分かると思います。パッキャオがフライ級からライト級まで実に7階級も上のクラスまで活躍できたのは、思い切りの良い鋭い踏み込みがあったからに他なりません。体ごとぶつかるような左ストレートのお陰で、パンチングパワー差やリーチ差を克服ができました。しかし、デラホーヤの持つ長い距離に対した場合、パワーが今まで通り通用するかと言えば、正直「???」です。デラホーヤの6階級制覇は、主に恵まれた体格に因るところが多く、階級を上げても体格的に見劣りすることは無かった(ミドル級時、特にLヘビーサイズのホプキンスにはかなり見劣りしたが)。今まで階級を克服できたパッキャオの踏み込みも、パワーもデラホーヤのでかさの前には、全く歯が立たない可能性が極めて高い。

そこで考えられる試合パターンは2つ。
1.上述のようにデラホーヤとのパワー差に、パッキャオ得意のハイペースな試合に持ち込めず、焦ったところにデラホーヤ得意の左フックを喰ってしまい早いラウンドでKO負けするパターン。(参考デラホーヤ対ガッティ戦)

2.パッキャオが勝つ唯一の方法は、前回のライト級戦と同様に、クレバーな戦い方に徹し、動きを止めずあらゆる角度から軽めのパンチを数多くヒットさせること。必ずプレスをかけてくると思われるデラホーヤをぐらつかせるくらいの強いパンチを初回または2回あたりに決めておくことが大きなポイントとなりそう。(逆にデラホーヤが小さなパッキャオ相手にアウトボクシングをすることも考えられるが、そういうチキンな戦いをさせないよう、ローチ氏は予めデラホーヤを牽制するコメントを多く発している。デラが長い距離を保ち続けたら、いくらパッキャオの鋭い踏み込みでも届かない。)


体格差検証
体格に劣る小さな選手が、大柄な選手に勝った例は少なからずあります。特に、ロイ・ジョーンズJrがジョン・ルイーズに挑戦した試合がよく比較されているようです。しかし、このケース、両者には体格差を埋めるだけの大きな戦力差がありました。ルイーズが単調なパターンしか持たず、技巧的にかなり劣る選手であったこと。しかも、唯一の武器である体格差を活かさなかったことが敗因でした。デラホーヤはルイーズとは違い、戦法に幅もあり、戦況により柔軟に対応できるスマートさを持っているので、ルイーズのようにずるずると悪いパターンで最終回まで行くことは、まず考えられません。

ジョーンズとルイーズとの間にあった大きなスピード差も、パッキャオとデラホーヤにはそれほど無い。デラホーヤは衰えた今でも、十分に速さを維持しています。ボクシングは、柔道やレスリングなどの接触競技ではないため、体重制と言えども戦い方次第では、体重差(パワー差)はさほど問題ではなくなってきます。もみ合いで体力を消耗させられたり、重い選手のパワフルなパンチを喰うと体重差を痛感するだろうが、逆に言えば、もみ合いを避け、距離を保ちつつパンチを避け続けることが出来れば、小さな選手にも十分勝機があると言えます。

ただ、何度も言うように衰えの目立つ(特に後半失速傾向のある)デラホーヤと言えども、テクニックは天下一品。パッキャオがデビッド・ディアズに完勝したような思い通りの展開にはならないでしょう。パッキャオの大ファンである私は、どうにかしてパッキャオに勝たせてあげたいのですが、こればかりは相当難しいと言わざる得ません。デラホーヤのパンチを外し続けること、12ラウンド足を止めずに動き続け、いつも以上に手数を出し続けることが鍵になります。(デラホーヤが減量のため、パンチも体もパワーが無くなっているのなら、話は別ですが。)

ズバリ予想は、デラホーヤの前半KO勝ち(65%くらい)パッキャオの小差判定勝ち(35%)とみます。

皆さんの予想、ご意見もお聞かせください。
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2008年11月22日

ドリームマッチ?デラホーヤ、パックマン 体重分析

日本時間12月7日(日)正午、ドリームマッチと謳われる「オスカー・デラホーヤ vs マニー・パッキャオ」の一戦が行われます。この試合が決まる前から、関係者やファンからは、「体重差、体格差がありすぎる。ありえない。馬鹿らしい。ボクシングを冒涜するものだ。」など数多くの批判的な意見が出ていました。ドリームマッチ、夢の対決と言えば聞こえはいいですが、このドリームはファンには、”現実にはありえない、夢の中だけで行われるような"試合という意味で、捉えられていると思います。

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ミニマムでデビューし、WBCフライ級王座から始まったパッキャオのキャリアですが、今年のライト級王座奪取ですら、歴史的快挙であり、一般常識からかけ離れたありえないほどの大偉業でした。元フライ級世界王者が、7階級も上のライト級で世界王座に就くなど、団体乱立、暫定王座乱立と王座の価値が激減している現代においても、やはり考えられないことです。さすがの突然変異パッキャオですら、ライト級が能力の限界ではないかと思っていたところ、いきなり更に2階級上のウェルター級でビッグマッチに挑むのですから、誰もが「ありえない」と思って当然です。

一方のデラホーヤは、ボクシング史上唯一6階級制覇を達成したボクサーです。Sフェザーからミドル級まで、計画的に一つずつ階級を制覇していきました。元々体のフレーム自体が大きく、Sフェザーで試合を行っていたこと自体、今思えば信じられないことです。ただ一般のファンが認めるのは、ライト級からのデラホーヤで、6階級目となったWBOミドル級戦での拙戦もあまり認められていないことから、実質は4階級制覇チャンピオンとも言えなくもありません(レナードのようなインチキはしていませんが)。

両者ともボクシング史に残る偉大な複数階級制覇チャンピオンであり、体重増加という面でも記録的な二人であることには違いありません。そこで、彼らのデビュー時から今回のドリームマッチまでの体重推移をグラフに表してみました。

デラホーヤの最低体重は94年3月の58.4kgWBO Sフェザー挑戦時です。パッキャオの最低はデビューの95年1月の48.1kg。デラホーヤは6階級制覇のために無理に体重を落としたこともありますが、それでも両者の最低体重差は10キロあります。次は、両者の最重量を比較してみます。デラホーヤは、04年6月のWBOミドル挑戦時の72.6kg、パッキャオが、08年6月のWBCライト級挑戦時の61キロです。最重量比較においても、両者の差は約11.5キロあります。これらからも容易に推測できるように、両者のナチュラル体重差は10キロ強ということが分かります。ヘビー級における10キロならさほど問題にはなりませんが、中量級しかもパッキャオのように軽量級からスタートした選手にとっての10キロというのは、ありえないほどの体重の壁になります。

彼らの体重増加ペースは非常に似通っており、成長とともに階級を上げますが、一つの階級に2,3年留まることが多いようです。無計画に階級を上げているように思われるパッキャオですが、意外に理想的な体重増加で体の成長に合わせて無理なく上げてきました。フライ級に約3年半、Sバンタムに約3年8ヶ月、フェザーに2年弱、Sフェザーに約3年弱。しかし、2008年、体の成長はとっくに終わっているはずのパッキャオが、30歳目前にして急激な体重増加をしています。今までの増加率とは比べものにならないものです。グラフを見ていただければ一目瞭然ですが、今年3月のマルケス戦からデラホーヤ戦までに約115%の増加率です。これは、フライ級からSバンタムに一気に3階級を上げた時の増加率107%をはるかに上回るものです。減量が厳しくフライ級に落とせず階級アップした時と違い、減量に特に問題があるわけでない、成長し終えた体での体重アップ。これは、パッキャオ最大の武器である、踏み込みのスピード、踏み込み(というか飛び込み)の距離、手数、スタミナに大きな影響を及ぼすはずです。現在のトレーニングの模様を見ていると、ウェルター級の体重でも、脂肪で太った印象は全くなく、きっちりと筋肉を付けて大きくなってはいます。ただ、その重い鎧のため、猛烈なスタミナが12ラウンド持続できるかが、勝敗の鍵を握ります。

一方のデラホーヤは、試合の一ヶ月以上前に既にウェルターリミットを下回っており、試合前に急激に落として体調を崩したり、スピードやパワーを失う危険を避けたいのではないかと思われます。体重を落としたまま一ヶ月を過ごし、ウェルターの体重に体が完全に馴染んでくるとすれば、最近の試合で見られた後半失速傾向は無くなるかもしれません。ただ、このかなり早めの体重調整もどのように試合に影響するかは、誰も予想が付かないでしょう。一般に、高齢になるにつれ体重を上げながら試合を行うケースが多い(ホプキンスなどはLヘビーに上げて若さが戻ったように思います)中で、無理な減量で能力が激減してしまうケースも今までありました。レナードのノリス戦やジョーンズJrのターバー戦が有名です。最近では、ヘビー級から一気に20キロ減量したバードが、体が動かず完敗しました。

無茶な増量で機動力、スタミナの落ちたパッキャオ、きつい減量でパワーとスピードの無くなったデラホーヤ。この試合、どちらが本来の力に近いものを出せるか、総合力をいかに落とさずに戦えるかが、勝敗の鍵を握ります。最高のコンディションで、最高のテクニック、駆け引きを見たいと思うのが、本来のボクシングの魅力です。今回のように、ビッグネームというだけで、両者の戦力を削ってまでも、試合を組んでしまうことには、私自身は違和感を感じてしまいます。誰が、ファイティング原田対輪島功一を見たいでしょうか?辰吉丈一郎対竹原慎二を見たいですか?





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2008年11月13日

馬鹿にするな!またWBC日本フライ級タイトルマッチ!

前回の内藤と坂田によるダブル日本人対決の記事でも書いたのですが、ここまでくると異常です。このリストを見ると馬鹿らしくなってきます。


60年代 1試合
67年 沼田 義明 対 小林 弘

70年代 2試合
71年 大場 政夫 対 花形 進
72年 輪島 功一 対 龍 反町

80年代 3試合
82年 渡嘉敷 勝男 対 伊波 政春
82年 渡辺 二郎 対 大熊 正二
85年 渡辺 二郎 対 勝間 和雄

90年代 4試合
92年 鬼塚 勝也 対 松村 謙一
94年 薬師寺 保栄 対 辰吉 丈一郎
98年 飯田 覚士 対 井岡 弘樹
99年 戸髙 秀樹 対 名護 明彦

2000年代 12試合(08年だけでも4試合。20試合到達か?)
00年 畑山 隆則 対 坂本 博之
00年 徳山 昌守 対 名護 明彦
02年 徳山 昌守 対 柳光 和博
03年 徳山 昌守 対 川嶋 勝重
04年 徳山 昌守 対 川嶋 勝重
05年 川嶋 勝重 対 徳山 昌守
07年 新井田 豊 対 高山 勝成
07年 内藤 大助 対 亀田 大毅
08年 坂田 健史 対 山口 真吾
08年 坂田 健史 対 久高 寛之
08年 内藤 大助 対 清水 智信
08年 内藤 大助 対 山口 真吾


世界戦とは、世界一を決める試合である。制度上世界ランキングに入っていれば、世界王者に挑戦できる権利は持っている。しかし、そのランキング自体、決して実力を現すものではなく、また昨今の主要4団体、暫定王座乱立などの王者の質自体が極端に落ちている状況で、世界ランキング最下位付近の同国人(ここでは日本人)との試合は、誰が喜ぶだろうか?宮田会長くらいか?これはもう末期的状況と言えるかもしれない。IBF創設期に韓国で乱発した低レベル世界戦を思い出して欲しい。このような世界と名の付く日本タイトルマッチを乱発していると、どういうことになるか。一度完全に衰退しないと、関係者は気がつかないのだろうか。ファンは馬鹿ではない。

(日本人同士の世界戦は、誰もが観たいと思えるようなドリームマッチでしか行ってはいけないと思っている。徳山の場合、北朝鮮籍ということで興行面で難しかったが、人気者の内藤の試合で何故このような安易な日本人対決をするのか?どう見ても目の前の金しか目にないようだ。勿論、内藤自身が決めたことではないが、非常に残念。)





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2008年11月11日

和製ヘビー級ボクサー

10日の東日本協会での理事会で、ヘビー級日本ランキングの復活を決定したそうです。このまま全日本協会、JBCと認可が下りれば、来春にも51年ぶりの日本ヘビー級ランキングがお目見えする。記事では、ヘビー級しか触れられていないのですが、ミドルとヘビーの間にあるSミドル、Lヘビー、クルーザーはランキングを造らないと言うことなんでしょう。たとえ作っても選手は居ないし、ランキング作成も不可能なので、ミドルオーバーの選手は皆ヘビー級ということで、ランキングを作るのでしょうね。

日本人の体格も戦後間もない頃に比べれば、格段に大きくなり、各スポーツ界にはかなりの大型選手が見られます。大橋会長もボクシング人気の下落に歯止めをかけるためにも、一般人に受け入れやすい「迫力」を前面に押し出したヘビー級のボクシングを復活させたかったのでしょう。K1や総合格闘技系ではやはりヘビー級の迫力で一般にも人気が浸透しました。また以前からの案である、他競技選手のボクシング参戦を実現させるためにも、このランキング制定は必要だったのかもしれません。早速今話題の北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧選手の名前を出すあたり、他競技との連携を狙っているのがよく分かります。

問題は、やはりランキングの中身でしょう。どれほど日本ランキングという名に恥じないヘビー級ボクサーが日本にいるのか。他競技選手を受け入れるためだけの、形だけのランキングになるのなら、51年前と同様一年足らずで自然消滅と言うことも考えられます。策士大橋会長の目論見はいったい何なのでしょうか?





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2008年11月02日

WBC WBA IBF Sフライ級王座統一戦!

私自身は川嶋に勝ったミハレスをそれほど高く評価していなかったので、ダルチニアンの勝利には大して驚きませんでしたが、内容に関しては予想以上でした。第1ラウンドからその力量差は明らかで、下の階級から上がってきた怒れる闘牛ことダルチニアンのパワーがミハレスを圧倒しただけでなく、技術的にもミハレスの生命線であるはずの嫌らしい右ジャブもダルチニアンに、かるく外され逆にダルチニアンのジャブはバシバシとミハレスを捉えました。

アマチュア経験の長いダルチニアンは、強打の左を叩きつけるだけの変則な選手ではなく、やはりどのような相手にも対応できるスキルの裏付けがありました。パワーで圧倒され、技巧でも圧倒され、ミハレスはいいところ無く完敗してしまいました。かなり期待された3団体統一戦、しかもどちらかというとミハレスの若さと勢いが、ダルチニアンを上回ると見られていただけに、ここまで差が出るとは誰も予想できなかったでしょう。第一ランド終盤のダルチニアンの左アッパーがミハレスの顎を捉えダウンを奪います。その後もペースは一方的で、ダルチニアンはミハレスの攻撃を簡単にかわしながら、自らの左を中心とした爆弾を投げ続けました。強烈な左ストレートを顔面、ボディーへと打ち分け、試合が決まった9回には弱ったミハレスを追いながら突き刺すような右ジャブで体制を崩し左ストレートが見事にミハレスの顎にヒット。カウントアウトする前にレフリーが試合を止めました。

復活を遂げたダルチニアンの次はどこへ向かうのでしょうか?バンタム級に進出の話もありますが、その前に日本の名城とアメリカのリング上で勝負をしてもらいたいですね。ダルチニアンの強打は怖いですが、乱戦に持ち込めば名城にも十分勝機があるように思います。試合内容によっては、アルセやミハレス、ダルチニアンやドネアのように、名を上げることになるでしょう。いち早くアメリカ進出で勝負して欲しいですね。




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