2007年12月30日
もう一週間以上経ちますが、前回の「ドラえもんとボクシング」の中で、例えで80年代のボクサーとメイウェザーを比較する文章を書きました。数多くの素晴らしく深い内容のコメントを頂き、非常に勉強になりました。また、私の説明が中途半端で、読まれる方に一部誤解を与えてしまった面あり、申し訳ございませんでした。ここで、もう一度、私のスタンスを簡潔に書いてみたいと思います。
1.現在のボクシングが退化しているとは、決して思っていません。競技人口の少なさ、そして継承不可能な個人の能力に依存することが多く、時として20年前のボクサーが今のボクサーよりも強いケースが起こりうることは否定できないと思っています。
あらゆる格闘技のなかでも、ボクシングは競技人口はかなり多く、新陳代謝も活発で、常により強い王者が誕生しているように思いますが、ただ単純に「走る」という誰にでもいつでもどこでも出来る競技などと比べれば、やはり競技人口はかなり限られており、時代ごとに選手の質、量にばらつきが出ていることは間違いありません。
特に、現在の米国のボクシングシーンを見ていると、一攫千金を目指して、ボクシングを始めるという若者(特に黒人選手)が減少しているように感じます。これは、経済的な理由もあるでしょうし、バスケットやアメフトのような他競技に優秀な人材が流れてしまっていることも大きいと思います。50年代頃までは、アメリカでのボクシングは、随一のメジャースポーツだったと思います。それが、いまや一部のボクシングファンだけにしか知られない、極めてマイナーなスポーツに成り下がっています。以前にも書きましたが、ビジネスを優先し、地上波でボクシングが放送されることがなくなり、ボクサーが子供達の憧れの対象から外れてしまっているのでしょう。
ただ、ボクシングは、ワールドワイドなスポーツですから、例えかつての大国アメリカが振るわなくなっても、他の国では全く事情が違い、新たなスターが生まれてきます。フィリピンでは、お馴染みパッキャオの活躍に煽られる形で、多くの選手がアメリカに進出し、それなりの成果を上げています。イギリス、ドイツなども引き続き、市場は拡大しているようですし、好選手も現れています。ちょっと前までは考えられなかったことですが、強い選手=黒人選手という図式が崩れてきて、ヨーロッパ、アジア、当然中南米からも満遍なくいい選手が現れるようになったように思います。しかしながら、ヘビー級のように大きな体が必要な階級では、アジアや中南米からは選手が事実上現れませんので、自然と比較的大柄な選手が多い、欧州の白人系、特に旧ソ連勢が目立つようになっただけなのでしょう。個人的には、旧ソ連勢ボクサーのレベルが格段に向上したとは思いませんが、アメリカ黒人ボクサーらの没落に加え、彼らのハングリーさが大きな要因となり、ここまで勢力を拡大させていることは間違いないでしょう。
2.メイウェザー対黄金の80年代
メイウェザーと80年代のハーンズやレナードと比較したのは、ただ単に、現在メイウェザーがウェルター級タイトルを保持しているからであって、全盛期同士の比較をしているつもりは全くありませんでした。全盛期比較ならば、メイウェザーはSフェザー級からライト級になるでしょう。ライト級と言えば、70年代はデュラン、80年代は、プライアー(実際はJウェルターでしたが)やチャベス、90年代は、デラホーヤ(ライト時代は実績はあまりありませんが)が抜けていたと思います。彼らとメイウェザーが全盛期でぶつかったとしたら、本当に勝敗の予想が付かないくらいの接戦になることは間違いなさそうです。メイウェザーがフルマークで楽勝することは、まずあり得ないでしょう。
話は変わり、80年代ボクシングを私が好きな理由は、勿論多感な10代にはまってしまったことが大きいのですが、今おっさんの目から見ても、やはり魅力的な時代だったと思います。もともとボクシングというのは、いかに相手にダメージを与えるかを競う競技で、採点基準も当然ダメージ量が第一とされていました。80年代、ボクシングの技術が成熟し、現在ともそう変わらないレベルとなっています。そこに、80年代には、まだダメージを与えるという昔からのボクシングの伝統がまだまだ深く根付いたこともあって、高度な技術がダメージを与えるためのブローに直結し、より芸術的な、よりスリリングなボクシングがこの時代に完成したのだと思うようになりました。
80年代中頃から、WBCが先頭に立って、安全面を第一にあらゆる改革を進め、12回戦となりグローブが大きくなり、そして採点基準もアマチュア的にダメージよりもヒット数を優先させるようになるなど、ボクシングの質が変わっていきました。メイウェザーやロイ・ジョーンズがタッチボクシングの申し子とは決して言いませんが(実際ジョーンズはSミドルまでは倒し屋でしたし)、安全運転第一の勝つことだけにこだわる選手であると言えるでしょう。無理して倒しに行く努力をせず、確実に勝利することだけを考えているかのようなパフォーマンスのため、観客を熱狂させるような試合はあまりしてこなかったと私は思っています。
これは、時代の変化、ルールの変化も要因でしょうが、基本的には彼らの打たれ脆さとメンタリティーが、そのような安全運転を選ばせたのだと思います。80年代にロイやメイウェザーが存在していたとしても、クールな彼らのことですから、熱くなって観客を熱狂させるような、激闘はしないと思います。打たせずに打つ、このボクシングの鉄則を守り、勝つことだけを考えた試合運びをすることでしょう。私が、80年代のスター選手が好きなのは、魅せる試合をして、観客を熱くさせて、勝つというプロ意識をもっていたからでしょう。確かに、ハグラーがメイウェザーと同様に、慎重な試合運びをすることは同感ですが、ハグラーの慎重さは、詰め将棋のごとく確実に仕留めるための慎重さであって、メイウェザーのような打たせないことを最優先にした防御的な慎重さではないと思います。熱い試合も多いですし、KOまでのプロセスも時間は慎重な分かかることもありましたが、魅せてくれました。次に好きだったハーンズなどは、ジョーンズやメイウェザー以上に打たれ脆い面があったと思いますが、それでも彼が選んだのは、「確実に勝つ」ではなく「魅せて勝つ」でした。あれだけのリーチとスピードがあれば、距離を取ってアウトボクシングに徹していれば、誰にも負けることはなかったかもしれません。しかし、ハーンズは、打って打ちまくり、倒して勝つことを選びました。そこが、勝っても負けてもハーンズの試合が面白かったことの理由だと思います。
メイウェザーもロイ・ジョーンズも歴史的な天才ボクサーであることは誰もが認めるところです。ただ、ボクシングファンの記憶に残るような試合をしてきたかどうかは、ちょっと物足りないような気がします。相手の動きを完全に見切り、一方的にたこ殴りにするという異次元パフォーマンスを見せてくれることは、それはそれで素晴らしいですし、私も好きなのですが、80年代のスーパーファイトと比べるとやはり物足りないというのが、正直な気持ちです。
ボクシングは、時代とともに進化しているわけで、それとともに新たなタイプのスターが誕生しています。「強さ」の定義自体も、時代ごとにかなり変化しているのでしょう。私個人の「強さ」の意味も、他の方の「強さ」とは一致しないでしょうし、まして時代が違うと全く別の意味になっても不思議ではありません。2000年代のボクシングにおける「強さ」とは、「巧さ」や「速さ」というファクターが大きくなっているのかもしれません。
思わず、長文となってしまいましたが、今年もあと1日で終わりです。日本国内では、亀田問題が社会現象にもなりました。決して良い年とは言えなかったかもしれませんが、2008年がより良い年なれば良いですね。ブログの更新頻度がかなり落ちましたが、なんとかまた年を越すことが出来ます。このような駄文を読んで下さる皆さんにとっても、2008年が素晴らしい一年となることを、心からお祈りいたします。
多くの方に、この「ボクシング・ジャーナル」にアクセスしていただいています。有難うございます。もっとボクシングのことについて語りたいという方は、私のサイトであるWSCまで一度お越し下さい(http://worldsportsclub.org/)。掲示板、各最新ブログ記事の紹介、フリーマーケットなどを開催しています。
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2007年12月22日
ドラえもんと言えば、日本を代表する漫画であり、最も有名なキャラクターのひとつと言えます。私も、小学校4年の頃、テレビ放送が再開されたことと「コロコロコミック」の影響もあり、ドラえもんの洗礼を受けました。たわいがない話も多いですが、中には心にジーンと響いてくるような感動の話も存在します。しかし、小学生の頃は、話の内容よりも、ドラえもんが次から次へと出してくれる道具のほうに興味がありました。もうあれからかなりの時間がたちましたが、こんなおっさんになった今でも、「ドラえもんのあの道具が有れば、どんなに素晴らしいだろうか。」とよく妄想してしまいます。
ドラえもんの道具の中で定番と言えば、「タケコプター」「タイムマシーン」そして「どこでもドア」ということになると思います。やはり定番だけあって、必要とされる場面が多いのでしょう。ボクシングファンの私も、タイムマシーンとどこでもドアは、特に欲しい道具です(やっとボクシングにつながりました)。
まず「どこでもドア」。日本国内は勿論、世界中どこにでも一瞬で移動できてしまいます。ラスベガスのMGMグランドやニューヨークのMSGにも瞬間移動出来てしまいます。世界のボクシングファンには、絶対に押さえておきたい道具ですね。そして「タイムマシーン」は、私が一番使ってみたい道具です。私がリアルタイムで体験できなかった時代のボクシングを観に行ったり、過去の名選手をタイムマシーンで連れてきて、現在の選手と試合をさせてみたりと、時代を超えた妄想をするのに役立ちます。
先日、メイウェザーがハットンを芸術的な左フックのカウンターで倒した後、メイウェザー株が一気に高まったように思います。もう誰も歯が立たないのでは?という声も聞かれました。中には、80年代のハーンズやレナードを連れてくるしかないという方も居ました。実は、私も同じことを考えていました。現時点でメイウェザーを苦しめる選手は、ほとんど居ませんが、あの黄金の80年代の選手なら、互角以上に戦えるはずだというのが私の考えです。
以前にも書いたような気がしますが、通常スポーツの世界は、常にテクニック、トレーニング方法、栄養学など様々な面で日々進歩しており、新しい時代の選手のほうが昔の選手よりも競技力がある(強い、速いなど)ことが常識になっています。しかし、それがボクシングにも当てはまるのでしょうか?私には、そうは思えません。ボクシングの勝敗は、運動能力や技巧の優劣以外にも、多くの要素が絡んでくることが一点。そして、選手それぞれが持つ技術が、他の選手に簡単に移行しないことも、大きな理由です。
恐らく多くのボクサーの平均点を見ると、昔よりも今の選手の方が、より上手く速くて強いと言えるかもしれません。しかし、トップ選手同士の比較となると、過去と現在とでは、それほど差がないどころか、昔の選手の方が強いケースも多々あります。ここでは、ルールや採点方法の変更などは考えずに話を進めますが、競技人口の限られたスポーツならではの現象がボクシングにはあるのでしょう。80年代のマイクタイソンと現在の旧ソ連勢のヘビー級チャンピオン達を比べてみて、どちらのほうが強いですか?速いですか?上手いですか?このように選手層が薄いため、有望な人材を確保できないがために、新しい時代だからといってより強い選手が現れ、ボクシングが進化し続けるとは言えないのです。
メイウェザー対ハーンズを考えてみても、メイウェザーにはハーンズの長距離速射砲連打の前に、打開策を見つけられず判定負けするのではないでしょうか。デフェンスの天才と言われたウィルフレド・ベニテスのように多くのパンチを空転させることは出来ても、ハーンズの長さを克服して有効打を当てることはメイウェザーでも相当苦労するはずです。試合としては、メイウェザー対レナード戦のほうが見応えがあるかもしれません。両者ともスピードとセンスを武器に戦うなど似たところが多いと思います。ディフェンス力はメイウェザーのほうがやや上かもしれませんが、攻撃力と勝負にかける集中力ではレナードのほうがあるでしょう。この試合もレナードが勝つ可能性が高いように思います。個人的には、ドン・カリーやマイク・マッカラムともやらせてみたいですね。
私がハグラーやハーンズに夢中になっていた頃、シュガー・レイ・ロビンソンやヘンリー・アームストロングなどの40年代、50年代の選手を歴代最強と唱える識者が多くてこの手の特集には好きになれなかったものですが、おっさんとなった今の私自身も、もしかすると同じような懐古主義者へと変わってしまったのかもしれませんね。多感な頃に出会ったヒーローが誰よりも強いと思うことは当然です。それでも、冷静な目で見て、何度シュミレーションをしても80年代の選手の方が、2000年代の選手より強く思える私は、頭が硬いのでしょうか?若い方の意見を聞いてみたい気がします。
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2007年12月17日
先ほど、WOWOWのタイムリー・オンエアーを見終えたところです。帝拳ジムの3選手がメキシコでの興行に主役として出場するという、非常に珍しいケースでした。簡単に私の感想を述べてみたいと思います。
まずは、WBCフェザー級王者のホルヘ・リナレス対ガミリエル・ディアズ戦ですが、4ラウンドにタイミングのいい右アッパーがカウンター気味に決まり、リナレスがダウンを取ったものの、足首を痛めたらしく、5ラウンド以降手数が減りペースを落としてしまいました。それでも、第8ラウンドのフィニッシュシーンは、鮮やかでした。ディアズの右に体を入れ替えながらの右ストレートのカウンターがもろにヒット!あそこまで綺麗にパンチが入ることは、滅多にないくらいパーフェクトなパンチでした。しかし、試合全般を通してみると、決してほめられる内容ではなかったように思います。確かに世界ランク1位の指名挑戦者ではありますが、この程度の選手には全く危なげなく勝って欲しいというのが、多くのファンの願いではないでしょうか?不用意にパンチをもらったり、ロープに詰められ守勢にまわる場面も多く、決してタフではないリナレスですから、余計に心配になります。パンチがある猛烈なファイターが相手であれば、今日のような待ちの戦法だけでは、心細いですね。前にも書きましたが、もうフェザー級での試合は、無理があるように思います。過酷な減量のため、持っている運動能力が十分に活かされていないように感じました。素人の私が言うのも何ですが、リズム感と上体のリラックスがもっと必要に思います。打つときに、体が硬直するため、強いパンチをもらうと一発で倒されてしまうかもしれません。
次に、エドウィン"雷"バレロ対サイド・ザバレタ戦ですが、試合になっていませんでした。多くのバレロの対戦者と同様に、このザバレタもリングに上がるとバレロのパンチを恐がり、すっかり腰が引けてしまい、まともなパンチも打てない状態になりました。バレロの左ストレートのボディーが早々から決まっていたこともあるのですが、世界戦とは思えないほど挑戦者が情けなく見えました。言ってみれば、それだけバレロの実力が頭抜けているのでしょう。最後は、ロープ際でタイミングをずらした小さな右フックを引っかけてレフリーストップに持ち込みました。試合後、パッキャオなどのビッグネームとアメリカで戦いたいと熱望していましたが、このまま勝ち続ければ実現は時間の問題でしょう。パッキャオが来年3月のマルケス戦に勝ち、WBCとWBAの統一戦で激突ということになれば、面白いですね。
最後に松田直樹対ルディー・ロペスの再戦ですが、前回松田に芸術的に倒された元王者ロペスが、その倒された左フックを警戒し、右のグローブをしっかり上げて慎重(臆病)に戦っていたのが印象的でした。ダイジェスト放送でしたので、試合の流れなどはいまいち分かりませんでしたが、松田の巧さも見られましたし、ロペスの元王者らしからぬ弱気な面も出ていました。最後は、ロペスの傷の具合を見て、ドクターストップで松田のTKO勝ちとなりましたが、試合後、ロペス側が傷が偶然のバッティングによるものと抗議しコミッション側もそれに同調しているらしく、裁定が覆される可能性もあるとのことです。メキシコのボクシングでは、そんなにしょっちゅう試合結果が変わるものなのでしょうか?一旦下った裁定は、たとえレフリー、またはドクターの判断ミスがあったとしても、覆すべきではありません。これはどのスポーツにも言えることですが、審判にミスはつきもので、そのミスがよりドラマを呼び込むこともあると思います。完璧な審判が居るに越したことはないですが、ミスがあったからといってビデオを見直し、数日後勝敗をひっくり返すようなことが日常茶飯事になってしまえば、あらゆるスポーツファンは白けてしまいます。例えば、チャベス対メルドリック・テーラー初戦、あと2秒で試合を止めたリチャード・スティール主審の判断を間違いとして、試合から数週間後にテーラーの判定勝ちと結果が変わったとしたら、ファンはどう思いますか?(私自身、残り2秒でのスティール主審のストップは、決して間違いだとは思っていません。)やはりその場の最初の裁定は、いかなる場合でも覆してはいけないと思います。
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2007年12月12日
あのファイティング原田氏に続き日本人として二人目の殿堂入りは、なんと我らの(?)ジョー小泉氏!二人目は輪島氏や具志堅氏になるのかな?など選手のことしか頭になく、関係者枠のことをすっかり忘れていました。ボクシング殿堂があるのは、ニューヨーク州カナストータという本当に小さな田舎町ですが、ボクシングファンにとっては一度は訪れておきたい所です。(訪れるならば、式典週間毎年6月の第一週または第二週の週末です。)私は、三度式典週間に行ったことがあるのですが、憧れのヒーロー達が続々登場して、しかも普通に接する時間と場所があるのです。ボクサーもファンには優しく接してくれますし、ファンもボクサーを非常に尊敬の念を持っていることが伝わってきます。ボクシングを愛するものにとっての、夢の地と言い切れます。何度か書きましたが、日本にも元チャンピオン、元ボクサーを暖かく迎えることの出来る殿堂が欲しいですね。我々は、彼らに勇気を与えられて生きてきたのですから。
話が飛んでしまいましたが、ジョー小泉氏と言えば、マッチメーカーであり評論家でもあり、テレビ解説もこなす日本ボクシング界の陰の功労者です。日本の保守的な古い体質のボクシング界では、十分に力を発揮出来ないようにも思いますが、これからも日本のボクシング界のために長く頑張っていただきたいものです。今から20年以上前、ジョー小泉氏のリング・ジャパンを通して海外のボクシング雑誌を購読していました。英語の勉強になるだけでなく、日本の雑誌にはない情報や読み物が新鮮に感じたものです。またその当時異常に高かったビデオもよく購入しました。勿論、「ボクシングは科学だ」など多くの著書も読んでいます。とにかく尋常ではないほど、ボクシングに対する愛情を持った人だと思います。もし彼がボクシング界から去ってしまったら、誰が彼の穴を埋めることが出来るのでしょうか?そう考えると、一日も早く第二の小泉氏を発掘、育てていく必要があると思います。
小泉氏がこのような名誉ある殿堂入りに関し、どのようなコメントをするのか、聞いてみたいです。そして来年6月の授賞式では、どのようなスピーチをしてくれるのでしょうか?ダジャレ愛好家としてボクシングファン以外のに人にも知られている氏のことですから、きっと練りに練った英語のジョークを織り交ぜてくれるのでしょう。私のボクシング好きが始まったのも、小泉氏(リング・ジャパン)のお陰だと思っています。日々、心身の鍛練を忘れずに、常に前に進むことを考えて生きている小泉氏。ボクシング殿堂入り、本当におめでとうございます。
以前書いたボクシング殿堂の小記事は、ここをクリック!
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2007年12月09日
明日夜8時のWOWOWの放送まで我慢しなければと思っていたところ、ルーマニアの放送局のものがネットで見られることを知り、ネット断ちすることなくストレスをためることなく観戦することが出来ました。画質は、youtubeより若干良いかな?という程度ですので、鮮明さには欠けますが試合は普通に見れてしまいました。ネットは恐ろしい!
さて、肝心の試合内容ですが、思いっきり私の予想が外れてしまいました。一番予想外だったのは、ハットンのメイウェザーのパンチに対する反応の悪さでした。やはりスピードのある選手との対戦があまりないハットンにとってメイウェザーの速いだけでなく、ノーモーションでいきなり飛んでくる右ストレートのカウンターや左フックには最初から対応できなかったようです。試合自体は、1ラウンドから最後まで、ハットンが予想通り強引に距離を詰めて、メイウェザーをロープに釘付けにするパターンの繰り返しでした。レフリーのコルテス氏が意外にハットンの得意とする接近戦で早めのブレークをかけていたことと、メイウェザーが半身に構えたままくの字に体を折り曲げて防御態勢に入るため、ロープ際でハットンのパンチがあまり機能しなかった面が大きかったようにも思います。メイウェザーの上半身をベルトラインあたりまで折り曲げるディフェンスは、ちょっとやり過ぎだと思うのですが、格好よりも勝ちにこだわるメイウェザーらしい戦い方だったと言えるでしょう。
ハットンも5ラウンドに、ロープ際でメイウェザーに右のストレートを決めるなど、それなりに見せ場を作っていましたし、実際に試合を作っていたのは、積極的にプレッシャーをかけ続けたハットンの方でした。しかし、いかんせんクリーンなパンチが少なく、数は圧倒的に少ないもののメイウェザーのほうは確実に出端にカウンターを取るなどしてポイントを稼いでいきました。
ハットンのタフさも凄く幾度となくメイウェザーの力のこもった右のカウンターを受けながらも、ケロッとして前に出続けました。しかし、10ラウンドメイウェザーをコーナーに追い詰めようとしていたところに左フックをもろに喰い、ひっくり返るようにダウン。それまでのダメージの蓄積もあったのでしょうが、この一発で試合は決まったも同然でした。再開後、メイウェザーの攻勢に為す術なく、最後は右をもらってダウン。ここで、レフリーが試合を止めました。
試合を見終わって改めてメイウェザーの巧さを感じました。ただタフで馬力があり上手いファイターというだけでは、メイウェザーの牙城は崩せないこともはっきりしました。メイウェザーに勝つには、
1.メイウェザーのスピードに対抗できる技術。(スピードで上回るか、メイウェザーのパンチに反応できる目と防御技術。)
2.メイウェザーをロープに詰めて連打できるだけの前に出る圧力。
3.そして肉体と精神のスタミナの持続力。
これら3点が相当高い次元でまとまっていないと、メイウェザーには勝てないように思います。ザブ・ジュダーは、スピードでメイウェザーを上回っていましたが、攻撃パターンが少なく何よりスタミナ(肉体と精神面の両方)が続きませんでした。デラホーヤは、いいところまで行きましたが(私には若干デラホーヤ有利に見えました)、ブランクと年齢による衰えなのか、終盤に失速してしまいました。デラホーヤが若ければ、メイウェザーにも十分勝てたでしょう。ジュダーが賢ければ、もっとメイウェザーを追い詰めたでしょう。しかし、運もあるとは言え、いまだにメイウェザーに土をつける選手が現れないというのは、本当に凄いことです。さて、メイウェザーは無敗のまま引退できるのでしょうか?それとも、ライト級時代のデュランのような馬力と巧さそして野性味を持った選手が現れ、上手くて速いメイウェザーを攻略するのでしょうか。驚異の新人の出現が望まれます。
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2007年12月08日
今年最後のビッグマッチ、WBCウェルター級タイトルマッチ、5階級制覇チャンピオン、メイウェザーに対し二階級制覇のハットンが挑戦する試合が、日本時間の明日(12/9)お昼に行われます。両者とも無敗、対照的なボクシングスタイル、米国対英国、黒人対白人など、色々と興味深い点があります。そして何よりもこの試合を盛り上げているのが、両者の試合前の舌戦でしょう。もともと、ハットンが、試合後のインタビューでメイウェザーの試合ぶりが興奮をもたらさない、非常に退屈するものだと発言したことに発し、メイウェザーがリング上でハットンとの実力の違いを見せつけてやると言って、試合が決まった経緯があります。
このような流れから、もしかするとメイウェザーは今までのような安全第一のボクシングを捨てて、積極的にハットンを倒しに掛かることも考えられます。ただ、私には、メイウェザーがハットンの得意とする打撃戦に付き合うとは思えません。やはり基本は、スピード差を活かし、距離を取っての試合となるでしょう。それに対し、ハットンがどのように距離を詰めるか、プレッシャーをかけるかが試合の流れを決める鍵となるでしょう。
もともとSフェザー級からスタートしたメイウェザーにとって、このウェルター級はやはり重すぎるように思います。以前ほどの超高速パンチは失せていますし、何よりフットワークの機敏性も減少していることは事実です。このメイウェザーの戦力低下が、この試合の予想を非常に難しくさせています。ハットンにしてもSライト級が一番ベストだとは思いますが、もともとスピードよりも体全体のパワーを武器とするファイターですので、メイウェザーに比べて戦力減はないでしょうし、上手くいけばよりパワーアップしたハットンになっている可能性もあります。
天才メイウェザーに勝つ方法は、やはりデラホーヤが実践したようにロープに釘付けにし、とにかくパンチの数を出してペースを作り出すことでしょう。ロープに詰めても、ディフェンスの上手いメイウェザーにはなかなかクリーンヒットは出来ませんから、ボディー中心の攻撃になると思われます。対してメイウェザーは、重い階級、そしてタフなハットン相手ということもあり足を踏ん張って普段よりも重いパンチを振るい、ハットンの出端にあわせてくるはずです。そのメイウェザーのパンチがハットンに効くのか、またはハットンはお構いなしに強引に距離を詰められるのか?このあたりの攻防が見所となるでしょう。
私の予想では、ハットンが初戴冠のチュー戦のように、頭も使ってとにかく体力に任せて追いまくり、手数と積極性で老かいなメイウェザーを僅かながら上回るような気がしています。ラスベガスとはいえ、英国から相当な数のファンが詰めかけており、会場はハットンの応援一色になるはずです。これも採点に微妙に影響してしまう可能性もなきにしもあらずです。私は、2-1の採点でハットンの判定勝ちを予想します。月曜日の夜8時まで、ネット断ちをしましょう。(昔のスーパーファイトの時は、ネットは有りませんでしたが、テレビのスポーツコーナーや一般新聞にも大きく扱われていたので、今よりも情報断ちは難しかったように思います。今は、基本的にネットを見なければ、まず大丈夫ですからね。)
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2007年12月06日
日本新記録となる16連続KO勝利を狙った今夜の日本タイトルマッチ、挑戦者の牛若丸あきべぇは、3階級制覇のチャンピオン湯場忠志に果敢に挑み、そしてKO負けでその夢と野望は成し得ませんでした。
実際に試合を観たわけではないので、詳しいことは書けないのですが、聞くところによるとかなり濃い内容の90秒間だったようです。先ずあきべぇが先制のダウンを奪うも、立ち上がった湯場の左フックで1度目のダウン、そしてとどめはワンツーの左ストレートで失神KOで散ったそうです。90秒間で3度のダウンの応酬がみられたなんて、タイトルマッチではかなり珍しいでしょうね。
あきべぇは、時代を先読みしたかのように、亀田一家から離れ、かませ路線を卒業し、本物の倒し屋へと転身を図っているところでした。日本タイ記録は、世界ランカーのバキロフに無謀とも思える試合に、体力で技巧を上回った。その勢いから、今回の日本タイトルも、ちからづくで奪い取るかとも思えましたが、そう上手くはいかなかったようです。ダウンを奪った後に、KOを意識しすぎてガードを忘れてしまったのでしょうか?今晩放送される映像で確認してみたいです。試合には負けましたが、亀田家を卒業したあきべぇは、正解だったと思うのは、私だけでしょうか?
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2007年12月03日
只今、野球の北京五輪アジア地区最終予選が行われています。私は子供の頃、王選手に憧れて野球を始めたくらいですから、今でも野球は大好きです。しかしペナントレースとなると以前に比べすっかり興味は失せ、たまに新聞で順位を確認する程度となってしまいました。そんな私でも、国対国のような国際試合には、夢中になってみてしまいます。何故でしょうか?ちょっと考えてみました。
野球の国際試合(WBCやオリンピックなど)を好きになる理由
1.国家対国家という舞台で、日本人としてのアイデンティティを強く実感できる。
2.一試合の勝敗の重さ。ペナントレースと違い、負けることの出来ない緊張の連続。
3.そして勝利した際の達成感の素晴らしさ!
これらが主な理由となって、野球離れした私ですら、夢中にさせているのだと思います。
よくよく考えれば、この上記3つの理由というのは、もともとボクシングに一番あてはまるものです。理由の1番は、世界戦限定かもしれませんが、2番はどのような試合にでも当てはまります。一度負ければ、大きく後退してしまうのがボクシングの怖さ。だから、一試合一試合、選手は必死に全てを出し切って戦います。その姿が、素晴らしい。パンチを出し合い、相手に打ち勝とうとするスポーツだからこそ、観客の我々にも球技などに比べより直接的に伝わってきます。(K1などはその点、選手がいないこともありますが、何度負けてもあまり商品価値が下がらないというか、いつもほぼ同じメンバーで興行をしているように見受けられます。)
ただし、ボクシングの世界戦にも問題があり、必ずしも日本を代表する選手が、世界戦に登場しているわけではありません。世界4団体を公認すると、世界戦の価値の低下を招くと危惧する方が非常に多いですが、むしろ世界挑戦者の基準さえしっかりしていれば、4団体あろうと価値の低下にはならないように思います。日本で同一階級での最強を決定し、その次に4団体の王者のいずれかに挑戦すればいいわけです。今のようにWBAとWBCしか認めていない状況でも、誰も彼も世界戦を行っているから、世界戦の希少価値の低下および世界戦としてのレベルの低下を招いているのだと思います。
一日も早く、ボクシングファンのみならず、多くの一般の視聴者も日本人ボクサーを応援したくなるような世界戦が行われることを期待します。昔のファイティング原田の試合など、まさに国民的行事でした。今で言うサッカーのワールドカップや野球のWBC、そしてオリンピックに匹敵する、またはそれ以上の注目度がありました。そこまでは難しいとしても、日本を代表するボクサーを応援するという当たり前のスタンスで観戦する世界戦が増えて欲しいですね。
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