2007年08月29日
今、大阪で世界陸上が開かれています。私は陸上競技出身なので、思わず見入ってしまいます。ところで、皆さんもご存じの通り、日本人選手が期待通りの活躍を見せていません。結果が出なかった理由は、コンディション不良や天候によるものなど、人それぞれだと思いますが、ここでは、私の年代のおっさんスプリンター、朝原宣治選手に焦点を当ててみようと思います。
34歳という年齢は、短距離選手としては非常に高齢のため、他の有力日本人選手、為末選手や末續選手らと比べ、あまり大きな期待はされていませんでした。ところが、その朝原選手、第一次予選で見事な走りを見せます。後半流しながらも今季ベストの10.14秒という好記録。第2次予選は、スタートがやや出遅れたためか、若干硬さが見えたものの、これまた10.16秒という好タイムでした。この調子なら、全力を出し切れば、日本人初の9秒台も可能かもしれない、と私は思っていました。
そして翌日の準決勝、日本人として1932年ロス五輪、暁の超特急こと吉岡隆徳以来75年ぶりの100メートル決勝進出なるかと注目されたレース。朝原選手の表情に余裕がなく、異常なくらい硬く見えました。どのスポーツでもそうですが、筋肉がリラックスしていないと本来持っている瞬発力などのパワーが十分に生み出されません。特に一瞬で勝負の決まる短距離では致命的です。朝原選手にとっても4度目正直で世界大会でのファイナリストにという気持ちが強かったでしょう。まして、年齢的にもこれが最後のチャンスということもあり、相当気負いがあったはずです。
準決勝のレースは、予想したとおり硬さのある朝原選手は、伸びやかな走りが出来ず、力みすら感じさせるフォームで走り、8着となってしまいました。タイムも、10.36秒と軽く走った予選よりも0.2秒以上悪いものでした。硬くなることで、本来走るために必要な箇所の筋肉の動きを妨げる力が発生するのでしょう。これは、ボクシングでも同じだと思います。KOを狙おうと力みかえって打つパンチでは、切れがなくなり倒せないことが多いです。逆に、狙わずに、自然と出たパンチで倒すこともあります。
強いパンチを意識しすぎると、不必要な筋力を使いスムースなパンチが放てない。その結果、パンチにスピードやキレを欠くことになる。肩の力を抜き、倒すことを意識しないパンチのほうが、むしろ効くパンチになる場合が多いと言えるでしょう。私は、本格的にボクシングの練習をしたわけではないので、専門的なことは言えませんが、マスボクシングでもスパーリングでも、力む打ち方よりも、なめらかにスムースにパンチを打つように心がけることで、キレるパンチが増えるだけでなく、力まない分精神的にも余裕が生まれ、相手の動きがよく見えるようになるのではないかと、勝手に推測しています。
一世一代の大勝負というときに、力まずに平常心で臨め!というのは難しいです。大舞台でも動じずに自分のボクシングを貫くことが出来る選手は、やはりいい選手なのでしょう。日本人は、一般的に生真面目で責任感を感じやすいのでしょうか。世界陸上やボクシングの世界戦など確かに大舞台ですが、プレッシャーを必要以上に感じず、むしろ楽しんで試合に挑める選手が増えれば、もっと良い成績を残すことが出来るように思います。専門家によるメンタル・トレーニングを取り入れるのも良いでしょうし、ラテン系ボクサーのように、あまり深く物事を考えない性格になれれば良いですね。
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2007年08月25日
以前より内藤とジムとのギクシャクした関係が伝わってきていましたが、今回は世間が注目する試合前とあってか、マスコミが内藤の声をより多く拾うようになり、ここにきてその深刻さが浮き彫りにされてきているようです。(デイリースポーツ記事)
先日開かれた会見の様子を見ても分かるように、選手とそのジムの会長とは思えないほど、距離感が感じられました。何より、グローブの件も、ファイトマネーのチケット売りの件も、当人の内藤には何も聞かされておらす、会見の場で初めて事実を知らされるなど、想像以上に内藤へのジムの待遇は悪いようです。実際、現在、実質内藤のトレーナーを務めているのは、具志堅ジムの野木トレーナーであり、宮田ジムではトレーナーもおらず、まともな練習も出来ていなかったそうです。ポンサクレックとの3戦目を前に、野木トレーナーのもとでしっかりしたトレーニングを積むことが出来たのでしょう。フィジカル面は勿論のこと、メンタル面でも大きな進歩を見せ、あのような快挙につながったのだと思います。
現在、長野県の車山高原でキャンプを張っている内藤ですが、「正直、モチベーションが下がります。お金だけではないけど僕はプロ。納得のいく金額がほしい」(デイリースポーツ)とファイトマネーについて宮田会長に対する不満を漏らしています。確かに世界戦でチケットでファイトマネーが支払われるなど聞いたことはありませんし、世界王者としては屈辱的なことでしょうが、ここは一旦忘れて試合にだけ専念してもらいたい。大毅戦は、お金ではなく、今後のための宣伝活動と考えて欲しい。防衛を重ねることで、お金はこれからどんどん稼げるようになります。年齢が気になりますが、前述の野木トレーナーの話では、内藤の潜在能力はまだまだ引き出されていないようです。これからもっともっと進化した内藤が見られそうです。ポンサクレックとの第3戦目は、進化の序章に過ぎないのかもしれません。
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2007年08月22日
内藤のトークが冴え渡っているようです。
(スポーツ報知より)
内藤のたれ目がつり上がった。「亀田にだけはぜってぇ負けたくない。王者をバカにしすぎ。ゴキブリだよ!? イジメられた時のことを思い出したって。頭にきた」
16日に正式決定した世界戦の会見で大毅は「ゴキブリに対策もクソもあるか!?」と亀田流パフォーマンス。同席した大毅の父・史郎トレーナー(42)もそろって王者をコキ下ろした。その模様はテレビで全国放送され、北海道・豊浦町に帰省中だった内藤も確認。当然激怒した。
「その場で親が注意すんだろが。あんなしつけのなってない過保護な親、いねぇって」地元の知人らからも「これは日本の教育問題に絡む世界戦だ」と檄を飛ばされた。初防衛戦にかける決意は「亀田に勝つことすなわち国民の期待。それを背負って勝つ」と固まった。
内藤は日本人に負けたことがない。過去2敗は7月18日にリベンジした前王者ポンサクレック(タイ)だけだ。初の日本人対決となる大毅に対し、内藤は「ボクシングの本当の怖さを分かっていない。その勘違いは怖いが、ゴキブリに負けたらゴキブリ以下だって言わせてもらうよ」ときっぱり。さらに以前、WBA王者・坂田健史(協栄)戦が浮上した際に大毅が「坂田に負けたらホンマにリング上で切腹するで」と発言したことも蒸し返し、「勝つ自信があるんだったら、俺にも同じこと言ってほしいね」と迫った。(抜粋終わり)
ちょっと大げさかもしれませんが、確かに教育問題が絡む試合と言えますね。多くの人が亀田兄弟とその父親の言動には、眉をひそめていました。ちょうど一年前、興毅が疑惑の判定勝利で世界王者になった後、某テレビ局でやくみつる氏にも、父親史郎氏に教育問題について責められていましたね。スポーツ選手は、子供たちへの影響が強いことからも、正義のスーパーヒーロー的な存在で居て欲しいというのが、私の考えです。亀田兄弟のような、相手の選手に対し一切の尊敬を払わなず、そして出来もしないのに大口をたたき、そして目立つだけでお金を稼ぐことが出来る、という生き方もあるんだな、と子供たちが思ってしまいそうで、怖いです。
さて、内藤のファイトマネーは、チケット売りで最大で2000万円とも噂されています。先週、金平会長が両者のファイトマネーが、2億から3億近くなると「宣伝」していましたが、残りは全て大毅と言うことなんでしょうか?よく分かりません。また、グローブハンディも付くという珍しい試合になります。大毅のほうは、ナックルパートが薄くパンチの衝撃度の高いメキシコ製グローブを使用。一方の内藤は、正反対の分厚くてパンチを和らげる日本製のものを使うそうです。内藤と宮田会長の関係があまりうまくいっていないとも聞きますが、内藤に何の相談もなく日本製グローブというハンディを呑んだのは、やはり両ジムの力関係もあり、試合実現に際し一方的な悪条件を押しつけられたに違いありません。それが、ファイトマネーやグローブにも現れているのでしょう。きっと表に現れない部分でも、かなりの制約を内藤側は受けているのでしょう。
とにかく、日本国民の期待を背負った内藤には、大毅に圧倒的な差をつけて、勝ってもらいたい。内藤の勝利は、日本ボクシング界の復権だけでなく、日本の教育問題にも関わっているのですから。
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2007年08月19日
本日、神戸でWBAフェザー級王者インドネシアのクリス・ジョンに、武本在樹が挑戦しました。しかし、出だしこそ良かったものの、2ラウンド以降王者の圧力が強まり、ペースは一方的に傾きはじめ、6ラウンドと8ラウンドにダウンを奪われ9ラウンド終了時にレフリーに試合を止められたとのことです。試合自体、映像を見ていないので、詳しいことは分からないのですが、やはり戦前の大方の予想通り、挑戦者の力量不足が如実に現れた形となったようです。
以前より何度も書いていますが、「世界戦」を謳うからには、当然ですが世界レベルの試合をファンに提供する義務が、プロモーター側にはあると思います。自分の選手がかわいいことは分かります。しかし、負けることを承知の上、ラッキーパンチで勝てるかもしれない程度の勝算だけで試合を組むことは、如何なものでしょうか。確かに昔から挑戦者資格が疑問視されるケースは、数多くありました。日本国内で最強を示さないままに、いきなり世界に挑戦していては、ボクシングのスポーツ自体の信頼を落としかねません。他の競技ではまず考えられません。世界戦に登場する選手は、「日本代表選手」と言えるわけで、ファンや関係者の誰からも最強と認められて初めて世界に挑むことが当たり前となって欲しい。80年代終わり、日本人の世界戦連敗記録が続いていた頃、日本タイトル獲得が世界挑戦への最低条件として義務づけられたことがありました。
世界最大のスポーツの祭典と言えば、サッカーのワールドカップがあります。もし、そこで日本代表として、何の実績も残していない選手、将来性のない選手らばかりを選抜したとしたらどうでしょう?勝つためのチーム作りという観点から大きく外れてしまうだけでなく、サッカーファンを裏切る行為にもなります。ボクシングでも世界と戦うのですから、協会なりコミッションがしっかりと挑戦者資格を管理し、俗に言われる「記念挑戦」的な勝ち目のほとんどない試合は行わないようにしてもらいたいです。もしかすると、長年の安易な世界戦乱発が、一般のボクシングに対する興味を失わせた最大の要因なのかもしれません。世界戦だけがボクシングではないし、世界戦だけがビジネスだけではありません。時間がかかると思いますが、世界戦の希少価値、質の向上を最優先させれば、ボクシングの魅力が再認識され、自ずと国内の試合へとファンも流れていくはずです。とりあえず世界戦の挑戦資格を厳密にルール化し、レベルの高い本当の意味での世界一を決めるような試合にしてもらいたいです。このままでは、「世界タイトル」は興行を打つ際のちょっとしたPRポイントにしかならないように思います。
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2007年08月18日
これは、心理戦なのか?はたまた、10/11日以降の亀田家株価の急降下を抑える目的なのか?さんざん内藤を棚ぼたチャンピオン、ゴキブリくんなどと暴言を繰り返していた父史郎氏が、一転。内藤「褒め殺し」という心理作戦に出たようです。
「内藤は日本最強や。バカにしたらアカン。キャリアもパンチも大毅より上。タイトルもいっぱい持ってる。こっちの勝ち目はゼロや」
「大阪で内藤対策のスパーリングをするねんけど、大毅の勝ち目はないからな。かけ率は9対1ぐらいやろ。もちろん内藤が9やで。少しでも頑張れるようにメキシコで練習してくるわ」デイリースポーツより
輪島功一が、柳との再戦前、風邪を引いているふりをして相手陣営を油断させた作戦が有名ですが、父史郎氏の褒め殺しは、作戦にもならないように思います。あまりにも当たり前の発言なので、これをもって心理戦となりようがありません。内藤自身も、大毅のキャリア不足、センス不足を十分承知しているでしょうし、まず問題なく楽勝することを誰よりも分かっているはずです。では、なぜ史郎氏は、突然このような弱気発言をしているかというと、やはり今までの「宇宙一」などの発言がただのハッタリであったことが世間に知られ、既に失っている亀田家への信頼がさらに加速し、視聴者などからのバッシングを恐れ、今まで味方であったTBSをはじめ協栄ジムなどからも見放されてしまうと読んでいるのかもしれません。試合をすれば、大毅がボロ負けすることは目に見えているので、虚構と現実の差を出来る限り狭め、10/11日以降の亀田家の株価急落を少しでも緩和したいとしか思えません。
試合前から、いろいろと話題を振りまくことだけは上手い亀田家。これからも、試合までにいろいろな話題を提供してくれそうです。練習中の怪我で試合自体の延期または中止などなく試合が無事に行われることだけを願っています。
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2007年08月16日
ついに実現!WBCフライ級チャンピオンの内藤対亀田大毅との試合が正式に決まりました。当初13日を最終締め切りとしていた協栄ジムでしたが、14日夜まで延長、さらに発表を本日16日まで引き延ばしていたこともあり、最後の最後までこの試合が決まるかどうか、多くのファンを心配させましたが、これでほっと一安心。誰がどう見ても大毅の勝ち目がない試合が、実現するとは思ってもいなかったので、ちょっとした驚きがあります。これは、ボクサーとしての才能、センスに欠ける大毅だからこそ、父親史郎氏が決断したと言えるかもしれません。つまり、これ以上、批判を浴びながら無名無気力の選手を相手の試合を続けることが難しいこと。そして、近頃の急速なブームの陰りもあって、今までのお気楽マッチメーク路線では、生き残れないと自覚したのでしょう。日本人選手との試合をし負けるにしても、誰も知らない無名の6回戦ボーイとの試合では、ファイトマネーなどお金の面でも期待できませんし、何よりも「宇宙一のパンチ」と豪語してきた選手が負けてしまっては、もともとその実力に疑問符がつきまとってきた亀田家が、ボクシング業界のみならず一般メディアをはじめありとあらゆるメディアから姿が消えることになるほど、危険な訳です。ところが、世界チャンピオン内藤に負けたとしても、まだ面目は保つことが出来ると計算しているのでしょう。年齢や経験不足に加え、成長期の体を無理矢理フライ級に落としたから、などといくらでも言い訳が出きますから。
試合は、予想通り最年少記録を狙うため、10月11日に有明コロシアムで行われることとなりました。試合まで、2ヶ月弱しか残されていません。大毅を含む亀田家一行は、明日メキシコに発ち、世界戦に備えメキシコ人とのスパーを行う予定でいるそうです。世間知らずで、冷静に自分のことを観察できない大毅には、裏付けのない妙な自信が最大の取り柄だと思うのですが、下手にメキシコ人とスパーを行なうことで現実を知り、マイナス思考に陥らないか、ちょっと心配してしまいます。試合内容は一方的な展開になることは間違いないですが、それでも大毅がボクサーとしての誇りを持って、世界チャンピオンに立ち向かっていくのなら、その勇気には拍手を送るべきだと思います。映画ロッキー1のように、大方の予想を裏切り、不器用なロッキー・バルボアが大健闘を見せる可能性が全くないとは言い切れません。ボクシングには、絶対はありません。(実力では、アポロが内藤、ロッキーが大毅ですが、今までのキャリア、メディアの注目度や金銭面では、月給12万円だった内藤こそが、ロッキーそのものですね。)
まだ詳しい交渉内容など知らないのですが、やはり協栄ジム、TBS主導の興行になるのでしょうか?ファイトマネーなども、まさか王者内藤のほうが少ないなんてこともあるのでしょうか?今回は、オプションの買い取りなどもあり、経済的にはまだまだ厳しい内藤側ですが、これから長男興毅、そして坂田との統一戦などの試合が実現すれば、状況は逆転する可能性もあります。33歳内藤には、今までの苦労に値するだけ稼いでもらいたいです。
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2007年08月12日
フィリピン対メキシコの国別対抗戦、第2回ワールドカップが行われました。結果は、6試合中最初の5試合をフィリピン勢が勝利し、圧勝しました。特に驚かされたのが、WBOバンタム級タイトルマッチ、メキシコの安定王者ジョニー・ゴンザレスをフィリピンの古豪ジェリー・ペニャロサが、左ボディーフック一発で逆転KOした試合でしょう。ペニャロサと言えば、今から10年前に日本の川島郭志を判定で破りWBCのスーパーフライ級王座を奪いました。また日本で徳山に2度微妙な判定で星を落とし、世界戦線から遠ざかってしまった時期もありました。しかし、この老雄の技巧に衰えはなく、前回豪腕WBOスーパーバンタム級王者ポンセ・デ・レオン相手に、自由自在にカウンターを取り続けました。しかしながら、結果は、大差でデ・レオンを支持。またもや不運な判定負けで、世界王座返り咲きはなりませんでした。そして今回、体格が一回りも大きなゴンザレスに押され、ボディブローを中心に攻め込まれていたところ、ゴンザレスの右ガードが開いた瞬間に、左フックを叩き込んで大逆転KOを収め、35歳で10年ぶりの世界王座カムバックとなりました。
もう一つの世界戦、前述のWBOスーパーバンタム級王者デ・レオンに、フィリピンの新鋭レイ・ブンブン・バウティスタが挑みました。この新鋭の評価は米国内でも高く、拮抗した試合を予想されていたのですが、結果は1ラウンド2分30秒でTKO負けとなり、初敗北を喫しました。豪腕サウスポーの左ストレートが、ピンポイントでバウティスタのあごの先端を捉え、ダウンを奪います。その後、立ち上がったバウティスタに左ストレートを3発打ち込んだところで、レフリーが試合を止めました。これで、メキシコが一矢報い、1勝を上げたこととなりました。
それにしても、このところのフィリピン勢の米国内での活躍には、目を見張るものがあります。これは、明らかにパッキャオ効果だと言えるでしょう。彼らはきっと「自分にも出来る。アメリカで世界を取る!」と信じ、持っているものを全て出し切り、戦っているように感じます。日本の選手が、海外で挑戦する場合など、どちらかというと「負けて元々、当たって砕けろ!」的な考えが多いと思います。これも、平常心で試合を臨むという観点からは、非常にいいアプローチかもしれませんが、積極的に勝とうとする意志にはつながりにくいかもしれません。
米国内でもメキシカンやプエルトリカンが大きな地位を占めているように、今後フィリピンの選手も、アメリカのボクシング興行にはなくてはならない存在となるかもしれません。特に軽量級での活躍は期待できます。日本からも、どんどん本場で勝負する選手が出てきて欲しい。軽量級では、日本はまだまだレベルは高く、世界の強豪を相手にしても十分に渡り合える選手がいると思います。強い王者に本場で堂々と勝って初めて世界中のファンに認められると言って過言ではありません。先月のリナレスが、その良い例でしょう。亀田兄弟なんて、世界という大きな視点から見れば、何ともちっぽけな存在にしか過ぎません。内藤には、もっと高いところに目標を持って戦って欲しい。年齢のことなど不安材料はありますが、前チャンピオンに握られているオプション2試合をクリアし、今回のペニャロサのように本場で有名選手を相手に試合をして欲しいですね。階級を上げてミハレスやダルチニアンとの試合など面白そうです。
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2007年08月07日
ここに来て、一気に亀田大毅の内藤大助への挑戦が噂されるようになってきました。前回書いたように、亀田家が今まで築いてきたブランドに傷をつけるような、冒険マッチは行わないだろうというのが、私の読みです。もし大毅の世界戦が実現するとするならば、それは記念挑戦的な意味合いが強いものとなるでしょう。父史郎氏も、大毅の本当の実力、センスは、十分理解しているでしょうし、一度は世界戦をやらせてあげたいと思っているのかもしれません。
ただ、ここまでの盛り上がりは、父史郎氏がメキシコへ出かけ留守の間に起きたものであり、今週中にも協栄ジム金平会長を交えて話し合いが行われると言うことですが、まだまだ紆余曲折はありそうな気がします。しかし、マスコミ、ファンがこれだけ亀田家と日本人世界チャンピオン(坂田、内藤)との試合に注目しているとあって、今度こそはさすがの亀田家も簡単には逃亡できないかもしれません。
WBC王者内藤選手の方ですが、具志堅ジムの野木トレーナーのもとで、スタミナ強化に入るとのことで、既に10月15日までの初防衛戦を想定した動きを見せています。さて、メキシコから帰国の父史郎氏に、秘策はあるのか?それともすんなり世界戦が決まるのか?またまた亀田家に振り回されてしまうのか?今週が山場です。
今日紹介のビデオは、内藤選手の最短KO記録の模様です。大毅を相手にも、同じような展開が予想されます。クリック!
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2007年08月06日
先日、メイウェザー対ハットン戦が12月8日に行われると発表されました。こどもの日に行われたデラホーヤ対メイウェザー戦は、興行の規模こそはボクシング史上に残る大きなものでしたが、「最強を決める一戦」という趣はなく、ビッグネームの激突というところに興味が集まりました。しかし、今回は、違います。無敗同士の激突でもあり、メイウェザーよりも若く勢いもある英国のハットンが相手とあって、勝敗自体にも注目が集まります。
ちょうど本日、そのハットンの試合が、WOWOWエキサイトマッチで放送されましたが、メイウェザーを最も苦しめた男、メキシコのホセ・ルイス・カスティージョに対し、勢いとパワーで簡単に仕留めてしまいました。ハットンの決してきれいではないボクシングは、私は好きにはなれないのですが、このような少々荒っぽいファイターのほうが、メイウェザーを苦しめる場面を多く作れると思っています。前回のデラホーヤと違い、若くエネルギー溢れるハットンの強引な前進には、さすがのディフェンスマスター、メイウェザーと言えども、手を焼くに違いありません。メイウェザーの足がどの程度動けるかで試合の流れは決まりそうです。ロープに詰められる時間が多ければ多いほど、ハットンの手数が攻勢点を呼び込むからです。
ウェルター級以上でのメイウェザーは、いまいちパンチにキレがありません。ハットンがどんどんと前進してくるところに、カウンターを合わせるでしょうが、なかなか止まらないと思います。この試合は、メイウェザーにとっても大きな賭けです。デラホーヤやジュダーのように失速してくれる相手ではなく、パワーもタフネスさも、そしてダーティーな技術も持ち合わせているハットンは、難敵です。私には、メイウェザーと同じスピードスター、ロイ・ジョーンズの落日を重ね合わせてしまいます。さて、試合はどうなるでしょうか??
話は変わって、先週末の注目のファイトについて。まず、偉大なメキシカン・ファイターの一人であるエリック・モラレスが4階級制覇を目指し奮闘したものの惜敗。スコアは競ったものでしたが、内容はやはりこの階級ではパワーの差があったようです。また、日本のジムに所属していたロデル・マヨールが、IBFライトフライ級王座に挑戦するも、大逆転でKO負け。そして多くのボクシングファンがもっとも注目したであろうイスラエル・バスケスとラファエル・マルケスの再戦ですが、またもや激しい試合となった模様。マルケスは6ラウンドにダウンした後も、必死の挽回をしていたようですが、やや早いストップに不満ありあり。おそらく、最近はやりのラバーマッチ3戦目が組まれることは間違いありません。なお、この再戦もすでに年間最高試合の候補に挙がっているようです。スーパースターがいないと言われるボクシング界ですが、いい選手、いい試合は目白押しですね。
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2007年08月04日
昨日、ネットでダラ・トーレスという40歳の女性スイマーが、全米選手権を制したニュースを知りました。トーレス選手については、全くの無知なんですが、基礎体力、運動能力が必要とされる競泳というスポーツにおいて、1984年のロス五輪にも出場した彼女が、2008年の北京五輪を目指し、40歳でなおも力を維持し続けているという事実に驚きました。陸上競技の世界でも、一昔前の名選手、ジャマイカ出身のマリーン・オッティは、息が長かった。彼女も、40歳を過ぎて100メートルを10秒台で走ったことがあります。日本でも、スピードスケートの岡崎朋美は、来月36歳になりますが、今でもトップの選手として現役を続行しています。彼女達は、どのように若いエネルギーを保ち続けているのでしょうか?以前にも書きましたが、やはり一番大きいのは、年齢のことを意識せずに、常に高い目標をかかげ、進歩し続けようと日々鍛錬しているからでしょう。次に、徹底的トレーニングによって、若い相手に負けないよう、筋力なり瞬発力といった必要な競技力を維持しているのでしょう。
ボクシングにおいて、年齢という壁を超越するには、もう一つ大事なことがあります。それは、ダメージを蓄積しないことです。競泳、陸上、スピードスケートなどと違い、ボクシングは試合でダメージを与え合う競技という性質上、これが大きく選手寿命に関わってきます。長く現役で戦うには、打たせない防御技術の優れた選手というのが、かなり重要な要素となります。勿論、天性の打たれ強さも一つのファクターです。60年代から2000年代まで現役を続けたパナマの英雄、ロベルト・デュランの場合、日々のフィジカルトレーニングで若さに対抗することは無く、打たせない技術とやはり生まれつき頑丈な体のお陰で、ダメージをあまり蓄積することなく、長い間現役を続けることが出来たのでしょう。
海外では、まず打たせない技術を徹底的に教えることから始まります。ボクシングの大原則「打たせずに、打つ。」を考えれば、それは当然です。偏見かもしれませんが、日本の選手およびトレーナーの多くは、「打たれたら、打ちかえす。」という意識が強いようにも思います。ファンである私たちも、そのような激しい打撃戦を好む傾向にあるのも要因になっているのかもしれません。ディフェンス力があれば、もしかすると辰吉も鬼塚もまだ一線で活躍していたかもしれませんね。いい選手になるには、時間が必要です。しかし、そのタイムリミットを自ら縮めるような試合、無理な減量は、ボクサーのキャリア育成にはマイナスにしか作用しないと思います。偉大なファイティング原田の影響なのか、「あしたのジョー」の影響なのか、日本のボクシング界は、なかなか意識が変わらないといった印象がありますが、皆さんはどう思いますか?
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