2007年07月04日

イベンダー・ホリフィールドと壁

先週末、あのイベンダー・ホリフィールドが、復帰4戦目を元世界ランカーのルー・サバリースを相手に行い、2度のダウンを奪い激戦を制しました。ホリフィールドについては、以前このブログでも書いたことがありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。それにしても、今年の10月で45歳になるホリフィールドが、いまだに現役で頑張っていることが信じられません。彼の場合、フォアマンのような体格やパワーがなく、スピードに依存するタイプであることから、その自慢のスピードが衰えた時が、潮時だと考えた人も多かったと思います。鉄人タイソンにしても、若いときのスピードや爆発力が失われ、一気に急降下してしまいました。それだけに、クルーザー級上がりの体格で数多くの激闘を演じてきたホリフィールドが、いまだに現役バリバリというのは、本当に凄い。

クルーザー級、ヘビー級とも統一王座を保持し、ヘビー級では前人未到の4度の獲得という記録まで作った彼ですが、ヘビー級5度目および最年長での世界王座戴冠を目標にしているといいます。リップサービスで、ビッグマッチへ出場を狙い、大きなことを言い選手も多い中、彼の場合は、心の底から本気で、そのような不可能と思われるような目標を、実現できると思っているようです。この精神力こそが、彼のボクシングの根底にあるものなのでしょう。今から15年前のリディック・ボウとの第一戦での激闘を覚えている方も多いでしょう。絶体絶命のピンチに陥った10回、11回、ともに必死の反撃を見せ逆転寸前までいきました。普通の人なら、あきらめてしまいそうな場面でも、彼は常に逆転できると信じていました。これが、ボクシング人生という「試合」の中でも、活きているのだと思います。1999年から2004年までの間、彼は9戦して2勝しか出来ませんでした。そして、ニューヨークのアスレチック・コミッションから健康上の理由でライセンスが剥奪されました。そんな崖っぷちの彼でしたが、復帰後内容のある4連勝を飾り、もしかすると本当に最後の世界挑戦が見られるかもしれないというところまで来ています。現在の旧ソ連勢に支配されたヘビー級ですが、正直レベルは、最低といわれた80年代はじめのヘビー級シーンよりも、さらに下をいっています。ホリフィールドが挑戦しても、勝機は十分にあるのではないでしょうか。

人間は、無意識のうちに、「壁(限界)」を作っています。陸上競技のようなタイム・スポーツでも、よく「壁」にぶち当たります。それは、その選手が持つ意識の違いによって、「壁」が作られてしまうのです。例えば、100mを10.00秒という記録を、どのように捉えるか。もし、10.00秒をとんでもなく速くて実現が厳しいタイムだと思った瞬間に「壁」が生まれ、どんなに頑張ってもなかなか壁を破れません。ところが、10.00秒をただの通過点としか見ていない選手は、記録が伸びやすいのです。それは、歴史が証明しています。一度ある選手が壁を突破した瞬間に、他の選手にとってもその壁は、既に壁では無くなり、次々と以前の壁を突破する選手が現れることがあります。最近ですと、女子マラソンの2時間20分の壁の崩壊が、記憶に新しいかと思います。ボクシングの場合も、フォアマンが、年齢の壁を突き破ったお陰で、高齢のボクサーが次から次へと現れるようになったように思います。(スポーツ科学の発達もあるでしょうが、それ以上に精神的な面が大きいはずです。)ホリフィールドの場合も、年齢のことなど全く気にしていないのでしょう。45歳でもまだまだ強くなれると強く信じているはずです。普通の人ならば、無意識のうちに「もう歳だから、若いときのようにはいかない。」と思うはずです。しかし、本当は、自分自身で勝手に限界を作ってしまっているだけかもしれません。何もスポーツだけに限りません。勉強にしても、仕事にしても、限界を設定しないこと。「自分は、出来る!」という強い信念があれば、潜在能力をフルに発揮し、ぐんぐん伸びていくように思います。自分自身の経験から、高い目標を設定することはいいのですが、やはり短期的な目標と長期的な目標の2段構えで頑張るほうが、遣り甲斐もありますし、一つ一つレベルアップが計れると思います。私自身も、毎日色々な面で向上することを常に意識するようにしています。数値で見れないので、成長しているかどうかは、なかなか分かりませんが。




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posted by cutepizza |22:31 | 海外ボクシング | コメント(2) | トラックバック(0)
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Re:イベンダー・ホリフィールドと壁

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彼こそが鉄の精神をもった本当のヒーロー。体格差をその精神力と技術で乗り越えてきたリアルディール。タイソンを倒し、ボウやルイスと互角にやりあった功績は本当にすごいしもっと認められるべきだと思います。

posted by kozy | 2007-07-05 13:28

Re:イベンダー・ホリフィールドと壁

コメント投稿者ID :

何度も引退を突きつけられつつも未だに戦い続けるホリフィールド・・・どう例えていいのかわからないくらいスゴイ。
そしてあの肉体を維持できていることも素晴らしいと思います。80年代の名選手らが去って行ってしまった今でも、彼のファイトが見れるのに感動を覚えつつ、『ホリフィールドが去っていった時が、俺の青春が終わる時なんだな』と勝手に寂しがってます(汗)

タイソン、レノックス、ボウ、ホリィ、フォアマン・・もっと言うとトミーモリソンやラドックらヘビー級の名選手らが輝いていた時代が懐かしいです。
これからの若い選手にも期待はしてはいますが、昔の「熱」のようなものはもう感じられないなとも思っています。

posted by らき★すた こなた | 2007-07-05 22:59

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