2007年08月31日

世界陸上 アリソン・フェリックス

 

 女子200mが終わりましたが、アリソン・フェリックスの走りは、どうなっているのでしょうか。最近の短距離は、男女とも筋肉隆々のスプリンターが席捲していました。パワーで加速し、パワーでスピードを維持し、パワーで押し切るというスタイル。フェリックスの走りは、その流れとはまったく異なっています。ダイナミックでありながら、しなやかで、エネルギー効率の非常にいい走りです。

 今月号の本誌で金哲彦さんも書いていますが、短距離も長距離も効率的であるという点では大きな差はありません。エネルギー効率という点からすれば、フェリックスは理想的な走りであるといえます。

 ペースもストライドも、ピッチも異なりますが、長距離を走るときにもあのような無駄のない、エネルギー効率のいい走りはとても参考になるはずです。テニスやゴルフでは、スイートスポットという言い方があります。ラケットやクラブのもっとも反発係数の高い場所がスイートスポットで、そこでボールをとらえるとスピードのあるボールを打てるのです。フェリックスの走りは、一歩一歩、スイートスポットで地面をとらえながら進んでいるという印象を受けます。スイートスポットでとらえているので、どんどん加速していくことができるのです。

 しかし、あんなに小気味よく走ることができたら、楽しいでしょうね。短い距離でいいので、ああいう走りをしてみたいものです。

posted by 樋口幸也 |23:29 | コメント(5) | トラックバック(1)
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2007年08月31日

世界陸上 ちょっと残念なこと

 世界陸上に対しネガティブな報道が見られるようですが、私がなんとかできなかったのかと思うのは、選手のウォームアップエリアが、見られないことです。私たちのような報道関係者が入れないのが残念なのではなく、日本の陸上をやっている中学生や高校生、指導者に、世界のトップレベルの選手のウォーミングアップやクーリングダウンのやり方を見せてあげてもよかったのではないかと思うからです。

 今回、大活躍しているタイソン・ゲイ選手は、「On Your Mark」(位置について)という声を聞いてから、必ず持ってきたペットボトルの水を口に含んでいました。アリソン・フェリックス選手は、スタートブロックに足をかけたあと、大きく脚を蹴り上げるような動作をしています。そういうことの1つ1つが、陸上をやっている人にとっては参考になるのです。サブトラックで行われているウォーミングアップのほうが、決勝のトラックに入ってきてからよりも参考になることは多いのです。

 警備を厳しくするのは仕方ないのでしょうが、ウォーミングアップを遠くからでも見られるような工夫はできなかったのかと、それが残念なのです。純粋な観客は舞台の上で行われているのを見て満足できるでしょう。しかし、将来、その舞台に上がろうと思っている人は、その舞台の裏側から自分の未来のヒントを探し出したいものなのです。せっかく世界のトップ選手が塀を隔てたところにいるのに…。

 この世界陸上を通じて何をしたかったのか、未来に何を残したかったのか、そういうところから発想して、いろいろなことを作り上げていってほしかったと思います。そういう気持ちがベースにあれば、報道されているようなことは起こらなかったのではないでしょうか。

 日曜日は、早起きして女子マラソンの選手たちがどんな準備をするのか、見てみたいと思います。自分の走りに役立つことが、必ず見つかると思います。

■8月31日■
0km 起きたら大雨。天が休養を指示しました。

 

 

posted by 樋口 |16:54 | コメント(4) | トラックバック(0)
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